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AWSとは?サービスの概要やできること、クラウド市場の展望について紹介
AWS(アマゾンウェブサービス)とは、Amazonが提供しているクラウドサービスの総称です。AWSは、クラウドサービスのなかでもトップクラスの高い人気を誇っています。
しかしながら、AWSの全体像や具体的にどんなことができるかが分かりにくいという方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、AWSの概要や具体的にできることなどについて紹介します。
AWSの概要
まずAWSとはどのようなサービスなのか、全体像について紹介します。
AWSはAmazonが提供しているクラウドサービス
AWSについてひと言で言えば、Amazonが提供しているクラウドサービスの総称です。Amazonが自社の大量の商品を管理し分析するために構築したインフラやアプリケーションを、クラウドサービスとして一般公開したことがAWSの始まりです。AWSでは現在、120以上ものサービスが公開されています。
クラウドサービスには、以下のようにさまざまな種類があります。
クラウドサービスとオンプレミスサービスとの違い
クラウドサービスとは、インターネットを利用してさまざまなサービスを提供するサービスのことを指します。対してオンプレミスサービスとは、サーバーやコンピューター、ソフトウェアなどを自社に設置・構築し利用するサービスのことを指します。
パブリッククラウドとプライベートクラウドの違い
クラウドサービスはパブリッククラウドとプライベートクラウドに分かれます。パブリッククラウドは広く一般ユーザーや企業にサービスを提供するクラウドサービスであり、プライベートクラウドは企業や組織が自社内でクラウドサービスを構築し、特定のユーザーだけが利用できるクラウドサービスのことです。
AWSはパブリッククラウドサービスの代表的なサービス、という位置づけになります。
AWSの4つの特徴
AWSの代表的な特徴といえば以下の4つが挙げられるでしょう。
従量課金
AWSは、通信料や通信時間に応じて、利用した分の料金を支払う従量課金制です。クラウドサービスなので初期費用もかかりません。
高いセキュリティ
AWSは政府機関や金融機関などに採用されるほど高いセキュリティを誇っています。また、各国の規制やコンプライアンスにも対応しています。
安定したパフォーマンス
AWSは世界20か所にも及ぶ地域で運用されており、ソフトウェア・ハードウェアともに常に最新の状態に保たれています。従って、安定した高いパフォーマンスが期待できます。
高い柔軟性・拡張性
AWSにはさまざまなサービスがあり、必要な機能を組み合わせたり、追加・停止したりすることができます。一つひとつのサービスも利用時間やトラフィック数に応じた課金となっているため、サービスの範囲や規模に応じて利用できます。
AWSでできることとは
AWSを利用してできることとして主に以下のようなものがあります。
Webサイトの運用(Amazon EC2など)
Amazon EC2でインスタンスを作成し、Webサイトを運用することができます。Amazon EC2は必要なリソースを必要な分だけ調達して使用することができるサービスのことで、レンタルサーバーのように仮想サーバーとして運用することが可能です。例えば、CMSのインストールやドメイン取得、バックアップの構築などを組み合わせることで、初期費用をかけずに柔軟性や拡張性の高いWebサイトを運用することができます。ほかに簡易にサーバーを構築できるAmazon Lightsailといったものもあります。仮想サーバーのようなネットワーク上のインフラをインターネットのサービスとして構築したサービスをIaaSといますが、Amazon EC2やAmazon LightsailはIaaSの代表的なサービスです。
データのバックアップ(Amazon S3など)
高いセキュリティ、スケーラビリティ、データ転送のしやすさなどを活かして、データのバックアップや復元にAWSを活用することもできます。代表的なサービスは、オンラインストレージのAmazon S3です。このAmazon S3のようなクラウド上で提供されるソフトウェアをSaaSといいます。
ビッグデータ分析(Amazon EMRなど)
企業内のオンプレミスやIoTのデータを取り込み、Amazon S3などを使用して保存したうえで、機械学習による分析を行うことができます。分析可能なサービスとしては、ビッグデータ分析の処理に優れたAmazon EMR、インタラクティブ分析が可能なAmazon Athena、データウェアハウジングに適したAmazon Redshift、リアルタイム分析が可能なAmazon Kinesisなどがあります。
IoTソリューションの構築(Amazon FreeRTOSなど)
AWSのIoTサービスを活用して、産業向けの予測品質管理、モニタリングや商用向けのヘルスモニタリング、トラフィックモニタリング、ホームオートメーションなどのIoTソリューションを構築することができます。マイクロコントローラーのオペレーションサービスであるAmazon FreeRTOS、コネクテッドデバイスに対してローカルコンピューティング、メッセージング、データキャッシング、同期、機械学習などの機能を実装できるAWS IoT Greengrass、IoTの膨大なデータを分析できるAWS IoT Analyticsなどのサービスがあります。
業務アプリケーションの利用(Amazon RDSなど)
AWSを使用して業務アプリケーションを利用することもできます。例えば、Amazon RDSを利用した場合、パッチ更新・レプリケーション、リードレプリカの作成・運用後のサーバーのスペック変更などを容易に行うことができます。RDSのように、OSやミドルウェアを実行するためのインフラを提供するサービスをPaaSといいます。
AI(機械学習)機能の利用(Amazon Personalizeなど)
リアルタイムのパーソナライズレコメンデーションサービスであるAmazon Personalizeや時系列予測サービスのAmazon Forecastなどの機械学習サービスを提供しています。また、機械学習に関する知識・ノウハウがない企業でも文書からテキストを抽出できる、Amazon Textractも展開しています。
パブリッククラウド市場とAWSの展望
AWSによって注目されるパブリッククラウド市場ですが今後はどのようになっていくのでしょうか。
パブリッククラウド市場の現状
パブリッククラウドはさまざまな企業で導入されていますが、総務省の「平成30年版情報通信白書」によると、近年では金融機関で検討・導入が進んでいることが分かります。
また、医療機関でもクラウドの導入が進んでおり、データヘルス改革において厚生労働省は2020年に向けてネットワーク化やビッグデータの活用の面でクラウド環境の整備を進めています。
さらに、文部科学省の平成29年度「学術情報基盤実態調査」によると、658大学(全体の84.0%)が情報システムをクラウド化。その内、81.8%に当たる538大学がコスト削減を、80.1%に当たる527大学が利便性・サービスの向上の効果を報告しています。
パブリッククラウド市場の展望
調査会社のIDC Japan株式会社によると、2017年~2022年においては、国内のパブリッククラウド市場は年間で平均22.9%の成長率で推移し、2022年には1兆4,655億円(2017年の2.8倍)の市場規模になると予測されています。さらに、公益社団法人日本経済研究センターによると、国内のパブリッククラウド売上額は成長を続け、2030年には2兆円を超えると予想されています。
このようにパブリッククラウドが今後ビジネスにおいて主要なサービスとなる可能性が非常に高く、そのなかでも代表的なサービスであるAWSは、さまざまな業態においてより広く利用されることが予想されます。
まとめ
AmazonEC2などを使ってインフラを構築し、また構築したインフラ上にAWSのサービスやその他のソフトウェアなどを組み合わせることで、Webやネットワークに関するさまざまな機能を柔軟かつ拡張性を持って活用することができます。
AWSは信頼感や品質の高さから大手企業でも導入が進んでおり、今後数年ますます利用企業が増えると予測されています。AWSを導入する際には、手間や専門的な知識を要するケースもありますが、導入や移行支援のサービスもありますので、一度導入をご検討されてみてはいかがでしょうか。
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