COLUMN
AWS re:Invent 2023現地会場のWi-Fi環境について探ってみた
皆さんこんにちは、白鳥です。 Keynoteのコラムを書いた後ですので、一つ軽いものを情報共有しようと思います。 |
re:Invent会場では会場内のWi-Fiがいたるところに設置されており、会場内で通信環境に困ることはあまりありません。
パッと会場を見渡すとかなりの数のアクセスポイントが設置されており、準備の大変さが良くわかるものもあります。
現地に参加された方は、こんな細い棒に設置された機器を見たことがあるかもしれません
MGM Grandに設置されていたWi-Fiアクセスポイント
クライアント
SSIDおよびパスワードは会場内の掲示または、イベントアプリで共有されています。また、会場全体で共通のSSIDとパスワードになります。
接続すると機器がWi-Fi 6に対応していれば、Wi-Fi 6で接続されます。
速度調査
Cloudflareの速度調査を行うと、だいたい50Mbps程度出ていました。
アクセスポイントにおけるハードウェア構成
2つに分かれております。
Venetianの食事会場にあったアンテナ(AccelTex社製)
Venetianの食事会場にあったWi-Fiアクセスポイント(Mist社製)
基本的にすべてのアクセスポイントが同様の構成になっているようでした。高さが違うなどのいくつかのバリエーションはありましたが、基本的な構成は同じです。
ネットワーク構成を探る
ネットワーク構成を知るためには、二つの手段で行います。
- PCよりネットワーク系のコマンドを実施(ipconfig/nslookup/tracert)
- CMANにアクセスしグローバルIPを調査
PCよりネットワーク系のコマンドを実施
実行結果は以下の通り。(接続試験先:www.yahoo.co.jp)
Tracerouteの結果により、ラスベガス市のプライベートネットワーク(lven.private)を通って、Tier1プロバイダであるlevel3.net(現:CenturyLink社)から日本のTier1プロバイダであるIIJ社まで来ているようです。
CMANにアクセスしグローバルIPを調査
に調査して表示されるIPアドレスを見たところ、168.133.220.52と表示されていました。
こちらを調べると、Amazon Technologies Inc.というAmazon系の会社が取得しているようです。Level3の配下にあるIPアドレスではありません。
IPアドレスの所有者がわかったので、もう少し調べると
どうやらAWS Eventsという名のついたASに属していることがわかりました。
では、どのくらいの頻度で使われているかというと…たしかにre:Invent以前には履歴がなく、本当にイベント専用なのかもしれません。
想像するネットワーク構成
上記から想像するネットワーク構成は次のようになります。
まとめ・感想
久しぶりにネットワークツール調査の一式を使ってネットワーク調査をやってみました。特殊なツールは特に使っていなく、インターネットから使える一般的なものだけを利用しました。
今回の驚きはAWS-Eventsという専用のBGP ASNが存在していて、こういったイベント用途だけで使われているということでした。またAWS-Eventsにお世話になる機会があるかもしれませんが、また調べてみたいと思います。
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