COLUMN
AWS Health Dashboardとは?主な機能やメール通知設定方法、料金を解説
AWSのサービスを利用していると、ときどき障害やメンテナンスなどのイベントが発生します。これらのイベントは、AWSサービスの稼働状況やパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
そこでAWSユーザーにとって重要なのが、AWS Health Dashboardです。AWS Health Dashboardとは、AWSのサービスの健全性やイベントの情報を確認できるダッシュボードです。この記事では、AWS Health Dashboardとはなにか、主な機能やメール通知の設定方法、料金について解説します。
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1.AWS Health Dashboardとは?
AWS Health Dashboardとは、AWSのサービスの健全性やイベントの情報を確認できるダッシュボードです。2020年12月にリリースされた比較的新しいサービスで、従来のService Health DashboardとPersonal Health Dashboardが統合されています。
Service Health Dashboardは、AWSのリージョンやサービスの全体的な稼働状況や障害情報を公開していたダッシュボードで、Personal Health Dashboardは、個々のAWSアカウントに関連するイベント情報や通知を提供していたダッシュボードでした。そのためAWS Health Dashboardでは、これらの情報を一元的に管理できるようになりました。
また、AWS Health APIを利用することで、プログラム的にイベントの情報を取得したり、通知を設定したりすることもできます。
2.AWS Health Dashboardの主な機能
AWS Health Dashboardの主な機能は、以下のとおりです。
2-1.1.リージョン規模の障害情報を確認
AWS Health Dashboardでは、AWSのリージョンやサービスの全体的な稼働状況や障害情報を確認できます。これらの情報は、従来のService Health Dashboardで提供されていたものと同じです。
AWS Health Dashboardのトップページには、現在発生している障害やメンテナンスなどのイベントが表示されます。また、過去に発生したイベントも検索することができます。これらの情報は、AWSのサービスを利用する際に、開発の計画や対策を立てるのに役立つでしょう。
2-2.2.アカウント規模の障害情報を確認
AWS Health Dashboardでは、個々のAWSアカウントに関連するイベントや通知を確認できます。これらの情報も、従来はPersonal Health Dashboardで提供されていました。
AWS Health Dashboardのトップページには、以下の3つのタブがあります。
- AWSのサービスに影響を与える可能性のある障害やパフォーマンスの低下などのイベントが表示される「未解決の問題(Open issues)」
- AWSのサービスに影響を与える可能性のあるメンテナンスやアップデートなどのイベントが表示される「予定された変更(Scheduled changes)」
- AWSのサービスの利用に関するお知らせやヒントなどのイベントが表示される「その他の通知(Other notifications)」
これらのイベントは、AWSのサービス利用に影響を与える可能性があるため、注意深く確認しておくとよいでしょう。
また、AWS Health Dashboardの左側のメニューには、「イベントログ」という項目があり、過去に発生したイベントの履歴を確認できます。これらの情報は、AWSのサービスの利用状況や問題の原因分析に役立ちます。
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3.AWS Healthに追加されたイベントをメールで通知する方法
AWS Health Dashboardでは、イベントの情報を確認できるだけでなく、イベントが追加されたときにメールで通知されるように設定することも可能です。これは、Amazon EventBridgeとAmazon SNSを利用することで実現できます。
ここでは、AWS Healthにてイベントが追加されたとき、EventBridgeを起動しSNS経由でメール通知するための方法を解説します。
3-1.1.Amazon EventBridgeのルールを作成
まず、Amazon EventBridgeのマネジメントコンソール画面より、「EventBridge」→ 「ルール」→ 「ルールを作成」の順にボタンを押します。その後、イベントパターンのルールを定義します。内容は以下のとおりです。
名前 | イベントパターンの名前を記載します。 |
---|---|
説明 – オプション | このイベントパターンがどのようなものか説明文を書くことができます。 |
イベントバス |
イベントを発行するリソースからイベントを受け取ります。 ここでは、「default」を選択します。 |
ルールタイプ | イベントパターンのルールを定められます。 |
3-2.2.イベントパターンを作成
イベントパターンでは、内容を設定することで、AWS Health Dashboardに追加されるイベントから必要なイベントを柔軟に選択して通知できます。
たとえば、すべてのイベントに一致させる場合は以下のような設定を行います。
フィールド名 | 設定値 |
---|---|
イベントソース | AWSのサービス |
AWSのサービス | Health |
イベントタイプ | すべてのイベント |
3-3.3.ターゲットを選択
次にターゲットを選択しましょう。イベントパターンとターゲットを選択することで、イベント駆動型のアプリケーションを構築できます。
ターゲットタイプ | ターゲットとなるサービスを選択します。ここでは、「AWSのサービス」を選択します。 |
ターゲットを選択 |
イベントがイベントパターンと一致したとき、またはスケジュールがトリガーされたときに呼び出すターゲットを選択します。 ここでは、「SNSトピック」を選択します。 |
トピック |
トピックを選択します。 もしトピックがない場合は作成する必要があります。 |
3-4.4.タグを設定
ターゲットの後はタグを設定する画面に移ります。タグは、AWS のリソースに割り当てるラベルです。ただし今回は設定する必要がないため、「次へ」を押しましょう。
設定のレビュー画面にて誤りがないか確認し、「ルールの作成」を選択します。
3-5.5.メールを確認
設定したメールアドレスに、AWSから通知設定完了のメールが届いているかを確認します。画像のようなメールが届いていることを確認できたら、設定完了です。
4.AWS Healthの料金
AWS Health DashboardやAWS Health APIは、すべてのAWSのユーザーが無料で使用可能です。
しかし、AWS Health APIを使用するためには、AWSのビジネスサポートまたはエンタープライズサポートのプランを契約している必要があります。これらのプランは、AWSのサービスの利用に応じて料金が発生します。
料金の詳細は、こちらを参照してください。
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5.AWSの導入・運用ならぜひNTT東日本にご相談ください
AWS Health DashboardやAWS Health APIを利用することで、AWSのサービスの健全性やイベントの情報の確認などが可能になります。こうした情報は、AWSのサービスを安全かつ快適に利用するために重要です。しかし、AWSのサービスは多岐にわたり、設定や管理には専門的な知識や経験が必要です。
AWSの認定パートナーであるNTT東日本は、AWSのサービスに関する豊富な知識と経験を持っています。また、お客さまのニーズに合わせて、AWSサービスの選定や設計、構築や運用などをご提案いたします。
不明点や気になる点がありましたら、以下「クラウドに関するご相談・お問い合わせフォーム」よりお問い合わせください。
AWS Health Dashboardについてまとめ
この記事では、AWS Health Dashboardとはなにか、主な機能やメール通知設定方法、料金について解説しました。
AWS Health Dashboardとは、AWSサービスの健全性やイベントの情報を確認できるダッシュボードです。AWS Health APIを利用することで、プログラム的にイベントの情報を取得したり、通知を設定したりすることも可能になります。
貴社でAWS Health Dashboardについてお悩みのことがありましたら、ぜひNTT東日本へお気軽にご相談ください。
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