COLUMN
AWS Ambassadorが見るAWS re:Invent 2024 CEO Keynote with Matt Garman で発信された注目メッセージとレポート
こんにちは、白鳥です。 |
re:Invent 2024の現地レポートをお届けします。
執筆日は会期中となり、なるべく生のメッセージを受けた印象を優先するため、誤解・誤り等が生じている可能性もございますがご容赦ください。
本コラムでは現地時間の12月3日(火)朝に行われたAWS CEOであるMatt Garman氏のKeynoteで発信されたメッセージや技術的な注目ポイントについて解説していきたいと思います。
本コラムにおいては、本Keynoteで発表された個別のサービス内容については触れません。
執筆時点でKeynoteの模様はYouTubeにアップされております。
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本Keynoteの位置づけ
AWSのCEO Keytnoteということもあり、例年テクニカルな要素だけではなくビジネスのイノベーションについても触れられる、もっとも大きなKeynoteとなります。
今年はAWSのMatt Garman氏に加え、Amazon.comのCEOである、Andy Jassy氏も登壇が予定されており、AWSだけではなくAmazonとしても非常に重要な機会であることがうかがえます。また、Andy Jassy氏はAWSのCEO時代の2020年のre:Invent 2020ぶり、オフラインのre:Inventとしては2019年以来の登壇となり、その言葉に注目されていました。
注目のメッセージ
3つご紹介します。
We invent so you can reinvent
AWSを比喩する表現に「Building Blocks」というものがあります。各サービスが疎結合なブロックとなり、ブロックを組み立ててユーザーがワークロードを構築していく様子を表現しています。旧来の立方体が組み合わさってできているAWSのロゴを知っている方にとってはおなじみかもしれません。
ブロックそのものはどう進化していくのか、というところが「We invent」の部分にあたり、後半の「so you can reinvent」という部分がユーザー側への問いかけとなります。「We invent」について、4つの領域での進化を紹介していくストーリー仕立てとなりました。
- Compute
- Storage
- Database
- Inference
これらをうまく使ったユーザーの事例も多く紹介され、特にAppleのAI/MLのシニアディレクターであるBenoit Dupin氏がサプライズ登壇した瞬間は現地でも多くの驚きにあふれておりました。
A or Bではなく、A and Bを求める
このメッセージは、Amazonのカルチャーである「Insist on the highest standards」に通じます。データベースにおいて、冗長性と強い一貫性とレイテンシーは通常トレードオフとされますが、その両方を追い求めることがイノベーションを生むことになります。今回発表となったAmazon Aurora DSQLがその結晶となり、マルチリージョンで利用すると事実上無限のスケール、インフラストラクチャの管理不要で99.999%の可用性、強い一貫性、低レイテンシーを実現しています。
Choice matters when it comes to model selection
AmazonのCEOであるAndy Jassy氏から新たな生成AI基盤モデルのAmazon Novaが発表される中でのメッセージとなります。Amazon NovaはAmazonでの体験や知見をもとにした生成AIのモデルとなりますが、利用シーンや課題に応じて他のLLMや他の機械学習アルゴリズムと合わせて選択できることが大切であるということになります。
本Keynoteから見るAWSの方向性および、AWS利用者が意識すべきこと
世の中のコアトレンドがInferenceに代わっていく中で、Inferenceに対応していくことと、ユーザーにとって管理の煩雑さを解消するような課題解決を両立していく方向性を貫いていくと考えております。
また、多数の選択肢の中から最適な選択ができるような状況は続くと思いますが、ユーザー側も最適解が変わることが前提で、一度作って終わりではなく、最適な状態を追い求めることが大切であると考えています。
一方で、古いWindowsのアプリなど変えたいけれどもなかなかハードルが高いものや、迅速な解決が求められるトラブルにおいてAmazon Q Developerをアシストになど時間をかけずに解決できる手段を利用し、新たな価値を生む課題解決に注力していくことが大切なのではと考えています。
本Keynoteで発表された新サービス(記録のみ)
- EC2 P6インスタンス
- EC2 Trn2インスタンス
- EC2 Trn2 UltraServers
- AWS Trainim3 2025年提供予定
- Amazon S3 Tables
- Amazon S3 Metadata
- Amazon Aurora DSQL プレビュー提供
- Amazon DynamoDB global tables multi-Region strong consistency プレビュー提供
- Amazon Bedrock Model Distillation プレビュー提供
- Amazon Bedrock Automated Reasoning Checks プレビュー提供
- Amazon Bedrock multi-agent collaboration プレビュー提供
- Amazon Nova Micro/Lite
- Amazon Nova Pro Premier 2025年提供予定
- Amazon Nova Canvas
- Amazon Nova Reel 2025年提供予定
- Amazon Nova Speech-to-Speech / Any-to-Any
- Amazon Q generates and applies unit tests
- Amazon Q generates accurate documentation
- Amazon Q performs code reviews
- GitLab with Amazon Q プレビュー提供
- Amazon Q Developer Transform .NET applications from Windows to Linux in a fraction of the time プレビュー提供
- Amazon Q Developer Transform VMware workloads to cloud native architectures プレビュー提供
- Amazon Q Developer Transform mainframe applications to accelerate migrations
- Amazon Q Developer Investigate issues across your AWS environment in a fraction of the time
- PagerDuty Advance with Amazon Q
- Combining QuickSight and Amazon Q Business data
- ISVs can now integrate with the Amazon Q index
- Amazon Q Business can automate complex workflows
- Amazon SageMaker Unified Studio
- Amazon SageMaker Lakehouse
- Amazon DynamoDB zero-ETL integration with Amazon SageMaker Lakehouse
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まとめ
昨年までのメッセージ性の強いKeynoteとはうって変わって、大量のサービスアップデートを紹介するスタイルのKeynoteとなりました。当初予定していた基調講演の時間を大幅に超過しましたが、注力する技術分野について幅広く知ることができたのではないかと感じました。
NTT東日本では、クラウドの移行や保守のご相談だけではなく、現状の改善点を最新サービスに触れながらご相談いただけるソリューションもご用意しております。
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