COLUMN
IoTプラットフォームとは?~IoTプラットフォーム導入で実現するビジネススマート化について解説~
近年、IoT技術の普及に伴い、業務効率化を目指してIoTプラットフォームを導入する自治体や企業が増えています。プラットフォームの選択肢も多岐にわたり、どれを選べばよいかわからないという悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、IoTプラットフォームの形態・機能や導入するメリット、自社に合ったプラットフォームの選び方、NTT東日本のIoT取り組み事例について解説します。
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目次:
- 1. IoT時代の到来と、IoTプラットフォームの重要性
- 2. IoTプラットフォームとは
- 3. IoTプラットフォームの形態
- 3-1. クラウド型
- 3-2. オールイン型
- 3-3. 産業特化型
- 4. IoTプラットフォームが提供する機能
- 4-1. デバイス接続
- 4-2. データ収集・管理
- 4-3. IoTデバイスのリモート制御
- 4-4. システム稼働状況の監視・保守
- 4-5. 分析・可視化
- 4-6. セキュリティ対策
- 4-7. ソフトウェア(ファームウェア)の自動アップデート
- 4-8. アプリケーション開発(クラウド型のみ)
- 5. IoTプラットフォーム導入のメリット
- 5-1. 開発環境が容易に構築できる
- 5-2. 開発・運用コストを削減できる
- 5-3. 業務効率が向上する
- 6. IoTプラットフォームの選び方
- 6-1. 導入目的と課題を明確にする
- 6-2. 必要機能と要件を整理する
- 6-3. 予算を考慮する
- 6-4. セキュリティ対策を重視する
- 6-5. サポート体制を確認する
- 7. NTT東日本のIoTソリューション
- 8. まとめ
1. IoT時代の到来と、IoTプラットフォームの重要性
IoT(Internet of Things)とは「モノのインターネット」を意味し、さまざまなモノをインターネットに繋ぎ、より便利に使う技術です。近年急速に普及が進み、生産分野や運転自動化技術だけでなく、家電製品などにも取り入れられています。
IoTを活用するためには、IoTプラットフォームが必要になります。
IoTプラットフォームとは、インターネットに接続されたデバイスから多様なデータを収集し、分析などを行うためのシステム基盤です。効率的な運用の基盤となるIoTプラットフォームは、DX推進やIoTのビジネス導入をする上で核となります。
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2. IoTプラットフォームとは
IoTプラットフォームの指し示す範囲は広く、ソフトウェアやサービスを指す場合もあれば、IoT関連のシステム全体を指す場合もあります。なかには特定の業界向けに必要な機能をまとめてパッケージ化したものもあり、それらを組み合わせた一つのIoTシステムを総称して「IoTプラットフォーム」と定義されています。
IoTプラットフォームの主な役割は、以下の4点です。
- IoTデバイスを相互に接続・連携して稼働したり、遠隔操作したりすること
- IoTデバイスやアプリケーションによって収集したデータを蓄積すること
- 収集されたデータの分析機能を提供すること
- 分析したデータをもとに運用や管理するためのソフトウェアを提供すること
利用したい役割や機能によって形態が異なるため、用途に合わせて導入するプラットフォームを検討してみましょう。
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3. IoTプラットフォームの形態
IoTプラットフォームは、用途や提供するベンダーにより、いくつかの形態に分かれます。
3-1. クラウド型
サーバーそのものや、アプリケーション開発環境をクラウド上で提供するプラットフォームです。提供形態としてはIaaSやSaaS、PaaS型があり、IoTを利用した独自のシステムを構築する場合に利用されることが多い形態です。
3-2. オールイン型
クラウド型にネットワーク環境やSIMの提供がセットされたプラットフォームです。SIMの回線認証機能を使った閉域網接続でセキュリティを確保しつつ、LTE/LTE-M、WAN/VPNなどの通信方法を選べる自由度の高さから、接続性(コネクティビティ)に優れています。複数のIoTデバイスを利用する場合に安定した運用が期待できます。
3-3. 産業特化型
特定の業界に特化した情報収集や活用に特化しています。製造業や土木建築業などに利用されることが多く、業界特有のIoTデバイスなどとも互換性の高い点が特徴です。
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4. IoTプラットフォームが提供する機能
IoTプラットフォームでは、目的に応じて以下のような機能を組み合わせて利用できます。
4-1. デバイス接続
IoT環境の統合的な管理とメンテナンスを可能にする機能です。プラットフォームが提供するAPIやSDK、ドライバーなどを通じて、クラウドまたは各IoTデバイスに接続します。
4-2. データ収集・管理
センサーやIoTデバイスから取得した音・温度など、あらゆる情報を収集・蓄積し、業務アプリケーションなどに利用できるよう管理します。
4-3. IoTデバイスのリモート制御
IoTプラットフォームを通して、IoTデバイスやセンサーを遠隔制御することが可能です。
4-4. システム稼働状況の監視・保守
IoTプラットフォームを導入しているシステムの稼働状況をリアルタイムに監視し、保守を行うための情報として利用します。
4-5. 分析・可視化
収集されたデータをAIでリアルタイムに分析し、アナリティクスで可視化します。分析結果はユーザーにとってわかりやすく確認できるよう、グラフや表など任意の形式で表示することが可能です。
4-6. セキュリティ対策
大量のデータを取り扱うセキュリティリスクに対応するため、IoTプラットフォームでは、VPNやPKIなどの通信・認証技術を用いて通信を保護するなど、セキュリティ対策が備えられています。
4-7. ソフトウェア(ファームウェア)の自動アップデート
内蔵ソフトウェアを自動アップデートする機能を持ったプラットフォームも存在します。これにより多くのソフトウェアを組み合わせているプラットフォームであっても、自動的に最新の状態に保つことができます。
4-8. アプリケーション開発(クラウド型)
クラウド型のプラットフォームには、アプリケーション開発環境を提供しているものがあります。パッケージ化されているものもあり、コード記述用のエディタやプログラミング処理コンパイラなど、開発に必要なソフトウェアが一通り含まれています。
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5. IoTプラットフォーム導入のメリット
業務にIoTプラットフォームを導入するメリットをご紹介します。
5-1. 開発環境が容易に構築できる
業務をIoT化するにあたっては、 ネットワーク構築やデバイス管理の導入など、IoTシステムの開発だけで多くの検討事項が発生します。IoTプラットフォームを利用すれば、それらの機能はあらかじめ設定されています。また、業種に合わせてパッケージ化されているものを使えば、より構築期間を短縮できます。
5-2. 開発・運用コストを削減できる
IoTプラットフォームを導入することで、データの管理や分析が容易にできるようになります。これにより、本来開発に必要だった費用や期間の削減が見込めます。また運用の補助機能が備わっているため、人件費を抑えつつ効率的に運用することが可能です。
5-3. 業務効率が向上する
IoT化する主目的は、業務の効率を上げることです。「デバイスのリモート制御」や「分析・可視化」などの機能により、担当者の業務をIoTプラットフォームに負担させつつ時間を短縮することで、業務効率の向上が可能です。
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6. IoTプラットフォームの選び方
国内外のベンダーによって多種多様なIoTプラットフォームが開発されています。導入を検討するにあたって、自社に適しているプラットフォームを見つけるための選定のポイントを紹介します。
6-1. 導入目的と課題を明確にする
IoTプラットフォームを導入する目的や、IoTによって解決したい業務課題が不明確な状態で検討しても、必要な機能や形態がはっきりせず、効果的なプラットフォームを導入することが難しくなります。目的や課題を明確にして、解決に必要な機能を持ったプラットフォームのパッケージを選びましょう。
6-2. 必要機能と要件を整理する
目的や課題を解決するために必要な機能と要件を整理することで、さらに細かく条件をしぼって選定することができます。検討の段階で詳細な要件を固めるのが難しい場合は、拡張性(カスタマイズ性)を基準とするのも一つの方法です。
6-3. 予算を考慮する
多くの機能を盛り込んだIoTプラットフォームは便利ですが、予算に見合わなければコスト削減の意味が無くなります。機能や要件を踏まえて、予算で絞り込みを行いましょう。
6-4. セキュリティ対策を重視する
プラットフォームによってセキュリティ対策の内容もそれぞれです。セキュリティ対策が不十分だった場合、情報漏えいや改ざんといった、サイバー攻撃のリスクを抱えることになります。セキュアな環境のためにどのような仕組みが取り入れられているか確認するようにしましょう。
6-5. サポート体制を確認する
開発が容易である反面、開発に必要な専門人材がいない場合は利用開始後のメンテナンスやカスタマイズが難しくなってしまいます。社内で人材育成や確保が難しい場合は、サポート体制が整っているベンダーを選択するのが望ましいでしょう。
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7. NTT東日本のIoTソリューション
ここからは、NTT東日本のIoT取り組み事例を紹介します。IoTプラットフォームのイメージをつかむためのヒントとしてご覧ください。
「IoT CoreとIoT SiteWiseを連携してセンサー情報を可視化してみた!」
センサーから取得した温度・湿度の情報を、AWS上で遷移図として可視化した事例です。CloudWatchやAmazon SNSを利用して「温度が一定以上になった場合、アラート通知を出す」機能を実現しています。
「スマホを持ち歩くだけで、職場についたら自動勤怠報告してみた-AWS IoT-」
スマートフォンを持参して出退勤するだけで勤怠報告を行うシステムの事例です。アプリを入れたスマートフォンをビーコンとして利用し、オフィスとの距離に応じて勤務開始・終了時間が通知されます。
「IoTデバイス(ソーラービーコン)がAWS IoT Coreに届けるデータを整理してみた!」
センサーやIoTデバイスから送られたデータの可視化を行った事例です。IoTデバイスを室外環境などに置いた場合を想定して、信号強度などを計測しています。
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8. まとめ
IoT技術の普及により、IoTプラットフォームを利用した業務効率化が目指せる業種は増えています。今回紹介したIoTプラットフォームの機能や選び方を参考に、自社に取り入れるならどのような形で効率化できるのか、どのくらいコストを削減できるのか、検討してみてはいかがでしょうか。
NTT東日本では、IoTプラットフォームをはじめとするクラウド導入・運用サービスを提供しています。
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