AWSとAzureの概要と比較!
マルチクラウドについても解説

クラウドサービスのなかでも有名なものとして、Amazonが展開するAWSとMicrosoftが展開するAzureがあります。これまでクラウドサービスの先駆けでもあるAWSが市場シェアを圧倒していましたが、最近はAzureが猛追している状態です。
今回は、AWSとAzureの機能や概要を比較し、両者のメリットを紹介したうえで、併用する場合のメリット・デメリットについても言及します。

AWSとAzureのシェアや評価

まずは、AWSとAzureのシェアや評価について紹介します。

AWSとAzureのクラウド市場におけるシェア

市場調査会社Canalysが発表した2018年度第2四半期時点でのクラウドサービスにおけるシェアによると、AWSが全体トップの約31%、Azureが第2位の約18%です。10年以上の歴史を持つAWSが現状はシェアで勝っていますが、同調査での売り上げ増加率を比較するとAWSが48%であるのに対して、Azureが89%となっています。Microsoft社は「2020年には国内パブリッククラウド市場において、リーディングシェア獲得を目指す」と公言しており、シェア逆転を目指している状況です。

AWSとAzureの評価

IT関連の客観的な第三者評価会社であるガートナー社は、クラウドプロバイダーにおける指標を発表しています。この指標において「重要性が高い」と評価されているのはわずか6社のみです。その6社のなかでもAWSとAzureはビジョンの完全性の軸でも実行能力の軸でも特に優れた評価を与えられており、市場のけん引役であることが求められる「リーダー」に分類されています。

AWSとAzureのメリットと比較

熾烈なシェア争いを展開しているAWSとAzure。それぞれにはどんなメリットがあるのでしょうか。代表的な例で比較します。

AWSのメリット

AWSには以下のようなメリットが挙げられます。

10年以上の実績と安定した稼働

クラウドサービス導入の際に稼働の安定性を懸念事項とする企業もありますが、AWSはクラウドサービス最初期から安定してサービスを提供し続けています。

最小構成からエンタープライズまで対応可能

AWSは1ライセンスからサービスを構成することができ、グローバル規模の大手企業にまで規模に応じて利用されています。

DR構成まで幅広く対応可能

地震のような災害やネットワーク障害への備えを想定した、DR構成を考慮したクラウド構成が設計可能です。

Azureのメリット

対してAzureのメリットは以下の通りです。

Microsoft社の既存サービスとの連携や移行がスムーズ

Office365といったMicrosoft社が提供するほかのクラウド型サービスとの連携やSharePointのようなアプリケーションからの移行が非常にスムーズに行えます。

特定の業界に強い

Azureは金融業界、航空業界、電力業界など特定の業界の課題解決に強みを発揮します。

オンプレミスサーバーとの親和性が高い

IT業界に強い影響力を持つMicrosoft社の製品であることから、Azureは特にオンプレミスサーバーとの親和性が高いことが特徴です。

AWSとAzureの比較

具体的な機能やサービス項目について比較してみましょう。

代表的なSaaS

AWSの代表的なSaaSについては、以下の通りです。

Amazon Elastic Transcoder
S3に保存された動画をモバイル向けに簡単に変換できるサービスです。
Amazon Connect
クラウド型コンタクトセンターサービスです。PBX、CTI、IVRなどの機能が利用できます。
AWS IoT Greengrass
ローカルのコンピューティング、 メッセージング、データキャッシュ、同期などをエッジデバイスで実行できます。

Azureの代表的なSaaSについては、以下の通りです。

Power BI
データ処理&レポート分析、アップロードなどの機能を利用できます。
IAzure IoT Hub
デバイスやセンサーから送信される大量のデータを受け取る入り口として使用できるサービスです。
性能(コンピューティング性能・ストレージ性能)

コンピューティング性能に関しては、AWS、Azureともに、スーパーコンピューターの性能ランキング「TOP500」にたびたびランクインしており、両者とも遜色ありません。

ストレージ性能に関しては、Nasuniが一年おきにベンチマークテストを実施しています。2015年の結果によると、Azureが最も優れたスコアを出していますが、ファイルの容量が大きい場合にはAWSもAzureと競り合っています。

障害への耐性

データの保護という観点では、AWSもAzureも標準でデータを冗長化して保護しています。また、仮想サーバーが障害によって利用不可能になった場合、AWSもAzureもあらかじめ設定しておくことで自動復旧させられるサービスがあります。

SLA (Service Level Agreement)

SLAの基準を満たさなかった場合、請求額の一定の割合が返金されます。基準を満たすことを約束する数値ではありませんが、SLAの基準が高いほど安定した稼働が期待できます。

AWSもAzureともに、主要なサービスの稼働率は99.9%を超え、非常に高い基準が設定されています。

コンプライアンス

セキュリティやプライバシー、法規制などに関して、AWSもAzureも主要なコンプライアンス基準を満たしています。また、マイナンバー法やFISCなど日本の基準にも対応が進んでいます。

AWSとAzureを併用するメリット・デメリット

近年は2つ以上のクラウドサービスを併用する企業が増えています。そのなかで最も多いのがAWSとAzureの併用です。これらの2つのサービスを併用するメリットとデメリットについて紹介します。

AWSとAzureを併用するメリット

AWSとAzureを併用するメリットを3点紹介します。

1点目は、両者の強みを活かしたシステム構築ができることです。例えば、プラットフォームに関してはMicrosoft製品との親和性の強いAzureを使用し、さまざまな機能を実装したいコンシューマー向けのフロントエンドではAWSを使用するなどの使い分けがされています。

2点目はリスクを分散できることです。障害に対するリスク分散もそうですが、将来の金額変更やサービスの変更や終了などに備えるためにも有効です。

3点目は新たなサービスが展開されたときに、スムーズにサービスの契約や移行ができることです。クラウドサービスは、新たなサービスがよく生まれるので、フットワークを軽くできるという点で併用のメリットがあります。

AWSとAzureを併用するデメリット

デメリットについても紹介します。主な点は以下です。

1点目は、担当者がプラットフォームの全体像を把握しづらくなることです。AWSとAzureにまたがることでサービスが複雑化してしまうためです。

2点目は、異なるクラウドサービスにすることで、その間の連携がスムーズにいかない場合もあることです。基本的には連携に優れたサービスが多いのですが、用途や構築の方法によっては必ずしもうまく連携できるとは限りません。

3点目は、これらを管理する社内人材が必要であることも挙げられます。もちろん、併用しない場合でも社内のネットワークを管理するスタッフは必要ですが、利用するサービスが増えることで管理が難しくなり手間が増えることは否めません。

これら3つのデメリットを解消する方法としては、複数のクラウドサービスの導入支援サービスを行っている代理店を活用することです。自社の目的に合った最適なネットワークを構築し、適切な運用の支援を受けることで、デメリットを解消することができます。

まとめ

AWSとAzureはガートナー社の評価にも見られる通り、どちらも世界的に最上級の評価を得ています。しかしながら、細かく見ていくとどちらにも強みや特徴があり、自社に合ったサービスを導入することで業務の効率化やコストの削減を図ることができます。併用することも含め、自社に合ったパブリッククラウドを検討してみてはいかがでしょうか。

Amazon Web Services(AWS)は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
Microsoft Azureは、米国Microsoft Corporationおよびその関連会社の商標です。

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