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サーバーリプレースとは|実施するか判断できるチェック項目付き
サーバーリプレース先として、クラウド移行を検討してみませんか。NTT東日本のクラウド移行を成功させるためのオンプレミス環境診断ソリューションのご紹介資料です。
サーバーリプレースとは、老朽化したサーバーを新しいものに取り替えて、再び元のように適切に利用できるようにすることです。
サーバーは消耗品であるため、年数が経過するにつれて故障する可能性が高まり、データが消失してしまう可能性があります。
また最新のOSやソフトウェアとの互換性がなくなってしまい、十分なパフォーマンスを発揮できないなど、サーバーリプレースを行わないと、さまざまなリスクが発生する恐れがあります。
そのため、サーバーリプレースは必要なのです。
サーバーリプレースは、現在のサーバーの状況を見てリプレースが必要かどうかを判断しますが、全く知識がない状態でリプレースをするかどうか判断するのは簡単ではありません。
そこで、この記事ではサーバーリプレースが必要かどうかを判断できるチェックポイントを記載し、ご自身でリプレースが必要なのかどうかを判断できるようにしています。
またこの記事の内容は以下のとおりです。
▼本記事の内容
- サーバーリプレースとは
- サーバーリプレースが必要な理由
- サーバーリプレースを放置するリスク
- サーバーリプレースが必要か判断する4つのチェックポイント
- サーバーリプレースの流れ8ステップ
- サーバーリプレースの期間
- サーバーリプレースを行う際の2つのポイント
この記事を読むことで、サーバーリプレースがどういうものかわかるだけでなく、リプレースが必要なのかどうか判断できるようになります。
また、必要な場合に知っておくべきリプレースの流れや期間・費用などを知って、サーバーリプレースに向けて動き出すことができます。
ぜひ最後までお読みください。
目次:
サーバーリプレース先として、クラウド移行を検討してみませんか。NTT東日本のクラウド移行を成功させるためのオンプレミス環境診断ソリューションのご紹介資料です。
1.サーバーリプレースとは
サーバーリプレースとは、老朽化したサーバーを新しいものに取り替え、再び元のように適切に利用できるようにすることをいいます。
たとえば5年使ったサーバーを新品のサーバーに取り替えて、古いサーバーで利用していたシステムやファイル、データなどを以前と同じように利用できるように設定や運用を行う、という一連の流れがサーバーリプレースになります。
サーバーは消耗品のため、年数が経過するにつれて古くなって故障する可能性が高まり、データが消失してしまう可能性があります。
務効率が落ちてしまうため、そうした事態を防ぐために、サーバーリプレースを行います。
2章・3章では、サーバーリプレースが必要な理由や、リプレースを行わなかった場合のリスクについて詳しくお伝えしていきます。
2.サーバーリプレースが必要な理由
サーバーリプレースが必要になる理由は以下の2つです。
▼サーバーリプレースが必要な理由
- サーバーが老朽化してしまうため
- サーバーやOSのサポートが終了してしまうため
2-1.サーバーが老朽化してしまうため
サーバーリプレースが必要である1つめの理由は「サーバーが老朽化してしまうため」です。
というのも、サーバーの老朽化によって
- 業務の処理スピードに影響が出る
- 突然故障してサーバーが利用できなくなり、業務停止に陥る
といったリスクがあるため、サーバーリプレースが必要になるのです。
サーバーが老朽化すると、どれだけメンテナンスをしていても、ストレージ容量やメモリがいっぱいの状態、もしくはCPUに寿命がきてしまう、といった事態が発生します。
そしてサーバーに限界が生じて処理能力は低下し、業務の処理スピードにも影響が出てしまいます。
また、サーバーは寿命のある「ハード機器」であるため、老朽化が進むと部品が劣化し、いつ故障してもおかしくない状態になります。「ある日突然、まったく使用できなくなる」「サーバーダウンしてしまう」といった危険性をはらんでいます。そうなると、予期せぬ業務停止に陥ったり、自社にとって重要なデータが破損してしまったりする可能性があるのです。
したがって、サーバーは老朽化するため、リプレースが必要になります。
2-2.サーバーやOSのサポートが終了してしまうため
2つめの理由は「サーバーやOSのサポートが終了してしまうため」です。
そもそも、サーバー機器メーカーやOS提供企業は、製品のサポート期間を決めています。
サーバー機器自体のサポートが終了となった場合、機器の修理や部品の交換は実費となり、自社で修理・交換する必要があります。
さらには部品の販売も終了することがあるため、そもそも部品交換や修理自体が困難になります。その結果、サポートを終了したサーバーが故障してしまっても修理ができず、サーバーが動かないことによって業務停止を余儀なくされる可能性があるのです。
またサーバー上で使用しているOSのサポートが終了してしまうと、メーカーからのセキュリティパッチが発行されなくなります。
そうすると、セキュリティに脆弱性が生じてしまい、外部からのサイバー攻撃リスクを高めてしまいます。
あるいは、セキュリティ強化した最新のOSやソフトウェアを、サーバーにダウンロードしたとしても、サーバー機器側が古い機種であるために、サーバーのCPUがそのスペックを満たせず、OSやソフトウェアの性能を十分に引き出せない場合もあります。
こうして、サーバーやOSのサポートが終了してしまうと、さまざまなデメリットを被ることとなるため、サーバーリプレースを行うことが必要なのです。
3.サーバーリプレースを放置するリスク
サーバーリプレースが必要であることはわかりましたが、もしもリプレースを放置すると、実際にどのようなリスクが起きうるのでしょうか。
3章では、サーバーリプレースを放置するリスクについて、以下3点をご紹介します。
▼サーバーリプレースを放置するリスク
- データが消失するおそれがある
- セキュリティリスクが高まる
- サーバーの処理能力が低下し、業務効率が低下する
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
3-1.データが消失するおそれがある
サーバーリプレースを放置するリスクの1つめは「データが消失するおそれがある」ことです。
サーバーは精密機器であるため、どうしても一定期間を過ぎると劣化が起こります。
たとえばサーバー内部のハードディスクが摩擦で故障を起こしたり、電源装置やマザーボードと呼ばれる部品が経年劣化を起こしたりするなど、年数が経過すると劣化は避けられず、故障する確率は高まります。
それでも無理に利用し続けると、ある日突然故障し、サーバー内部の重要なデータが破損・消失してしまう可能性があります。
重要なデータが消失してしまうと、
- 営業活動が停止する可能性がある
- 社会的信頼を失う可能性がある
といったリスクがあるため、サーバーリプレースの放置は危険なのです。
重要なデータが消失する上記2つのリスクについて、詳しくは以下でお伝えします。
3-1-1.営業活動が停止する可能性がある
データが破損・消失してしまった場合、そのデータ次第では、企業の営業活動が停止してしまうリスクがあります。
近年、企業が管理するサーバーでは、
- 社内資料のファイル共有
- 「会計」「在庫管理」などの業務システム
- メールの送受信データ
- 生産管理情報
- 営業支援ツール
- ECサイト
- 顧客情報
- 社内用コミュニケーションツール
など、多岐にわたる情報やシステム、ツールを保存、運用しています。
このように企業の営業には必要不可欠なデータを保持しているため、それらのデータが消失してしまうということは、業務停止に直結しているのです。
3-1-2.社会的信頼を失う可能性がある
企業が保持していたデータを破損・消失させてしまった場合、社会的信頼を失う可能性があります。
なぜなら、以下の情報を消失してしまう可能性があり、取引先に対しては取引業務が停止し、顧客に対してはサービスの提供がストップしてしまうため、多大なる影響を及ぼしてしまうからです。
- 顧客情報
- メールによる取引先との「見積書」「契約書」「受発注の書類」などの重要データ
- 取引先との連携システム
そして、取引先や顧客からは「データの保全・管理の仕方がずさんで、信頼できない」と企業イメージは下がり、顧客離れや取引停止になってしまうことも考えられます。
3-2.セキュリティリスクが高まる
2つめのリスクは「セキュリティリスクが高まる」という点です。
先述のとおり、サーバーのリプレースを行わない場合、サーバー上で使用しているOSのサポートがいずれ終了してしまう可能性があります。そうなると、OSメーカーからのセキュリティパッチが発行されなくなり、サーバーのセキュリティに脆弱性が生じてしまい、外部からのサイバー攻撃リスクを高めてしまう可能性があるのです。
サイバー攻撃のリスクが高まれば、社内の重要なデータの改ざん、消失、漏えいの可能性が高まってしまいます。
そのため、サーバーリプレースを放置してしまうのは、企業にとってリスクが大きいといえるでしょう。
3-3.サーバーの処理能力が低下し、業務効率が下がる可能性がある
3つめは「サーバーの処理能力が低下し、業務効率が下がる可能性がある」という点です。
先にもお伝えしたとおり、サーバーは使い続けていると老朽化が避けられません。ストレージ容量やメモリがいっぱいになったり、CPUに寿命がきてしまうため、長い間サーバーリプレースを放置してしまうと、サーバーの処理能力が低下して業務効率が下がる可能性があるのです。
業務効率が下がると、会社全体の生産性が低下して自社の利益が減ったり、社員のモチベーションが低下したりと、さまざまな悪影響が見込まれます。
このように、サーバーリプレースを放置した場合の影響が企業にとって大きいため、リプレースの放置はしないほうがいいでしょう。
4.サーバーリプレースが必要か判断する4つのチェックポイント
サーバーリプレースが必要か判断するチェックポイントは以下の4つです。
▼サーバーリプレースが必要か判断する4つのチェックポイント
- 導入後5年以上経過している
- OSやハードウェアのサポート切れまであと1年になっている
- 処理スピードが以前より遅い
- 頻繁に故障する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
4-1.導入後5年以上経過している
1つめのチェックポイントは「導入後5年以上経過している」です。
というのも、サーバーは「導入後5年でリプレースする」というのが一般的だからです。
サーバーは減価償却資産(※)として、耐用年数が6年と定められています。
そのため、メーカーは最低6年間は正常に運用できるよう設計していますが、利用頻度や処理の量によっては、経年劣化が早く進む可能性もあるため、サーバーリプレースは「導入後5年程度」が目安と言われています。
ただし、サーバーの利用方法や重要性によっては、5年よりも短期でリプレースが必要である場合もあります。
以下を参考にして、自社サーバーはいつ頃のリプレースが必要なのか判断しましょう。
▼リプレース時期の目安
5年よりも短期間でのリプレースがおすすめのケース |
|
---|---|
5年程度でのリプレースがおすすめのケース |
|
5年よりも長い期間でのリプレースでも良いケース |
ただし、5年以上使い続けると、耐用年数から考えると故障してもおかしくはないため、あまりおすすめはできません。 |
減価償却資産:事業の業務のために用いられる建物や建物附属設備、機械装置、器具備品、車両運搬具などの資産は、一般的には時間の経過とともに、その価値は減少していきます。これを減価償却資産といいます。
4-2.OSやハードウェアのサポート切れまであと1年になっている
2つめのチェックポイントは「OSやハードウェアのサポート切れまであと1年になっている」場合です。
サーバーリプレースは、完了するまでに1年以上かかることが多い傾向にあります。
そのため、サポートが切れる間際で急いでサーバーリプレースをしようとすると、リプレース期間中にOSやハードウェアのサポートが切れてしまうという事態になりかねません。
OSのサポートが切れてしまうと先述のとおり、セキュリティリスクは上がってしまいます。またハードウェアのサポートが切れると、機器の修理や部品の交換は実費となり、また、自社で修理・交換する必要があります。さらには部品の販売も終了することがあるため、そもそも部品交換や修理自体が困難になる可能性もあるのです。
したがって、OSやハードウェアのサポート切れまであと1年になっている場合には、サーバーリプレースを急いで行ったほうが良いでしょう。
4-3.処理スピードが以前より遅い
3つめのチェックポイントは「処理スピードが以前より遅い」場合です。
明らかに、以前よりも処理スピードや動作が遅くなってきていると感じる場合には、リプレースが必要です。
サーバーの処理スピードが遅くなっているということは、サーバーが老朽化し、部品の経年劣化やデータ容量の増加などが発生している可能性があります。
そのような場合、メンテナンスを行ったとしてもサーバーの処理速度はもとに戻らないため、リプレースが必要になります。
サーバーのリプレースを行えば、処理速度が速くなり、従業員の業務効率も向上するので、メリットは大きいでしょう。
そのため、サーバーの処理速度や動作が顕著に落ちてきたり、フリーズするようになった場合には、サーバーのリプレースが必要だといえます。
4-4.頻繁に故障する
4つめは「頻繁に故障する」場合です。
サーバーの故障が発生する状況というのは、ハードウェア部品が経年劣化している可能性があります。
ハードウェア部品が経年劣化している場合、サーバー内部のハードディスクが摩擦で故障を起こしたり、電源装置やマザーボードと呼ばれる部品が経年劣化を起こしたりするなどが発生してしまい、リプレースを行わないと今後も故障を頻繁に繰り返す可能性があります。
最悪の場合、故障しても直らなくなり、重要なデータが消失してしまうリスクもあるのです。
サーバーの調子が悪くなることが多かったり、全く動かなくなってしまうという事態が生じている場合には、サーバーに限界がきている可能性があるので、リプレースを検討するようにしましょう。
サーバーリプレース先として、クラウド移行を検討してみませんか。NTT東日本のクラウド移行を成功させるためのオンプレミス環境診断ソリューションのご紹介資料です。
5.サーバーリプレースの流れ8ステップ
サーバーリプレースの流れは以下のとおりです。
▼サーバーリプレースの流れ8ステップ
- ステップ①:システム要件の定義
- ステップ②:予算確保
- ステップ③:スケジュール確定
- ステップ④:新サーバー構築
- ステップ⑤:テスト環境構築
- ステップ⑥:本番データ移行
- ステップ⑦:並行稼動
- ステップ⑧:新サーバーへの切替
5-1.ステップ①:システム要件の定義
ステップ①は「システム要件の定義」です。
新しいサーバーに必要な要件を洗い出し、移行先のサーバーと構成する機器を選びます。
まず要件の定義を行っておくことで、現場が必要としている要件を揃えることができ、使いやすいサーバーを構築することができます。
たとえば
「ハードディスクをできるだけ大きい容量のものにしてほしい」
「データの保全性を高めたいので、RAID5で構築して欲しい」
などです。
自社で稼働しているサーバーのうち、リプレースが必要な台数や、それぞれのサーバーで稼働しているアプリケーションが勘定系、情報系、制御系のうち、どの系統なのかを整理し、明確に把握しておきましょう。
そうすることで、何台のサーバーのリプレースが必要で、それぞれのサーバーにはどのようなアプリケーションが稼働していて、何が追加で必要なのかを明らかにでき、リプレースをスムーズに進められます。
5-2.ステップ②:予算確保
ステップ②は「予算確保」です。
サーバーリプレースに必要な予算を明らかにし、確保するようにしましょう。
具体的には、ハードウェア、OS、ソフトウェア、運用・サポートまで含んでいる総コストを見積もって予算を確保しましょう。
ただし予算を確保する際には、欲しい要件をすべて満たすと予算がふくらんでしまうため、細かい仕様に関しては、予算を確保してから検討するようにすることをおすすめします。
5-3.ステップ③:スケジュール確定
ステップ③は「スケジュール確定」です。
新サーバーの導入する日や、切替日はいつなのか、旧サーバーを撤去する日はいつにするのかなど、詳細日程を決定します。
サーバーの切り替えには、自社の業務の稼働と大きく関わってくるため、切替に時間がかかります。一般的には切替に1年以上を要するので、余裕を持って日程の計画をするようにしましょう。
5-4.ステップ④:新サーバー構築
ステップ④は「新サーバー構築」です。
新しく購入したサーバーのうち、ハードウェアとソフトウェア(OSやミドルウェア)の設定を行って、システムを構築していきます。
サーバーの設定変更を最小限に抑えるためには、できればホスト名やIPアドレスなどは、今使用しているシステムのものを引き継ぐようにしましょう。
5-5.ステップ⑤:テスト環境構築
ステップ⑤は「テスト環境構築」です。
新サーバーがしっかり動作するかどうかを検証するため、テスト環境を構築し、テストと検証を行います。
5-6.ステップ⑥:本番データ移行
ステップ⑥は「本番データ移行」です。
旧サーバーで使用しているデータを新サーバーに移行します。
5-7.ステップ⑦:並行稼動
ステップ⑦は「並行稼動」です。
旧サーバーと新サーバーを並行運用し、旧サーバーと同じように動くかどうかを確認するためにしばらく運用してみましょう。
5-8.ステップ⑧:新サーバーへの切替
ステップ⑧は「新サーバーの切替」です。
ステップ⑦で運用した際に、処理が確実に移行されていると確認できた場合は、新サーバーへ切替えましょう。
6.サーバーリプレースの期間
一言で「サーバーリプレース」と言えども、実はリプレース内容によって手間や期間が変わってきます。
自社の場合はどのパターンに当てはまるのか、以下の表を参考にして、リプレース実施期間の目安を確認しましょう。
リプレースの内容 | 概要 | 目安期間 |
---|---|---|
ハードウェアの更改 |
アプリケーションは変更しないで、ハードウェアを入れ替える。ただし、ハードウェアの更改に伴って、OSやミドルウェア製品のバージョンが変わるため、プログラムの修正が発生するケースもある。 |
比較的 |
リホスト(ITインフラの刷新) |
現在使用している業務仕様は変更しないで、OSやミドルウェア、ハードウェア製品を入れ替える。プログラムは現行と同じ言語。 |
比較的 |
リライト(コンバージョン) |
現在使用している業務仕様は変更しないで、OSやミドルウェア、ハードウェア製品を入れ替える。現行のプログラム設計書をもとにして、異なる言語で新たなプログラムを実装する。 |
比較的 |
リビルド(再構築) |
現在の業務要件は変更しないで、OSやミドルウェア、ハードウェア製品を入れ替える。現行の要件定義書をもとにして、新規システムを構築する。アプリケーションを作り変える。 |
比較的 |
パッケージ製品の利用 |
スクラッチやパッケージの現行システムから新パッケージへ移行をする |
長期 |
全面刷新 |
システムを全面的に作り変える |
長期 |
比較的短期の期間が必要な場合は、1年未満でリプレースが完了しますが、比較的長期、または長期でリプレース実施期間が必要な場合は、1年以上余裕を持ってリプレースを行うと良いでしょう。
7.サーバーリプレースを行う際の2つのポイント
サーバーリプレースを行う際には、以下の4つのポイントがあります。
▼サーバーリプレースを行う際の2つのポイント
- 時間に余裕を持って早めに計画を開始する
- データのバックアップをとっておく
7-1.時間に余裕を持って早めに計画を開始する
1つめは「時間に余裕を持って早めに計画を開始する」ことです。
サーバーリプレースは内容によっては、長い期間を使ってリプレース作業を行うことになるため、できるだけ時間に余裕を持ってリプレースを始めたほうが良いのです。
たとえば既存の環境をそのままリプレースするのではなく、アプリケーションやソフトウェアなど、大きく刷新する際には、リプレースにかかる期間はそれだけ長くなります。
まだリプレースの計画を立てていない段階では、サーバーリプレースに実際どのくらい時間がかかりそうなのかがわからないため、できるだけ長めにリプレース期間をとっておくと良いでしょう。
目安としては、1年以上の余裕を持っておくと時間に余裕を持って計画を立てられます。
7-2.データのバックアップをとっておく
2つめは「データのバックアップをとっておく」ことです。
たとえば、リプレース作業でデータを移行する際になんらかの障害が発生し、移行データやサーバー内のすべてのデータが破損してしまうという事態が発生するリスクがあります。
そうした万が一の事態に備えて、データバックアップを取っておく必要があるのです。
そのため、常に最新のバックアップを取得するようにしましょう。
また、障害発生時を想定してバックアップデータから復旧手順も決めておくと、万が一の際にスムーズに復旧ができ、業務停止を避けることができます。
8.サーバーリプレースの際にはクラウドへの移行も検討する
サーバーリプレースの際にはクラウドへの移行も検討しましょう。
なぜならサーバーリプレースでクラウドへ移行すると、以下のようなメリットがあるためです。
▼サーバーリプレースを行う際にクラウドへ移行するメリット
- サーバー機器を管理する手間がなくなる
- リモートワークで利用しても回線が安定している
- 契約の内容を変更するだけでリソースの増減が容易にできる
- サーバー機器が社内にあるわけではないため災害対策につながる
- 専門的な知識がなくても高いセキュリティレベルを実現できる
このようにサーバーリプレースの際にクラウドへ移行することで、サーバー機器にはないメリットを得ることができます。
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9.まとめ
この記事では、サーバーリプレースについての基礎知識や、自社にとってサーバーリプレースが必要かどうかを判断できるチェックポイント、リプレースの流れなどをご紹介しました。
ここで改めて、この記事の内容をおさらいしましょう。
◆サーバーリプレースとは
サーバーリプレースとは、老朽化したサーバーを新しいものに取り替え、再び元のように適切に利用できるようにすること
◆サーバーリプレースが必要な理由
- サーバーが老朽化してしまうため
- サーバーやOSのサポートが終了してしまうため
◆サーバーリプレースを放置するリスク
- データが消失するおそれがある
- セキュリティリスクが高まる
- サーバーの処理能力が低下し、業務効率が低下する
◆サーバーリプレースが必要か判断する4つのチェックポイント
- 導入後5年以上経過している
- OSやハードウェアのサポート切れまであと1年になっている
- 処理スピードが以前より遅い
- 頻繁に故障する
◆サーバーリプレースの流れ8ステップ
- ステップ①:システム要件の定義
- ステップ②:予算確保
- ステップ③:スケジュール確定
- ステップ④:新サーバー構築
- ステップ⑤:テスト環境構築
- ステップ⑥:本番データ移行
- ステップ⑦:並行稼動
- ステップ⑧:新サーバーへの切替
◆サーバーリプレースの期間
リプレースの内容 | 概要 | 目安期間 |
---|---|---|
ハードウェアの更改 |
アプリケーションは変更しないで、ハードウェアを入れ替える。ただし、ハードウェアの更改に伴って、OSやミドルウェア製品のバージョンが変わるため、プログラムの修正が発生するケースもある。 |
比較的 |
リホスト(ITインフラの刷新) |
現在使用している業務仕様は変更しないで、OSやミドルウェア、ハードウェア製品を入れ替える。プログラムは現行と同じ言語。 |
比較的 |
リライト(コンバージョン) |
現在使用している業務仕様は変更しないで、OSやミドルウェア、ハードウェア製品を入れ替える。現行のプログラム設計書をもとにして、異なる言語で新たなプログラムを実装する。 |
比較的 |
リビルド(再構築) |
現在の業務要件は変更しないで、OSやミドルウェア、ハードウェア製品を入れ替える。現行の要件定義書をもとにして、新規システムを構築する。アプリケーションを作り変える。 |
比較的 |
パッケージ製品の利用 |
スクラッチやパッケージの現行システムから新パッケージへ移行をする |
長期 |
全面刷新 |
システムを全面的に作り変える |
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