COLUMN
従量課金の悩み解消!地域エッジクラウドで予算管理をスマートに
クラウドサービスの料金体系は、効果的にサービスを利用しつつコストを最適化するために理解しておく必要があります。ここでは、代表的な料金体系である従量課金制と定額制について説明します。
1. クラウドサービス料金の基本概念
1-1. 従量課金制とは?
従量課金制は、クラウドサービスの利用量に基づいて料金が発生するモデルです。利用者はサービスを使用した分だけ料金を支払う方式で、初期投資が少なく、利用状況に応じてコストが変動します。この料金体系は、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azure、Google Cloud Platformなどの主要なクラウドプロバイダーが採用しています。
従量課金の適用範囲は広く、インフラストラクチャの利用(例えば、サーバーのCPU時間やメモリ使用量)やデータ転送量など、多岐にわたります。このような体系により、利用者は自分のビジネスニーズに合わせて最適なリソースを選択することができます。
1-2. 従量課金のメリットとデメリット
メリット
- 柔軟性
必要なときに必要なリソースだけを利用できるため、無駄が少なく柔軟に活用することが可能です。
- 低初期投資
初期コストが低く、資金が限られているスタートアップ企業や新規プロジェクトに適しています。
デメリット
- コスト予測の難しさ
利用量に応じてコストが変動するため、月ごとの費用を正確に予測するのが難しいです。
- ピーク時の高コスト
突発的に利用量が増えた場合、予算超過のリスクがあります。
業種別の課題
特定の業種や業界において従量課金制の適用が困難な場合があります。
例えば、金融業界では安定したサービス提供が求められるため、従量課金制では予算の管理が難しく、不安定なコスト構造が運用リスクを増大させる可能性があります。
さらに、決められた予算内で業務執行する自治体では、予算超過に伴うリスクを避けるため、従量課金制は選択しづらいと言えます。
1-3. 定額制との比較
定額制は、毎月固定の料金を支払って一定のリソースやサービスを利用するモデルです。クラウドプロバイダーの中にはこの方式を提供しているところもあります。定額制のメリットとして、毎月の支払いが一定のため予算計画が容易であることが挙げられます。
しかし、デメリットとしては、固定のリソースしか利用できないため、必要以上にコストがかかる場合や、使用しないリソースにも料金が発生するため、コスト効率が悪くなるケースもあります。
2. クラウドの料金を最適化する方法
クラウドサービス利用の最適化は、企業にとってコスト削減とパフォーマンス向上の重要な要素です。以下に、クラウド料金を最適化する具体的な方法を説明します。
2-1. リソースの可視化と削減
クラウド利用状況を可視化することで、無駄なリソースを特定し削減することが重要です。具体的には、モニタリングツールを使用してリソース使用状況をリアルタイムで監視し、無駄を特定します。これにより、不要なコストを削減できます。また、使用していないリソースや非アクティブなサーバーを停止または削除することで、更なるコスト削減が可能です。さらに、需要に応じてリソースを自動でスケールアップ・スケールダウンするオートスケーリングを活用することで、効率的な運用を実現します。コストアラートを設定することも有効で、設定した予算を超えそうな場合に通知を受け取ることができ、予算オーバーを防ぎます。
2-2. 利用状況に応じた最適なプラン選び
クラウドプロバイダーが提供するさまざまなプランの中から、利用状況に応じて最適なプランを選ぶことが重要です。オンデマンドのサーバーは短期的かつ不定期な利用に最適で、必要なリソースをすぐに追加でき、使わない時にはコストがかかりません。長期間の連続した利用が見込まれる場合は、予約済みのサーバーを利用すると割引料金で利用できます。
3. 従量課金制からの脱却
従量課金制には多くのメリットがありますが、長期的視点で他の料金モデルの方が適している場合もあります。ここでは従量課金制から脱却する方法を紹介します。
3-1. サブスクリプションモデルの利用
サブスクリプションモデルは、定額制の一種であり、一定期間のリソースを固定料金で利用する方式です。長期間の契約を結ぶことで料金の割引を受けることができ、3年契約や5年契約で大幅な割引が適用されることが多いです。月々のコストが固定されるため、予算計画が容易になり、複数のリソースを一括で支払うことで経理処理が簡便になります。
3-2. ハイブリッドクラウドの活用
ハイブリッドクラウドは、パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせて使用する方式です。これにより、コスト効率とセキュリティを両立することが可能です。パブリッククラウドとプライベートクラウドをシームレスに接続し、各クラウドの強みを活かしたリソースの最適化を図ります。
3-3. 月額固定料金制
月額固定料金制の最大のメリットは、コストの予測が非常に容易であることです。毎月一定額を支払うだけで済むため、予算管理がシンプルになり、予算超過のリスクを大幅に削減できます。また、リソースの利用量にかかわらず一定料金が適用されるため、大規模なプロジェクトや長期間にわたる業務に対してもコスト効率が良くなります。さらに、多くのクラウドプロバイダーは月額固定料金制のプランに含まれるサポートやサービスの範囲を広げ、リソース管理やトラブルシューティングの負担を軽減してくれます。
4. NTT東日本が提供する地域エッジクラウドとは?
地域エッジクラウドタイプVは、NTT東日本が提供する日本発のクラウドサービスです。このサービスは、堅牢で安全な自社データセンターに、ハードウェアレベルで冗長化されたクラウド基盤を備えており、お客さまの大切なデータを非常に安全な環境で保管します。また、インターネット回線を使用せずに、お客さまの拠点と閉域ネットワークで直接接続するため、データの安全性がさらに向上しています。
クラウド基盤の運用は、通信インフラの管理で培った高いオペレーションスキルを持つ自社のクラウドエンジニアが年中無休で、キャリアグレードの保守と運用を行います。さらに、VMware by Broadcomの技術を活用することで、クラウドの柔軟性と利便性も確保しています。
また、ご提供する全メニューが円建ての定額制となっており、予算が決まっている業種業界にとってはコスト予測が容易に行えることもメリットの一つです。
最低利用料金もないため、従量課金でなく月額利用されたい方におすすめです。
NTT東日本が提供する従量課金制のクラウドサービス「地域エッジクラウド タイプV」の詳細はこちら。
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5. まとめ
クラウドサービスの料金体系には、それぞれメリットとデメリットがあります。従量課金制は柔軟性と初期投資の低さが魅力ですが、コスト予測が難しいため、安定した利用には定額制やサブスクリプションモデルが適している場合もあります。
また、金融業界や医療業界、自治体、大規模データセンターの運営など、一部の業界には従量課金制が適さないケースもあります。クラウドの料金を最適化するためには、リソースの可視化と適切なプラン選びが重要です。無駄なリソースを削減し、利用状況に応じた最適なプランを選ぶことで、コスト効率を最大化できます。
また、NTT東日本の地域エッジクラウド タイプVを利用することで、地域に密着した高性能なサービスを定額で利用でき、従量課金制からの脱却を図ることができます。クラウドサービス料金体系の理解と最適な管理を行うことで、コスト効率を最適化し、持続可能な成長を実現することが可能です。
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