COLUMN

入社1年目がAWS×IoTを考えてみた

皆さんこんにちは、NTT東日本のシュンと申します。
普段はクラウドの導入・運用サービスにおけるサービス主管として、日々クラウドを触っています。

皆さんはAWS×IoTというかけ合わせを聞いたことがあるでしょうか。

「それぞれの単語ごとであれば聞いたことがある」「よく合わせて聞くけどよくわからない」といった声が多いのではないでしょうか。

今回は、入社1年目の自分が昨今話題となっているAWS×IoTについて整理してみました。

1. AWSについて

1-1. AWSとは?

AWSはAmazon.comが提供しているクラウドサービス「Amazon Web Service」の略称です。AWSは、多数のサービスやソリューションを提供しており、例えばコンピューティングサービスを提供するEC2や、ネットワークを提供するVPCなどがあります。このようなサービスを連携させて活用することで、アプリケーションの開発・テスト、Webサイトのホスティング、ストレージやデータベースの管理、ビッグデータの分析などをより効率的に行うことができます。

AWSは、業界内で最大規模を誇り、2022年の段階でクラウドにおけるシェア率約3割を占め、業界1位を保っています。

参照:Synergy Research GroupとCanalysによる調査結果

Q2 Cloud Market Grows by 29% Despite Strong Currency Headwinds; Amazon Increases its Share

Growth in global cloud services spend slows to lowest rate ever in Q3 2022

AWSは、そのセキュリティ、信頼性、パフォーマンスの高さにより、多数の企業や政府機関に採用されています。近年ではデジタル庁がガバメントクラウドとしてAWSを選択したことも話題となっています。

1-2. クラウドの強み

AWSのようなクラウドにはさまざまな強みがありますが、大きなものとして以下のような強みがあります。

スケールによるコストの削減

クラウドを提供するプロバイダーは、規模の経済を活かすことでリーズナブルにそのリソースを提供しています。これはサーバーを1から用意したり、データセンターを借りることに比べて大きなコスト削減となります。

スケーラビリティ

従来サーバーなどのインフラストラクチャは、その上で稼働するアプリケーションやサービスの将来的な展開を予測したうえで、用意する必要がありました。クラウドはこのインフラストラクチャの性能や数量などを柔軟に変更することができるため、事前の展開予測が不要となります。

迅速なプロビジョニング

クラウドではさまざまなリソースを簡単にかつ迅速に用意することが可能です。これによりサービスのプロトタイプの作成やアジャイル開発などの、速度が求められる展開にも対応でき、ビジネスのスピードを早めることができます。

世界中への展開

従来の方式では、世界にサービスを展開するために別途でインフラストラクチャやネットワークを構築する必要がありました。現在主流のクラウドサービスは、プロトタイプをプロビジョニングするのとほとんど変わらない作業で、世界中にサービスを展開させることが可能となっています。

これらのような強みが、急速にクラウドを使用したサービスの普及が進んでいる背景に存在しているのです。

クラウドの強みをより詳しく知りたい方は、以下のページでより詳細な部分について紹介していますので、ぜひご覧ください!

AWSとは?初心者にもわかりやすく特徴・概要をまとめました

2.IoTについて

2-1.そもそもIoTとは?

IoTとは「Internet of Things」の略称で、モノとインターネットをつないでさまざまなサービスを提供することです。具体的には、家電製品や自動車、建物などの「モノ」がインターネットにつながれ、それらのカメラやセンサーなどから得られるデータを収集・分析することによって、データから得られた情報をフィードバックしたり、遠隔で操作を行うことなどができます。さらに異なる業種・サービスで得られたデータを相互に活用しあうことで、より詳細な分析やさらなる収集が可能となります。

今やIoT技術は一見かかわりのない業種を結び付け、新たなビジネスモデルを創り出すために必要不可欠な技術となっています。

2-2.身近なIoT技術

IoT技術はすでに私たちの身の回りの製品で続々と活用されています。

例えば昨今売り上げが伸びているスマートウォッチは、内部のセンサーによって使用者の身体情報を収集・分析し、睡眠の質や健康状態などとして使用者にフィードバックしています。また、農業において農作物の状態をセンサーなどで測定し、最も収穫に適した時期を分析してお知らせすることなども行われています。他にもスマート家電といわれる、冷蔵庫や照明などにセンサーを取り付けスマートフォンから操作できるようなアプリケーションと連動した家電など、普段使っているような既存の製品にも急速にIoT技術が普及しています。

3.AWS×IoTの活用例

それではここからAWSを活用したIoTシステムを考えてみます。

3-1.例①:オンプレミスからクラウドへ

オンプレミスとは、クラウドに対して個人や企業が保持する個々のサーバーやデータセンターのことを指します。IoTサービスで収集したデータの保存や分析をオンプレミスですでに行っている場合、それらをAWSに移行することでクラウドにおける「コスト削減」「スケーラビリティ」の強みを活かすことができます。

例えば、既存のIoTデバイスとオンプレミスのサーバー間でデータのやり取りのあるIoTサービスにおいて、アプリケーションの稼働しているサーバーをAWSのコンピューティングサービス「Amazon Elastic Computer Cloud(EC2)」に移行したとします。この場合、既存のオンプレミスサーバーで稼働しているアプリケーションをそのままクラウド上のEC2に移行することができます。

EC2は必要な性能・容量・数量を簡単に調達することができるため、コストをその時の必要最低限にすることが可能です。また、今後サービスを拡大するためにサーバーの要件を変更する必要が出てきた場合にも、EC2は柔軟に対応することが可能です。

この例では既存のIoTサービスがある前提になっています。EC2はあくまでコンピューティングサービスを提供しているため、内部で稼働するアプリケーションやセンサーとのネットワークは一から構築する必要があります。

次に新たにクラウド上でIoTサービスを開発する場合を考えてみます。

3-2.例②:AWSのマネージドサービスを使用する

マネージドサービスとは、アプリケーションやサービスを稼働するために必要なサーバー設定・ミドルウェア・ネットワークなどのインフラストラクチャを一部もしくはすべてAWSに任せることで、使用者がサービス開発に注力できるよう設計されたサービスのことです。

AWSではIoTに関連するものとして、「IoT Core」をはじめとするさまざまなサービスがあります。以下の構成図では、AWS IoT Coreを使ったIoTサービスの構成例になります。

この構成では、IoTデバイスとしてセンサーやカメラなどのネットワーク機器をAWSに直接接続しています。接続方法はさまざまなプロトコルに対応しており、それぞれで収集したデータなどをAWSに送信することができます。また、AWS側から任意のメッセージを登録済みのデバイスへ送信することも可能となっています。これらの送受信はフルマネージドなサービスであるため、使用者は低レイテンシーかつ高スループットなインフラストラクチャを意識することなく、柔軟にスケーリングしながら活用できます。

このようにAWS IoT Coreは、IoTシステムにおけるコントロールを提供し、サービスの根幹やインフラストラクチャを担うサービスとなっています。シャドウと呼ばれる単位で、登録したIoTデバイスの情報を管理することで、状態の把握やメッセージの送受信の設定などを、コンソール画面で一括管理することが可能となっています。

次にIoTサービスをより拡張するような場合を考えてみます。

3-3.例③:サービスの発展

例②ではIoTサービスのインフラストラクチャをクラウドで実装した構成を紹介しました。クラウドをインフラストラクチャとして活用し、IoTサービスを展開していくことは非常に有効な手段の一つですが、AWSが提供しているさまざまなサービスを使用することで、さらなる発展を行うことができます。

以下の構成図では、例②の状態からさらにAWS上で提供されているサービスとの連携を行っています。

連携できるサービスとしては、AWS IoT Coreを含むIoTサービスに直結する機能がまとまっている「AWS IoT Architecture」をはじめとして、送られてきたデータを保存するストレージサービス「Amazon Simple Storage Service(S3)」やデータの分析を行う「Amazon Athena」などがあります。また、保存や分析といった目的は同一でも、データ形式や手法によってより最適なサービスと連携することが可能です。これらはAWS上で完結しているため、従来のようにセンサーからの膨大な量のデータを各用途のサーバー同士でやり取りするための通信料や遅延をほとんど気にする必要がありません。どのサービスも従量課金制のため、ニーズの変化に合わせて使用するサービスを切り替えることも可能になります。

このようにクラウドのインフラストラクチャプラットフォームとしての強みだけでなく、AWSが提供するさまざまなサービスを利用することで、IoTを起点とした新しいビジネスモデルを創出することが可能になります。

4. NTT東日本のクラウド導入・運用サービス

NTT東日本では、AWSとMicrosoft Azureの導入から運用までをサポートする「クラウド導入・運用サービス」を提供しております。導入においては、豊富な知識を持った専門の担当者によるスピーディーな構築が可能です。また運用においては、さまざまな環境に対応し、細かい監視と手厚い保守を行うことが可能です。

クラウドの導入であったり、運用面でお悩みの方はぜひNTT東日本にご相談ください。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。本コラムでは、クラウド×IoTの概要とAWSを利用したIoTサービスの構成を紹介しました。

  • オンプレミスからクラウドに移行した構成
  • AWSのIoTに関するマネージドサービスを使用した構成
  • AWSのサービスを使用してIoTサービスを発展させた構成

これらのように目的や用途に沿って、適切にクラウドとIoTを組み合わせることで、既存サービスの発展や新たなビジネスモデルの創出をすることができるのです。

Amazon Web Services(AWS)および記載のあるAWSの各サービス名は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。

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