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初心者必見!ITインフラを有効利用するために押さえるべきポイント

ITインフラとは、IT関係のシステムやツールを使うために必要なベースとなる機器やソフトウェア類の総称のことです。ITインフラを整備することで、さまざまな便利なシステムを安全に使いこなせるようになります。例えば、パソコンやサーバー・ネットワークなどは、すべてITインフラの一種です。

最近では、業務の効率化や生産性の向上を効果的に進めるために、このようなITインフラを整備する企業が増えています。

ITインフラを整備することで、目的に応じたデジタル化をスムーズに進めることが可能になるからです。ITインフラが適切に整備されていれば、働き方改革を推進したり、企業の競争力を強化したりするために必要なIT環境を、簡単に構築できるようにできるようになります。

とは言え、ITインフラの整備と言っても、「どこから始めてよいかわからない」「一般的にどのような流れで進めればよいのかわからない」というケースも多いでしょう。闇雲にパソコンやサーバーなどを準備しても、労力の無駄になりかねません。自社に最適なITインフラを整備するには、ITインフラ整備の目的・具体例などのポイントを理解してから進めることが大切です。

そこでこの記事では、ITインフラの具体例や整備の目的や流れといった、ITインフラの基本的な内容から整備の事例まで、わかりやすく解説します。

【この記事の内容】

  • ITインフラとは
  • ITインフラ整備の事例
  • ITインフラ整備の基本的な進め方
  • ITインフラを最適化するために注意すべきポイント

ITインフラを最適化するために押さえるべきポイントなども紹介しているので、これからITインフラを整備し業務効率化につなげたいと考えている方にも、参考にしていただけるでしょう。

「ITインフラが何を意味するのか知りたい」「業務環境を改善したい」とお考えの方は、今回ご紹介する内容をチェックし、効果的なITインフラの整備について検討してみましょう。

1. ITインフラとは

ITインフラとは、システムやITツールを運用する際のベースとなる部分のことです。システム基盤やICTインフラと呼ばれることもあります。

例えば、パソコンやサーバー・OSなども、ITインフラの一つです。

ITインフラを整備することは、社内のデジタル化やDX推進など、ITを有効利用できる環境を構築するうえで欠かせない要素といえます。

「ITインフラ」は、情報技術を意味するITと、土台や基盤を意味するインフラストラクチャー(infrastructure)を、組み合わせた言葉です。

デジタル化の前提となるITインフラ整備を、政府も推進しています。政府は、デジタル化の第一歩として、2001年にe-Japan戦略などを策定し、国をあげて高速インターネット網の普及などICTインフラの整備に力を入れてきました。

このように、デジタル化を進めるには、前提としてITインフラを最適化しておくことが重要なのです。それでは、ITインフラとは具体的にどういうものなのか、企業がITインフラを整備する目的とは何なのかについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

1-1. ITインフラの具体例

ITインフラには、大きく分けてハードウェアとソフトウェアの2種類があります。それぞれの具体例を見てみましょう。

インフラの具体例① ハードウェア
パソコン
  • 最終的なユーザーが、システムやツールを使うためのITインフラ
  • デスクトップ型やノート型などから、用途に応じて選べる
サーバー
  • データやプログラムを保管し、ユーザー全員に情報や機能を提供することに特化した機械
  • Webサーバー、メールサーバー、ファイルサーバーなど、多数の種類がある
ルーター
  • ネットワークの中継に使う機器で、複数の端末をインターネットにまとめて接続するときなどに使う
  • 有線や無線(Wi-Fi)、VPN機能の付いたものなどがある
ストレージ
  • 大量のデータを保存することができる機器
  • データの読み込みや書き込みの速度が速い
無停電電源装置
  • 落雷や停電などがあってもシステムを続けて使えるようにする、電源のバックアップ装置
  • UPSとも呼ばれる

上記の他にも、電源装置やネットワーク・ネットワークカメラなど、さまざまな機器や設備がITインフラに含まれます。次に、ソフトウェアのITインフラについて、確認してみましょう。

インフラの具体例② ソフトウェア
OS
  • オペレーティングシステムのこと
  • WindowsやLinuxなど、さまざまな種類がある
ミドルウェア
  • OSとアプリケーションの間に位置し、両者の機能をサポートするソフトウェア

このように、アプリケーションやシステムなどを動作させるために必要なもの全般が、ITインフラです。

2. 企業がITインフラの整備すべき3つの理由

企業が、ITインフラの整備をする目的として代表的なものは、

  • 業務効率化
  • 働き方改革の実現
  • 競争力強化

の3つです。この3つのいずれかを達成したい場合は、特に積極的にITインフラ整備を検討するとよいでしょう。

以下では、それぞれ、ITインフラの整備がどのように目的達成につながるのかを説明します。

2-1.業務効率化

ITインフラの整備は、業務効率化を実現したい場合に、有効と言えます。

ITインフラが充実することで、業務効率化に役立つツールを、社内全体で使うことができるようになるからです。また、システム同士の連携がしやすくなるので、データの移動や手動での入力・集計作業などの手間を省けるようになります。

例えば、各部署の売上データを元に経理処理をしたり、統計データを作成したりする場合について見てみましょう。ITインフラが整備されていなければ、売上データを集計し、経理システムに打ち込み、統計処理をするときはまた別のシステムに打ち込むという手間が発生します。

しかし、ITインフラを整備しておけば、売上データを自動的に経理システムや統計のシステムに送信し、自動的に伝票や統計データを作成することも可能です。

このように、ITインフラを整備するだけで業務の手間を省き、効率化を実現できます。

2-2. 働き方改革の実現

働き方改革を実現するためにも、ITインフラの整備は必要となるでしょう。

安全なインターネット環境や社外からでも業務システムにアクセスできる環境が整備されていれば、どこにいてもオフィスにいるのと同じ生産性の高さで業務を進められるからです。

2-3. 競争力強化

企業の競争力を強化したい場合も、ITインフラの整備は効果的といえます。

ITインフラを整備することでデジタル化が進めば、業務効率化を進められることに加え、働き方改革の推進によって優秀な人材を確保しやすくなるからです。無駄を省いて生産性を高められる業務環境の土台になるのが、ITインフラと言えるでしょう。

3. ITインフラ整備の事例

ITインフラがどのようなものか、どういう目的で整備するものなのかがわかったところで、実際に企業がITインフラを整備することでどういう効果を挙げているのか、気になっている方も多いでしょう。

そこで、ここでは、ITインフラの整備事例をご紹介します。ITインフラの整備が、どのように役立っているのか、一例として参考にしてみてください。

3-1. 安全なネットワークとテレワークに適した環境づくりを実現

ITや情報通信関係の事業を展開する企業では、ITインフラの整備によって、安全なネットワークとテレワークに適した環境づくりを実現しました。

同社がITインフラの整備に取り組んだ目的は、以下の2点です。

  • 経営統合した3社間でのネットワーク環境の統一
  • テレワークしやすい環境づくり

目的を達成するため同社が行ったインフラ整備は、以下です。

▼ITインフラの整備内容

◎ネットワーク環境の整備

◎セキュリティ対策

◎クラウド基盤の導入

これによって、

  • 安全なネットワーク環境が整った
  • テレワークを安心してできるようになった
  • テレビ会議システムなどのコミュニケーションツールの利用が活発化した
  • 以前は、パートナー企業が作業する際は来社必須だったが、インフラ整備後は不要になった

などの効果が得られています。

参考:https://www.softbanktech.co.jp/case/list/inest/

3-2. ペーパーレス化や災害に強いシステム環境構築などを実現

関西の名門私立大学では、ITインフラの整備をして、ペーパーレス化や災害に強いシステム環境構築などを実現しました。

同大学では、オンプレミス型サーバーでメールや職員ポータルなどのシステムを運用していましたが、容量不足や機能性の低さによる使い勝手の悪さに悩まされている状況でした。

そこで以下のITインフラの整備を行ったのです。

▼ITインフラの整備内容

◎サーバーの切り替え時を狙って、クラウド基盤に移行する

これによって、同大学では、

  • ペーパーレス化が進んだ
  • 資料共有が簡単になった
  • 災害時にも重要なシステムを継続運用できる体制になった

などの効果を得ることができました。

参考:https://www.softbanktech.co.jp/case/list/ritsumei/

4. ITインフラ整備の基本的な進め方

これまでにご紹介したとおり、ITインフラに含まれる範囲は広く、ITインフラの整備と一言で言っても、いろいろな選択肢があります。目的の達成に最適なITインフラの整備をするには、以下の基本的な流れに沿って進めることが大切です。

ITインフラ整備の基本的な進め方

1. ITインフラ整備の目的を明確にする

2. 整備するITインフラの設計・整備をする

3. 整備後のITインフラを運用したフィードバックを踏まえて改善する

上記の各段階について、もう少し詳しく説明をしますので、確認しておいてください。

4-1. ITインフラ整備の目的を明確にする

ITインフラの整備を思い立ったら、最初にやるべきことは、ITインフラ整備の目的を明確にすることです。ITインフラには、さまざまなハードウェア・ソフトウェアが含まれるので、目的に合わせて必要なものを整備しないと、効果が得られないからです。

また、さまざまな選択肢があるだけに、費用も整備内容によって大幅に変動します。そのため、目的を明確にしておかないと、見積もりを取る際に正確な金額をつかみにくくなってしまうでしょう。

なお、「2. 企業がITインフラの整備すべき3つの理由」でも説明しましたが、企業がITインフラの整備をするときの代表的な目的には、次のようなものがあります。

以下を参考にしても目的が明確にならない場合は、各部署の業務担当者などから、現在抱えている課題を聴取し、その課題の解決を目的に定めるとよいでしょう。

◆よくあるITインフラ整備の目的

  • 業務効率化
  • 働き方改革の実現
  • 競争力強化

4-2. 整備するITインフラの設計・整備をする

ITインフラ整備の目的が明確になったら、目的達成に向けてどのようなITインフラを構築していくか、構築する環境の設計・整備をしていきましょう。

目的別のITインフラの整備例
業務効率化
  • 資料を電子化し、ペーパーレス化を進める
  • 電子決裁システムを導入し、効率的に決裁が取れるようにする
働き方改革の実現
  • クラウドサービスを導入し、オフィスにいなくても業務が進められるよう環境を整備する
競争力強化
  • 生産管理にAI予測システムを導入し、不要な在庫が発生しないようにする
  • AIチャットボットを活用してECサイトを多言語対応で運営し、グローバルに顧客を獲得する

このとき、社内にITインフラに詳しい人材がいれば、問題はありません。しかし、そのような従業員がいない場合は、ITインフラを整備した実績のある業者を選び、相談しながら設計していくのがおすすめです。

また、ITインフラ整備の効果を最大限発揮させるためには、環境構築とセットで運用方法も見直す必要があります。例えば、せっかくクラウド基盤の導入をするのに、主要な決裁は紙で行う運用のままといった取扱いをすると、ITインフラ整備の効果が半減してしまうでしょう。

4-3. 整備後のITインフラを運用したフィードバックを踏まえて改善する

ITインフラ整備後は、実際に運用したフィードバックを踏まえて改善することで、より使いやすくメリットの多い業務環境にすることができます。

特に初めてITインフラを整備する場合などは、使い勝手の悪さや目的の達成度合いが、実際に使ってみて初めてわかることも多いからです。運用しながら完成を目指すくらいの感覚で改良していくことで、最適な業務環境を構築できることを、念頭に置いておきましょう。

5. ITインフラを最適化するために注意すべきポイント

ITインフラを最適化するためには、基本的な流れに沿って進めることに加えて、注意すべきポイントが3つあります。

ITインフラを最適化するために注意すべきポイント

1. セキュリティ対策を行う

2. 障害への耐性を向上させる

3. 使いやすさを重視する

「どういうところに注意してITインフラ整備をすればよいのか、わからない」という場合は、これからご紹介するポイントを参考にしてみるとよいでしょう。

5-1. セキュリティ対策を行う

ITインフラを整備するときは、セキュリティ対策を必ず徹底させましょう。

ITインフラ環境は、ほとんどがインターネットと接続するので、サイバー攻撃やマルウェア感染のリスクが高いからです。また、システムや機器同士を連携させることで利便性が上がる性質上、一つの機器でマルウェア感染が起こると、他のシステムにも感染が広がりやすい傾向にあります。

構築するITインフラに応じて、適宜、次のような対策を行いましょう。

◆ITインフラに関するセキュリティ対策の一例

  • 閉域ネットワークなど、安全性の高い回線の採用
  • 保存するデータの暗号化
  • 多要素認証など、認証機能の強化
  • セキュリティ対策ツールの導入 など

5-2. 障害への耐性を向上させる

災害や機器の故障が発生してもシステムを継続的に運用できるように、ITインフラ整備時は、障害への耐性を向上させるよう設計しましょう。

システムが停止したりデータが消えてしまったりしては、業務が滞る、収益が入らなくなるなど、大きな損失があるからです。そうは言っても、災害や機器の故障は防ぎようがないことが多いので、障害耐性を高めておく必要があります。

ITインフラの障害への耐性を高める方法の一例は、次のとおりです。

◆ITインフラに関する障害耐性向上策の一例

  • 機器やネットワークを冗長化する
  • 無停電電源装置を設置する
  • 定期的に自動でデータをバックアップするクラウドサービスを活用する
  • 障害時の対応マニュアルを整理しておく
  • サーバーなど機器の稼働状況を監視するシステムを導入する など

5-3. 使いやすさを重視する

ITインフラは、運用開始後に快適に使えることを重視して、整備するようにしましょう。せっかくITインフラを整備しても、レスポンスが悪かったり、余計な手間が発生したりしたら、業務効率が下がってしまうからです。

使いやすさを重視したインフラ整備のポイントの一例をご紹介しますので、参考にしてみてください。

◆使いやすさ重視のITインフラ整備のポイント例

  • サーバーなどの機器類は、なるべく処理速度の高いものを選ぶ
  • システム同士を連携させて、入力作業の重複などが発生しないようにする
  • サポート体制がしっかりしているサービスを選ぶ など

6. ITインフラの整備が不十分なら、できるところから進めるべき!

ITインフラの整備は、基本的にすべての企業で、できるところから進めることがおすすめです。ITインフラの整備が進むことで、働き方改革への対応やDX推進など、現在のビジネス環境で重視されている取り組みが、格段に進めやすくなるからです。

働き方改革に取り組み、多様な働き方が実現できれば、離職率を抑えたり採用の間口を広めたりすることができます。また、DX推進によってグローバル化やニーズの多様化が進む環境でも、競争力を維持することができるようになるでしょう。

なお、「インフラの整備はしたいけれど、よくわからない」なら、ITインフラ整備実績のある業者など、専門家のアドバイスを参考にすることをおすすめします。

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8. まとめ

ITインフラとは、システムやITツールを運用する際のベースとなる部分のことです。大きく分けて、ハードウェアとソフトウェアの2種類があります。企業がITインフラの整備をする目的として、代表的なものは、業務効率化・働き方改革の実現・競争力強化の3つです。

ITインフラ整備の基本的な進め方は、次のとおりです。

ITインフラ整備の基本的な進め方

1. ITインフラ整備の目的を明確にする

2. 整備するITインフラの設計・整備をする

3. 整備後のITインフラを運用したフィードバックを踏まえて改善する

ITインフラを最適化するためには、基本的な流れに沿って進めることに加えて、注意すべきポイントが3つあります。

ITインフラを最適化するために注意すべきポイント

1. セキュリティ対策を行う

2. 障害への耐性を向上させる

3. 使いやすさを重視する

ITインフラの整備は、基本的にすべての企業で、できるところから進めることがおすすめです。ITインフラの整備が進むことで、働き方改革への対応やDX推進など、現在のビジネス環境で重視されている取り組みが、格段に進めやすくなるからです。

今回ご紹介する内容をチェックし、効果的にITインフラの整備を進めてみましょう。

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