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主要クラウドサーバー14つを一覧表で比較|特徴が一目で分かる

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クラウドサーバーは、法人利用向けのものを中心に数多く存在しています。
中には個人(事業主)利用向けのサービスもあり、そのような小規模なものも含めれば、その数はさらに多くなります。

国内外のさまざまなクラウドサービスでクラウドサーバーが提供されているので、それぞれ何が違うのか、どれを選べば良いのか分かりませんよね。

しかし実は、下記の比較項目ごとにその特徴を比べてみると、各サービスの違いがはっきりわかるようになり、利用するクラウドサーバーを選びやすくなります

法人向けクラウドサーバーの比較項目

  • 強み
  • 料金体系
  • 情報セキュリティ
  • サポート体制

個人向けクラウドサーバーの比較項目

  • 導入のしやすさ
  • 利用料金
  • 無料期間の有無

そこでここでは、このような比較項目ごとに各社のクラウドサーバーの特徴をまとめ比較していきます。

早速今回紹介するクラウドサーバーと比較項目を一覧にまとめたので一度見てみてください。

  • 横にスクロールします
法人利用向けクラウドサーバーの比較一覧表
強み 料金体系 情報セキュリティ サポート体制
Amazon EC2
(Amazon Web Service)
400種類超のサーバー 3種類の中から選択
Azure Virtual Machines
(Microsoft Azure)
Windowsの端末やOSと連携しやすい 3種類の中から選択
Elastic Compute Service
(Alibaba Cloud)
中国での影響力 月額定額制を含む3種類の中から選択 要問い合わせ
Compute Engine
(Google Cloud)
ビッグデータの解析、機械学習 従量課金制+3種類の割引制度
(英語なら◯)
IBM Cloud AI、機械学習 月額定額制を含む3種類の中から選択
OCI Compute
(Oracle Cloud)
スムーズなクラウド移行 従量課金制もしくは1年分の先払い
ニフクラ
(富士通クラウドテクノロジーズ)
使い勝手の良いコントロールパネル 月額制もしくは従量課金制
さくらのクラウド 国内設置のデータセンターのみ 月額制
(利用上限を越えるまでは従量課金制)
IDCFクラウド コストパフォーマンス 月額上限ありの従量課金制
Z.com Cloud バランスの良さ 月額制
(利用時間が1ヶ月分に満たない場合は従量課金制)
ホワイトクラウド ASPIRE SLA99.999%の国産クラウド 定額制もしくは従量課金制
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個人向けクラウドサーバーの比較一覧表
導入のしやすさ 利用料金 無料期間の有無
KAGOYA FLEX 月額制・4,400円〜 なし
ALTUS Basic 月割料金もしくは時間割料金
月額550円のミニサーバーあり
あり
Zenlogic ホスティング 月額制・4,180円〜
(12ヶ月契約で割引あり)
あり

法人利用向けのクラウドサーバーの一覧表を見ていただくと、各社細かく特徴が異なっていて、特に強みに関してはかなり個性が出ていることがお分かりかと思います。

こうした違いを一つずつ明確にすることで、あなたの会社に適したクラウドサーバーを随分選びやすくなるはずです。

適切なクラウドサーバーを選んで、スムーズに導入するために、各社のクラウドサーバーの特徴を一つずつ見ていきましょう。

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1. 法人向けクラウドサーバー11社を徹底比較

まずは法人向けのクラウドサーバーから各社の違いを明らかにしていきましょう。
冒頭でもお伝えしたように、法人向けクラウドサーバーを比較する際に見るべき項目は下記の通りです。

法人向けクラウドサーバーの比較項目

  • 強み
  • 料金体系
  • 情報セキュリティ
  • サポート体制

ここでは合計で11社のクラウドサーバーを、比較項目ごとに解説しながら紹介します。

1-1. Amazon EC2(AWS)

出典:AWS

Amazon EC2(Amazon Web Service)
強み 400種類超のサーバー
料金体系 3種類の中から選択
情報セキュリティ
サポート体制

クラウドサービスにおいて世界トップシェアを誇るAWS(Amazon Web Service)が提供しているクラウドサーバーがAmazon EC2(Amazon Elastic Cloud Computing)です。

最初に基本スペックの最大値をご紹介しておきます。

Amazon EC2の基本スペック
vCPU数 〜128
メモリ容量 〜24TB
ストレージ容量
(Amazon EBSでサポートされる最大サイズ)
〜64TiB

選択するサーバータイプによってそのスペックはさまざまですが、最大で上記のようなスペックを付与できます。

Amazon EC2では、数分でWindowsやLinuxなどのOSを搭載した仮想サーバーを構築でき、運用後のスペックやディスク容量の変更も容易に行うことができます。

料金体系やサービスの幅が広く、自社に適したクラウドサーバーを高コストパフォーマンスで運用することができますが、その幅広さ故にうまく使いこなすためにはAWSに関する知識が必要となります。

では早速比較項目ごとに、Amazon EC2の特徴を見ていきましょう。

1-1-1. AmazonEC2の強み

Amazon EC2の強みは、幅広いニーズに対応可能なさまざまなタイプのサーバーを構築できることです。

Amazon EC2では、サーバーのスペックや特性、追加機能などの組み合わせによって多様な仮想サーバー(=インスタンス)が提供されています。その数は400種類以上にのぼり、対応できないニーズが無いと言っても過言ではありません

こうした特徴を持つことから、Webサイトの構築用とデータベース用にそれぞれサーバーを立ち上げ、連携させながら運用するといった柔軟な対応も可能となるのです。

1-1-2. Amazon EC2の料金体系

Amazon EC2は、利用しやすい料金でサーバーを運用することができる仕組みになっています。

料金体系は大きく分類すると、次の3つが用意されています。

オンデマンドインスタンス

従量課金制。利用時間に応じて利用額が決まる。

短期間での利用や、スペックを柔軟に変更したい場合におすすめ。

リザーブドインスタンス

1年間または3年間、常に利用可能なサーバーを予約することにより、オンデマンドインスタンスより割安で利用することができる。(最大75%の割引)

1年以上サーバーを稼働する必要があり、利用期間中大幅なスペック変更が無い場合におすすめ。

スポットインスタンス

未使用のサーバーに利用者側で価格を設定し、未使用サーバーの市場価格より設定金額が高い場合に限り、オンデマンドインスタンスより割安で利用できる。(最大90%の割引)

開発やテスト、柔軟に中断可能な処理・タスクを実行する場合におすすめ。

利用企業はこのような支払い方法の中から、サーバーの運用スタイルに応じてお得な方法を選ぶことができます。

加えて、750時間/1ヶ月の無料利用枠を12ヶ月間利用することもでき、トライアルとして使用したり、本格運用前の学習のために利用することが可能です。

  • 無料利用枠で選べるサーバーやOSには制限があります。

このように、Amazon EC2サーバーの用途や自社の財政状況に見合った柔軟な利用がしやすい料金体系となっています。

1-1-3. Amazon EC2の情報セキュリティ

Amazon EC2における情報セキュリティの内容やレベルは非常に高いです。

そもそもAmazon EC2をはじめとするAWSのサービスは、Amazon.comのインフラ環境に端を発していて、サービスの組み合わせ方や設定方法によってはAmazon.comと同水準の情報セキュリティ環境を築くことができると言えます。

データ保護のための対応や機能の一部を紹介すると、下記のようなものがあります。

  • 情報セキュリティの専門家チームによってシステムを24時間体制でモニタリング
  • データが転送される際は、自動的に暗号化
  • 仮想のプライベートネットワーク環境を構築し、その内部にサーバーを立てる設定が可能
  • 専門知識と実績を持つパートナー企業によるセキュリティを重視したコンサルティングも利用可

このようにAWS側での対応も行われていますし、利用企業による柔軟な情報セキュリティのための設定も可能です。

さらに、安全な設定や機能の使い方に自信がない企業のために、パートナー企業による導入支援の仕組みもあるので、専任の情報システム担当者が立てられない場合でもハイレベルな情報セキュリティのもとでAmazon EC2を利用することができるのです。

Amazon EC2を提供するAWSは、世界各国の大手企業や金融機関、政府にも利用されています。このことからもAmazon EC2の情報セキュリティのレベルの高さは世界水準であると言えるでしょう。

1-1-4. Amazon EC2のサポート体制

AWSのサポートプランを利用すれば、クラウドサポートエンジニアと呼ばれる担当者に、電話・メール・チャットで連絡を取ることができ、24時間365日対応してくれます。

このような年中無休のサポートプランにはやはり別途利用料が必要となり、その金額は1ヶ月あたり100USD〜となっています。

各サポートプランの詳細とプランごとの料金については、「AWS サポートのプラン比較」をご覧ください。

  • Amazon Web Services(AWS)は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。

1-2. Azure Virtual Machines(Microsoft Azure)

出典:Microsoft Azure

Azure Virtual Machines(Microsoft Azure)
強み Windowsの端末やOSと連携しやすい
料金体系 3種類の中から選択
情報セキュリティ
サポート体制

Azure Virtual Machines はMicrosoft社のクラウドサービス、Microsoft Azureで提供されているクラウドサーバーの構築サービスです。

Azure Virtual Machinesの基本スペックについては、下記の表を参考にしてみてください。

Azure Virtual Machinesの基本スペック
vCPU数 〜416
メモリ容量 〜12TB
ストレージ容量
(Azureマネージドディスクでサポートされる最大容量)
〜64TiB

メモリ容量の最大値はAmazon EC2の半分ですが、vCPUの数は3倍以上であるためその性能はAmazon EC2と比べてもさほど遜色ないと言えるでしょう。

Azure Virtual Machinesでは「Windows Server」や「WindowsクライアントOS」のライセンス料を別途支払う必要がありません。これは、現在オンプレミス環境でWindows Serverを用いたサーバーを運用されていて、クラウド移行を検討されているという場合には重要な要素になってきますよね。

またAmazon EC2と同様、数分程度でクラウドサーバーを構築することができ、運用後のスペック・ディスク容量の変更も可能です。OSもWindowsかLinuxから選ぶことができます。

では比較項目ごとにAzure Virtual Machines の特徴を見てみましょう。

1-2-1. Azure Virtual Machinesの強み

Azure Virtual MachinesはMicrosoft社によるクラウドサービスの一種であるため、Windows端末やOSとの連携の取りやすさが大きな強みです。

この強みによって、既存のシステムや端末を大きく変えることなくオンプレミスで運用していたサーバーをクラウド移行させることができますし、クラウドサーバーに蓄積したデータをオンプレミスサーバーに取り込むなど、クラウドとオンプレミスを連携させた業務も行いやすくなります。

このようにWindows ServerやOffice365との相性を重視する場合は、Azure Virtual Machinesの導入を積極的に検討してみてください

1-2-2. Azure Virtual Machinesの利用料金

Azure Virtual Machinesの料金体系はAmazon EC2とほぼ同じような内容となっています。
下記に主なものをまとめたので、参考にしてみてくださいね。

従量課金

起動させている時間に応じて利用料金が発生する。

短期間での利用や、スペックを柔軟に変更したい場合におすすめ。

Azure Reserved Virtual Machine Instances(予約インスタンス)

1年間または3年間の利用を予約することで、従量課金より割安で利用できる。(最大72%の割引)

1年以上サーバーを稼働する必要があり、利用期間中大幅なスペック変更が無い場合におすすめ。

Azure Spot Virtual Machines(スポット仮想マシン)

未使用のサーバーに利用者側で価格を設定し、未使用サーバーの市場価格より設定金額が高い場合に限り利用できる。
未使用サーバーの価格が設定金額を上回った場合、またはAzure側の余剰リソースが不足した場合はサーバーが中断される可能性もあるが、従量課金制の価格と比較して最大で90%の割引が可能。

開発やテスト、柔軟に中断可能な処理・タスクを実行する場合におすすめ。

またAmazon EC2と同様に、無料の利用枠も750時間/1ヶ月で設定されていて、12ヶ月間利用することができます。

構築できるサーバーは制限されていますが、使用感を試すくらいであれば無料利用枠内で可能です。

このように、料金体系についてはAmazon EC2と大差なく、自社に合わせて柔軟に支払い方を選ぶことができます。

1-2-3. Azure Virtual Machinesの情報セキュリティ

Azure Virtual Machinesの情報セキュリティレベルは非常に高い水準にあり、これもAmazon EC2と比較して優劣をつけるのは難しいところです。

ただAzure Virtual Machinesならではの対応を紹介すると、以下のようなものがあります。

  • BingのWebページやOutlookのメール等の膨大なデータからセキュリティリスクを分析し、迅速に対処
  • 日本の法律に準拠し、管轄裁判所は東京地方裁判所である

特に、日本の法律に準拠していることは、国内に拠点を置いているなら安心感が大きいのではないでしょうか?

国外の法律では、情報やデータの扱い方が日本と異なる場合もありますし、どのようなタイミングで法改正が行われるかもわかりづらいため、準拠法が日本の法律であることは注目すべき点です。

1-2-4. Azure Virtual Machinesのサポート体制

有料ではありますが、メールや電話でのサポートを受けることができ、いざという時のためのサポート体制は整っています。

プランごとに対応内容が異なり、各料金とサポート面での主な違いは下記の通りです。

プラン名 利用料/月 サポート内容(抜粋)
DEVELOPER 29USD 営業時間内にメールのみで相談可能。
STANDARD 100USD 24時間365日、メール・電話による相談が可能。
Professional Direct 1,000USD

24時間365日、メール・電話による相談が可能。
(相談内容への対応時間がSTANDARDプランより迅速。その他オプション多数)

サーバーを常時稼働させているという場合や、ある程度スピーディーな対応が必要な場合は、電話によるサポートが可能なSTANDARDかProfessional Directを選んでおくと良いですよ。

  • Microsoft Azureは、マイクロソフト グループの企業の商標です。

1-3. Elastic Compute Service(Alibaba Cloud)

出典:Alibaba Cloud

Elastic Compute Service(Alibaba Cloud)
強み 中国での影響力
料金体系 月額定額制を含む3種類の中から選択
情報セキュリティ
サポート体制 要問い合わせ

Elastic Compute Serviceは、アリババグループによるクラウドサービス Alibaba Cloud内で提供されるクラウドサーバー構築サービスです。

Elastic Compute Serviceの基本スペックは下記の表の通りです。

Elastic Compute Serviceの基本スペック
vCPU数 〜256
メモリ容量 〜4TB
ストレージ容量
(クラウドディスクでサポートされる最大容量)
〜32TiB

Amazon EC2やAzure VIrtual Machinesと比べると劣る部分もありますが、あくまで最大値による比較なので、最高水準のスペックでサーバーを構築するのでなければ、気にするほどの差では無いでしょう。

中国拠点の企業によるサービスではありますが、Alibaba Cloudでは東京を含む各国の25都市にデータセンターを保有していて、実はサービスの信頼性は高いと言えます。

このことは、グローバルシェアが第3位であることからもお分かりいただけると思います。

そんなElastic Compute Serviceの比較項目ごとの特徴が具体的にどのようなものか説明していきます。

1-3-1. Elastic Compute Serviceの強み

Elastic Computeならではの強みは中国での影響力の大きさです。中国でビジネスやサービスを展開するならElastic Computeは有力な選択肢として考えるべきです。

Elastic Compute Serviceやコンサルティングなどの関連サービスを活用することで、中国でビジネスを展開するための要件を理解・実践しやすくなるでしょう。

特に、ICP登録やICPライセンスを取得するためには煩雑な手続きが必要となりますが、Elastic Compute Serviceであれば、そのサポートを受けながらクラウドサーバーを構築することができるのです。

※ICP…中国のサーバーから発信されるWebサイトに義務付けられるのがICP登録。ECサイトなどの運営には、さらにICPライセンスの取得が義務付けられる。

1-3-2. Elastic Compute Serviceの利用料金

Elastic Compute Serviceの利用料金は、主に下記の料金体系から選択して支払うことが可能です。

サブスクリプション

1ヶ月分〜の利用料金を前払いし、支払った分だけ使用できる。
サブスクリプションの平均利用額は従量課金の場合より低くなるとされている。

決まった予算内で継続的にサーバーを利用する場合におすすめ。

従量課金

起動させている時間に応じて利用料金が発生する。

短期間での利用や、スペックを柔軟に変更したい場合におすすめ。

リザーブドインスタンス

1年間または3年間の利用を予約することで、従量課金より割安で利用できる。(最大79%の割引)

1年以上サーバーを稼働する必要があり、利用期間中大幅なスペック変更が無い場合におすすめ。

Amazon EC2やAzure Virtual Machinesと違って、月額定額制のサブスクリプションを選択することができます。

これにより、料金が大幅に予算オーバーするといったことが防止できるので、用途によっては便利な料金体系と言えるでしょう。

また無料利用枠も設けられており、構築するサーバータイプによって期間は1ヶ月〜12ヶ月と幅があります。

1-3-3. Elastic Compute Serviceの情報セキュリティ

Elastic Compute Serviceが提供されているAlibaba Cloudでは情報セキュリティ対策に多額の投資を行っており、ハッキングから防御するための最新のファイアウォールを筆頭に、万全の対策が行われています。

そのレベルの高さはAWSやMicrosoft Azureにも引けを取りませんし、それは次のような実績によって裏付けられています。

  • 1日で360万回の攻撃を制御
  • 中国で100万社にセキュリティサービスを提供
  • 中国のDDoS攻撃全体の50%を防御
  • 年間で648万箇所以上の顧客の脆弱性を察知・修復

出典:Alibaba Cloud(Alibaba JAPAN)

もちろん利用者側での適切な設定なども必要となりますので、Alibaba Cloudのハイレベルな情報セキュリティを最大限活かしてより安全にクラウドサーバーを運用していくなら、Alibaba Cloudの導入を支援するサービスの利用を検討すると良いでしょう。

1-3-4. Elastic Compute Serviceのサポート体制

サポートの詳しい内容や料金については問い合わせる必要がありますが、次の4つのサポートプランが用意されています。

  • 基本プラン(無料)
  • 開発者プラン(19USD〜)
  • ビジネスプラン(100USD〜)
  • エンタープライズプラン(8,000USD〜)

Elastic Compute Serviceでサーバーを構築すると、管理画面から上記のようなサポートプランを追加でき、サポート内容や実際の料金もその際には提示されるようです。

実際に構築する前に内容を確かめたい場合は、メールやチャットなどで問い合わせてみてくださいね。

1-4. Compute Engine(Google Cloud)

出典:Google Cloud

Compute Engine(Google Cloud)
強み ビッグデータの解析、機械学習分野
料金体系 従量課金制+3種類の割引制度
情報セキュリティ
サポート体制
(英語なら◯)

Compute EngineはGoogle社が展開するクラウドサービス、Google Cloud内で提供されているクラウドサーバーの構築サービスです。

同じGoogle社の提供するサービスであるGoogle Workspaceと連携させることが可能なため、すでに自社でGoogle Workspaceを活用されている場合は、ユーザー管理や安全な運用をスムーズに行うことができます。

基本スペックについては下記の表をご参照ください。

Compute Engineの基本スペック
vCPU数 〜416
メモリ容量 〜12TB
ストレージ容量 〜257TB

ではCompute Engineのその他の特徴もご紹介しますね。

1-4-1. Compute Engineの強み

Compute Engineの強みは、ビッグデータの解析や機械学習の分野で優れているGoogleと同じ環境でサーバーを構築できることです。

Googleは検索エンジンや動画共有サービスなどを展開する中で、膨大なデータを扱ってきました。その実績から得たデータ解析のノウハウはGoogleの大きな強みであり、Compute Engineでもその充実した技術を活かすことが可能です。

またGoogleは機械学習の分野でも同業他社をリードしています。ビッグデータの解析や機械学習の技術を組み込んだクラウドサーバーを利用したいならCompute Engineは有効な選択肢となるでしょう。

1-4-2. Compute Engineの料金体系

Compute Engineの料金体系は、使用した時間に応じて料金が発生する従量課金制です。

また、次のような割引プランが用意されており、サーバーの利用状況に応じてこのような割引を適用させることができます。

継続利用割引

サーバーの稼働時間が一定量を超えた際に自動的に適用される割引。
一定量を超えて利用した分の利用料が割引額となる。

確約利用割引

1年間、または3年間の利用を確約する代わりに適用される割引。(最大70%の割引)

プリエンティブル VM インスタンス割引

未利用のサーバーを通常価格より割引で利用できる。

ただし、Google側でリソースが不足すれば停止される可能性がある。

継続利用割引に関しては自動的に適用されるため、この割引を有効にするために利用者側で行うべきことは特にありません。

またCompute Engineには、90日間利用可能な300USDの無料クレジットが用意されている他、指定されたサーバーを1台永続的に利用できる無料利用枠も設定されています。

利用可能なサーバーに制限はありますが、期間を気にする必要のない無料利用枠はお得なポイントです。

1-4-3. Compute Engineの情報セキュリティ

Compute Engineを提供するGoogle Cloudの情報セキュリティレベルは非常に高く、不正アクセス対策のために以下のような対応を行っています。

  • データセンターはセキュリティとパフォーマンスの高い独自のオペレーティングシステムが稼働サーバーで構築
  • 500人以上のセキュリティエンジニアが、24時間体制で脅威の早期発見と迅速な対処のために稼働
  • 個々のインシデントから学習して対応力を向上
  • セキュリティ研究団体と連携し、Googleシステムの脆弱性を明確化

この他にもセキュリティを高めるための機能やサービスは一通り用意されており、Google側で講じられている情報セキュリティ対策は信頼を置いても良いものと言えるでしょう。

1-4-4. Compute Engineのサポート体制

Compute Engineのトラブルシューティングやテクニカルサポートについては、基本的に有料プランを利用することになります。

各プランについて、下記の表に要点をまとめたので参考にしてみてくださいね。

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スタンダードサポート エンハンストサポート プレミアムサポート
月額料金 29USD+利用料の3% 500USD+利用料の3% 別途見積もり
問い合わせ方法 管理用ページからのリクエスト 管理用ページからのリクエスト 管理用ページからのリクエスト他
対応方法 基本的にはメール メールまたは電話 メールまたは電話
対応時間 月〜金曜の営業時間内

24時間365日
※英語のみ
※重要度が高い場合のみ

24時間365日
※重要度が高い場合のみ

対応言語 英語 日本語含む複数言語 日本語含む複数言語

どのプランでも、基本的に日本語のサポートは英語によるサポートに比べると不足する部分があり、Compute Engineを利用するなら担当者の英語力は高い方が良さそうです。

またプレミアムサポートは、サポートの詳細についてある程度カスタムが可能であるため、検討される場合はどのようなサポートを希望するか明確にしておくと良いでしょう。

1-5. IBM Cloud

出典:IBM Cloud

IBM Cloud
強み AI、機械学習分野
料金体系 月額定額制を含む3種類の中から選択
情報セキュリティ
サポート体制

IBM Cloudは、IBM社が提供するクラウドサービスで、構築できるサーバーの柔軟さはAmazon EC2やAzure Virtual Machinesよりも高いです。

というのも、上記2つのサービスでは、あらかじめコア数やメモリ容量の組み合わせが決まっていて、その組み合わせの中から用途に応じたものを選んでクラウドサーバーを構築します。

対してIBM Cloudのコンピューティング・サービスではコア数やメモリ容量などを自由に設定することができるため、柔軟さとしては IBM Cloudの方がより高いと言えるのです。

  • こうした性質やサービスの多様さから、IBM Cloudのクラウドサーバーの基本スペックに関しては割愛させていただきます。

ではIBM Cloudのクラウドサーバーについて、比較項目ごとに見ていきましょう。

1-5-1. IBM Cloudの強み

IBMではWatosonと呼ばれる AIを提供していることや、機械学習関連のサービスを取り扱っていることから、クラウドサーバーでもAI・機械学習の分野において強みを発揮します。

AIや機械学習を用いた、高度でセキュアなデータ活用を必要とする事業においてクラウドサーバーを利用する場合は、IBM Cloudは有力な選択肢になるはずです。

1-5-2. IBM Cloudの利用料金

IBM Cloudでは主に下記の3種類の料金体系から支払い方法を選ぶことができます。

サブスクリプション

一定期間の使用料を契約し(1,000USD/1ヶ月で半年使用など)、料金総額に対する割引を受け取ります。
契約した使用料の総額が大きくなるほど割引率も上がります。

決まった予算内で継続的にサーバーを利用する場合におすすめ。

従量課金

起動させている時間に応じて利用料金が発生する。

短期間での利用や、スペックを柔軟に変更したい場合におすすめ。

予約済みインスタンス

1年間または3年間の利用を予約することで、従量課金より割安で利用できる。

1年以上サーバーを稼働する必要があり、利用期間中大幅なスペック変更が無い場合におすすめ。

サブスクリプションと従量課金の両方が用意されていて、Alibaba CloudのElastic Compute Serviceと類似していますよね。

無料利用枠では、「Hyper Protect Virtual Server」というタイプのサーバーを、スペックには制限がありますが30日間利用することができます。

1-5-3. IBM Cloudの情報セキュリティ

IBM Cloudの情報セキュリティレベルは非常に高く、そのレベルの高さはAWSよりも優れていると評価されることもあるほどです。

IBMには8,000人以上のセキュリティの専門家が在籍しており、特にデータの暗号化についてはIBM社員であっても利用者のデータにアクセスできなくするなど、厳しい要件を満たしています。

暗号化の有効性を検証する規格、FIPS 140-2において最高レベルであるレベル4と認定されていることからも、情報セキュリティ面での技術力は非常に信頼性の高いものと言えます。

1-5-4. IBM Cloudのサポート体制

IBM Cloudでは、クラウドサーバーの利用料金に基本サポート料金が含まれているため、追加料金を支払うことなく24時間365日問い合わせを行うことが可能です。

ただ下記の表の通り、初回応答時間の目標値に差が出てくるため、スムーズな応対を求めるのであれば、やはり有料のサポートプランを追加した方が良いでしょう。

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基本サポート アドバンスト・サポート プレミアム・サポート
月額料金

無料
(クラウドサービスの利用料に含まれる)

21,000円もしくは月額使用料金の10%のどちらか高い方 1,050,000円もしくは月額使用料金の10%のどちらか高い方
問い合わせ方法 電話、チャット およびCase(サポート専用の連絡手段)を通した24時間、年中無休の IBM Cloud技術サポート・チームへのアクセス
初回応答時間の目標 設定なし 1時間〜8時間 15分〜4時間

プレミアム・サポートではこの他にも追加サポートを受けられ、かなり手厚い内容になっています。

1-6. OCI Compute(Oracle Cloud)

出典:Oracle Cloud

OCI Compute(Oracle Cloud)
強み スムーズなクラウド移行
料金体系 従量課金制もしくは1年分の先払い
情報セキュリティ
サポート体制

データベース管理用ソフトウェアの開発や販売を行うORACLE社のクラウドサービス、Oracle Cloud内で提供されるクラウドサーバーがOCI Computeです。

OCI Computeの基本スペックは下記の通りです。

OCI Computeの基本スペック
vCPU数 〜80
メモリ容量 〜1024GB
ディスク容量 〜1PB(1000TB)

基本的にこの範囲内で、自由にvCPU数やメモリ容量を選択することができ、運用後は自動スケーリング機能を利用することで、利用状況に応じて稼働状況を調整することが可能です。

このことからサーバーの構築・運用においての柔軟性は高いと言えるでしょう。

その他比較項目についてもOCI Computeの特徴を見ていきましょう。

1-6-1. OCI Computeの強み

Oracle Cloudを提供するORACLE社では、データベース管理用のソフトウェアをはじめ、多くのオンプレミス製品を提供しています。

そのため、ORACLE社の製品を利用するオンプレミス環境をスムーズにクラウド移行できることがOCI Computeやその他のクラウドサービスに共通する強みです。

ORACLE社では、オンプレミスと同じ環境でクラウドサービスを利用できることを重視しており、構成や可用性、管理性、障害の許容度などを、基本的に同じ仕様にそろえています。

現在ORACLE社製品を用いてサーバーを運用していて、クラウド移行したい場合やクラウドとオンプレミスのハイブリッドでサーバーを運用していきたい場合には、OCI Computeの強みを最大限引き出せるでしょう。

1-6-2. OCI Computeの利用料金

OCI Computeを提供するOracle Cloudは、比較的後発のサービスであるため、AWSやMicrosoft Azureと比べると利用料金はリーズナブルな傾向にあります。

その料金体系には、下記のようなものがあります。

従量課金

起動させている時間に応じて利用料金が発生する。

短期間での利用や、スペックを柔軟に変更したい場合におすすめ。。

Oracle Universal Credits

1年分の利用料金を先払いし、超過利用分追加で請求される。一定量のOracle Universal Creditsを購入すると、ボリューム・ディスカウントを受けることが可能。

決まった予算内で継続的にサーバーを利用する場合におすすめ。

料金体系については、比較的シンプルですよね。

その分利用料金は比較的リーズナブルな設定となっているので、支払い方法の選択肢は少ないもののコストパフォーマンスは決して悪くないはずです。

1-6-3. OCI Computeの情報セキュリティ

多くのクラウドサーバーでは、アプリケーションが構築され、その規模・機能を拡張するごとに、セキュリティが随時追加されるような仕様となっています。

一方でOCIでは、アプリケーション構築の最初の段階からデフォルトで情報セキュリティ対策が備えられていて、セキュリティ用ツールのほとんどをクラウドサーバー内の環境の一部として無償で提供しています。

そのため、利用者側での煩雑な設定の負担やセキュリティのためのコストを軽減しつつもセキュアな環境でクラウドサーバーを運用することができるのです。

またレベルの高さもAWSに引けを取ることはなく、安心して利用することができます。

1-6-4. OCI Computeのサポート体制

Oracle Cloudでは、追加料金を支払うことなく専用のポータルサイトや電話で問い合わせを行うことができます。

日本語による支援が可能な時間帯は、基本的には平日の9時から18時までとなっていますが、業務を停止せざるを得ないような重大な障害に対する問い合わせに関しては、24時間365日日本語で対応してもらえます。

サポートに対して追加料金を支払わなくて良いというのは利点ではありますが、夜間や休日にもサーバーを稼働させる場合には少し不安の残る部分もありそうですよね。

1-7. ニフクラ(富士通クラウドテクノロジーズ)

出典:ニフクラ

ニフクラ(富士通クラウドテクノロジーズ)
強み 使い勝手の良いコントロールパネル
料金体系 月額制もしくは従量課金制
情報セキュリティ
サポート体制

ニフクラは富士通クラウドテクノロジーズが提供する国産のクラウドサーバー構築サービスです。

富士通によって販売される際には、FJcloud-Vというサービス名称が使用されます。

ニフクラはVMware vSphere®ベースとしたクラウドであるため、VMwareのソフトウェアを用いて社内のサーバーを仮想化していた企業にとっては、環境を変えることなくクラウド移行がしやすいという利点があります。

  • VMware…仮想化ソフトウェアの代表的なメーカー

ニフクラで構築できるクラウドサーバーの基本スペックについては、以下の表をご覧ください。

ニフクラの基本スペック
vCPU数 〜32
メモリ容量 〜512GB

ディスク容量
(Windows系のOSを採用した場合の最大容量)

〜80GB

最大スペックは海外の大手サービスと比べると低く、メモリが256GB以上のサーバーについては作成できる数に上限があるため、超高性能のサーバーを大規模に構築したい場合には不向きです。

しかしそれ以外の場合なら、国産クラウドということで安心感もありますし、サービス案内のWebサイトも分かりやすいので、導入ハードルは低いと言えるでしょう。

ではニフクラの特徴を詳しく紹介していきます。

1-7-1. ニフクラの強み

ニフクラの大きな強みは、使い勝手の良い高機能なコントロールパネルです。

ニフクラで採用されるコントロールパネルでは、サーバーやディスクの管理だけでなく、パフォーマンスの監視、利用状況やネットワーク構成の確認、利用料金の管理といったことも一括して行うことができ、かなり利便性が高いです。

また下記の画像のように、コントロールパネル上の表示がグラフィカルで分かりやすく、操作にもすぐに慣れることができるはずです。

出典:ニフクラ

国産のクラウドサーバーであることや、VMware vSphere®ベースであることもニフクラの強みではありますが、ここまで操作性の高いコントロールパネルが標準装備されていることは利用者にとって大きな利点ですよね。

1-7-2. ニフクラの利用料金

ニフクラの利用料金は、月額制と従量課金制の2種類から支払い方法を選択することができます。

従量課金制では、利用する時間に応じて料金が発生します。注意点として、サーバー停止時にも料金が発生するので停止時の利用料についてもあらかじめ確認が必要です。

ただ停止時の料金は起動時より低く設定されているため、起動と停止を繰り返しながら運用するような場合は、従量課金制を選択することで月額制よりお得に利用できる可能性もあります。

1-7-3. ニフクラの情報セキュリティ

ニフクラでは下記の画像のように、IDSやWAF、ウイルス対策製品など、通信の階層ごとにセキュリティ関連機能やサービスを提供しており、さまざまなサイバー攻撃への対策が可能です。

出典:ニフクラ

提供するセキュリティ関連のサービスの中には他社製品もあり、情報セキュリティ対策の専門業社によるサービスをオプションとして追加することもできます。

ニフクラ自体も情報セキュリティに関する公的認証を取得しており、そのレベルの高さは実証されています。

1-7-4. ニフクラのサポート体制

ニフクラのトラブル対応窓口では、24時間365日、電話・メールでの対応が可能で、国内企業であることも加味すると安心してクラウドサーバーを運用することができます。

また基本的なサポートは無料であることも嬉しいポイントです。

有料のサポートプランも用意されていて、利用金額や無料サポートとは異なるサポート内容は次の通りです。

有料サポート
利用料金
月額利用料3万円または ニフクラ利用料(正価)の6%のいずれか高い方
無料サポートとの相違点
  • 初回応答目標時間が2〜6時間以内(無料サポートでは3営業日以内)
  • 障害報告書の提出あり

無料サポートと有料サポートでは、初回応答目標時間に大きな差があるため、障害が発生した際により迅速な対応を必要とするなら有料プランを追加しておきましょう。

1-8. さくらのクラウド

出典:さくらのクラウド

さくらのクラウド
強み 国内設置のデータセンターのみ
料金体系 月額制(利用上限を越えるまでは従量課金制)
情報セキュリティ
サポート体制

さくらのクラウドは、さくらインターネット株式会社が提供する国産のクラウドサービスです。

さくらのクラウドでは全95種類の中からニーズに応じたクラウドサーバーを構築することができます。

その基本スペックは以下の通りです。

さくらのクラウドのクラウドサーバーの基本スペック
vCPU数 〜20
メモリ容量 〜224GB
ディスク容量 〜12TB

基本的に国内向けのサービスということもあり、Amazon EC2やAzure Virtual Machinesに比べればスペックの最高値は控えめになっていますが、日本国内のみに拠点を置く企業にとっては導入しやすいクラウドサーバーの一つです。

より詳しい特徴を、比較項目ごとに説明していきます。

1-8-1. さくらのクラウドの強み

さくらのクラウドの強みは、国内のみにデータセンターを置いていることです。

これはつまり、クラウドサーバー内の自社のデータを国外に出すことなく、あくまで日本国内で保管できるということです。

またその拠点は東京と石狩の2カ所にあるため、災害などに備えたバックアップ環境も物理的に離れた場所に構築することができます。

こうしたことから、国内のみに拠点のある企業にとっては、安心かつ安全に運用できるクラウドサーバーとして有力な選択肢になりますよね。

1-8-2. さくらのクラウドの利用料金

さくらのクラウドでは、基本的に利用料金は月額制となっています。

ただ、利用期間が1ヶ月を通して20日未満であれば日割りの料金が適用されるので、夜間や休日にサーバーを稼働しない場合は月額料金より安く済みます。

出典:さくらのクラウド

その他の料金体系は設けられておらず、またWebサイト内に料金のシミュレーターもあるので、毎月かかる利用料金は把握しやすいです。

1-8-3. さくらのクラウドの情報セキュリティ

さくらのクラウドでは次のような情報セキュリティ対策や機能が用意されています。

  • 横にスクロールします
  • VPCルータの設置による安全な接続とゲートウェイセキュリティの強化
  • 通信の暗号化
  • 改ざん検知サービスによりWebサイトの改ざんの有無をチェック

その他、他社製品も取り入れて、各種脆弱性の診断やWAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)による不正アクセスを遮断する体制が整備されています。

必要に応じてこのような機能を追加していけば、十分に安全な環境でクラウドサーバーを運用することができるでしょう。

1-8-4. さくらのクラウドのサポート体制

さくらのクラウドでは、サポートページからメールでの問い合わせが24時間365日可能となっています。

Webサイトにはそれ以外の問い合わせ方法が明示されておらず、メールの返信に関しても営業時間内に行われるため、緊急を要するサポートは受けるのが難しい可能性があります。

もしサポート体制について気になるようであれば、導入を決める前に一度問い合わせておくことをおすすめします。

1-9. IDCFクラウド

出典:IDCFクラウド

IDCFクラウド
強み コストパフォーマンス
料金体系 月額上限ありの従量課金制
情報セキュリティ
サポート体制

IDCFクラウドは、ソフトバンクグループのデジタルインフラ企業である株式会社IDCフロンティアが提供するクラウドサービスで、7タイプ20種類の中から用途に応じたクラウドサーバーを構築することができます。

その基本スペックは次の通りです。

IDCFクラウドのクラウドサーバーの基本スペック
vCPU数 〜64
メモリ容量 〜720GB
ディスク容量 〜2TB

選べるサーバーの種類こそ多くはありませんが、vCPUやメモリ容量の最高値は大きめで、管理サーバーから高性能データベースまで幅広い用途に対応可能なサーバーが揃っています。

比較項目ごとのIDCFクラウドのクラウドサーバーの特徴も順番に見ていきましょう。

1-9-1. IDCFクラウドの強み

IDCFクラウドの強みはコストパフォーマンスの高さにあります。

初期費用不要で、月額500円からサーバーを構築することが可能なため、手軽にクラウドサーバーの利用を開始したいという場合におすすめです。

またサーバーの利用料自体もリーズナブルではありますが、さらに追加費用無くさまざまな機能を使用することもできます。下記はその一例です。

  • ファイアウォール、ロードバランサー付きの仮想ルーター
  • 他ユーザーと物理的に分かれたプライベートネットワーク
  • リモートアクセスVPN
  • 拠点間VPN

このような機能やサービスを追加料金を支払うことなく利用できることからも、コストパフォーマンスの高さがお分かりいただけるかと思います。

1-9-2. IDCFクラウドの料金体系

IDCFクラウドの料金体系は、月額上限ありの従量課金制です。
上限額に達するまでは、従量課金が適用され、上限額まで利用した場合はその後どれだけ使っても利用料は変わりません。

出典:IDCフロンティア

このような料金体系はさくらのクラウドとよく似ていて、シンプルで毎月の利用料を把握しやすいという利点があります。

1-9-3. IDCFクラウドの情報セキュリティ

IDCFでは無料でファイアウォールやロードバランサーを利用することができる上、有償で「DDoS対策サービス」を追加することも可能です。

ただストレージに対する暗号化サービスは提供されていないため、利用者側でデータを暗号化して保管するためのシステムを構築する必要があります。

情報セキュリティ面では一定の基準を満たし、無償での機能提供が行われつつも、やはり利用者側でしっかり対応しなくてはならない部分もありますので、事前に自社で対応するべきところははっきり把握しておく必要があります

1-9-4. IDCFクラウドのサポート体制

低価格で利用できるIDCFクラウドのクラウドサーバーですが、サポート体制は次の2段階のサポートが用意されています。

サポートの種類 月額料金 サポート内容
標準サポート 無料 ・24時間365日のオンライン問い合わせが可能
・問い合わせへの対応は平日9時〜17時
プレミアム
サポート
5,000円 ・標準サポートの内容
・電話での問い合わせ(平日9時〜17時)

電話口での迅速な応対が月額5,000円で利用できるのはかなり魅力的ですよね。

リーズナブルなサーバー利用料も加味すれば、サポート体制は手厚いと言えるでしょう。

1-10. Z.com Cloud

出典:Z.com Cloud

Z.com Cloud
強み バランスの良さ
料金体系 月額制(利用時間が1ヶ月分に満たない場合は従量課金制)
情報セキュリティ
サポート体制

Z.com Cloudは、GMOインターネット株式会社が提供するクラウドサービスです。
4タイプ28種類のサーバーの中から用途に応じたクラウドサーバーを構築することができます。

その基本スペックは次の通りです。

Z.com Cloudのクラウドサーバーの基本スペック
vCPU数 〜40
メモリ容量 〜120GB
ディスク容量 〜4TB

ニフクラ、さくらのクラウド、IDCFクラウドと比較すると分かるように、国産のクラウドサービスで構築できるクラウドサーバーとしては標準的なスペックを備えています。

Z.com Cloudの比較項目ごとの特徴についても見てみましょう。

1-10-1. Z.com Cloudの強み

Z.com Cloudは、バランスの良いクラウドサービスです。

構築できるクラウドサーバーのスペックや、複雑な構成に対しても対応できるネットワーク、多彩なセキュリティサービスなど、利用者のクラウドサーバーへのニーズをバランス良く柔軟に満たしているのが強みと言えます。

またクラウドの導入から保守運用までを支援してくれるパートナー企業を紹介してもらえる制度もあるので、国産クラウドの中でなかなか決め手が無くて迷っているという場合は、バランスが良く導入・運用支援精度もあるZ.com Cloudを利用してみても良いのではないでしょうか。

1-10-2. Z.com Cloudの料金体系

Z.com Cloudのクラウドサーバーは基本的に月額定額での利用となっています。

ただ利用時間が1ヶ月に満たない場合は時間単位の従量課金が適用されるので、サーバーの稼働状況に変動があっても安心して利用することができます。

こうした料金体系は、さくらのクラウドやIDCFクラウドと類似しています。

1-10-3. Z.com Cloudの情報セキュリティ

バランスの良いクラウドサービスを提供するZ.com Cloudでは、クラウドサーバーの安全な運用に必要なシステムや機能は一通り搭載・提供を行っています。

主なものを下記にまとめましたので、参考にしてみてくださいね。

  • アンチスパム、アンチウイルス機能も備えたファイアウォールの提供
  • VLANによる、他のユーザーから独立したセキュアなネットワーク
  • DDoS対策システムの設置
  • 高性能なWAFを提供
  • 通信の暗号化を提供
  • 脆弱性診断の提供

こうした機能を搭載していたり、提供してくれるので、利用者側でも万全の情報セキュリティ対策を行いやすいです。

1-10-4. Z.com Cloudのサポート体制

Z.com Cloudでは以下のようなサポートが用意されています。

  • 横にスクロールします
サポートの種類 料金 サポート内容
標準サポート 無料 電話、メールでの問い合わせ(平日10時〜19時)
プレミアム
サポート
・初期費用(個別見積もり)
・33,000円〜/月
電話、メールでの問い合わせ(24時間365日)

無料の標準サポートでも電話での問い合わせが可能なことは魅力的ですよね。

プレミアムサポートでは、24時間365日サポートが受けられ、さらに手厚い内容となっています。ただ、それ以上の詳細については記載が無かったため、より詳しく知りたい場合は直接問い合わせてみてくださいね。

1-11. ホワイトクラウド ASPIRE

出典:ホワイトクラウド ASPIRE

ホワイトクラウド ASPIRE
強み SLA99.999%の国産クラウド
料金体系 定額制もしくは従量課金制
情報セキュリティ
サポート体制

ホワイトクラウド ASPIREは、ソフトバンク株式会社が提供するクラウドサーバーです。

ホワイトクラウド ASPIREではコア数やメモリ容量などを自由に設定することができるため、その柔軟性は高いと言えます。この特性は、IBM Cloudとも共通しています。

※こうした性質から、ホワイトクラウドASPIREの基本スペックに関しては割愛させていただきます。

またニフクラと同様に、VMware vSphere®基盤を採用しているため、オンプレミスからのスムーズな移行が見込めるクラウドサーバーです。

では、その他の特徴についても順番に説明していきます。

1-11-1. ホワイトクラウド ASPIREの強み

「品質の高い国産クラウド」であることが、ホワイトクラウド ASPIREの大きな強みです。

他の国産クラウドサーバーが低品質というわけでは決してありませんが、ホワイトクラウド ASPIREはそのSLA(品質保証制度)が99.999%と非常に高い水準を保持しているのです。

これは1ヶ月間で許容されるダウンタイム(サーバーにアクセスできなかったり電源が入らない時間)が25秒のみであることを示しています。

このことから、ホワイトクラウド ASPIREは高品質なクラウドサーバーであると言えますし、さらに国産であるためサポート面などで安心して利用できるのです。

1-11-2. ホワイトクラウド ASPIREの料金体系

ホワイトクラウドASPIREの料金体系は、大きく分けると定額制と従量制の2種類があり、どちらかの方法で支払いを行います。

他の国産クラウドサーバーと比べると、あらかじめ自社の利用状況をある程度把握しておく必要がありそうです。

1-11-3. ホワイトクラウド ASPIREの情報セキュリティ

ホワイトクラウド ASPIREの情報セキュリティ対策は充実していて、あらかじめパッケージ化された2種類のオプションセキュリティプランが用意されています。

各プランの大まかな内容を下記の表にまとめたので参考にしてみてください。

  • 横にスクロールします
オプションメニュー名 Cloud One Workload Security アンチウイルス
提供事業者 トレンドマイクロ社 ソフォス社
一時費用(税別) 無料 無料
月額料金(税別) 20,000円/VM 1,000円/VM
対象 様々なセキュリティ対策をしたい方 まずは手軽に不正プログラム対策をしたい方
機能 不正プログラム対策
集中管理
IPS/IDS(侵入防御) ×
Webレピュテーション ×
ファイアウォール ×
アプリケーションコントロール ×
変更監視 ×
セキュリティログ監視 ×

一つずつ必要な対策や機能を選んでいくのは時間や労力がかかりますが、このようなプランがあることで利用者側での情報セキュリティ対策にかかる負担が少し軽くなりますよね。

もちろんソフトバンク側のセキュリティ対策も、99.999%のSLAや第三者機関による認証取得によって、その安全性は裏付けられています。

1-11-4. ホワイトクラウド ASPIREのサポート体制

サポート体制については下記のような対応が取られています。

  • 24時間365日のサポート体制
  • 法人テクニカルサポートWeb、メール、電話での受付が可能

※電話での応対は下記の時間帯
・障害に関する連絡:24時間365日
・技術的な問い合わせ:9:00 - 18:00(ソフトバンク社営業日)

クラウドサーバーを構築していれば、このようなサポートを追加の費用を支払わずに受けることができます。

障害に関わる問い合わせであれば、24時間365日電話で応対してもらえるとのことなので、かなり安心感を持ってサーバーの運用を行えますよね。

2. 個人向けクラウドサーバー3社を徹底比較

ここまでは法人向けのクラウドサーバーを比較してきましたが、ここからは個人で小規模なクラウドサーバーの利用を考えている方向けに、個人での利用も便利なクラウドサーバーを3社ご紹介します。

個人利用のためのクラウドサーバーで注目すべき比較項目は下記の通りです。

個人向けクラウドサーバーの比較項目

  • 導入のしやすさ
  • 利用料金
  • 無料期間の有無

この3つを見ておけば、それぞれの違いが明確になり、あなたの用途に合ったクラウドサーバーを選びやすくなるはずです。

それでは一つずつ見ていきましょう。

2-1. KAGOYA FLEX

出典:KAGOYA FLEX

KAGOYA FLEX
導入のしやすさ
利用料金 月額制・4,400円〜
無料期間の有無 なし

KAGOYA FLEXのクラウドサーバーは、冗長性が備わった「Standard」と冗長性を備えない「Lite」の2種類から選ぶことができます。

「Standard」は、個人事業主として業務での利用をお考えの方におすすめですし、「Lite」はトライアルやその他個人的な目的で利用するために十分な機能を備えています。

ではKAGOYA FLEXのクラウドサーバーについて、比較項目ごとに特徴を説明していきます。

2-1-1. KAGOYA FLEXの導入のしやすさ

KAGOYA FLEXのクラウドサーバーは、1台のみの構成ならオンラインで申し込みを完結させることが可能で、個人利用でも問題なく導入できます。

具体的には次のようなステップで申し込むことができます。

STEP① サーバータイプの選択
STEP② OS・オプションの選択
STEP③ 申し込み内容の確認、支払い方法の選択
STEP④ 規約の確認
STEP⑤ お客さま情報の入力
STEP⑥ 緊急連絡先の入力
STEP⑦ 確認画面
STEP⑧ カード情報の入力
STEP⑨ 申し込み完了

手間的には初めて利用するショッピングサイトで買い物をするのと同じくらいですよね。負担になるほどの時間はかからないはずです。

また利用料金は月額制で、4,400円〜となっています。シンプルな月額制が適用されていて分かりやすく、オプションを最低限に抑えて利用できるなら1万円程度からの利用が可能です。

このようにKAGOYA FLEXでは容易にクラウドサーバーを立ち上げることができ、導入費用や利用料金も用途によっては抑えられるため、導入ハードルは比較的低いと言えます。

2-1-2. KAGOYA FLEXの利用料金

KAGOYA FLEXのクラウドサーバーでは、CPU・メモリ・ストレージがセットになった月額料金が設定されています。

「Lite」なら4,400円〜、「Standard 」なら8,800円〜利用が可能です。

しかし、これに加えてオプションを追加するとその分の料金がかかります。特に情報セキュリティ関連のオプションは、その月額が1万円を超えるものも多く、どんどん追加していけばあっという間に1ヶ月の支払いが10万円に…ということもあり得ます。

オプションを追加する場合は、申し込む前によく考えて、持て余すようなオプションは付けないようにしなければ、個人での利用の範疇を超える利用額を毎月支払うことになってしまいます。

2-1-3. KAGOYA FLEXは無料期間がない

KAGOYA FLEXのクラウドサーバーは、容易に申し込むことができますが、無料のお試し期間は特に設定されていません。

クラウドサーバーを運用する上で、操作感やUIのわかりやすさは重要ですよね。
個人で利用するなら、使い方を自ら習得する必要があるため、なじみやすいかどうかを判断するためにはできるだけ無料のお試し期間を活用したいところです。

KAGOYA FLEXのように無料期間が設けられていない場合は、疑問点などを申し込み前に問い合わせておいた方が良いでしょう。

2-2. Altus Basic

出典:ALTUS

ALTUS Basic
導入のしやすさ
利用料金 月割料金もしくは時間割料金
(月額550円のミニサーバーあり)
無料期間の有無 あり

ALTUSはGMOインターネット株式会社が展開するクラウドサービスで、Basicシリーズはその中でも個人利用に適したサービスを提供するシリーズです。

ALTUS Basicでは、vCPU数・メモリ・ディスク容量・ストレージ容量を自由に設定してクラウドサーバーを構築することができ、小規模での運用開始が可能です。

その他にも、固定サイズのミニサーバーと呼ばれるクラウドサーバーも作成することができます。

構築できるサーバーの柔軟性は、KAGOYA FLEXよりも高いですが、その他の比較項目についてはどうでしょうか。順番に見ていきましょう。

2-2-1. ALTUS Basicの導入のしやすさ

ALTUS Basicでクラウドサーバーを構築するには、オンラインでの申し込みが必要です。

申し込み時点ではサーバータイプなどを選択する必要はなく、氏名や住所、クレジットカード情報などを入力することで簡単に申し込みが完了します。

KAGOYA FLEXと同じくオンラインでの申し込みになるので、比較的導入は簡単に行えます。

また費用感はKAGOYA FLEXよりも若干リーズナブルな傾向にあり、例えば2コアvCPU/2GBメモリ/40GBルートディスク(HDD) のサーバーであれば、その利用料は3,300円です。

  • 月割料金を選択した場合

料金体系もKAGOYA FLEXとは異なる点がありますので、続けて説明しますね。

2-2-2. ALTUS Basicの利用料金

ALTUS Basicでは、月割料金と時間割料金から支払い方法を選択できます

そのため、サーバーを稼働させない時間が一定以上ある場合には時間割料金を選んだ方がお得に運用することができます。

また固定サイズのみで構築可能なミニサーバーについては、月額550円で利用可能です。

KAGOYA FLEXと比べると料金体系が柔軟で、オプションの料金は大差ないので、使い方によってはKAGOYA FLEXよりコストパフォーマンス高く運用できるはずです。

2-2-3. ALTUS Basicは14日間の無料期間あり

ALTUS Basicは申し込みから14日間は無料でクラウドサーバーを使うことができます

料金をかけずに、実際の使い方や操作感を知ることができるのは大きなメリットですよね。

もし実際に使ってみて、なじめなさそうなら15日目を迎えるまでにサーバーを削除すれば請求が発生することなく利用期間を終えることができます。

無料で利用できるなら、ひとまず使ってみて判断してみるのも良いでしょう。

2-3. Zenlogic ホスティング on IDCF Cloud

出典:Zenlogic ホスティング on IDCF Cloud

Zenlogic ホスティング on IDCF Cloud
導入のしやすさ
利用料金 月額制・4,180円〜(12ヶ月契約で割引あり)
無料期間の有無 あり

Zenlogic ホスティング (以下Zenlogic ホスティング)は厳密にはクラウドサーバーではなく「クラウド型レンタルサーバー」なのですが、クラウドサーバーとの共通点が多いため、WebサイトやWebアプリケーションの構築用のクラウドサーバーを検討されている個人の方向けにご紹介します

Zenlogic ホスティングでは、他者の影響を受けにくい仮想専用構造でクラウドの利便性を活かし、利用状況に合わせてサーバー性能を変更することができ、こういった点がクラウドサーバーに近い使用感とされています。

では比較項目ごとにZenlogic ホスティングの特徴を見ていきましょう。

2-3-1. Zenlogic ホスティングの導入のしやすさ

Webサイト構築やWebアプリケーションサーバーとしての用途に限られはしますが、導入はレンタルサーバーと同じレベルで容易にできます。

その申し込みは下記の4ステップで完了します。

STEP① プランの選択(サーバーのスペックの選択)
STEP② 氏名・住所などを入力し、ビジネス会員登録を行う
STEP③ メール認証
STEP④ 確認

またクラウドサーバーとは違って、必要な機能やセキュリティはすでに搭載済みなので、オプションについて検討する労力を削減できます。

こうしたことから、Zenlogic ホスティングの利用開始時の手間が少なく、導入しやすいことはお分かりいただけたかと思います。

2-3-2. Zenlogic ホスティングの利用料金

Zenlogic ホスティングでは、利用料金は月額制のみとなっています。

最も安いプランで1ヶ月あたり4,180円から利用することが可能で、その基本スペックは下記をご覧下さい。

  • CPU…1コア
  • メモリ容量…2GB
  • ディスク容量…100GB(最大2TBまで拡張可能)

Webサイト構築やWebアプリケーションサーバーとしての用途を果たすための機能は既に搭載されているため、オプション料金で利用料が大幅にアップすることはありません。

結果的に、純粋なクラウドサーバーよりもお手頃な費用で利用することができるでしょう。

2-3-3. Zenlogic ホスティングは2週間の無料トライアルあり

Zenlogic ホスティングでは2週間の無料トライアルが設けられています

クラウド型レンタルサーバーであるZenlogic ホスティングは、クラウドサーバーに比べて操作しやすいと感じられる方が多いはずではありますが、無料で試せるならそれに越したことはありません。

Zenlogic ホスティングでのサーバー構築を検討されるなら、しっかりと無料期間を活用しましょう。

3. 導入するクラウドサーバーを選ぶポイント

ここまでで、法人向けと個人向けのクラウドサーバーを計14社分紹介してきました。

クラウドサーバーを構築できるサービスの数は多く、特に法人利用で導入を検討されている場合には、各社のサービスやサーバーを比較した上でさらに悩まれるかもしれませんね。

そこでここでは、比較項目を把握した上でしっかりと自社に合ったクラウドサーバーを選べるように、チェックすべきポイントを説明します。
クラウドサーバーを選ぶ際には、下記のポイントに注意して選ぶようにしてください。

  • 用途にマッチした強みを持っているかどうか
  • セキュリティポリシーを満たしているか
  • サポート体制は充分か

では一つずつ説明しますね。

3-1. 用途にマッチした強みを持っているかどうか

自社のクラウドサーバーの用途にマッチした強みを持っているかどうかは、最初にチェックしていただきたいポイントです。

用途にマッチした強みを持つクラウドサーバーやクラウドサービスを選ぶことで、ただサーバーを運用するだけではなく、プラスアルファのメリットも得られるからです。

例えば、国内のみに拠点を置く企業で、業務システム用のクラウドサーバーを導入する際にAlibaba CloudのElastic Compute Serviceを選んでも、「中国でのビジネス展開に強い」という強みを活かすことはできませんよね。

逆に、中国でECサイトを開設して自社製品を販売したいという場合にはAlibaba Cloudの強みを最大限活かして、中国進出のためのサポートを受けながらクラウドサーバーを運用することができます。

このように用途にマッチした強みを持ったクラウドサーバーを選ぶことで、より多くの利点を享受しながらサーバーの運用も行えるのです。

3-2. セキュリティポリシーを満たしているか

次に見ておくべきなのが、自社のセキュリティポリシーを満たしているかどうかです。

セキュリティポリシーと、クラウドサーバーを提供する事業者側の情報セキュリティ対策が合致しているかどうかはもちろん、下記の点にも注意して確認するようにしてください。

  • セキュリティポリシーでデータの保管場所に指定があるか
  • セキュリティポリシーで準拠法に指定があるか

企業のセキュリティポリシーによっては、国外にデータが保管されることや、自社のデータが海外の法律に準拠することを許容していない場合もあります。

そのため、クラウドサーバーを選ぶ前に、今一度自社のセキュリティポリシーを確認し、クラウドサーバー側の要件と照らし合わせて慎重に確認するようにしましょう。

3-3. サポート体制は充分か

サポート体制が自社にとって充分かどうかもしっかりと見極めておく必要があります。

社内インフラに詳しい人材が限られている、もしくは在籍していない場合は、必ずサポートの手厚いクラウドサーバーを利用するか、有料のサポートプランを利用するようにしてください。

万が一、重要な局面でトラブルや障害があって自社での対応が難しい場合に頼れるのは、サポート担当者しかいません。

できるだけ初期応答の目標時間が定められていたり、電話での問い合わせが可能なサポートを選ぶようにしましょう。

中堅中小企業の情報システム担当者さまや経営者さま向けのクラウド導入に関するお役立ち情報やウェビナー情報などを配信しているメールマガジンにぜひご登録ください。

4. クラウドサーバーの運用・選定にご不安があればNTT東日本へご相談ください

さまざまなクラウドサーバーを見てきましたが、それでもまだ悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

クラウドサーバーを選ぶポイントを確認してみても、クラウド事業者側のセキュリティ要件がいまいちよくわからなかったり、サポート体制にも不安があったりして、選ぶだけでも心配は尽きませんよね。

そのような場合は、一度NTT東日本に心配事をご相談ください。
クラウドに関する深い知識と技術を持つ担当者が、ご不安な気持ちに寄り添いながらお客さまに適したクラウドサーバーの導入をお手伝いします。

4-1. クラウド導入運用支援ならNTT東日本

クラウドサーバーの導入に不安を感じられているなら、クラウド導入運用支援を行うNTT東日本がクラウドサーバーの選定から実際の運用までワンストップでご支援します。

下記はご支援内容の一例です。

ご支援内容例① お客さまの用途や状況に応じたクラウドサーバーの選定

クラウドサーバーの利用目的がはっきりしていても、サーバーの選定に不安があり、相談できるパートナーが欲しい…という場合にNTT東日本のクラウド専門家が選定をお手伝いします。

ご支援内容例② クラウドサーバーをセキュアに利用するための環境構築

クラウドサーバー側のセキュリティレベルは確かでも、利用環境のセキュリティに自信がない…という場合にネットワーク事業者でもあるNTT東日本が、安全なお客さまLAN環境の構築をお手伝いします。

ご支援内容例③ クラウドサーバー運用中のお問い合わせ対応

クラウドサーバー側のサポートはメールでの対応しかなく、対応してくれる範囲も限られているので不十分…という場合はNTT東日本にお問い合わせください。できる限りのサポートをさせていただきます。

ご紹介したご支援内容はごく一部に過ぎません。必要なサポートはお客さまによって異なって当然ですので、ご不明な点や自社での対応が困難なことはお気軽にご相談ください

必要に応じて、ご支援内容や範囲を柔軟に設定いたします。

4-2. NTT東日本だからこそ可能なご提案

ネットワーク事業者としての知見と、クラウド導入コンサルタントとしての実績を活かして、クラウドサーバー(サービス)の選定からお客さまLAN環境選定・構築まで一貫した提案を行います

ご提案内容例

  • クラウドサーバーを提供するクラウドサービスの選定
  • クラウドサーバーの用途に応じたスペックのご提案
  • お客さまのLAN環境や接続ネットワークの選定
  • クラウドサーバー〜接続ネットワーク〜お客さまLAN環境で一貫したセキュリティ対策
  • クラウドサーバーを利用したシステム構築に関するご提案

クラウドサーバーをより快適に、よりセキュアにご利用いただけるようお客さまの要件に応じたご提案を行ってまいります。

まずはお気軽にご相談ください。

4-3. クラウド導入運用支援の豊富な実績

NTT東日本では、これまで多くのお客さまが抱える課題と向き合い、クラウドサービスを用いた解決策を実践してきました。

ここではその一例をご紹介します。

CASE1:
クラウドの柔軟性と高い拡張性を活かし、先進的な映像システムを構築

【ご要望・課題】

プロジェクター、パソコン、赤外線センサーを組み合わせて、展示室内に投影された映像を来場者の方がタッチすることで、映像や動画が表示される仕組みをクライアントに提案・構築したい。

【解決策】

NTT東日本がAmazonEC2をはじめとするAWSのサービスを用いてクラウドストレージを構築。そこに格納されている、タグ付けされた映像・動画コンテンツから、お客さま開発の映像アプリケーションが自動的に企業年表を作り、展示室に投影するというシステムを構築することに成功。

<構成図>

【お客さまの声】

クラウドストレージの構築は、当社(お客さま)にて要件シートに記入するところから始まりました。記入する上で不明な点はありましたが、質問すると、都度クイックに回答をいただけましたのでスムーズに進みました。

構築フェーズにおいても、エンドユーザーさまからのセキュリティに関する質問への回答についての助言をいただいたのみならず、納品後もご相談に応じていただけたため、大変助かりました。(ご担当者さま)

CASE2:
情報システム専任担当者無しで、ファイルサーバーをクラウド化

【ご要望・課題】

オンプレミスサーバーをメイン活用、Microsoft Azure上のサーバーをバックアップとして利用する中で下記のような課題があった。

  • システムの故障発生から復旧までに時間がかかり、業務に支障が出ることがあった
  • 営業担当者の現場では、クライアントに提示したい資料があっても、対応ができない

また運用においては、専任の情報システム担当者を配置していないため、稼働負担を可能な限り低減したい。

【解決策】

NTT東日本にて下記の内容でご支援を実施。

  • Amazon EC2を用いてファイルサーバーとADサーバーを構築
  • 既存システム(Azure)からAWSへのデータ移行
  • テレワーク環境はAWS上のサーバーに外部からアクセスできるように構築
  • ネットワーク全体の見直し・見える化
  • セキュリティレベルの向上

<構成図>

【お客さまの声】

まず、全体を通して、情報システム担当者の稼働を抑制し、かつ、安価に構築できたことには満足しております。

また、今回のシステム更改にあわせてネットワークも見直しし、拠点間接続が見える化されたため、トラブル発生時も、まずは全体を把握することができ、対策がしやすくなったという印象です。(ご担当者さま)

このように、NTT東日本はお客さまの抱えるさまざまな課題解決に向け、クラウド導入・運用の方向からご支援をしてまいりました。

クラウドサーバーの導入に際して、「ただクラウドサーバーを導入できれば良い」とお考えの企業さまは多くありません。クラウドサーバーの導入を通して解決したい課題を抱えていらっしゃることがほとんどです。

NTT東日本では、そうした根本的な課題の解決を見据えながらクラウドサーバーの導入・運用をサポートさせていただきます

まずは一度、お客さまの抱える課題やご要望をお聞かせください。

5. まとめ

法人向けと個人向けのクラウドサーバーを合計14つご紹介してきました。

最後に各クラウドサーバーを見比べる時に注目すべき比較項目をおさらいしましょう。

法人向けクラウドサーバーの比較項目

  • 強み
  • 料金体系
  • 情報セキュリティ
  • サポート体制

個人向けクラウドサーバーの比較項目

  • 導入のしやすさ
  • 利用料金
  • 無料期間の有無

このような項目に着目すると、それぞれの違いが明確にわかるようになり、導入すべきクラウドサーバーを選びやすくなるはずです。

またこうした比較項目を見て違いを把握できたら、以下のようなポイントも確認して自社に適したクラウドサーバーを選ぶようにしましょう。

  • 用途にマッチした強みを持っているかどうか
  • セキュリティポリシーを満たしているか
  • サポート体制は充分か

クラウドサーバーの構築サービスは多くのクラウド事業者によって提供されているので、その違いを比較したり導入すべきものを選ぶのは大変ですが、今回の記事が参考になれば幸いです。

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  • さまざまな種類やクラウド提供事業者があってどれが自社に適切かわからない
  • オンプレミスのままがよいのか、クラウド移行すべきなのか、迷っている
  • オンプレミスとクラウド移行した際のコスト比較を行いたい
  • AWSとAzure、どちらのクラウドが自社に適切かわからない
  • クラウド環境に問題がないか、第3者目線でチェックしてもらいたい
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