COLUMN
Amazon FSx for NetApp ONTAPとは?特徴や構築手順をわかりやすく解説
こんにちは、平林です!
炭酸水が大好きで、流行りの炭酸水メーカーで作っています。
風呂上がりに飲むキンキンに冷えた炭酸水は最高ですね!
1.はじめに
さて本日は Amazon FSx for NetApp ONTAP を構築します。
AmazonLinux2023から接続して、どんなものなのか試してみたいと思います。
今回の構成図はこちら
2.Amazon FSx for NetApp ONTAPとは?
2-1.基本的な説明
まずはAmazon FSx for NetApp ONTAPの基本的な説明から
Amazon FSx for NetApp ONTAPとはAWSが提供するフルマネージド型のNetApp ONTAPファイルシステムです。
NetApp ONTAPは高度なデータ管理機能と優れたパフォーマンスを提供し、様々な業界で広く採用されているファイルシステムとなっております。
またNFS・SMB・ iSCSIのマルチプロトコルに対応しており、LinuxやWindows、macOSからのアクセスが可能となっております。
それがフルマネージドなAWSサービスとなることで、物理的なインフラストラクチャの運用や保守の手間を大幅に削減しつつ、データの保存、管理が簡単に行えるようになりました。
2-2.他のFSxと比較
Amazon FSxにはNetApp ONTAPの他にWindows File Server、OpenZFS、Lustreが用意されており、利用したいファイルシステムに合わせて選択可能となっています。
なお他のFSxやストレージサービスと詳しく比較したい場合は、以下のコラムをご参照ください。
ファイルサーバー構築ならどれ?4つのAWSストレージサービスを比較・解説
2-3.コスト
最小構成では287ドル程度、ありそうな構成では14,091ドル程度となるようです。
構成や使用状況によって料金が増減するため、予め計算する必要がありそうです。
- 【最小構成】東京リージョン、シングルAZ、ストレージ1TB、スループット128MB/秒の場合
SSD ストレージ容量 | $153.6 |
---|---|
スループット | $116 |
バックアップ | $17.9 |
合計(月額) | $287.5 |
- SSDストレージのデータ割合100%、圧縮と重複排除によるコスト削減を65%として計算
- 2024年5月時点の料金です。
- 【ありそうな構成】東京リージョン、マルチAZ、ストレージ100TB、スループット1024MB/秒の場合
SSD ストレージ容量 | $10,752 |
---|---|
スループット | $1,547.7 |
バックアップ | $1,792 |
合計(月額) | $14,091.7 |
- SSDストレージのデータ割合100%、圧縮と重複排除によるコスト削減を65%として計算
- 2024年5月時点の料金です。
3.Amazon FSx for NetApp ONTAP構築の事前準備
3-1.VPCとEC2の構築
VPCやサブネット、EC2は以下コラムを参考に作成した状態とさせていただきます。
4.Amazon FSx for NetApp ONTAPの構築手順
4-1.Amazon FSx for NetApp ONTAP構築
それではAmazon FSx for NetApp ONTAPを構築していきます。
まずはAmazon FSxに移動し、[ファイルシステムを作成]をクリックして下さい。
ファイルシステムは[Amazon FSx for NetApp ONTAP]を選択し、[次へ]をクリックして下さい。
[クイック作成]を選択し、任意の名称や値を入力し、[次へ]をクリックして下さい
デプロイタイプなどは×マークがある項目は構築後の変更はできないため、設定した値を確認して下さい。
確認できたら、[ファイルシステムを作成]をクリックして下さい。
シングルAZの1TBで作成した場合、20分程度待ちます。
ステータスが[使用可能]になったことを確認します。
4-2.セキュリティグループ設定
クイック作成ではデフォルトのセキュリティグループが割り当てられるので、Amazon FSx for NetApp ONTAP用のセキュリティグループを作成します。
今回NFSマウントを行うため、NFS(TCP:2049)の通信を許可しました。
先ほど作成したAmazon FSx for NetApp ONTAPのファイルシステムをクリックして下さい。
[ネットワークとセキュリティ]タブ内のネットワークインターフェースをそれぞれクリックして下さい。
[チェックボックス]→[アクション]→[セキュリティグループを変更]の順にクリックして下さい。
※これをもう一方のネットワークインターフェイスでも行って下さい。
defaultのセキュリティグループを外すため[削除]をクリックし、作成したセキュリティグループを選択して、[セキュリティグループを追加]をクリックし、[保存]をクリックして下さい。
※これをもう一方のネットワークインターフェイスでも行って下さい。
セキュリティグループが正しく設定されたか確認して下さい。
これをもう一方のネットワークインターフェイスでも行って下さい。
4-3.Amazon FSx for NetApp ONTAPの接続
再度作成したファイルシステムをクリックして下さい。
[ボリューム]→vol1の[チェックボックス]→[アタッチ]の順にクリックして下さい。
ボリュームをマウントするコマンドをメモして下さい。
EC2にログインしてディレクトリを作成し、メモしたコマンドを実行して下さい。
sh-5.2$ sudo mkdir /fsx
sh-5.2$ sudo mount -t nfs svm-XXXX.fs-XXXX.fsx.ap-northeast-1.amazonaws.com:/vol1 /fsx
マウントされたか確認します。
sh-5.2$ df /fsx
Filesystem 1K-blocks Used Available Use% Mounted on
svm-0438e52d109e8aa62.fs-07631c73c1ffed683.fsx.ap-northeast-1.amazonaws.com:/vol1 1020054784 117942144 902112640 12% /fsx
性能も測ってみましょう。
スループットもしっかり出ていますね。
sh-5.2$ sudo dd if=/dev/zero of=/fsx/test.tmp bs=1M count=1000
1000+0 records in
1000+0 records out
1048576000 bytes (1.0 GB, 1000 MiB) copied, 7.04016 s, 149 MB/s
5.まとめ
今回は Amazon FSx for NetApp ONTAP を構築してみました。
やはりフルマネージドであるためセットアップが非常に簡単であると感じました。
実際にポチポチするだけで高い可用性とスケーラビリティを備えたファイルシステムを構築できるのって気持ち良いですね!
このコラムが皆さんのお役に立ちますと幸いです。
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