COLUMN
既存クラウドの課題を解消、NTT東日本の地域エッジクラウド タイプVとは
近年、企業のクラウド移行は活発に進んでいます。特に近年は生成AIとの連携も活発化し更に便利に利用できるようになっています。
その一方で既存のクラウドには課題となる部分があり、それ故にクラウド利用の障害となり利用を控えている企業も存在します。
NTT東日本では、そんな既存のクラウドが抱える課題点に着目し、いままでその利用を控えていたり、課題点に悩まされているお客さまに向けた「地域エッジクラウド タイプV」を提供しています。今回はその特長について紹介します。
1. 既存クラウドが抱える課題とは
近年は中小企業、大企業問わずクラウドサービスを利用する企業は増え、世の中に浸透してきていますが、その一方でクラウドが抱える課題から利用を控えている企業も存在します。
どんな課題が利用の妨げになっているか以下に解説します。
1-1. 従量課金では予算計画を立てるのが困難
従量課金は利用した分だけ課金されるシステムであるため利用コストを抑えることができることが大きなメリットになっている。
ただし、コスト管理が必要で使い方によってはコストを抑えて効率よく利用することができる一方でコスト管理が不十分の場合は予想外の利用料金が発生する場合もあり、利用料金の予測が難しい面がある。
ただ、近年のAWSやMicrosoft Azureではコスト管理や月額利用料を予測するサービスが充実していることもあり、ある程度の予測を立てることは可能となっている。
しかしながら、想定外の利用量の発生については予測できないため、予算超過が許されない年間予算計画が必要なケースでの利用は難しいものとなっている。
例えば、あらかじめ予算が計画されていて予想を超える支払いが難しい自治体のような場合は従量課金では予算の見積りが難しく予算計画が立て辛いためクラウド利用の障害となる。
1-2. 海外クラウドはデータの保存場所が不安
オンプレミス環境と異なり自社でサーバーを所有する必要が無いため設備コストを削減でき、短期間で構築できることがクラウドのメリットではあるが、企業のセキュリティ・ポリシーによっては海外でのデータ保存が許されない場合があるため、海外資本のクラウドサービスは利用を控える要因になっている。
1-3. クラウド提供事業者とシステム構築運用会社が別では調整の手間が必要
通常、クラウドサービスを利用するには自社で構築運用することは稀で、多くはシステム構築運用会社にシステムの構築と運用を依頼している。
そのため、ユーザーは先ずシステム構築運用会社に依頼を出して、システム構築運用会社がクラウド提供事業者の提供するクラウドシステムを構築し運用する形が一般的となっている。
それ故にユーザーの意向が直接伝わり辛く、システム構築運用会社との調整が必要となるので要求通りのシステムを利用するのに手間がかかり、クラウド利用の障害の一因になっている。
1-4. クラウド技術者の育成や確保が困難
自社で構築運用する場合でも、クラウド技術者の育成や確保が難しく、特に近年のクラウド技術は生成AIとの連携が進むなど更に高度化しているため、より多くの専門知識が要求されるようになり、技術者の育成は更に難しくなっている。
2. NTT東日本発の国産クラウド「地域エッジクラウド タイプV」の紹介
NTT東日本はこれまでの200社以上のクラウドの構築経験を活かし、既存のクラウドが抱える課題点に対応した「地域エッジクラウド タイプV」を提供しています。
NTT東日本発の国産のクラウドサービスで、クラウド基盤は日本国内に設置されています。また、VMware by Broadcomをベースに開発されているため、より高い柔軟性と利便性を実現しています。
以下に「地域エッジクラウド タイプV」の主な特長を示します。
2-1. 定額制
仮想マシン、ストレージ、ネットワークなどのIaaS機能が月額固定費用で利用できる。
これにより、既存のクラウドのように従量課金ではないことから、予算超過の心配もなく予算の計画が立て易い。固定料金で使いたいだけ使うことができる。
特に、VMware by Broadcomをベースに開発していることもあり、VMWare製品のライセンスプログラムの大幅変更によりコスト高が予想されるユーザーにとってはコスト面から安心して利用できる料金設定となっており、代替えサーバーの候補としても魅力的なものとなっている。
2-2. 高信頼の国産クラウド基盤
NTT東日本発のクラウドサービスであり、データセンタ設置場所も日本国内にあるため、企業のセキュリティ・ポリシーにより海外でのデータ保存が許されない企業も安心して利用できる。
海外資本のクラウドサービスのように米国法など日本国外の法律の影響を受ける心配もないのでデータガバナンス等の懸念も払拭できる。
2-3. 遠隔地データ保管
NTT東日本社内のデータセンタ内でデータのバックアップを実施している。
その施設は遠隔地に設置され、震度7に耐えられる堅牢さを有しており、顧客のBCP(事業継続計画)対策に応えられる作りとなっている。
2-4. 高度な知識を有したエンジニアによるクラウド環境の構築・運用代行
クラウド提供事業者であるNTT東日本のエンジニアがコンサルティングからシステム構築・保守運用までを行うので、複数の企業とのやりとりが不要となるため、ユーザは調整の煩わしさがなくなる。
一連の作業はクラウドに関して高度な知識を有したエンジニアが行うため、ユーザはクラウド技術者の育成や確保する必要がなくなる。
また、システム構築を担ったエンジニアが保守運用を行うので、クラウドの大規模障害時には原因特定、情報の開示など透明性が高く、迅速な対応が可能となる。
2-5. 閉域接続
地域エッジクラウドとのネットワーク環境は閉域網で構成されており、高速でセキュアにクラウドサービスを利用できる。
3. おわりに
今回はNTT東日本が提供しています「地域エッジクラウド タイプV」ついて紹介しました。
既存のクラウドが抱えている課題点がネックとなりクラウドの利用を見合わせていた方、現在VMWareの移行先を検討中の方は、ご利用の検討をされてはいかがでしょうか。
ご相談、お問い合わせを随時受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。
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