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生成AIサービス「Amazon Bedrock」とは?できること・使い方
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「Amazon Bedrock」とは、APIを介して基盤モデルを使用できる生成AIサービスです。Amazon Bedrockを利用すればテキスト生成はもちろん、画像生成、チャットボットなどさまざまなAIサービスを利用できます。
Amazon Bedrockは提供されたばかりのサービスのため、利用方法や概要、特徴がよくわからない方もいるでしょう。そこで本記事では、Amazon Bedrockの概要や特徴・利用方法について解説します。
機械学習ができるAmazon SageMakerとの違いも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
目次:
- 1.Amazon Bedrockとは?
- 1-1.Amazon SageMakerとの違い
- 2.Amazon Bedrockの特徴と利用メリット
- 2-1.AIスタートアップやAmazonが開発した幅広いFM(基盤モデル )を選択できる
- 2-2.独自のデータを使用してFMをプライベートにカスタマイズできる
- 2-3.APIを動的に呼び出してタスクを実行できる
- 3.Amazon Bedrockの基本的な使い方
- 3-1.Amazon Bedrockへのアクセス
- 3-2.使用したいFM(基盤モデル )のリクエスト
- 3-3.「Chat」の実行
- 3-4.「Text」の実行
- 3-5.「Image」の実行
- 4.Amazon Bedrockの料金体系
- 5.生成AIの導入ならぜひNTT東日本にご相談ください
- Amazon Bedrockについてまとめ
1.Amazon Bedrockとは?
Amazon Bedrockとは、生成系AIアプリケーションが作成できるサービスです。APIを介して基盤モデルを活用して構築できます。
Amazon BedrockはAWSのサービスの中でも新しく、2023年9月28日から提供されているものです。また、東京リージョンでは2023年10月3日から提供が開始されました。
基盤モデルは、利用用途に合わせて6つの中から選択可能です。
サービスによっては多言語対応していたり、テキストから画像生成ができるものもあったりするため、最適な基盤モデルを選択すればすぐにAIを活用できます。
下記はAmazon Bedrockの、利用用途一例です。
- テキスト生成
- テキスト要約
- 検索
- バーチャルアシスタント
- 画像生成
Amazon Bedrockを利用すればブログなどの投稿や長文の要約、画像や・アニメーションの生成なども簡単に作成できます。さらにサーバーレスサービスのため、インフラストラクチャの管理も不要でより業務の効率化を図れるでしょう。
生成AIの詳しい内容を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:生成AIとは?具体例や効果、危険性などをわかりやすく解説
1-1.Amazon SageMakerとの違い
AWSでは、似たサービスとして機械学習ができるAmazon SageMakerを提供しています。Amazon SageMakerとAmazon Bedrockの違いとして、以下の点が挙げられます。
Amazon Bedrock |
|
---|---|
Amazon SageMaker |
|
またAmazon SageMakerの場合、東京リージョンだけではなく大阪リージョンでも使用できるのに対し、Amazon Bedrockは2023年12月現在では、東京リージョンのみでしか利用できません。そのため、大阪リージョンを使用している場合は注意しましょう。
Amazon SageMakerについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
2.Amazon Bedrockの特徴と利用メリット
Amazon Bedrockの特徴と利用メリットは以下の3つです。
- AIスタートアップやAmazonが開発した幅広いFM(基盤モデル)を選択できる
- 独自のデータを使用してFMをプライベートにカスタマイズできる
- APIを動的に呼び出してタスクを実行できる
順番に解説します。
2-1.AIスタートアップやAmazonが開発した幅広いFM(基盤モデル )を選択できる
Amazon Bedrockでは、Amazonが提供するAmazon Titanと、そのほかのAIスタートアップ基盤モデルが5つ提供されています。
それぞれ特徴や強みが異なるため、利用用途に合わせた基盤モデルを選択しましょう。
下表は、Amazon Bedrockで選択できる基盤モデルをまとめたものです。
利用用途 | 特徴 | 具体的なユースケース | |
---|---|---|---|
Jurassic |
|
多言語対応 (英語・スペイン語・フランス語・ドイツ語・ポルトガル語・イタリア語・オランダ語) |
|
Claude |
|
10万トークンのコンテキストウィンドウを使用 |
|
Llama 2 |
|
70~700億のパラメータ範囲で、事前トレーニングがされている |
|
Command |
|
|
|
Stable Diffusion XL |
|
テキストから高品質な画像生成ができる |
|
Amazon Titan |
|
|
|
上表のように基盤モデルによって利用用途が異なり、最適な基盤を選ぶことでより円滑にAIアプリケーションの構築が可能です。
Amazon Bedrockを応用していくことで、旅行予約や在庫の管理・広告の作成など幅広い用途で使用できます。
2-2.独自のデータを使用してFMをプライベートにカスタマイズできる
Amazon Bedrockでは、独自のデータを使用してFMをプライベートにカスタマイズできます。またコードの記述なども必要なく、より簡単に設定が可能です。
独自データを使用したい場合、Amazon S3内のトレーニングデータセットと検証データセットの2つを選んだのち調整します。基盤モデルによっては継続学習が備えられているモデルもあるため、業界に対する学習をさせておくことで業界用語などにも対応ができます。
2-3.APIを動的に呼び出してタスクを実行できる
Amazon Bedrockでは、Agents for Amazon Bedrockを提供しておりAPIを動的に呼び出してタスクの実行が可能です。
Agents for Amazon Bedrockを活用することで、タスクをスムーズに実行できる理由は以下の3点です。
- 自動プロンプトの作成が可能
- オーケストレーション機能がある
- 検索拡張機能がある
タスクの実行のためには、自社専用のプロンプトが必要です。最適なプロンプトを作成するには数週間程度かかるのが一般的ですが、Amazon Bedrockでは自動でプロンプトの作成ができます。
またオーケストレーション機能もあるため、やるべきことを細分化しオーケストレートしてくれます。そのため利用者は正確な順序でタスクの実行が可能です。
そのほか、タスク実行に重要な機能は検索拡張機能です。ナレッジベースをAmazon S3から設定をすれば、自社のデータと基盤モデルを組合せ、正確な回答を提示できるようになります。
3.Amazon Bedrockの基本的な使い方
本章では、Amazon Bedrockの基本的な使い方を解説します。おおまかな使い方を解説するので、ぜひイメージしてみてください。
3-1.Amazon Bedrockへのアクセス
まずは、Amazon Bedrockへアクセスしましょう。
はじめにAWSマネジメントコンソールにアクセスして、サインインします。サインインできたら、検索バーに「Amazon Bedrock」と入力し検索しましょう。
リージョンの選択画面がでてくるので、使用するリージョンを選択し、Get startedをクリックします。
これで、Amazon Bedrockへのアクセスは完了です。
3-2.使用したいFM(基盤モデル )のリクエスト
続いて、使用したいFM(基盤モデル)のリクエストをしましょう。
リクエストはチェックを入れるだけのタイプと、利用用途を記述してリクエストするタイプがあります。
左側メニューバーより「Model access」を選択すると、使用できる基盤モデルの一覧が表示されます。リージョンによって使用できる基盤モデルが異なるため、一覧で確認しましょう。使用したい基盤モデルに、レ点を入れます。
一方細かく記述しなければならない基盤モデルの場合は、レ点が入れられません。Requestをクリック後、必要事項を記入します。一般的には会社情報やユースケース、業種などを入力していきます。全て入力後、右下のRequestを選択すれば、リクエストが完了します。
リクエスト後、Not RequestがAvailableに変わればリクエストが通った状態です。使用したい基盤モデルにレ点を入れ、SaveChangesをクリックします。AvailableからAccess grantedに変わっていれば、利用できる状態です。
3-3.「Chat」の実行
Chatでは、Chat GPTのようにチャット形式の対話ができます。
早速Chatを試してみましょう。
左側メニューバーよりplaygroundを選択、直下にあるChatをクリックします。続いて上部に選択画面があるので、モデルプロバイダとモデルを選びます。カスタマイズしたモデルがある場合は、カスタマイズモデルもプルダウンから選べるので選択しましょう。
右上にはストリーミングのON・OFF機能があります。ストリーミング機能がついているモデルとついていないモデルがあるので、使えないモデルの場合はグレーになってチェックはつけられません。適宜設定をしましょう。
最後に左下にある「Add instructions」をクリックし、アップデートを選択しましょう。これで設定は完了です。
Chatは下部の「Human:」と記載があるボックスに、質問を入れていきます。もしも日本語で表示されないようであれば「日本語で返答をしてください」などの、プロンプトを入れていきます。
「Update inference configurations」では、パラメータの設定が可能です。必要であれば設定しましょう。
3-4.「Text」の実行
テキスト生成をしたい場合は、Textで試せます。TextもChat同様に質問に対して、文章にて返答をしてもらえる機能です。対話ではなくひとつのプロンプトに対しての返答をしてもらいたい場合は、Textを活用しましょう。
Textを出すには、左側メニューバーよりplaygroundを選択、Chat直下にあるTextをクリックします。Chatと同様でモデルプロバイダとモデルを選択する画面やストリーミングのON・OFF設定が可能です。
Chat同様、「Human:」の横に文章を入力し実行しましょう。実行を押せば、Textが実行されます。もしも、良い回答が返ってこない場合は、テキストを直接編集することも可能です。鉛筆のアイコンは編集、コピーアイコンを押せばコピーされたり、View API requestをクリックすればAPIリクエストを表示できたりするので、活用しましょう。
3-5.「Image」の実行
最後にPlaygroundsにある「Image」を実行する方法を解説します。
Imageは、プロンプトを入力すると画像を生成してくれる機能です。
Image画面を出すには、左側メニューバーよりplaygroundを選択、Text直下にあるImageをクリックします。ほかの機能と同様、モデルプロバイダやモデルを選択すれば基本設定は完了です。
入力画面に、画像にしたい物を文章にて記述します。これだけでAIが理解し、プロンプトに合った画像が生成されます。
右側にあるConfigurationsは、必要であれば適宜調整しましょう。元に戻したい場合は、リセットを押下すればデフォルト値に戻ります。また、Download imageを押せばダウンロードも可能です。
モデルによっては、期待していた画像が表示されない場合もあります。その場合は、英語でプロンプトを記述すると解決する場合もあるので試してみましょう。
4.Amazon Bedrockの料金体系
Amazon Bedrockの料金体系は、以下の4つに分けられています。
オンデマンド |
|
---|---|
バッチモード |
|
プロビジョニング |
|
カスタマイズ |
|
上記のプランは、モデルやリージョンによっても異なります。今回は東京リージョンの費用を一部紹介するので、参考にしてください。
オンデマンドプランまたはバッチモードの価格は下表の通りです。
1,000個の入力トークンごと | 1,000個の出力トークンごと | |
---|---|---|
Titan Text – Express | 0.0011USD | 0.0022USD |
Titan Text 埋め込み | 0.0002USD | 無し |
Claude Instant | 0.00223USD | 0.00755USD |
Claude | 0.008USD | 0.024USD |
※2023年12月現在の料金です。
続いて、プロビジョニングプランは以下の通りです。
1ヶ月契約 | 6ヶ月契約 | |
---|---|---|
Claude Instant | 53.10USD/時間 | 29.50USD/時間 |
Claude | 163.80USD/時間 | 91.00USD/時間 |
※2023年12月現在の料金です。
詳しくは、以下の公式サイトをご確認ください。
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Amazon Bedrockについてまとめ
Amazon Bedrockとは、生成系AIアプリケーションが作成できるサービスです。APIを介して、基盤モデルを活用し構築ができます。
基盤モデルは6つあり、それぞれ用途が異なります。Amazon Bedrockを利用すれば、コード記述もほとんどいらず、数クリックで生成AIが利用可能です。
テキスト作成や画像生成などができるAmazon Bedrockを活用すれば、旅行予約や広告、ゲームのキャラクター生成などさまざまな用途で使用できます。
生成AIを導入してみたいけれど、知見がなくお困りの方はぜひNTT東日本にお問い合わせください。
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