COLUMN

生成AIを使った電話業務の効率化・高度化の実現例紹介~自治体における生成AI×自動応答の活用事例~

昨今、コンタクトセンターなどの電話業務への生成AIの導入が急速に進んでいます。

背景には慢性的な人手不足や働き方改革により営業時間の延長や休日対応の困難さなどから、効率化や高度化が求められていました。

一方、生成AIを使ったサービスが活発に展開されており、電話業務においても人手不足などの問題を解消できるさまざまなサービスが提供されるようになりました。

代表的な機能として自動回答、自動転送、自動予約などがあり、これらの機能は自治体や飲食店、病院などさまざまな業種で活用され始めています。

そこで今回は、電話業務における生成AIの代表的な機能のひとつである自動応答機能に焦点を当て、その特長と活用事例として自治体での利用例を紹介していきます。

また、NTT東日本ではお客さまのお問い合わせ電話に生成AIが音声で対応する新しいIVRソリューションの提供を開始しています。ソリューションの詳細はこちらからご確認いただけますので、あわせてご覧ください。

1. 自治体の窓口業務が抱える課題

自治体における窓口業務の多くは次のような課題を抱えています。

特に年度末や確定申告の時期などの繁忙期には問い合わせ対応業務が集中してしまい対応が追い付かなくなる事態に陥りがちです。

そのような時期には対応する時間帯の延長や、土日対応など曜日の拡大などを行う自治体もありますが、残業時間削減が叫ばれる昨今では、このような対処法では限界があります。

それでなくても職員数が減少傾向にある昨今では、問い合わせ対応に忙殺される職員も増えています。

これらの課題を解決するための手段として、窓口業務のアウトソーシング化やAIを活用した自動応答サービスの導入などが注目されています。

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2. NTT東日本の生成AI・自動応答とは

NTT東日本では次のような生成AIを使った自動応答システムを提供しています。

主な特徴

  • お客さまとの会話から適切な回答を導き出す

お客さまとの会話から生成AIが質問に対し、適切な自動ガイダンスを再生する

また、該当する回答が存在しない場合はオペレータに転送される

  • お客さまが用意するものはFAQのリストのみ

問い合せの際にお客さまが用意するのはFAQのリストのみで、該当する回答を得ることができる

また、質問内容がFAQのリストにぴったり一致していなくても該当する回答を得ることができる

  • 曖昧な質問でもAIが判断して適切なガイダンスを流すことができる

「確定申告に必要なものはなんですか?」などの曖昧な質問に対しても生成AIが適切な回答を選択し、自動応答してくれる

  • 通話内容を録音しクラウド内のストレージに保存する

営業時間終了後に通話内容を分析し、分析結果を生成AIに反映させることで回答の精度を向上することができる

NTT東日本の生成AIを活用したIVRソリューションの詳細については、こちらの資料をダウンロードのうえ、あわせてご確認ください。

3. 自治体における生成AI×自動応答の利用シーン紹介

ここでは自治体における生成AI×自動応答の利用シーンをいくつか紹介します。

3-1. 「問い合わせ対応にAI自動応答を導入」

導入の背景

市役所には、子育て・医療・福祉・都市計画・各種手続きや届出など。住民からさまざまな問い合わせが寄せられている

窓口や電話は受付時間が限られているため、仕事や育児で営業時間内に問い合わせができない市民からの時間外でも問い合わせに対応して欲しいという要望が多い

導入後の効果

問い合わせ全体の40%が役所の受付時間外からの利用であり、受付時間外に問い合わせたい市民の要望に応えることができた

わざわざ来所したり、電話での問い合わせで長い時間待たされることがなくなり市民の満足度が上がった

3-2. 「AI自動応答を活用し保育所に関する相談に対応」

導入の背景

幼児教育・保育の無償化に伴い市民からの問い合わせが増えた一方、問い合わせに対応する人手が不足していた上に、市民に共働き世帯が多く、市役所の受付時間内に問い合わせできないという苦情が多く上がっていた

導入後の効果

住民は役所の受付時間外にも知りたい情報が探せるようになり、電話での問い合わせが減ったため、職員の負担も軽減できるようになった

英語・韓国語・中国語にAIが⾃動翻訳でき、日本語があまり得意ではない移住者から寄せられる問い合わせにも、いつでも対応できるようになった

3-3. 「ふるさと納税に関する問い合わせにAI自動応答応を活用」

導入の背景

ふるさと納税関連の問い合わせが日常的に多く寄せられていた上に、年末年始には特に問い合せが殺到して職員が対応に追われていた

導入後の効果

「ふるさと納税の仕組み」「納税者における返礼品」「寄附金受領証明書の送付先住所の変更方法」といった問い合わせに自動で対応でき、職員の負担が軽減できるようになった

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4. 生成AI×自動応答による導入効果

生成AIを使った自動応答システムを導入することにより次のような効果が得られます。

  • 年度末や確定申告シーズンなどの繁忙期の電話対応の負担軽減

問い合せの多い質問は自動ガイダンスで対応することでオペレータが対応する電話量の削減につながり、電話対応の負担軽減になる

さらに、顧客を待たせることなく、すぐに回答できることで顧客満足度向上にもつながる

  • オペレータの業務効率化

通話内容を保存することで聴取したデータはAIにより解析することで回答精度を向上することができ、さらにデータを蓄積することで自動ガイダンスでの回答可能な質問範囲を拡大することができるため、オペレータの対応件数の削減ができ、業務の負荷の軽減へつなげることができる

  • 営業時間外や休日もFAQの範囲内なら自動ガイダンスで対応可能

自動ガイダンスで回答可能な質問に関しては24時間365日体制で対応可能なため、休日や営業時間外に職員が対応する必要がない

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5. おわりに

今回は、電話業務に対し生成AIを使ったサービスのひとつである自動転送機能に焦点を当て、その特徴と自治体での利用例について紹介しました。

これから電話業務における生成AIの導入を検討されている方への参考になれば幸いです。

電話業務における生成AIの利用については他にも自動転送、自動予約などがあります。これらについてはまた別の機会にご紹介します。

NTT東日本では本文でも紹介した通りAmazon Connect と生成AIを組み合わせた自動応答サービスを提供しています。

人手不足など電話業務での問題でお困りの方は是非一度ご相談ください。ご相談は無料で承ります。

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