COLUMN

Azureサポートを利用するには?プランやお問い合わせの流れを解説

NTT東日本によるAzureのアカウント提供やクラウド導入・運用サービスの総合パンフレットはこちらよりダウンロードいただけます。

Microsoftでは、Azureを利用する上で発生する不明点やトラブルを解決する手段のひとつとして、Azureサポートを提供しています。Azureサポートを適切に利用するためには、各プランの対応範囲を理解し、サポートリクエストでは正確に問題を起票することが大切です。

本記事では、Azureサポートのプラン内容をはじめとして、サポートを受ける際の問い合わせの流れや注意点を詳しく解説します。

NTT東日本のクラウド運用支援 資料のダウンロードはこちら。

1.Azureサポートのプラン内容と料金

Azureサポートのプランは大きく4つに分けられます。それぞれのサポートプランの違いは以下のとおりです。

  • 横にスクロールします
Basic Developer Standard Professional Direct
料金 無料 USD$29/1か月 USD$100/1か月 USD$1,000/1か月
サポート対象 Azure利用者すべて 試用および非運用環境時 運用ワークロード環境時 ビジネス上重要な用途での利用時
請求およびサブスクリプション管理サポート
24 時間年中無休のセルフヘルプリソース
必要な数のサポートチケットの提出
Azure Advisor(無料ガイド)の利用
Azureの正常性確認と通知
サードパーティ製ソフトウェアを構成するガイダンスおよびトラブルシューティング
サポートリクエスト提出後の 24 時間年中無休のメールと電話によるテクニカルサポートへのアクセス
重大度別の応答時間
  • 重要度C:8営業時間以内
  • 重要度C:8営業時間以内
  • 重要度B:4時間以内
  • 重要度A:1時間以内
  • 重大度C:4 営業時間内
  • 重要度B:4時間以内
  • 重要度A:1時間以内
アーキテクチャ サポート 一般的なガイダンス 一般的なガイダンス ProDirect デリバリー マネージャーのプールからのガイダンス有
サポート API プログラムによる Azure サポート チケットの作成と管理
運用のサポート
トレーニング Azureエキスパートによるウェビナー
事前対応型ガイダンス

それぞれのプランについて詳しく解説します。

また、プランの比較については以下の公式サイトも併せてご覧ください。

Azure サポートプランの比較

1-1.Basic

Azure利用者すべてが対象となっている無料のサポートです。Basicプランでは、Azureの基本的な操作方法や契約内容に関する問い合わせなどが可能です。ただし、個々のテクニカルサポートは対象外となっており、通話によるサポートにも対応していません。

1-2.Developer

Developerは、開発などの非運用環境や、試用・評価を目的として使用する企業向けのサポートプランです。有料プランの中では最も安価で、月額USD$29で契約できます。

サポート範囲はベーシックプランに加えて、相互運用性のサードパーティ性ソフトウェアの構成ガイダンスを受けられ、メールでのテクニカルサポートにも対応しています。ただし、サポート範囲は事業に軽微の影響が及ぶ場合(重要度C)のみで、応答時間は8営業時間以内です。

1-3.Standard

Azureを小規模で運用している企業に向けた有料のサポートプランです。料金は月額USD$100で契約できます。企業ごとに専用担当者はつきませんが、Developerプランに加えて24時間無休でのメール・電話サポートが受けられます。

また、重要度Cだけではなく、事業に部分的な影響が発生する場合 (重大度 B)と、事業に大きな影響が発生する場合 (重大度 A)もサポート範囲内です。

1-4.Professional Direct

Professional DirectはStandardプランに加えて、Azure専門チームによるサポートが受けられるプランです。Azureを中規模で運用する企業を対象としたもので、料金は月額USD$1,000です。

このプランでは、Azureプロフェッショナルによるウェビナーに参加できたり、重要度Cの軽微なインシデントでも4営業時間以内に応答してもらえたりと、最も手厚いサポート内容が用意されています。

2.Azureサポートのお問い合わせの流れ

Azureによるサポートを適切に受けるためには、発生している事象が正確に伝わるよう問い合わせる必要があります。ここでは、Azureサポートの問い合わせの流れについて順を追って解説します。

参考:Azure サポート要求を作成する方法 – Azure supportability | Microsoft Learn

2-1.サポートリクエストの作成

まずは、サポートリクエスト(お問い合わせ)を作成します。

Azure Portalの画面右上にあるクエスチョンマークをクリックし、最下部にある 「ヘルプとサポート」ページへ遷移します。ヘルプとサポートページへ遷移したら、画面上にある「サポート リクエストの作成」をクリックしましょう。

2-1-1.問題の説明

サポートリクエストの作成では、まず問題の種類を選択します。選択肢のうち、サブスクリプションの管理、サービスとサブスクリプションの制限(クォータ)、課金の3つは無料で問い合わせが可能です。「技術(各種Azureサービスについて)」を選択する場合は、いずれかの有料プランを契約している必要があります。

また、「技術(各種Azureサービスについて)」を選択した際には、問題が発生しているサービスを指定し、さらに具体的な問題の種類と問題のサブスクリプションを選択しましょう。この際、問題に最も関連性の高いサービスを選択することが大切です。関連性の低いサービスを選択してしまうと、サポートリクエストへの対応が遅れてしまう可能性があります。

2-1-2.推奨される解決策

問題の説明を入力すると、次の画面で推奨される解決策が表示されます。この画面では、起票した問題に対するトラブルシューティングや技術資料が紹介されるため、それらの情報で問題解決ができないか検討しましょう。トラブルシューティングの内容で問題が解決しない場合は、「次へ」をクリックし、次の画面へ進んでください。

2-1-3.追加の詳細

追加の詳細では、必要なサポートの内容を具体的に説明するページです。ここでは、以下の要素を参考に、問題が発生した日時やトラブルの内容をできるだけ正確に、詳しく記入しましょう。

  • 問い合わせにおけるゴール
  • 問題、あるいは質問内容
  • 再現の手順 (どのような操作をおこなうことで問題が発生するか)
  • 問題の頻度 (○時間に一度、定期的/不定期 など)
  • 問題が出る直前に、構成や設定面で変更を加えたものがあれば、可能な限り詳細に記載する。
  • エラーメッセージがある場合はその詳細。ログファイルや画面ショットなどが準備できる場合、アップロードも可能。
  • すでに試した対策や、実施した調査内容、既知の回避策の有無
  • (すでに他のサポートリクエストを起票済みで関連している場合) 関連するお問合せ番号と当該件の担当者名
  • 問い合わせのやりとりに追加したい他のご担当者さまの連絡先

2-1-4.確認と作成

問題の詳細まで記入したら、確認画面で記入内容に間違いがないことを確認し、サポートリクエストの作成を完了してください。

2-2.お問い合わせの完了(クローズ)

Azureサポートで問い合わせた問題が解決したら、メールもしくは電話で解決した旨の連絡が必要です。Azureのエンジニアが連絡を受けると、問い合わせ対応を完了のステータスに変更し、サポートが終了します。

また、Azureサポートが応答してから一定期間連絡がない場合にも、自動的に問い合わせはクローズされます。

過去に問い合わせが完了したものでもサポート契約期間内であれば、調査の再開や追加質問が可能です。問い合わせを再開したい場合は、過去のお問い合わせ番号を明記し、新規でサポートリクエストを作成しましょう。

3.Azureサポートを利用する際の注意点

Azureサポートを効率的に利用するためには、いくつかのポイントに注意することが大切です。ここでは、Azureのテクニカルサポートを受ける際に把握すべき注意点について詳しく解説します。

参考:Azure IaaS における有償 Azure テクニカル サポートの対応範囲 | Japan Azure IaaS Core Support Blog

3-1.サポートの重要度の分類と対応時間

Azureでは、問い合わせの内容に応じて重要度をAからCの3段階に分類しています。また、重要度に応じて対応時間や初回の応答までにかかる時間も異なっているため、以下を参考にしつつ問題の重要度をきちんと見極めましょう。

重要度 内容 対応時間
重要度C 事業に軽微の影響が及ぶ場合 土日祝日を除く、9:00~17:30
重要度B 事業に部分的な影響が発生する場合 土日祝日を除く、9:00~17:30
重要度A 事業に大きな影響が発生する場合 24時間365日の緊急対応

重要度Aは、運用環境で重大な障害が起きた際の復旧や問題を回避するためのものです。さらに、Developサポートでは開発環境のサポートを想定しているプランなので、重要度Aの問題が発生しても重要度B・Cと同様に通常時間内での対応になります。

3-2.サービス・リソースごとの1件の問題に対して1つのお問い合わせ番号が必要

Azureサポートでは、問い合わせに対して最適なエンジニアを配置して問題解決に取り組むため、一つの問い合わせに対して記入できる問題は1件のみに限られます。そのため、同時にいくつかのエラーが発生した場合でも、問い合わせを分けて作成するよう注意しましょう。

たとえば、以下のケースなどは問い合わせを分割することが適切とされています。

  • 同じサービス内で複数の問題が発生しており、発生パターンが異なるなど、同じ原因によるものか不明な場合
  • 発生している問題は一つだが、複数のサービス間にわたって問題が発生している場合
  • 既存の問い合わせを解決する過程で、関連した質問が発生したものの、既存の問い合わせ内容と異なる場合

3-3.オンプレミスのPCやサーバーはサポート対象外

オンプレミスのPCやサーバー上で発生した問題は、Azureのサポート対象外です。ただし、Premierサポートであれば、マイクロソフトの製品に限って対応可能です。Premierサポートとは、大規模なAzure運用をおこなう企業に向けて用意されているサポートプランで、専属の契約担当者が配置されます。

4.Azureクラウドサービスの運用ならぜひNTT東日本にご相談ください

NTT東日本では、Azureのアカウント提供を行っています。

本サービスでは、クラウド利用に関わる各利用サービスの支払い、お問い合わせ窓口をNTT東日本にまとめることが可能です。

Azureに対して問い合わせが必要になった場合でも、NTT東日本のフォームやメールにてお問い合わせいただければ、Azureとお客さまのあいだにNTT東日本が入り、実施させていただきます。

また、Microsoft Azureの利用料もNTTから円建てしてお客さまにご請求するため、海外サービスへのクレジットカード登録が不要です。

NTT東日本のMicrosoft Azureの販売サービスはこちら

NTT東日本のクラウドソリューション 資料のダウンロードはこちら

さらにNTT東日本では、Microsoft Azureを活用したクラウド導入・運用サービスも提供しています。Azureに関する資格所有者がお客さまの要望を細かくお伺いし、適切な設計を提案いたします。クラウドの導入・ネットワーク環境の構築はもちろん、運用時も万全の監視・保守対応で一貫したサポートの提供が可能です。

NTT東日本のクラウド導入・運用 for AWS/ Microsoft Azure

ダウンロード資料はこちら

Azureのサポートについてまとめ

Azureのサポートは大きく4つに分類され、それぞれの利用料金やサポート範囲、利用環境に応じて適切なものが異なります。また、サポートをリクエストする際は、問題に応じて正しく内容を起票することで問題を効率的に解決できるでしょう。

問題の種類やサブスクリプションの選択時に項目を間違えると、Azure側で適切なエンジニアを配置できず、問題解決に時間がかかってしまいます。障害や問題を迅速に解決するためにも、問い合わせの流れをよく理解した上でサポートにリクエストできるよう心がけましょう。

Microsoft Azureは、Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。

クラウドの導入・運用については
お気軽に無料のオンライン相談窓口へご連絡ください。

ページ上部へ戻る

無料ダウンロード

自社のクラウド導入に必要な知識、ポイントを
このに総まとめ!

あなたはクラウド化の
何の情報を知りたいですか?

  • そもそも自社は本当にクラウド化すべき?オンプレとクラウドの違いは?
  • 【AWS・Azure・Google Cloud】
    どれが自社に最もマッチするの?
  • 情シス担当者の負荷を減らしてコストを軽減するクラウド化のポイントは?
  • 自社のクラウド導入を実現するまでの具体的な流れ・検討する順番は?

初めての自社クラウド導入、
わからないことが多く困ってしまいますよね。

NTT東日本では
そんなあなたにクラウド導入に必要な情報を

1冊の冊子にまとめました!

クラウド化のポイントを知らずに導入を進めると、以下のような事になってしまうことも・・・

  • システムインフラの維持にかかるトータルコストがあまり変わらない。。
  • 情シス担当者の負担が減らない。。
  • セキュリティ性・速度など、クラウド期待する効果を十分に享受できない。。
理想的なクラウド環境を実現するためにも、
最低限の4つのポイントを
抑えておきたいところです。
  • そもそも”クラウド化”とは?
    その本質的なメリット・デメリット
  • 自社にとって
    最適なクラウド環境構築のポイント
  • コストを抑えるため
    具体的なコツ
  • 既存環境からスムーズにクラウド化
    実現するためのロードマップ

など、この1冊だけで自社のクラウド化のポイントが簡単に理解できます。
またNTT東日本でクラウド化を実現し
問題を解決した事例や、
導入サポートサービスも掲載しているので、
ぜひダウンロードして読んでみてください。

クラウドのわからない・
面倒でお困りのあなたへ

クラウドのご相談できます!
無料オンライン相談窓口

NTT東日本なら貴社のクラウド導入設計から
ネットワーク環境構築・セキュリティ・運用まで
”ワンストップ支援”が可能です!

NTT東日本が選ばれる5つの理由

  • クラウド導入を
    0からワンストップでサポート可能!
  • 全体最適におけるコスト効率・業務効率の改善
    中立的にご提案
  • クラウド環境に問題がないか、
    第3者目線でチェック
    してもらいたい
  • 安心の24時間・365日の対応・保守
  • NTT東日本が保有する豊富なサービスの組み合わせで
    ”課題解決”と”コスト軽減”を両立

特に以下に当てはまる方はお気軽に
ご相談ください。

  • さまざまな種類やクラウド提供事業者があってどれが自社に適切かわからない
  • オンプレミスのままがよいのか、クラウド移行すべきなのか、迷っている
  • オンプレミスとクラウド移行した際のコスト比較を行いたい
  • AWSとAzure、どちらのクラウドが自社に適切かわからない
  • クラウド環境に問題がないか、第3者目線でチェックしてもらいたい
  • クラウド利用中、ネットワークの速度が遅くて業務に支障がでている

クラウドを熟知するプロが、クラウド導入におけるお客さまのLAN 環境や接続ネットワーク、
クラウドサービスまでトータルにお客さまのお悩みや課題の解決をサポートします。

相談無料!プロが中立的にアドバイスいたします

クラウド・AWS・Azureでお困りの方はお気軽にご相談ください。