COLUMN
AWS SDKとは?できること・APIとの違い・対応言語を解説
AWSなどクラウドに関するお役立ち情報やイベント情報などをNTT東日本のクラソルメールマガジンにて毎週配信しております。ぜひご登録いただき、今後のクラウド活用の参考にしていただければと思います。
「AWS SDK」とは、Amazon Web Services(AWS)のクラウドサービスを利用するためのソフトウェア開発キットです。AWS SDKを使うことで、AWSのさまざまなサービスへのアクセスや操作ができるようになります。
この記事では、AWS SDKでできることや、APIとの違い、対応言語について解説します。
目次:
- 1.AWS SDKとは?
- 1-1.AWS SDKとAPIの違い
- 2.AWS SDKを利用するメリット
- 3.AWS SDKのユースケース
- 3-1.アプリケーション開発
- 3-2.クラウドコンピューティング
- 3-3.Web開発
- 3-4.IoTデバイスとの統合
- 4.AWS SDKが対応している10個の言語
- 4-1.JavaScript
- 4-2.Python
- 4-3.PHP
- 4-4.NET
- 4-5.Ruby
- 4-6.Java
- 4-7.Go
- 4-8.Node.js
- 4-9.C++
- 4-10.SAP ABAP
- 5.AWS SDKを利用したアプリケーション開発ならNTT東日本にご相談ください
- AWS SDKについてまとめ
1.AWS SDKとは?
AWS SDKとは、Amazon Web Services(AWS)のクラウドサービスを利用するためのソフトウェア開発キット(Software Development Kit)のことです。
AWS SDKを使うと、AWSリソースのコントロールやアプリケーション的なサービスを利用できます。
たとえば、AWS S3やAWS EC2などのストレージやコンピューティングサービス、DynamoDBやRDSなどのデータベースサービス、LambdaやAPI Gatewayなどのサーバーレスサービスなどへのアクセスが可能です。
1-1.AWS SDKとAPIの違い
AWS SDKとAPIは、どのような違いがあるのでしょうか。APIは他の人が作成した既存サービスとやり取りするための約束事であるのに対し、AWS SDKはAPIを使って独自のサービスをつくるためのツールです。
たとえば写真を保存するサービスに写真を送るときには、APIという約束事に従って「写真を保存してください」というメッセージを送らなければなりません。一方SDKには、それらのAPIを利用するためのツールやライブラリが含まれていて、サービスを効率的に開発することができます。
このようにAWS SDKは、APIのメッセージを使ってさまざまなサービスとやり取りできるので、自社のサービスをつくるときに便利です。
AWSなどクラウドに関するお役立ち情報やイベント情報などをNTT東日本のクラソルメールマガジンにて毎週配信しております。ぜひご登録いただき、今後のクラウド活用の参考にしていただければと思います。
2.AWS SDKを利用するメリット
AWS SDKを利用するメリットは、アプリケーション開発にかかる時間とコストを削減できる点です。
AWS SDKを使うと、AWSのサービスに簡単に接続したり、認証やエラーハンドリングなどの処理を自動化したり、コードの再利用性や保守性を高めたりすることができます。また、AWSサービスの最新機能や更新情報を自動で反映したり、情報セキュリティ対策やパフォーマンスの改善を実行することも可能です。
これにより、開発者はAWSのサービスを効率的に利用でき、アプリケーションの品質やスピードを向上させられます。
3.AWS SDKのユースケース
AWS SDKにはどのような活用方法があるのでしょうか。AWS SDKの代表的なユースケースを4つ紹介します。
3-1.アプリケーション開発
AWS SDKは、クラウド上のアプリケーション開発やモバイルアプリケーションの開発に利用可能です。
たとえば以下のようなことができるでしょう。
- AWS S3にファイルをアップロードする、AWS EC2にインスタンスを起動するなど、AWSのサービスを簡単に組み込みカスタマイズする
- Cognitoでユーザーを認証する、SNSでプッシュ通知を送信するなど、モバイルアプリケーションに必要な機能を利用する
3-2.クラウドコンピューティング
AWS SDKでは、クラウドストレージサービスへの接続や、データベース、分析、機械学習などのクラウドコンピューティングサービスへのアクセスも可能です。
これにより、以下のようなことが実現できます。
- コストの削減やスケーラビリティの向上
- 情報セキュリティ対策の強化
- AWS EC2やLambdaなどのコンピューティングサービスの利用
- VPCやCloudFrontなどのネットワークサービスの利用
関連記事:クラウドコンピューティングの仕組みやメリット・デメリットを解説
3-3.Web開発
AWS SDKは、HTML、CSS、JavaScriptなどWebアプリのフロントエンドを構築するために必要なツールや、データベース、サーバー側プログラミング言語、フレームワーク、API などのバックエンドリソース等といったWeb開発に利用できます。
具体的には以下のようなことが可能になります。
- AWS SDKを使って、AWS S3に静的なWebサイトのホスティング
- API GatewayやLambdaに動的なWebアプリケーションのホスティング
- DynamoDBやRDSにWebアプリケーションデータの保存
3-4.IoTデバイスとの統合
AWS SDKを使用して、センサーと相互作用するIoTアプリケーションの作成や、環境からデータを監視、収集、分析するアプリケーションの作成が可能です。
たとえばIoT CoreやIoT Device ManagementなどのIoTサービスと連携することで、IoT機器の管理や、デバイス状況等の把握ができるようになります。
AWSなどクラウドに関するお役立ち情報やイベント情報などをNTT東日本のクラソルメールマガジンにて毎週配信しております。ぜひご登録いただき、今後のクラウド活用の参考にしていただければと思います。
4.AWS SDKが対応している10個の言語
AWS SDKが対応している主な言語は、JavaScript、Python、PHP、.NET、Ruby、Java、Go、Node.js、C++、SAP ABAPです。これらの言語は、Webやアプリケーション開発に広く使われている人気の高い言語です。
AWS SDKは、各言語に合わせて最適化されたライブラリやドキュメントを提供しています。ここでは、それぞれの言語に対応するAWS SDKの特徴を解説します。
4-1.JavaScript
AWS SDK for JavaScriptは、ブラウザ用のプログラミング言語であるJavaScriptを使ってAWSサービスに接続するSDKです。このAPIを使用して、Node.jsまたはブラウザ用のライブラリやアプリケーションを構築することが可能です。
PromiseやAsync/AwaitなどのモダンなJavaScriptの機能に対応しており、非同期処理を簡単に記述できます。
さらに、AWS SDK for JavaScriptはAWSのサービスに直接アクセスできるので、サーバーやデータベースを必要としないサーバーレスなアーキテクチャを実現できます。
4-2.Python
AWS SDK for Pythonは、「Boto3」という名前でも知られていて、AWSの各種サービスをPythonから操作するためのライブラリです。AWSが公式に提供しており、GitHubおよびPyPIのWebサイトで入手できます。
Pythonの豊富なライブラリやフレームワークと組み合わせて、Web開発やデータ分析、機械学習などのさまざまな用途に使えます。また、Pythonのオブジェクト指向の機能を活用して、AWSのサービスを操作することも可能です。
4-3.PHP
AWS SDK for PHPは、PHPアプリケーションのためのオープンソースのライブラリで、「Composer」という名前のパッケージ管理ツールで簡単にインストールできます。
PHPの人気の高いフレームワークやCMSと組み合わせて、Web開発やコンテンツ管理などに活用できます。PHPの名前空間やクロージャーなどの機能を活用して、AWSサービスの操作も可能です。
4-4.NET
AWS SDK for .NETは、AWS .NETの開発者にとって一貫性のあるライブラリセットを提供しています。AWSサービスを使って、スケーラビリティと信頼性の高い.NETアプリケーションを構築します。
WindowsやLinux、MacなどのOSで動作可能で、.NETのさまざまなプラットフォームやバージョンに対応しているのも特徴です。.NETの人気の高いフレームワークやツールと組み合わせれば、デスクトップアプリケーションやWebアプリケーション、ゲーム開発などに活用できます。
4-5.Ruby
AWS SDK for Rubyでは、ほとんどのAWSサービスにRubyクラスを提供しています。
Rubyで人気の高いフレームワークやライブラリと組み合わせて、Web開発やテスト自動化、データ処理などに用いることが可能です。
Rubyの動的な特徴やメタプログラミングの能力を活かして、AWSサービスのメタデータを自動的に生成したり、コードの簡潔さや可読性を高めたりすることもできます。
4-6.Java
AWS SDK for Javaは、JavaアプリケーションでAWSサービスを利用できるSDKです。「Maven」という名前のパッケージ管理ツールで簡単にインストールでき、高度の抽象化もサポートされているため、より簡素に開発を進められるでしょう。
WindowsやLinux、MacなどのOSで動作可能で、Javaのさまざまなプラットフォームやバージョンに対応しています。Javaのフレームワークやツールと組み合わせて、Web開発やエンタープライズアプリケーション、ビッグデータ分析などに使えます。
4-7.Go
AWS SDK for Goは、Goで開発されたアプリケーションでAWSサービスを利用できるSDKです。Goのフレームワークやライブラリと組み合わせて、Web開発やマイクロサービス、コマンドラインツールなどに使用できます。
またGoの構造体やインターフェース、関数などを使って、AWSのサービスを操作することも可能です。
4-8.Node.js
AWS SDK for Node.jpでは、Node.jp内でAWS SDK for JavaScriptを利用可能です。Node.jsのフレームワークやライブラリと組み合わせて、Web開発やモバイルアプリケーションのバックエンド、IoTデバイスの制御といった用途に活用できます。
Node.jsの非同期処理やイベント駆動などの機能に対応し、高性能でスケーラブルなコードを記述できます。
4-9.C++
AWS SDK for C++は、C++アプリケーションでAWSサービスを利用できるオープンソースのライブラリで、「CMake」という名前のビルドツールで簡単にインストールできます。
C++の標準ライブラリやモダンな機能に対応していて、効率的で安全なコードを書くことが可能です。C++の人気の高いフレームワークやライブラリと組み合わせることで、デスクトップアプリケーションやゲーム開発、機械学習などに利用できます。
4-10.SAP ABAP
AWS SDK for SAP ABAPは、ABAP開発者がSAP ABAP言語を使用してAWSサービスを利用できるようにするクライアントライブラリです。
SAPのシステムやデータとAWSのサービスを統合することができます。また、SAPのフレームワークやツールと組み合わせて、エンタープライズアプリケーションやビジネスプロセス、データ分析などに用いられます。
AWSなどクラウドに関するお役立ち情報やイベント情報などをNTT東日本のクラソルメールマガジンにて毎週配信しております。ぜひご登録いただき、今後のクラウド活用の参考にしていただければと思います。
5.AWS SDKを利用したアプリケーション開発ならNTT東日本にご相談ください
AWS SDKは、AWSサービスをプログラムから操作でき、アプリケーション開発を簡単に実行できる便利なツールです。しかし、利用するには多くの知識や経験が必要です。
AWS SDKでお困りのことがあれば、ぜひNTT東日本にご相談ください。AWSの認定パートナーであるNTT東日本は、AWSのサービスに関する豊富な知識と経験を持っています。貴社でのニーズに合わせて、AWS SDKを使用したアプリケーションの開発サポートや、AWSサービスを使用した設計や構築、運用や保守などのサポートをいたします。
不明点や気になる点がありましたら、以下の「クラウドに関するご相談・お問い合わせフォーム」よりお問い合わせください。
AWS SDKについてまとめ
本記事では、AWS SDKでできること、APIとの違い、対応言語について解説しました。AWS SDKは、AWSの各種サービスをプログラムから操作できるようにするための開発キットです。利用することで、アプリケーション開発にかかる時間とコストの削減や、品質・スピード向上などのメリットがあります。
JavaScriptやPythonなどの言語を利用してWebやアプリケーションの開発ができ、AWSリソースのコントロール、AWS S3へのデータ保存、DynamoDBやSQSへのデータ入出力などに活用できます。
AWS SDKの導入や利用についてお悩みのことがありましたら、ぜひNTT東日本へお気軽にご相談ください。
無料ダウンロード
自社のクラウド導入に必要な知識、ポイントを
この1冊に総まとめ!
あなたはクラウド化の
何の情報を知りたいですか?
- そもそも自社は本当にクラウド化すべき?オンプレとクラウドの違いは?
- 【AWS・Azure・Google Cloud】
どれが自社に最もマッチするの? - 情シス担当者の負荷を減らしてコストを軽減するクラウド化のポイントは?
- 自社のクラウド導入を実現するまでの具体的な流れ・検討する順番は?
初めての自社クラウド導入、
わからないことが多く困ってしまいますよね。
NTT東日本では
そんなあなたにクラウド導入に必要な情報を
1冊の冊子にまとめました!
クラウド化のポイントを知らずに導入を進めると、以下のような事になってしまうことも・・・
- システムインフラの維持にかかるトータルコストがあまり変わらない。。
- 情シス担当者の負担が減らない。。
- セキュリティ性・速度など、クラウド期待する効果を十分に享受できない。。
理想的なクラウド環境を実現するためにも、
最低限の4つのポイントを
抑えておきたいところです。
-
そもそも”クラウド化”とは?
その本質的なメリット・デメリット - 自社にとって
最適なクラウド環境構築のポイント - コストを抑えるための
具体的なコツ - 既存環境からスムーズにクラウド化を
実現するためのロードマップ
など、この1冊だけで自社のクラウド化のポイントが簡単に理解できます。
またNTT東日本でクラウド化を実現し
問題を解決した事例や、
導入サポートサービスも掲載しているので、
ぜひダウンロードして読んでみてください。
面倒でお困りのあなたへ
クラウドのご相談できます!
無料オンライン相談窓口
NTT東日本なら貴社のクラウド導入設計から
ネットワーク環境構築・セキュリティ・運用まで
”ワンストップ支援”が可能です!
NTT東日本が選ばれる5つの理由
- クラウド導入を
0からワンストップでサポート可能! - 全体最適におけるコスト効率・業務効率の改善を
中立的にご提案 - クラウド環境に問題がないか、
第3者目線でチェック
してもらいたい - 安心の24時間・365日の対応・保守
- NTT東日本が保有する豊富なサービスの組み合わせで
”課題解決”と”コスト軽減”を両立
特に以下に当てはまる方はお気軽に
ご相談ください。
- さまざまな種類やクラウド提供事業者があってどれが自社に適切かわからない
- オンプレミスのままがよいのか、クラウド移行すべきなのか、迷っている
- オンプレミスとクラウド移行した際のコスト比較を行いたい
- AWSとAzure、どちらのクラウドが自社に適切かわからない
- クラウド環境に問題がないか、第3者目線でチェックしてもらいたい
- クラウド利用中、ネットワークの速度が遅くて業務に支障がでている
クラウドを熟知するプロが、クラウド導入におけるお客さまのLAN 環境や接続ネットワーク、
クラウドサービスまでトータルにお客さまのお悩みや課題の解決をサポートします。
相談無料!プロが中立的にアドバイスいたします
クラウド・AWS・Azureでお困りの方はお気軽にご相談ください。