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メールサーバーとは?初心者向けに仕組みや役割を徹底解説
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メールサーバーとは「メールの送受信の役割を担うサーバー」のことです。
郵便局が配送元から郵便を受け取り、配送先の最寄りの郵便局まで配送し、配送先へと郵送しますが、メールサーバーも同じような役割を果たしています。
▼メールサーバーが行うメール送受信の流れ
- ①メールソフト(Outlookなど)で送信したメールが自分のメールサーバーに届く
- ②宛先のメールアドレスから配送先のメールサーバーのIPアドレス(住所)を調べる
- ③配送先のメールサーバーに対してメールを転送する
- ④配送先のメールサーバーにメールが届いたら、新着メールとしてメールソフトにメールが届く
さらに詳しくメールサーバーについて解説すると、メールサーバーにおけるメール送受信には、「SMTPサーバー」「POPサーバー」「DNSサーバー」など、複数のサーバーがそれぞれの役割を果たしてメールが送信者から受信者まで配送されます。
ただしこれらのサーバーのそれぞれの役割を知っておかないと、実際にメールサーバーの設定を行う際に、スムーズに設定ができない可能性があります。
そこでこの記事では以下の内容をお伝えしていきます。
▼本記事の内容
この記事を読むことで、メールサーバーとは何かわかるだけでなく、メールサーバーの仕組みを理解した上で、メールサーバーの設定に取り組むことができます。
ぜひ最後までお読みください。
1.メールサーバーとはメールの送受信を行うサーバーのこと
メールサーバーとは、メールの送受信の役割を担っているサーバーのことです。
メールサーバーは、以下のような郵便が届くまでの流れで考えてみると、イメージしやすくなります。
▼郵便が届くまでの流れ
- ①ポストに投函された郵便物が集荷され、最寄りの郵便局に届く
- ②郵便物の宛先住所から、配送先となる郵便局を調べる
- ③住所に近い郵便局に配送される
- ④配達する郵便局に届いたら、郵便局配達員が宛先住所まで届ける
この郵便が届く流れをメールサーバーに置き換えると以下のようになります。
▼メールサーバーが行うメール送受信の流れ
- ①メールソフト(Outlookなど)で送信したメールが自分のメールサーバーに届く
- ②宛先のメールアドレスから配送先のメールサーバーのIPアドレス(住所)を調べる
- ③配送先のメールサーバーに対してメールを転送する
- ④配送先のメールサーバーにメールが届いたら、新着メールとしてメールソフトにメールが届く
このようにメールサーバーは、郵便局と同じような役割で、メールの送受信を行っています。
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2.メールサーバーにおけるメール送受信には3つのサーバーが必要
メールサーバーにおけるメールの送受信には3つのサーバーが必要になります。
メールサーバーには、メールの送信の役割を持つ「SMTPサーバー」とメールを受信する役割を持つ「POPサーバー」の2つがあります。
またメールを宛先メールアドレスに送信するため、そのメールアドレスから宛先のメールサーバーのIPアドレス(※)を「DNSサーバー」によって割り出します。「DNSサーバー」はメールサーバー内のサーバーではありませんが、メールを送信するうえで必ず必要になるサーバーです。
このように、「SMTPサーバー」「POPサーバー」「DNSサーバー」の3つのサーバーによってメールを送受信できます。
この3つのサーバーにおけるメール送受信の仕組みは以下の図のようになっています。
▼「SMTP」「POP」「DNS」におけるメール送受信の仕組み
- ①送信者がメールを送ると、メールサーバーの中の「SMTPサーバー」へと送信される
- ②送信側の「SMTPサーバー」は、「DNSサーバー」を通して宛先のIPアドレスを調べる
- ③送信側の「SMTPサーバー」は、メールを受信側の「SMTPサーバー」へ送信する
- ④受信側の「POPサーバー」から、受信者の端末(PCやスマホ)のメールソフトがメールを受信する
ちなみに「POPサーバー」は、同じようにメールの受信の役割を持つ「IMAPサーバー」が代わりに利用されることもあります。
次の章からは、「SMTPサーバー」「POPサーバー」「IMAPサーバー」「DNSサーバー」について、それぞれの役割を解説していきます。
※IPアドレス:スマホやPC、タブレットなど、ネットワーク上の機器に割り当てられるインターネット上の住所のようなもの。インターネット上でデータを送受信する際に、通信相手を指定するために使われる。
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3.「SMTP」「POP」「IMAP」「DNS」のそれぞれの役割
おおまかなメール送受信の仕組みを理解したところで、メール送受信で必要となる各サーバー「SMTPサーバー」「POPサーバー」「IMAPサーバー」「DNSサーバー」の役割について、それぞれ解説していきます。
3-1.SMTPサーバーは「送信の役割」
SMTPサーバーはメールアドレスの「@」以降の部分であるドメイン名ごとに存在しており、「送信の役割」を担っています。
具体的には、SMTPサーバーは以下のようにメールを送信します。
- 1. 送信者のメールアドレスのドメインを管理するSMTPサーバーに、メールソフトがアクセスしてメールの配送を依頼します。
- 2. 配送依頼を受けたSMTPサーバーは、「DNSサーバー」に対して「送信先メールアドレスのドメイン(「@」以降の部分)から具体的な配送先のIPアドレスを教えてほしい」とリクエストし、送信先のメールサーバーがどこにあるのかを教えてもらいます。
- 3. そしてSMTPサーバーがメールを送信先メールアドレスを管理するSMTPサーバーまで送ります。
このように、SMTPサーバーはメールを送信する役割を担っています。
3-2.POPサーバーは「受信の役割」
POPサーバーは「受信の役割」を担っています。
詳しくお伝えすると、以下のとおりです。
- 1. 受信側の「メールサーバー内のSMTPサーバー」でメールを受信したあと、今度はPOPサーバーが受信メールを受け取ります。
- 2. そしてPOPサーバー内で受信メールをチェックし、メールアドレスごとに用意されたメールボックスへメールを届けます。
- 3. 受信者がメールソフト上で受信ボタンを押すと、POPサーバーから仕分けられたメールをダウンロードできます。
ちなみに、パソコンやスマホなどの端末側でメールをダウンロードしたあと、POPサーバーにデータを残さない設定であるため、メールサーバーの容量を圧迫しません。またメールデータは端末側で保存されるため、過去に受信したメールはインターネット上に接続していないオフライン状態でも閲覧が可能です。
3-3.IMAPサーバーは受信の役割
IMAPサーバーは、POPサーバーと同じく「受信の役割」を持っています。
IMAPサーバーはPOPサーバーと同じようにメールを受信する役割を持ちます。
- 1. 受信側の「メールサーバー内のSMTPサーバー」でメールを受信したあと、今度はIMAPサーバーが受信メールを受け取ります。
- 2. IMAPサーバー内で受信メールをチェックし、メールアドレスごとに受信メールを仕分けておきます。
- 3. メールソフトからインターネットを介して「受信メールを読み込みたい」というリクエストがあると、メールソフトに受信メールデータを送り、表示させます。
こうして、IMAPサーバーもPOPサーバーと同じ役割を持ってメールの受信を行いますが、この2つのサーバーには以下のような違いがあります。
POPサーバーとIMAPサーバーの違い | |
---|---|
サーバー | 説明 |
POPサーバー |
受信メールを受信者の端末(パソコンやスマホ)などにダウンロードしてメールを閲覧 |
IMAPサーバー |
メールサーバー上にメールを保管・保存しておき、メールソフトがインターネットを通じてメールデータを読み込んでメールを閲覧 |
メールサーバーを設定する際には、「POP」「IMAP」のどちらかを選択して設定を進めていくことになります。
自社にとってどちらが適しているのか選ぶ際には「4.メールサーバーの設定時には「POP」「IMAP」の違いを理解した上でいずれかを選択・設定しよう」を参考にして選びましょう。
3-4.DNSサーバーの役割は「宛先照合」
DNSサーバーの役割は「宛先照合」です。
メールアドレスの「@」以降の部分であるドメイン名から送信先のIPアドレスを割り出す役割を担っています。
たとえば「1234user@jjrr00.co.jp」にメールを送る場合、ドメイン名である「jjrr00.co.jp」のIPアドレスを管理しているDNSサーバーに問い合わせ、ドメインに紐付いているIPアドレスを取得します。
そうすることで、送信者側のメールサーバー内のSMTPサーバーは、送信先のIPアドレス宛にメールを配送できるようになります。
「DNSサーバー」はメールサーバーとは別のサーバーですが、メールアドレスから送信先の住所(IPアドレス)を割り出して間違いなくメールを届けるために、なくてはならない存在なのです。
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4.メールサーバーの設定時には「POP」「IMAP」の違いを理解した上でいずれかを選択・設定しよう
メールサーバーの設定時には「POP」「IMAP」の違いを理解した上でいずれかを選択・設定するようにしましょう。
先にも述べたとおり、POPサーバーとIMAPサーバーは受信の役割を持つサーバーですが、それぞれの特徴には違いがあります。
もし自社のニーズに合わない受信サーバーを選んでしまうと、たとえば外出先でもメールを確認したいのに、メールを受信できるPCを持ってきていないのでメールが確認できないという事態が発生したり、メールサーバーの容量がすぐに満杯になってしまい、手動でメールを消していかなければならなかったりするなど、不便さのほうが勝ってしまうというリスクがあるのです。
以下のメリット・デメリット、向いているケースを参考にしながら、どちらが自社に向いているのか検討しましょう。
サーバー | POPサーバー | IMAPサーバー |
---|---|---|
メリット |
|
|
デメリット |
|
|
向いてるケース |
|
|
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5.メールサーバーが接続できない・エラーの場合の対処法
メールサーバー設定後、「メールサーバーを設定したのに、接続できない」「エラーが発生してしまう」という事態はしばしば生じることがあります。
もしものときに慌てず、スムーズに対応できるように、
- メールサーバー設定後にどのようなエラーが生じやすいのか
- どうやって対処すればいいのか
を知っておきましょう。
よくあるメールサーバーのエラーは以下の4つです。
- 550エラー
- 551エラー
- 552エラー
- 554エラー
それぞれ詳しく見ていきましょう。
5-1.550エラー
550エラーとは、「宛先のメールサーバーやユーザー名が存在しない」などの理由によって、送信先を見つけられなかった場合に発生するエラーです。
550エラーには、さらに以下2つのエラーに分類されます。
エラー | 説明 |
---|---|
550 HostUnknown |
宛先のメールサーバーが特定できなかった場合に発生 |
550 UserUnknown |
宛先のユーザー名が特定できなかった場合に発生 |
これらのエラーは多くの場合、宛先メールアドレスの打ち間違いが原因です。
スペルミスなどをしていないか確認し、再度メール送信を試みてみましょう。
5-2.551エラー
551エラーとは、送信先が無効であったために、メールの送信を拒否された場合に表示されるエラーです。
入力したメールアドレスの送信先は存在していない、ということを表しています。
対処法としては、まずメールアドレスのスペルミスを確認しましょう。
また、送信先のメール管理のサーバーの契約が切れていないかを確認しましょう。
5-3.552エラー
552エラーとは、送信先のメールサーバーの設定で受信メール容量に制限がかけられている場合に表示されるエラーです。送信先のメールボックスの容量が満杯であったり、添付ファイルの容量が大きすぎて送信先のサーバーが拒否しているケースが多い傾向にあります。
そこで、以下の対処法を実行しましょう。
- メール容量を縮小する
- 添付ファイルを圧縮する(zipファイル形式にすると良い)
- 送信相手にメールボックスの容量をあけてもらう
5-4.554エラー
554エラーとは、メールの送信先との通信に失敗した際に表示されるエラーです。多くの場合、送信先のメールサーバーが停止していたり、転送サービスを使ったりしていることで、発生します。
対処法としては、以下の方法を試してみましょう。
- 送信先のメールサーバーがメンテナンス中ではないかどうかを、相手先に確認する
- ケースバイケースであるため、エラーメールの文面を見て原因を探り、対処する
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6.クラウドを利用して自社のメールインフラを簡単に構築・管理しよう
企業で利用するメールシステムの構築・維持には、要件によっては膨大な時間やコストが必要になります。
特に自社でシステムを用意する場合、複数のハードウェアやソフトウェアを用意し、セットアップしなければなりません。また、環境構築後には定期的にソフトウェアのアップデートが必要になり、データのバックアップや災害発生時の復旧の備えも必要になります。
メールシステムとして、いくつかある中の一つとして、クラウドサービス「AWS」のアプリケーションである「Amazon WorkMail」をご紹介します。
- Amazon Web Services(AWS)は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
「Amazon WorkMail」を利用することによって、自社のEメールインフラストラクチャを簡単に管理できるため、「オンプレミスのEメールサーバーのライセンス付与」や「ネットワークやコンピューターなどの設備が必要になった場合に、すぐに利用や運用ができるようにしておくための先行投資」も不要になります。また「Amazon WorkMail」によって、パッチ適用やバックアップ、アップグレードがすべて自動的に処理できるため、複雑なソフトウェアのインストールや保守、ハードウェアの管理も不要になります。
さらに「Amazon WorkMail」はクラウドベースの企業向けEメールサービスであるため、災害時でもデータを失わず、すぐに復旧することが可能です。
NTT東日本では、AWSサービスの販売および、導入運用コンサルティングをご提供しています。
もちろん、メールのシステムを導入する際もお手伝いさせていただきます。
ぜひ一度、AWSの「Amazon WorkMail」をご検討ください。
メールサーバーをAWSで構築したい、運用に関するお悩みがある方など、ぜひお気軽にNTT東日本までお問い合わせください。
7.まとめ
この記事では、メールサーバーとは何か、そしてメールサーバーのメール送受信の仕組みなどを解説しました。
ここで改めて記事の内容をおさらいしましょう。
◆メールサーバーとは、メールの送受信を行うサーバーのこと
◆「SMTP」「POP」「IMAP」「DNS」のそれぞれの役割
- SMTPサーバーは「送信の役割」
- POPサーバーは「受信の役割」
- IMAPサーバーは「受信の役割」
- DNSサーバーの役割は「宛先照合」
◆メールサーバーの設定時には「POP」「IMAP」の違いを理解した上でいずれかを選択・設定しよう
サーバー | メリット | デメリット | 向いているケース |
---|---|---|---|
POP サーバー |
|
|
|
IMAP サーバー |
|
|
|
◆メールサーバーが接続できない・エラーの場合の対処法
- 550エラー
- 551エラー
- 552エラー
- 554エラー
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