COLUMN

ネットワーク障害とは?原因・対処法、企業への影響、事前の対策を解説

AWSやMicrosoft Azureのネットワーク設計・運用について、お気軽にNTT東日本までご相談ください。

ネットワーク障害とは、ネットワークが正常に機能しなくなることです。ネットワーク障害が発生し社内の基幹システムなどが利用できなくなると、業務を停止しなければならない可能性もあります。

そのため企業に悪影響を及ぼさないようにするためにも、ネットワーク障害の対策や対処方法が必要です。

そこで本記事ではネットワーク障害の要因や対処法、事前の対策について解説します。要因に合わせた対処方法を細かく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

1.ネットワーク障害とは?

ネットワーク障害とは、ネットワークが正常に機能しなくなる障害のことを指します。ネットワークにはインターネットと社内専用のLANの2種類があり、片方もしくは両方のネットワークが機能しなければ「ネットワーク障害」と言います。

ネットワーク障害が起きると、ネットワークにつながる機器が利用できないといった事態に陥ります。結果、ビジネスで使用する大切な基盤が働かなくなるため、深刻なトラブルにつながりやすくなります。

1-1.症状例

ネットワーク障害が起きると、以下の症状がみられます。

社内LANのネットワーク障害が起きる
  • ファイルサーバーにアクセスができない
  • プリンタが使用できない
  • オンプレミスのシステムが利用できない
  • 本社~支店間などの拠点間のネットワーク障害が起きる
インターネットのネットワーク障害が起きる
  • メールやWeb会議など外部と連携がとれない
  • クラウドが使用できない
  • Webサイトなどの閲覧ができない

上記のようにネットワーク障害が起きると、さまざまな機器やシステムに影響が起こります。結果、普段通りの業務はできなくなるでしょう。

1-2.企業への影響

ネットワーク障害が起きると、企業への影響は甚大です。

たとえば本社にあるオンプレミスサーバーのネットワーク障害が起き、支店から接続できないとします。本社にしかない情報を支社が受け取れなくなれば、ネットワーク障害が起きている大元だけでなく、全国の支社でも営業や事業がストップする可能性もあるでしょう。

上記のような影響であれば、対策としてクラウドを活用しておけば保守を外部に委託することも可能です。

またECサイトなどであれば、ネットワークが停止している期間はサイト運営も止まる可能性があります。ネットワーク障害が改善しない限り売上はなくなるため、機会損失は免れません。

一時的なネットワーク障害ですぐに復旧すれば小さな損害かもしれませんが、長引けば長引くほど被害は甚大です。ネットワーク障害を繰り返したり長引いたりすれば、顧客からの信用度は一気に下がり、顧客離れを招く要因にもなります。

2.ネットワーク障害の原因【社内要因】

社内要因のネットワーク障害が起きると、以下のような症状が現れる場合があります。

  • 社内のサーバーで運用する業務システムやファイルサーバーが使用できない
  • 社内に設置しているNASにアクセスできない
  • ネットワークプリンタで印刷ができない
  • 社内ネットワークが検出できない

このような症状は機器類の故障や不具合、もしくは設定や配線などの人的ミスが原因です。

順番に原因を解説します。

2-1. 機器類の故障・不具合

ネットワーク障害の原因として、社内で管理する機器類の故障や不具合が挙げられます。

代表的なネットワーク関連機器は、以下の5つです。

  • ONU/モデム(LANの出入り口に設置された光回線終端装置)
  • ルーター
  • ハブ
  • アクセスポイント
  • 各種ケーブル

上記で紹介した機器類は、日常で直接触れる機会が少ないため、意識していない方もいるでしょう。しかし、社内のネットワーク(LAN)は上記で紹介した物理的な機器によって構築されており、重要な機器といえます。

ネットワーク関連機器に故障や不具合があれば、ネットワークが機能しなくなるのは当然のことです。

2-2. 設定・配線ミス

ネットワーク機器の設定や配線ミスも、ネットワーク障害の原因です。本章では、どのような場合にミスが起こり得るのか解説します。

2-2-1. 多くはネットワークの保守・運用担当者(業者)によるものが多い

設定や配線のミスは、ネットワークの保守・運用担当者(業者)によるものが多いです。機器交換や保守作業に伴って、設定や構成変更を行った際に発生します。

そのため、作業が行われることが社員全体に周知されていれば、自ずとその作業が原因であることに気付きやすいでしょう。作業が行われてからネットワーク障害が発生した場合は、保守・運用担当者に問い合わせれば、比較的スムーズに原因を解消できる傾向にあります。

2-2-2. 従業員によって無意識的に引き起こされることもある

ネットワーク関連業務に関わりのない従業員によって、無意識の内に設定や配線のミスが起こることもあります。

考えられるケースを見ていきましょう。

ルーターを交換したことで設定が狂った

1.機器や回線のメンテナンスで、一時的にネットワークが切断された

2.メンテナンスの周知がされず、ルーターの故障と勘違いした従業員が独断で予備のルーターに交換を実施

3.本来の設定や構成が狂い、メンテナンスが終わってもネットワークが復旧しなかった

善意で差し込んだケーブルが間違っていた

1.ハブの近くに抜けているケーブルがあり、見つけた従業員が良かれと思ってハブに差し込んだ

2.ハブを差し込んだことにより、ネットワークが利用できなくなった

特にネットワーク担当のエンジニアが社内に在籍していないと、知見の無い従業員が善意でこういった対応をしてしまいやすいといった背景があります。結果、善意で行ったことであっても、裏目に出てしまうのです。

3. ネットワーク障害の原因【外的要因】

外的要因のネットワーク障害が発生すると、以下の症状が見られます。

  • Webサイトの閲覧ができない
  • メールの送受信ができない
  • クラウド上のシステムやサーバーにアクセスできない

上記のような症状は、災害の影響や回線事業者側の不具合、アクセス集中などが原因です。

ひとつずつ原因を解説します。

3-1. 災害の影響によるトラブル

台風や地震などの災害によるトラブルで、ネットワーク障害になることがあります。災害のトラブルは、契約している回線事業者やプロバイダ側で発生しているため、社内での対応はできません。

災害発生時には、企業内でも混乱しやすいでしょう。それは、回線事業者やプロバイダ側も例外ではありません。

たとえば災害の影響で以下のようなトラブルがあると、ネットワーク障害に発展します。

ネットワーク機器・設備の故障
  • インターネットも物理的な機器や設備、回線などによって構成されている
  • 災害でインターネットに関わる物理的な機器や設備がダメージを受けると、ネットワーク障害につながる

※基本的に災害の影響を極力受けないような施設や仕組みが採用されているため、トラブルが起こりづらいが、ないとは言い切れない

回線の混雑
  • 災害発生時には、より多くの人が連絡や状況確認のためにネットワークを利用する
  • 回線や機器が処理しきれないほどアクセスが集中すると、通信しづらい状況に陥る場合もある

災害の発生時には上記のようなトラブルが起こることもあり、普段よりネットワーク障害が発生しやすいと言えるでしょう。

3-2. 回線事業者・プロバイダ側の設備故障や不具合

回線事業者やプロバイダ側が管理するネットワーク関連設備の故障・不具合は、ネットワーク障害の原因となります。災害発生時ではない通常時でも、故障・不具合が起きる可能性はゼロではありません。

一方、回線事業者やプロバイダ側も万が一の対策はとっています。基本的に回線事業者やプロバイダの管理する機器や設備には予備が用意され、不具合があれば速やかに予備に切り替えられるような仕組み(冗長構成)になっています。

対策により簡単にはネットワーク障害が起こらないようになっていますが、うまく予備に切り替えられなかった場合などには障害が発生してしまうのです。

3-3. 保守作業に端を発するアクセス集中

回線事業者やプロバイダの保守作業がアクセス集中の引き金となり、ネットワーク障害につながる場合もあります。

保守作業の最中は、通常稼働時より機器や設備が不安定になりがちです。

不安定な状況で多くのアクセスやデータ通信があれば、普段は処理できていたものでも滞り、ネットワーク障害に発展することもあるのです。

4. ネットワーク障害が発生した際の対処法

万が一、ネットワーク障害が発生した場合は、以下の方法で対処できるか試しましょう。

  • ネットワーク障害が起きているパソコンの範囲から要因を探る
  • 推測される要因に応じた対応をしていく

社内要因で考えられる原因に沿って、順番に対処法を解説しますので参考にしてください。

4-1. ネットワークが利用できないパソコンの範囲から要因を探る

ネットワーク障害が発生したら、ネットワーク障害が起きているパソコンの範囲を調べます。範囲が分かったら、要因に予想をたてて対応していきましょう。

下表では、ネットワークの利用ができないパソコンの範囲ごとに、考えられる要因をまとめました。

また、「4-2. 推測される要因に応じた対応を取る」で紹介している①〜⑦の、どの対応を取るべきか記載していますので、参考にしてください。

  • 横にスクロールします
パソコンの範囲 考えられる要因

特定の1台のみの

ネットワーク障害

◆パソコンに繋がるLANケーブルの故障/不具合

対応①ケーブルの断線・緩み・抜けを解消する

◆パソコンの故障/不具合

対応②パソコンの再起動や交換を行う

◆パソコンの設定が不適切

対応③パソコンのネットワーク設定を確認・変更する

複数のパソコンでの

ネットワーク障害

(範囲は限定的)

◆範囲内のパソコンが共通して接続しているアクセスポイント・ルーターの故障/不具合

対応④アクセスポイント/ルーター/ONUの再起動を行う

◆範囲内のパソコンが共通して接続しているハブの故障/不具合

対応⑤ハブの電源とケーブルの差込口を確認する

◆共通して接続しているネットワーク機器と繋がるケーブルの故障/不具合

対応①ケーブルの断線・緩み・抜けを解消する

◆設定・配線ミス

対応⑥直近でネットワーク機器を触った業者/従業員に問い合わせる

社内・オフィス内の全てのパソコンでのネットワーク障害

◆オフィス内のパソコンが共通して接続しているルーター・ONUの故障/不具合

対応④アクセスポイント/ルーター/ONUの再起動を行う

◆オフィス内のパソコンが共通して接続しているハブの故障/不具合

対応⑤ハブの電源とケーブルの差込口を確認する

◆共通して接続しているネットワーク機器と繋がるケーブルの故障/不具合

対応①ケーブルの断線・緩み・抜けを解消する

◆設定・配線ミス

対応⑥直近でネットワーク機器を触った業者/従業員に問い合わせる

◆回線・プロバイダ側の外的要因

対応⑦WebサイトやSNSで情報収集を行う

上記のように、ネットワークが利用できなくなっている範囲を絞ることで、要因が見つかりやすくなります。現在ネットワーク障害が起きているのであれば、上表を参考に対処してみてください。

4-2. 推測される要因に応じた適切な対応を取る

ネットワークの復旧に向けて、推測されるネットワーク障害の要因に応じた対応を行う必要があります。

前章の表内で紹介した各要因に対して、どのような対応を取るべきか説明します。

4-2-1. 対応① ケーブルの断線・緩み・抜けを解消する

ケーブルが緩んだり抜けたりしていると、ネットワークがうまくつながりません。まずは要因と思われるケーブル類を抜き差しして、緩みや抜けを解消します。

抜き差ししても改善しない場合は、断線している可能性があるのでケーブル類を別のものと交換しましょう。

ケーブルを交換してもネットワーク障害が起きたままで、ほかに思い当たる要因も無い場合は、ネットワークの保守・運用担当業者にサポートを依頼してください。

4-2-2. 対応② パソコンの再起動や交換を行う

特定のパソコンのみネットワーク障害が起きている場合は、パソコン自体に何らかの問題がある可能性が高いでしょう。

パソコンの使用年数や普段の動作から不具合や故障が疑われるなら、ひとまず再起動を行います。再起動しても改善されない場合は、別のパソコンと交換してネットワーク接続を試してみましょう。

4-2-3. 対応③ パソコンのネットワーク設定を確認・変更する

特定のパソコンのみネットワーク接続ができないなら、パソコンのネットワーク設定を確認し、間違っていた場合は設定を変更します。

始めに、本来とは別のネットワーク(モバイルルーターやスマートフォンのテザリングなど)が選択されていないか確認を行いましょう。

確認方法は、画面上部や下部のネットワークアイコンをクリックするだけです。

↑ネットワークアイコン例

もし社内のネットワークとは別のものが設定されていた場合は、適切なネットワークを選択する必要があります。ネットワークアイコンをクリックして表示されるネットワーク一覧の中から、適切なネットワークを選択してください。

このようにネットワークを正しく選択してもネットワークが利用できない場合は、ネットワークの保守・運用担当業者に問い合わせてみましょう。

※最初からサポート依頼をするのではなく、まずは電話などで状況を説明して他に確認するべき設定が無いか等問い合わせてみてください。

4-2-4. 対応④ アクセスポイント/ルーター/ONUの再起動を行う

アクセスポイントやルーター、ONUに要因があると推測される場合は、ケーブルがきちんと差し込まれているのを確認した上で、再起動を行います。

再起動は2〜3分ほどで完了するので再起動をかけたあと、少し時間をおいてからネットワークの接続状況を確認してみましょう。

再起動をしたのにも関わらず改善しない場合は、機器につながるケーブルが故障している可能性もあります。改善しなければ、対応①「ケーブルの断線・緩み・抜けを解消する」も、試してみてください。

対応①「ケーブルの断線・緩み・抜けを解消する」も試してみてネットワークが復旧しなかったり、再起動を行った機器類に異常を示すランプ(アラートランプなど)が点灯していたりする場合には、ネットワークの保守・運用担当業者にサポート依頼をしてください。

4-2-5. 対応⑤ ハブの電源とケーブルの差込口を確認する

ハブ周辺に要因がありそうな場合は、以下2点を確認しましょう。

  • ハブの電源が入っているか
  • LANケーブルがきちんと差し込まれているか

上記2点が確認できたら、ハブを再起動します。

再起動を行っても改善しない場合は、ケーブル故障の場合も考慮する必要があります。ハブにつながるケーブルに対して、対応①「ケーブルの断線・緩み・抜けを解消する」も実施してみましょう。

対応①「ケーブルの断線・緩み・抜けを解消する」を試してもネットワークが復旧しない時は、ネットワークの保守・運用担当業者にサポートを依頼してください。

4-2-6. 対応⑥ 直近でネットワーク機器を触った業者/従業員に問い合わせる

ネットワーク機器の設定や配線ミスが疑われる場合は、まず直近で機器を触った業者や従業員に問い合わせてみてください。

再確認してもらうことでミスの発見・修正が行われ、ネットワークが復旧する場合もあります。

再確認をしても状況が改善しない場合や、ネットワークに詳しくない従業員が色々な変更を行っていた場合もあるでしょう。そのような時は無理に機器の設定や配線をいじらず、ネットワークの保守・運用担当業者にサポートを依頼しましょう。

4-2-7. 対応⑦ WebサイトやSNSで情報収集を行う

回線やプロバイダ側が原因の可能性があれば、障害に関する情報を収集して状況を確認しましょう。

社内でネットワーク障害が発生しても、基本的にスマートフォンのモバイル回線は使えるはずです。情報収集にはパソコンではなく、スマートフォンを使うと良いでしょう。

情報収集をする際、確認する方法は以下のとおりです。

  • 回線事業者・プロバイダのWebサイトを開き障害/メンテナンス情報がないか確認
  • TwitterなどのSNSで、ネットワーク障害が話題になっていないか確認
  • 「回線事業者・プロバイダ名+障害+リアルタイム」などで検索

上記の方法で情報を検索して総合的に判断した結果、回線事業者・プロバイダ側に要因があることが確実になる場合もあるでしょう。基本的には、長くても数時間以内に復旧することが多いです。回線事業者側での復旧対応を待ちましょう。

5. ネットワーク障害への事前の対策

ネットワーク障害が起きると、企業にとって深刻な影響は免れません。そのため普段からネットワーク障害への対策を実施しておくことが重要です。

普段からネットワーク障害への事前対策を講じておけば、ネットワーク障害の発生を未然に予防できたり、発生してしまってもスムーズに復旧しやすくなったりするからです。

そこで本章では、社内要因への対策と外的要因への対策に分けて事前対策を解説します。事前対策をされていない場合は、ぜひ参考にしてください。

5-1. 社内要因への対策

ここでは、社内要因によって発生するネットワーク障害への対策をご紹介します。

前章で解説した通り社内要因には、機器類の故障・不具合と設定・配線ミスの2つがあります。

ネットワーク障害を予防したり、障害が発生した際にスムーズに復旧させたりするためには、それぞれの要因に考慮して以下のような対策を行っておくことが重要です。

機器類の故障・不具合を考慮した対策

◆専門業者による定期的なメンテナンスを実施する

機器類の故障・不具合の予防に効果的。

◆ネットワーク機器を冗長化する

いずれかの機器が故障した場合に備えて、予備機も運用して冗長化しておく。冗長化することで、1台のみの機器故障ではネットワーク障害が発生しづらくなる。

※冗長化についてより詳しく知りたい場合は、「冗長化とは|知らない人向けにメリット・デメリットの基礎知識を解説」をご覧ください。

◆ネットワークの構成図を作成しておく

ネットワークの構成図を作成しておき可視化できると、障害発生時にどのあたりの機器が要因となっているか絞り込みやすい。

また業者にサポートを依頼した場合も、構成図があった方がスムーズな復旧作業が可能。

【ネットワーク構成図例】

設定・配線ミスを考慮した対策

◆機器の設定変更をした際は、履歴を毎回記録する

ネットワーク機器の設定変更が障害の要因となっていた場合、記録が残っていれば変更前の状態に戻しやすい。

また、記録と実際の設定に相違があれば、要因がすぐに分かりスムーズに設定の修正を行える。

◆不用意にネットワーク機器に触らない

ネットワークの管理者や保守・運用担当者以外がネットワーク機器に触れなければ、無意識的な設定・配線ミスを予防できる。

◆保守作業やメンテナンスの実施を周知する

保守作業やメンテナンスの実施を全ての従業員に周知しておけば、ネットワーク障害と保守作業・メンテナンスが結び付きやすい。

上記の対策を普段から行っていれば、社内要因によるネットワーク障害のスムーズな復旧や、障害自体の発生予防が可能です。

5-2. 外的(回線事業者・プロバイダ側)要因への対策

続いて、回線事業者やプロバイダ側の要因への対策についても解説します。本章では、外的要因に対する予防策と復旧が期待できるサービスを分けて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

5-2-1. 障害発生の予防に効果的なインターネット回線の冗長化

外的要因によって発生するネットワーク障害を予防するために有効なのが、インターネット回線の冗長化です。

回線の冗長化
  • 回線の冗長化とは、インターネットやクラウドへの接続経路を多重化するということ。
  • 一方の経路で障害が発生しても、冗長化することで引き続きアクセスすることが可能。インターネットやクラウドが完全に利用できないという事態が発生しづらくなる。
  • 回線の冗長化は、基本的に利用している回線事業者やプロバイダに相談することで対応してもらえる。

短時間でも、外部へアクセスできないと大きな損失が発生するようなシステムもあるでしょう。損失が大きい可能性がある場合は、回線の冗長化によるネットワーク障害の予防を積極的に検討してみてください。

5-2-2. 障害発生後のスムーズな復旧が期待できる保守対応サービスの利用

外的要因によって、すでにネットワーク障害が発生してしまう可能性も少なからずあります。万が一ネットワーク障害が起きた場合は、よりスムーズに復旧させる必要があるでしょう。そのためにも、保守対応サービスの利用がおすすめです。

保守対応サービスの利用

ご利用中の回線事業者やプロバイダでは、通常より手厚い保守対応をオプションサービスとして提供している場合があります。

たとえばNTT東日本では、フレッツ光のご契約者さまを対象とした「フレッツ光 24時間出張修理オプション※」を提供しています。このオプションでは通常9時から17時までの保守対応時間を24時間に拡大が可能です。

上記のようなサービスを利用すれば、夜間に発生したネットワーク障害への対応を当日中に依頼できます。そのため通常に比べスムーズな復旧も期待できるでしょう。

※本サービスは故障受付から現地までの駆けつけ時間、および回復時間を保証するものではありません。

万が一ネットワーク障害が発生しても、通常よりも手厚い保守対応サービスを契約しておけば、比較的スムーズな障害復旧が期待できます。

6. ネットワーク障害の対策にはクラウドの活用もおすすめ

ネットワーク障害の対策には、システムやサーバーをクラウド移行する方法もおすすめです。

クラウドの場合、クラウド移行したシステムやサーバー周辺の保守・運用は、クラウドサービス提供事業者が担う部分もあるため、以下のメリットがあります。

システム周りのネットワーク保守・運用をプロに任せられる

クラウドサービス提供事業者は、自社で運用するサーバーやネットワークをサービスとして提供している部分もある。

そのため、事業者側の部分の運用は専門知識を持ったプロによって行われているため、ネットワーク障害のリスク軽減の期待ができる。

自社運用分のネットワークに保守対応が行き届きやすくなる

システムやサーバーをクラウドに移行すれば、社内ネットワークの一部の運用をクラウドサービス提供事業者に任せることができる。

その分自社で運用するネットワークの範囲は、小さくなることが予想される。

範囲が小さくなれば、従来よりも保守対応が行き届きやすくなり、社内で運用するネットワークも質の高いものとなる。

上記のように、社内インフラの一部をクラウドに移行することはネットワーク障害の発生リスク低減につながります。結果、さらにネットワークの運用負担も軽減することができるのです。

NTT東日本でまとめた資料「比べて納得!クラウドへの接続方法」は、こちらよりダウンロードできます。

7. NTT東日本がクラウドを活用したネットワーク障害の発生しづらい環境構築をサポート

AWSやMicrosoft Azureのネットワーク設計・運用について、お気軽にNTT東日本までご相談ください。

クラウドを活用しながらネットワーク障害への対策を検討されている方は、NTT東日本のクラウドソリューションまでご相談ください。

クラウド導入支援事業者でありネットワーク事業者でもあるNTT東日本が、障害が発生しづらい環境構築をリードします。

NTT東日本の強みは以下2つです。

  • クラウドとネットワークをトータルサポートできる
  •  信頼あるクラウド閉域接続ネットワークを提供している

この章では強みを紹介しますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

7-1. クラウドとネットワークをトータルサポート

NTT東日本は、クラウド導入支援事業者とネットワーク事業者という2つの顔を持っています。そのため、クラウドへのシステム・サーバー移行も、障害に強い社内ネットワークの構築もまとめてサポート致します。また、クラウド移行に伴う一部ネットワークのクラウド移行も可能です。

一般的なクラウド導入支援事業者は、ネットワークについては専門外である場合が多いといった特徴があります。一方ネットワーク事業者は、クラウド環境の構築についてサポート範囲外としていることがほとんどです。

NTT東日本では、どちらもカバーできるため、クラウドを活用した障害発生リスクの軽減や運用負担の小さいネットワーク構築が実現可能です。

7-2. 信頼できるクラウド閉域接続ネットワークのご提供

NTT東日本では、クラウドとお客さまオフィスをより安全に接続するためのクラウド閉域接続ネットワークであるクラウドゲートウェイ クロスコネクトも提供しております。

クラウドを活用したネットワーク障害への対策を検討されている方は、ぜひNTT東日本にご相談ください。

クラウドへの閉域接続ならNTT東日本にご相談ください。

NTT東日本のクラウドゲートウェイ クロスコネクト

資料はこちらよりダウンロードできます。

ネットワーク障害についてまとめ

ネットワーク障害とは、社内LANもしくはインターネットのネットワークが機能しなくなることを指します。

ネットワーク障害により、システムが停止して機会損失や業務停止をする可能性があるのはもちろんのこと、顧客の信頼も失う可能性があるでしょう。

ネットワーク障害については、社内要因と外的要因があります。社内要因は、機器の不具合や設定・配線ミスなどが原因です。一方外的要因に関しては、回線事業者の設備不具合やアクセスの集中、災害などの原因があるのです。

ネットワーク障害の復旧方法は、範囲を確認し推測される要因に対して対処していくしかありません。

企業の損失リスクを減らし、業務を停止しないようにするには、事前のネットワーク障害対策が必要です。

またサーバー類のクラウド移行も視野に入れた対策を検討していってはいかがでしょうか。

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