COLUMN

脱?続?VMwareライセンス改定に対する市場の反応を調査してみた

こんにちは、ずしです。

Broadcom社によるVMwareの買収を受け、2024年4月からVMware by Broadcomの製品ポートフォリオが大幅に見直され、4つのエディションへ集約されました。また、永続ライセンスの廃止(サブスクリプションのみへ)や、課金単位が物理CPU単位になるなど、ライセンスプログラムにも同時に多数の変更が加えられたことにより、実質的なライセンスコストの上昇が多くのユーザー環境で顕在化することが世界的な話題となりました。

※ライセンス改定の詳細は、別コラム「VMware買収によるユーザーへの影響とは」参照

本改訂に伴うインパクトについては、ユーザーの利用環境や元々の利用機能によって変わってきますが、世界的に大きなシェアを持つVMwareのライセンス改定ということもあり、多くのVMwareユーザーが何かしらの影響を受けている状況だと思われます。当社内でも未だにさまざまな議論が続いている状況で、VMware関連の新たな記事等を見つけた際には、私自身も必ずチェックするようにしています。

そこで今回、VMwareユーザーへの影響度や今後の対応方針について、当社独自のアンケート調査を実施しましたので、その結果についてシェアしたいと思います。

アンケート実施概要:

  • 対象:東日本に所在する従業員数1,000人以下の企業・団体に所属する方
  • サンプル数:500
  • 実施方法:一般企業モニターを対象にWebアンケートを実施
  • 調査期間:2024年7月

オンプレミスVMwareからの移行に関して、NTT東日本のクラウドエンジニアがお悩みやお困りごとにお応えしております。VMwareを採用した国産・定額・リーズナブルな地域エッジクラウド タイプVのご案内もできますので、お気軽にお問い合わせください。

1. 市場動向(本調査サンプル500以外を含む)

1-1. VMware利用状況(n=3,779)

VMwareの利用率は31.2%、検討中を加えるとほぼ半数となっており、サンプル数は少ないものの、やはりライセンス改定の影響範囲は大きいと言えそうです。

1-2. VMwareの利用環境(n=2,477)

VMwareの利用環境はオンプレミス環境が約7割にのぼっています。VMware採用のパブリッククラウドが25%強となっており、オンプレミスでVMwareを利用しているユーザーが多く存在していることが分かります。

1-3. 業界別VMwareの利用環境

業界別のVMware利用環境を見てみると、情報通信業、学校教育業・学術研究機関、金融業・保険業の順で自社オンプレミス率が高く、機密性の高い業務に利用されているであろうことがうかがえます。また、医療・福祉ではパブリッククラウドの利用率が15.9%と低めとなっていました。

1-4. 規模別VMwareの利用環境

規模が大きいほど自社オンプレミス利用率が高く、小さいほど他社オンプレミスの利用率が高い傾向がありました。パブリッククラウドの利用は規模別での差がないことが分かります。

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2. VMwareユーザーの影響度・意向調査(n=500)

ここからは、サンプルを500名に絞り、より踏み込んだ内容についてお聞きしました。回答いただいた方の属性は以下の通りです。

2-1. VMware製品のライセンス改定についての認知

VMwareライセンス改定認知率は約7割でした。認知されていない方の割合が意外と多いです。

2-2. ライセンス改定を受けての対応方針は?(MA)n=420

ライセンス改定後の対応方針については、「VMwareの予算を増やす」と 「別の利用環境を検討する」が同率の25.2%。動向が真っ二つに割れており、今回の影響に対して、方針を決定するのが如何に悩ましいかということが、見て取れます。

また、約2割が「パートナーベンダーを変更する」と回答しています。

2-3. ハイパーバイザ環境(ESXi)の継続意向(n=430)

VMwareの継続利用意向は、「1年以内に移行」がトップの23.0%。「時期未定だが移行」と「継続利用」はほぼ同率となっています。多くのユーザーが今利用中の環境を見直す必要性を感じているようです。次にESXiの継続理由についても伺ってみました。

VMware(ESXi)の継続理由は、幅広く分布しています。全体では「安定運用できる(バグが少ない)」がトップの36.4%でした。「技術者の習熟コストが低い」「情報が入手しやすい」「自社利用実績がある」「アプリケーションの利用条件になっている」等、これまで世界中で幅広く利用されている仮想化ソフトウェアなだけあり、VMware製品の完成度・成熟度・シェアの高さに起因する項目を評価されている方が多い印象です。

2-4. 有力な環境移行先(n=279)

現在利用中の環境からの移行先は、VMware(国産クラウドが提供するサービス)、VMware on AWSなどのメガクラウドが提供するサービス、オンプレミス環境ではNutanixやHyper-Vなどが中心となっています。新たな環境においても、約4割の方がVMwareを候補として考えていらっしゃるようです。

また、NutanixやHyper-V等、オンプレミス環境を維持しつつも、VMwareの競合製品へ乗り換えを検討中の方も相当数いらっしゃいます。

さらに、これを機にメガクラウドへのリフト&シフトを検討しているユーザーも一定数見て取れます。本当に悩ましい問題だと思います(切実)。。。

2-5. クラウドサービスに求めること(n=500)

最後に、クラウドサービスに求めることを伺ってみました。トップは「インフラの信頼性、可用性が高い」で25.2%。次いで「トータルコストの低減」、「価格変動がない、あるいは少ない」、「システム間の連携がしやすい」と続きます。

オンプレミスVMwareからの移行に関して、NTT東日本のクラウドエンジニアがお悩みやお困りごとにお応えしております。VMwareを採用した国産・定額・リーズナブルな地域エッジクラウド タイプVのご案内もできますので、お気軽にお問い合わせください。

3. まとめ

いかがでしたでしょうか?今回の調査ではサンプル数も限られているため、この結果が市場動向の全てとは言えないかもしれませんが、ある程度の傾向はつかめるものだったのかと考えています。

VMwareライセンス改定に伴い発生しているVMware移行先の問題は、ユーザーごとに利用している機能も違えば、環境も違うため一概に判断することは難しく、お困りの方も多いのではないでしょうか。各メディアでも、”脱”VMwareや”続”VMware等、さまざまな特集記事が飛び交っておりますが、明確な正解といえる選択肢がない非常に難しい問題であると考えています。

NTT東日本でも、VMwareのライセンス改定に伴い、移行先にお困りの方に向けて、複数の選択肢をご案内する用意がございます。脱VMwareではなく、脱オンプレミス・続VMwareのお客さまには、当社が2024年9月30日より提供を開始しました、地域エッジクラウド タイプVがおすすめです。NTT東日本が管理・運営するVMwareを採用したクラウドサービスを、定額かつリーズナブルにご利用いただけます。

思い切ってAWSやAzure等へ移行をご検討の方に向けても、当社がメガクラウドへの移行をお手伝いすることが可能です!

VMwareライセンス改定を受けて、移行先でお困りの方やご検討中の方は、是非お気軽にお問い合わせください。

また、今後も皆にとって有益な情報をクラソルにて順次発信していく予定ですので、是非ご注目ください!

地域エッジクラウド タイプVの詳細についてはこちらでもご確認いただけます。

地域エッジクラウド タイプVにつきましては、より詳しく特長や機能内容を記したパンフレットがございます。地域エッジクラウド タイプVに興味を持たれた方、もっと詳しい内容を知りたい方は併せてこちらもご覧ください。

VMwareはBroadcom社の商標です。

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