COLUMN
【メリットデメリット徹底比較】社内サーバーのクラウド化はすべき?
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「社内サーバーをクラウド化するべきなのかわからない…」と悩んでいませんか?
社内サーバーのクラウド化は、社内サーバー継続と比較すると、以下のようなメリット・デメリットがあり、自社にとってクラウド化が向いているのかどうか、慎重な判断が必要です。
クラウドサーバー | 社内サーバーを継続 | |
---|---|---|
セキュリティ | ◎リスクは低い | ◯自社のセキュリティ要件に合わせられる(ただし情報セキュリティ対策のスキル・ノウハウが必要) |
カスタマイズ性 | △自由度低い | ◎自由度高い |
コスト・手間 | ◎抑えられる | △コストや手間かかる |
容量拡張 | ◎柔軟にできる | △高額なコストと手間がかかる |
自社システム との連携 |
△できない場合がある | ◎できる |
リモートワーク | ◎可 | △できるがハードルが高い |
災害対策 | ◎可 | △できるが手間やコストがかかる |
ただし、クラウド化をすると決めたとしても、まだ慎重になる必要があります。
なぜなら、クラウド移行を導入したとしても、導入の注意点を知らないと、想定外のコストが発生したり、クラウド移行で実現したかったことができないなどのリスクがあるのです。
そこでこの記事では、以下の内容をお伝えします。
▼本記事の内容
- 社内サーバーのクラウド化とは
- 社内サーバーをクラウド化するメリット
- 社内サーバーをクラウド化するデメリット
- 社内サーバーを利用し続けるメリット
- 社内サーバーを利用し続けるデメリット
- 社内サーバーからクラウド化したほうがいい企業
- 社内サーバーを利用し続けたほうがいい企業
- 社内サーバーをクラウド化する際の注意点
この記事を読むことで、社内サーバーをクラウド化するかどうかを判断できるだけでなく、クラウド化を失敗しないための注意ポイントを知って、移行失敗リスクを避けることができます。
ぜひ最後までお読みください。
1.社内サーバーのクラウド化とは
社内サーバーのクラウド化とは、社内サーバーをクラウドサーバーに切り替えることをいいます。
社内サーバーとは、自社内に設置して運用するサーバーのことで、クラウドサーバーとは、最低限の環境(パソコン・スマートフォン、Webブラウザ、インターネット接続環境)をそろえていれば、インターネット経由で利用できる、クラウド上にある仮想サーバーのことです。
従来、企業がサーバーを用意する際には社内サーバーが主流で、大型のサーバー用機材を購入し、自社に設置していました。自社でそうした物理サーバーを管理するのは維持管理の手間やコストがかかり、企業にとっては負担となっていたのです。
そうした中で近年、クラウドサーバーが登場し、自社で手間やコストをかけて物理サーバーを管理しなくても、サーバーを利用できるようになったため、コスト削減・管理の負担軽減というメリットからクラウドサーバーを活用する企業が増える傾向にあります。
ただし、社内サーバーとクラウドサーバーにはそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらが自社にとって最適であるかは企業によって異なります。
それぞれのメリット・デメリットを十分に理解し、比較検討した上で、自社に合う方法を選択すると良いでしょう。
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2.社内サーバーをクラウド化するメリット
まずは社内サーバーをクラウド化するメリットをお伝えします。
2-1.管理の手間やコストを削減できる
1つめのメリットは先にも簡単にお伝えしましたが、「管理の手間やコストを削減できる」という点です。
社内サーバーでは、管理に以下の手間やコストがかかります。
▼社内サーバーを管理する際にかかる手間・コスト
【社内サーバーを管理する際にかかる手間】
◆サーバー運用・管理
- アプリケーションやサービスの稼働状況のモニタリング
- CPUやメモリなどリソースの使用状況のモニタリング
- サーバーの情報セキュリティ対策
◆サーバーの定期メンテナンス
- システムのアップデート
- 改善すべきプログラムの修正
- 障害発生時の対応
◆システム構築
【社内サーバーを管理する際にかかるコスト】
◆サーバーを稼働させるためにかかる維持費(電気代など)
◆セキュリティソフトの購入
◆運用・管理を行う担当者の人件費
◆サーバーに不具合が発生した際の修理費
◆サーバーが故障した際の新規サーバー購入費
一方で、クラウドサーバーでは上記の作業はすべてクラウド事業者が行い、コストを負担します。
クラウドサーバーを利用すれば、こうした自社でのサーバー管理業務が発生しないため、サーバーにかかる管理の手間・コストを大幅に削減できるのです。
2-2.リモートワーク時に利用しやすくなる
2つめのメリットは「リモートワーク時に利用しやすくなる」という点です。
社内サーバーでリモートワークを行う場合、社外から社内サーバーにアクセスすることになります。そのため外部からの不正アクセスを防ぐ、プライベートネット回線の「VPN」を利用することになります。
VPNは、その接続環境を整えるために以下のような手間・コストがかかります。
- 専用のルーターを選ぶ・購入もしくはレンタルする
- ゲートウェイを選ぶ、レンタルする
- 専用ルーターの設置と設定をする
- パソコンやスマートフォン、タブレット側の設定をする
またVPNでリモートワークを行う際、ネットワーク環境が悪い・ユーザーの同時接続数が多すぎる場合、通信速度が遅くなりやすく、業務効率の低下につながる可能性もあるのです。
一方で、クラウドサーバーではVPNを利用する必要がないため、上記のような準備に手間やコストをかける必要はありません。
クラウドサーバーを契約すれば、インターネット環境が整っている場所であればどこからでも、自社のサーバーに接続できるようになります。
またVPNと比較してクラウドサーバーは通信速度も安定しやすく、業務効率に影響を与えません。
こうしたクラウドサーバーの強みが、リモートワークに適しているといえるのです。
したがって、リモートワークの導入を検討している企業は、社内サーバーをクラウドサーバーへ移行することをおすすめします。
2-3.リソースの増減が容易にできる
3つめのメリットは「リソースの増減が容易にできる」という点です。
社内サーバーにおいて容量を拡張するためには、ハードディスクを増設したり、より容量の大きいサーバーへ引っ越しをしたりするなど、高額なコストと手間が必要になります。
一方でクラウドサーバーでは、契約内容を変更するだけで簡単に容量の拡張ができます。もちろん支払金額は増えますが、社内サーバーを容量拡張するよりも、はるかに少ないコストと手間で実現可能です。また、容量の拡張が不要になれば、またもとの容量に戻すこともできます。
リソースの増減が簡単にできれば、事業が拡大したり利用人数が増えたりして、容量が不足した場合などに、クラウドサービスのプラン変更を行えばすぐに拡張ができてしまうため、自社の状況に合わせてリソースを柔軟に変更できるというのは大きなメリットといえるでしょう。
2-4.災害対策につながる
4つめのメリットは「災害対策につながる」という点です。
自社でサーバーを管理している場合、万が一、地震や火災などが発生すると、物理サーバー自体が故障・破損してしまい、事業継続に極めて重要なデータを失いかねません。
一方でクラウドサーバーであれば、災害が発生した場合でも、重要なデータが消失するリスクが低くなります。クラウド事業者は、国内外の遠隔地にクラウドの物理サーバーを管理するデータセンターを所有しているため、災害が発生しても影響を受けず、安全にデータやファイルを保持することができるのです。
したがって、クラウドサーバーを利用すれば、自社でサーバーを管理するよりも安全にデータを守ることができます。
2-5.クラウド事業者にお任せできるため、専門的な知識がなくても高いセキュリティレベルを実現できる
5つめのメリットは「クラウド事業者にお任せできるため、専門的な知識がなくても高いセキュリティレベルを実現できる」という点です。
クラウド事業者は、
- サイバー攻撃や従業員による社外秘情報の漏えい
- アクセス権限の設定を間違えて、すべての人に自社の重要な情報を公開してしまう
などのセキュリティリスクに対して、高いレベルでの対策を行うことが可能です。
たとえば、クラウドへのアクセス通信を暗号化したり、IPアドレスによってクラウドのアクセス制限を行ったりするなど、サーバーセキュリティのプロがハイレベルな情報セキュリティ対策を行っているのです。
一方で、自社サーバーで同レベルの情報セキュリティ対策を行う場合、ソフトウェアの購入や更新、パッチの適用、ログの取得と解析、などの手間がかかったり、セキュリティに対する高い知識レベルが求められるため、難易度が高いといえるでしょう。
情報セキュリティ対策に手間をかけることなく、専門的な知識がなくても高いセキュリティレベルを維持できる点はクラウドサーバーの大きなメリットのひとつです。
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3.社内サーバーをクラウド化するデメリット
社内サーバーをクラウド化するデメリットは以下の2つです。
3-1.自社システムとの連携が難しい場合がある
社内サーバーをクラウド化するデメリットの1つめは「自社システムとの連携が難しい場合がある」という点です。
というのも、移行先のクラウドサーバーが、自社システムと互換性のない可能性があるのです。クラウドサーバーは、すでにクラウド事業者が用意している仕様・スペックの範囲で利用することになるため、自社のシステムと互換性がない可能性があります。
たとえば、独自の受発注システムなどを使っている場合です。
クラウドサーバーを利用する場合は、クラウド事業者が決めたOSや仮想化環境などを利用することになるため、自社の受発注システムとクラウドサーバーとの間に互換性がなく、クラウドサーバー上でシステムの運用ができない、といった事態が発生するリスクがあります。
そのため自社サーバーをクラウド化する場合は、既存システムの要件がクラウドサーバーの仕様と互換性があるのかを確認する手間や時間がかかったり、工数をかけたにもかかわらず、自社に最適なクラウドサーバーが見つからない可能性もあるのです。
一方で、社内サーバーでは、サーバー機器本体のCPUやメモリ、OS、ソフトウェアなどを、自社の受発注システムが運用できるように構築できるため、システムとの連携は容易です。
このように、自社のシステムと移行先のクラウドサーバーの連携ができない可能性があるというのは、デメリットのひとつといえるでしょう。
3-2.カスタマイズ性に欠ける
2つめのデメリットは「カスタマイズ性に欠ける」という点です。
比較的カスタマイズが自由にできる社内サーバーと異なり、クラウドサーバーではクラウド事業者が提供するサービスの範囲でしかサーバー環境を作り上げられません。
サーバー機器や機種に関する細かい指定、OS、ソフトウェア、インターネット回線、ネットワークのチューニングなど、クラウド事業者が提供した範囲でクラウドサーバーを利用することになります。
一方で社内サーバーでは、自由にサーバー機器からインターネット回線、OSやソフトウェアなどをカスタマイズできるため、クラウドサーバーと比較して自由度は高くなっています。
したがって、自社独自のシステムやセキュリティ環境を構築したり、その都度必要な機能を追加していきたいと考えている企業にとってクラウドサービスは最適とはいえないでしょう。
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4.社内サーバーを利用し続けるメリット
社内サーバーを利用し続けるメリットは以下の3つです。
4-1.自社のセキュリティ要件に合わせられる
社内サーバーを利用し続けるメリットの1つめは、クラウドサーバーと比較して「自社のセキュリティ要件に合わせられる」という点です。
クラウドサーバーでは、「アクセス制限」「ファイアウォール」「脆弱性管理」などの情報セキュリティ対策はクラウド事業者が提供しているものを利用します。
そのため、膨大な個人情報や機密情報を管理している金融業界や公的機関、そのほかにも厳しいセキュリティ要件を求められるような企業では、クラウド事業者が提供する情報セキュリティ対策では、自社のセキュリティ要件に満たない可能性があります。
一方で社内サーバーでは、自社のセキュリティ要件に合わせて、物理サーバーを用意し、「ファイアウォール」「侵入検知システム」などのセキュリティ機器を準備できます。また、セキュリティソフトを導入し、OSのバージョンアップやセキュリティパッチの適用も自社で行うなど、自社のセキュリティ要件に合わせて、自由に構築できるのです。
したがって、自社のセキュリティ要件が厳しい場合は、社内サーバーを利用し続けるほうが良いといえるでしょう。
4-2.カスタマイズ性が高い
2つめのメリットは「カスタマイズ性が高い」という点です。
社内サーバーでは、ハードウェアからソフトウェアまで自社で用意して構築していくことになるため、物理サーバーからインターネット回線、OSやソフトウェア、情報セキュリティ対策などは自社システムに合わせた環境構築ができるのです。
一方でクラウドサーバーでは、クラウド事業者が提供するサービスの範囲でしかサーバー環境を利用できません。事業者が用意したOSや仮想化環境を利用することになるため、自社システムに合わせた独自の環境構築には不向きといえます。
したがって、社内サーバーは自社システムに合わせて、サーバー環境を細かくカスタマイズしたいと考えている企業に向いているでしょう。
4-3.自社システムとの連携がしやすい
3つめのメリットは「自社システムとの連携がしやすい」からです。
先にも述べたとおり、社内サーバーはカスタマイズの自由度が高いため、自社独自のシステムと連携ができるように設計することができます。
自社のサーバーの使いみちを考えて環境を構築していけるため、自社システムとの互換性に悩む必要はないでしょう。
一方でクラウドサーバーの場合、クラウド事業者があらかじめ、OSやソフトウェアなどの構築がなされている状態で利用します。そのため、クラウドサービスによっては自社システムとの互換性がない可能性があり、利用できないケースがあります。
たとえば、独自の受発注システムなどを使っている場合です。
クラウドサーバーを利用する場合は、クラウド事業者が決めたOSや仮想化環境などを利用することになるため、自社の受発注システムとクラウドサーバーとの間に互換性がなく、クラウドサーバー上でシステムの運用ができない、といった事態が発生するリスクがあります。
それに対して社内サーバーでは、サーバー機器本体のCPUやメモリ、OS、ソフトウェアなどを、自社の受発注システムが運用できるように構築できるため、システムとの連携は容易です。
自社システムの運用要件が細かく決まっていて、互換性のあるクラウドサーバーを見つけるのが難しい場合は、社内サーバーを利用し続けるほうが良いでしょう。
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5.社内サーバーを利用し続けるデメリット
社内サーバーを利用し続けるデメリットは以下の4つです。
5-1.管理の手間やコストがかかる
1つめのデメリットは「管理の手間やコストがかかる」という点です。
先述のとおり、クラウドサーバーでは、サーバー管理はすべてクラウド事業者が行い、コストを負担してくれます。
一方で社内サーバーでは、以下の手間やコストがサーバー管理にかかります。
▼社内サーバーを管理する際にかかる手間・コスト
【社内サーバーを管理する際にかかる手間】
◆サーバー運用・管理
- アプリケーションやサービスの稼働状況のモニタリング
- CPUやメモリなどリソースの使用状況のモニタリング
- サーバーの情報セキュリティ対策
◆サーバーの定期メンテナンス
- システムのアップデート
- 改善すべきプログラムの修正
- 障害発生時の対応
◆システム構築
【社内サーバーを管理する際にかかるコスト】
◆サーバーを稼働させるためにかかる維持費(電気代など)
◆セキュリティソフトの購入
◆運用・管理を行う担当者の人件費
◆サーバーに不具合が発生した際の修理費
◆サーバーが故障した際の新規サーバー購入費
このように社内サーバーを維持・運用していくためには、管理に手間やコストがかかるのです。
5-2.リモートワークへの対応が容易ではない
2つめのデメリットは「リモートワークへの対応が容易ではない」という点です。
なぜなら、VPN環境を整えなければいけないという手間がかかるからです。
従業員が自宅などの「社外」から社内サーバーへアクセスするために、通常のインターネット回線を利用するとセキュリティリスクが高まってしまいます。そのため外部からの不正アクセスを防げる、プライベート回線の「VPN」を利用して、社内サーバーへアクセスします。
このVPNは、社外から社内サーバーへアクセスできる環境を整えるために、以下のような手間やコストがかかります。
- 専用のルーターを選ぶ・購入もしくはレンタルする
- ゲートウェイを選ぶ、レンタルする
- 専用ルーターの設置と設定をする
- パソコンやスマートフォン、タブレット側の設定をする
またVPNでリモートワークを行う場合、「ネットワーク環境が悪い」「ユーザーの同時接続数が多すぎる」といった場合、通信速度が遅くなりやすく、業務効率の低下につながる可能性もあるのです。
一方クラウドサーバーでは、VPNを利用する必要はなく、上記のような手間やコストをかける必要はありません。インターネット環境があればどこからでも、社内サーバーへのアクセスが可能になります。さらには、VPNと比較してクラウドサーバーは通信速度も安定しやすく、業務効率に影響を与えません。
したがって、社内サーバーをリモートワークできるように環境を整えることはできるものの、そうした手間や業務効率低下のリスクから、リモートワークに向いているとはいえないでしょう。
5-3.リソースの増減に対する柔軟性がない
3つめのデメリットは「リソースの増減に対する柔軟性がない」という点です。
社内サーバーにおいて、その容量を拡張するためには、ハードディスクを増設したり、より容量の大きいサーバーへ引っ越しをしたりするなど、高額なコストと手間が必要になります。
一方でクラウドサーバーでは、契約内容を変更するだけで簡単に容量の拡張が可能です。
支払金額は増えるものの、社内サーバーを容量拡張するよりも、遥かに少ないコストと手間で、リソースの拡張ができます。また、容量の拡張が不要になれば、プラン変更をしてもとの容量に戻すことも可能です。
このように、クラウドサーバーと比較すると社内サーバーはリソース増減に柔軟性がないといえるでしょう。
5-4.災害対策のハードルが高い
4つめのデメリットは「災害対策のハードルが高い」という点です。
社内サーバーを利用し続ける場合、万が一、地震や火災などが発生すると、物理サーバー自体が故障・破損してしまい、事業継続に極めて重要なデータを失うリスクがあります。
もちろん、社外にもサーバーを用意して万全にバックアップを取れていれば、事業継続に必要なデータを消失させる致命的な状況にはなりませんが、わざわざ災害対策用に、サーバー用の拠点を作って運用するのは、コストも運用の手間もかかるため、ハードルが高いといえます。
一方でクラウドサーバーであれば、クラウド事業者が国内外の遠隔地にクラウドの物理サーバーを管理するデータセンターを所有しているため、災害が発生しても影響を受けず安心です。自社でわざわざサーバーのために拠点を構える必要もありません。
したがって、社内サーバーを運用しながら災害対策を行うのは、ハードルが高いといえます。
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6.社内サーバーからクラウド化したほうがいい企業
社内サーバーからクラウド化したほうがいい企業は以下のとおりです。
6-1.容量の拡張を手軽に行いたい企業
1つめの特徴は「容量の拡張を手軽に行いたい企業」です。
というのも、クラウドサーバーでは契約内容を変更するだけで簡単に容量の拡張ができるからです。容量拡張のためにプラン変更をすると、もちろん支払う金額は増えるものの、社内サーバーを容量拡張するよりも、はるかに少ないコストと手間で実現可能です。また、容量の拡張が不要になれば、再度プラン変更をすることで手間なくもとの容量に戻すこともできます。
一方で、社内サーバーを利用し続けると、容量を拡張したいときにハードディスクを増設したり、より容量の大きいサーバーへ引っ越しをしたりするなど、高額なコストと手間が必要になってしまいます。
そのため、容量の拡張を手軽に行いたい企業は、クラウドサーバーへの移行に向いているといえるでしょう。
6-2.従業員のリモートワーク化をすすめたい企業
2つめの特徴は「従業員のリモートワーク化をすすめたい企業」です。
社内サーバーでリモートワークを行うと、外部からの不正アクセスを防ぐ、プライベート回線の「VPN」を利用することになります。VPNは、その接続環境を整えるために、以下の手間やコストがかかってしまいます。
- 専用のルーターを選ぶ・購入もしくはレンタルする
- ゲートウェイを選ぶ、レンタルする
- 専用ルーターの設置と設定をする
- パソコンやスマートフォン、タブレット側の設定をする
また、VPNでリモートワークを行う場合、ネットワーク環境が悪い・ユーザーの同時接続数が多すぎる場合、通信速度が遅くなりやすく、業務効率の低下につながる可能性もあるのです。
そこで、クラウドサーバーを利用すれば、VPNを利用する必要がないため、上記のような準備に手間やコストをかける必要はありません。
またインターネット環境が整っている場所であればどこからでも、自社のサーバーに接続できるようになります。
さらに、VPNと比較してクラウドサーバーは通信速度も安定しやすく、業務効率に影響を与えません。
こうしたクラウドサーバーの強みから、自社のリモートワークをすすめたいと考えている企業は、クラウドサーバーに向いているといえるでしょう。
6-3.万全な災害対策を行いたい企業
3つめの特徴は「万全な災害対策を行いたい企業」です。
自社でサーバーを管理している場合、万が一、地震や火災などが発生すると、物理サーバー自体が故障・破損してしまい、事業継続に極めて重要なデータを失ってしまう可能性があります。
一方でクラウドサーバーであれば、国内外の遠隔地にクラウドの物理サーバーを管理するデータセンターが配置されているため、災害が発生した場合でも、重要なデータが消失するリスクが低くなります。
災害が発生しても影響を受けず、安全にデータやファイルの保持が可能です。
そのため万が一災害が発生して、自社が被災した場合でも、安全にデータやファイルを保持し、事業継続できるように対策を行いたい企業に、クラウドサーバーは向いているでしょう。
6-4.自社でセキュリティの高いサーバー環境を構築できる担当者がいない企業
4つめの特徴は「自社でセキュリティの高いサーバー環境を構築できる担当者がいない企業」です。
社内サーバーを利用していても、そのカスタマイズ性の高さを生かして、自社でセキュリティの高いサーバー環境を構築できなければ、常に攻撃やセキュリティリスクにさらされてしまいます。自社でセキュリティの高いサーバー環境を構築・運用していくためには、知識や構築・運用スキルを持った担当者がいなければなりません。
その点、クラウドサーバーでは、サイバー攻撃や従業員による社外秘情報の漏えい、アクセス権限の設定を間違えてすべての人に自社の重要な情報を公開してしまうなどのセキュリティリスクに対して、クラウド事業者が高いレベルでの対策を施してくれます。
たとえば、クラウドへのアクセス通信を暗号化したり、IPアドレスによってクラウドのアクセス制限を行ったりするなど、サーバーセキュリティのプロがハイレベルな情報セキュリティ対策を行っています。
自社で高いセキュリティのサーバー環境を構築できない企業にとっては、クラウドサーバーを利用するほうが、自社のデータを脅威から守れ、安全・安心に運用を続けられます。
そのため、自社でセキュリティの高いサーバー環境を構築できる担当者がいない企業に、クラウドサーバーはおすすめです。
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7.社内サーバーを利用し続けたほうがいい企業
社内サーバーを利用し続けたほうがいい企業は以下のとおりです。
7-1.自社のセキュリティ要件に合わせてサーバー環境を構築したい企業
社内サーバーを利用し続けたほうが良い企業の1つめの特徴は「自社のセキュリティ要件に合わせてサーバー環境を構築したい企業」です。
社内サーバーでは、自社のセキュリティ要件に合わせて、物理サーバーを用意し、「ファイアウォール」「侵入検知システム」などのセキュリティ機器を準備できます。また、セキュリティソフトを導入し、OSのバージョンアップやセキュリティパッチの適用も自社で行うなど、自社のセキュリティ要件に合わせて、自由な構築ができます。
一方で、クラウドサーバーでは、「アクセス制限」「ファイアウォール」「脆弱性管理」などの情報セキュリティ対策はクラウド事業者が提供しているものを利用します。
そのため、膨大な個人情報や機密情報を管理している金融業界や公的機関、そのほかにも厳しいセキュリティ要件を求められるような企業では、クラウド事業者が提供する情報セキュリティ対策では、自社のセキュリティ要件に満たない可能性があります。
したがって、自社のセキュリティ要件が厳しい場合は、社内サーバーを利用し続けるほうが良いといえるでしょう。
7-2.自社のシステムや業務環境に合わせてサーバーを自由にカスタマイズしたい企業
2つめの特徴は「自社のシステムや業務環境に合わせてサーバーを自由にカスタマイズしたい企業」です。
社内サーバーでは、ハードウェアからソフトウェアまで自社で用意して構築していくことになるため、物理サーバーからインターネット回線、OSやソフトウェア、情報セキュリティ対策などは自社システムに合わせた環境構築ができます。
一方でクラウドサーバーでは、クラウド事業者が提供するサービスの範囲でしかサーバー環境を利用できません。事業者が用意したOSや仮想化環境を利用することになるため、自社システムに合わせた独自の環境構築には不向きといえます。
たとえば、独自の受発注システムなどを使っている場合を考えてみましょう。
クラウドサーバーを利用する場合は、クラウド事業者が決めたOSや仮想化環境などを利用するため、自社の受発注システムとクラウドサーバーとの間に互換性がなく、クラウドサーバー上でシステムの運用ができない、といった事態が発生するリスクがあります。
それに対して社内サーバーでは、サーバー機器本体のCPUやメモリ、OS、ソフトウェアなどを、自社の受発注システムが運用できるように構築できるため、システムとの連携は容易です。
自社システムの運用要件が細かく決まっていて、互換性のあるクラウドサーバーを見つけるのが難しい場合は、社内サーバーを利用し続けることをおすすめします。
7-3.リソースの増減がない企業
3つめの特徴は「リソースの増減がない企業」です。
社内サーバーにおいて、その容量を拡張するためには、ハードディスクを増設したり、より容量の大きいサーバーへ引っ越しをしたりするなど、高額なコストと手間が必要になりますが、リソースの増減がない企業はそうしたデメリットを感じることはありません。
むしろリソースの増減はなく、自社のシステムや業務内容にフィットするハードウェア、ソフトウェア、OSなど、カスタマイズ性の高いサーバーの利用を優先したい企業は、クラウドサーバーより社内サーバーを利用し続けたほうが良いでしょう。自社システムがスムーズに動くという意味で業務効率がよく、手間取る必要がありません。
したがって、リソースの増減がなく、自社システムとサーバーの相性を重視したい企業は、社内サーバーの利用継続がおすすめでしょう。
7-4.自社で災害対策を行える企業
4つめの特徴は「自社で災害対策を行える企業」です。
社内サーバーを利用し続ける場合、万が一、地震や火災などが発生すると、物理サーバー自体が故障・破損してしまい、事業継続に極めて重要なデータを失うリスクがあります。
その点、クラウドサーバーでは、クラウド事業者が国内外の遠隔地にクラウドの物理サーバーを管理するデータセンターを所有しているため、災害が発生しても影響を受けず安心です。
しかし自社でサーバー用の拠点を作り、遠隔でサーバーを運用できるのであれば、クラウドサーバーを利用しなくても、万全な災害対策を施せます。自社でそうしたサーバーの災害対策を行うのは、運用の手間やコストを考えるとハードルが高いものの、自社ですべて管理できるという安心感は、データセンターの状況を目で確かめることが難しいクラウドサーバーより勝っているといえます。
そのため、自社で災害対策を行え、自社の目の届くところにサーバーを管理しておきたいという企業は、社内サーバーを利用し続けるほうが向いているでしょう。
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8.社内サーバーをクラウド化する際の注意点
社内サーバーをクラウド化する際には、以下の注意点があります。
8-1.移行計画や手順などを明確化しておく
1つめの注意点は「移行計画や手順などを明確化しておく」という点です。
社内サーバーからクラウドへ移行する際には、
- ネットワーク環境
- クラウドへの接続方法
- 使用するデータベース
など、さまざまな点で変化が起こります。
こうした変化が生じる中、クラウドへの移行に失敗してしまうと、事業を止めることにつながりかねないため、あらかじめ移行計画や手順は明確化して、リスクヘッジを行っておくことが重要です。
そのため、社内サーバーをクラウド化しても、社内のシステム等が問題なく動作するよう、あらかじめ以下の手順をしっかり決めておきましょう。
▼社内サーバーからクラウドへの移行手順
①計画・事前準備
- 各種調査(データの種類、アクセス権限、移転前後のシステムの差異、影響する範囲とその程度)
- 移転方法の確定
- 予算化
- 体制(作業者や問い合わせ窓口など)
- スケジュール作成(移行でデータが使えない時間や、そのデータの特定)
- スケジュールの事前告知
- マニュアル作成(管理者と利用者向け)
②事前テスト
- 本番と同じ環境のテストサーバーで実施
- 問題点の発見と解決、動作チェックをし、再テスト
③本番作業
- 移行チェックリストに基づいて実施
④移行後チェック
- 移行後の動作確認
- 利用者からの問い合わせ対応
⑤報告
- 報告書作成と関係者への説明
8-2.クラウド移行後のサポート体制を確認する
2つめは「クラウド移行後のサポート体制を確認する」ことです。
というのも、サポート体制が充実していれば、社内サーバーとクラウドサーバーで操作方法や運用方法が異なっても、スムーズにクラウドサーバーへ移行でき、操作・運用できるようになるからです。
一方でサポート体制が整っていないと、クラウドサーバー移行時に、操作感や運用方法が変わって従業員がついていけず、業務効率が落ちるリスクがあるため、手厚いフォローをしてくれる事業者を選んでおくと安心です。
ユーザーサポートとして、クラウドサーバーの基本操作・専門知識を指導する講習会をおこなってくれる事業者を選ぶと、移行後もスムーズに従業員が利用できるようになるので、おすすめです。
またサーバーデータの移行作業を代行してくれる事業者もあるため、クラウドサーバー移行時の失敗が不安な場合は、こうしたサポート体制が整えられているクラウド事業者を選択するのも良いでしょう。
8-3.社内サーバーのクラウド化は会社ごとに最適化した方法をとる
3つめは「社内サーバーのクラウド化は会社ごとに最適化した方法を取る」ことです。
なぜなら、企業によってサーバー内のシステムの複雑さやクラウドサーバーとの相性が異なっているなど、社内サーバーをクラウド化するための障壁はさまざまであるからです。
自社にとってベストなクラウド化の方法を取り入れなくては、そもそも自社システムとクラウドとの相性が良くなかったり、システムが複雑で移行が難しかったり、移行が失敗する恐れがあるのです。
そこで、社内サーバーをクラウド化する導入の段階から、自社に最適な提案と計画、サポートを行ってくれるサービスを選ぶようにすることをおすすめします。
クラウドの導入コンサルティングサービスを提供している事業者を選ぶようにすれば、社内サーバーのクラウド化はスムーズに成功するでしょう。
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9.社内のサーバーを最適なクラウド環境にするならNTT東日本にお任せください
クラウド(AWS・Azure)を導入するならNTT東日本に一度ご相談ください。
「自社に適したクラウドを導入したい」
「セキュリティが高く、通信環境も安定したクラウドを導入したい」
こういった悩みや課題を解決できるのがNTT東日本のクラウドソリューションです。
NTT東日本では、ネットワークの構築からクラウド導入・運用まで一元的にサポートし、これまで150社以上のクラウド導入支援を行ってきました。
さまざまなお客さまのニーズに応えるために私たちは、導入・運用体制を整えています。その一部をご紹介します。
■余計な手間を省ける!ネットワークからクラウド導入まで一元的にサポート
NTT東日本ではネットワーク事業を行っているからこそ他社と違い、課題や要望にあったネットワークも併せてご提供することができます。
クラウド導入サービスは、クラウド導入のみがサービス範囲であることが多いです。
クラウド導入後にネットワークの悩みや課題が出てきたら、追加でネットワーク事業者の選定や契約が必要になってきます。
- よりセキュリティの高いネットワークを使いたい
- 安定した通信環境でクラウドを運用したい
- 高速通信の環境でクラウドを使用したい
NTT東日本ではこういったクラウド導入後によくあるネットワークの悩みに対しても同時に対応するため、一度で使いやすいクラウド環境を実現できます。
■150社以上のクラウド導入実績に裏付けされた信頼できるサービス品質
NTT東日本は、これまで150社以上の導入実績に加えて、クラウドを活用したサービスや運用を行ってきました。
150社以上の導入をしてきたからこそ、あなたにあった最適な導入や運用方法をご提案できます。
- 独自システムとクラウドを連携させ、ビジネスの領域を拡大
- 情報システム担当者無しでファイルサーバークラウド化
- クラウドを活用した業務効率化
- セキュリティレベルの高いクラウド環境の構築
- 膨大な映像や動画コンテンツを保存できる拡張性の高いクラウド環境を構築
業界・会社の規模関わらず導入・運用を行ってきたため、まずはあなたのクラウド化へのお悩みをお聞かせください。
NTT東日本はあなたの目的にあったクラウド環境をご提案することができます。
クラウドの導入や運用でお困りの際は、NTT東日本にお任せください。
- Amazon Web Services(AWS)は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
- Microsoft Azure(Azure)は、マイクロソフト グループの企業の商標です。
10.まとめ
この記事では、社内サーバーをクラウド化するメリット・デメリットについて、お伝えしました。
ここで改めてこの記事の内容をおさらいしましょう。
◆社内サーバーのクラウド化とは
◆社内サーバーをクラウド化するメリット
- 管理の手間やコストを削減できる
- リモートワーク時に利用しやすくなる
- リソースの増減が容易にできる
- 災害対策につながる
- 専門的な知識がなくて高いセキュリティレベルを実現できる
◆社内サーバーをクラウド化するデメリット
- 自社システムとの連携が難しい場合がある
- カスタマイズ性に欠ける
◆社内サーバーを利用し続けるメリット
- 自社のセキュリティ要件に合わせられる
- カスタマイズ性が高い
- 自社システムとの連携がしやすい
◆社内サーバーを利用し続けるデメリット
- 管理の手間やコストがかかる
- リモートワークへの対応が容易ではない
- リソースの増減に対する柔軟性がない
- 災害対策のハードルが高い
◆社内サーバーからクラウド化したほうがいい企業
- 管理の手間やコストを抑えたい企業
- 容量の拡張を手軽に行いたい企業
- 従業員のリモートワーク化をすすめたい企業
- 万全な災害対策を行いたい企業
- 自社でセキュリティの高いサーバー環境を構築できる担当者がいない企業
◆社内サーバーを利用し続けたほうがいい企業
- 自社のセキュリティ要件に合わせてサーバー環境を構築したい企業
- 自社のシステムや業務環境に合わせてサーバーを自由にカスタマイズしたい企業
- リソースの増減がない企業
- 自社で災害対策を行える企業
◆社内サーバーをクラウド化する際の注意点
- 移行計画や手順などを明確化しておく
- クラウド移行後のサポート体制を確認する
- 社内サーバーのクラウド化は会社ごとに最適化した方法をとる
本記事が参考になれば幸いです。
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自社のクラウド導入に必要な知識、ポイントを
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- そもそも自社は本当にクラウド化すべき?オンプレとクラウドの違いは?
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どれが自社に最もマッチするの? - 情シス担当者の負荷を減らしてコストを軽減するクラウド化のポイントは?
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理想的なクラウド環境を実現するためにも、
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-
そもそも”クラウド化”とは?
その本質的なメリット・デメリット - 自社にとって
最適なクラウド環境構築のポイント - コストを抑えるための
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