COLUMN
【機能別】Amazon Connectの料金を徹底解説|無料枠についても紹介
Amazon Connectとは、AWSが提供するクラウド型のコンタクトセンターサービスです。コンタクトセンターシステムや自動受付システムを構築・運用でき、電話や自動音声応答システム(IVR)などで顧客対応ができます。
また、AIや機械学習などの最新技術を活用して、顧客のニーズに応えるサービスも提供しています。この記事では、Amazon Connectの料金について、機能別に詳しく解説します。
Amazon Connectに関するご相談や利用料金の試算をご検討の方はお気軽にNTT東日本までお問い合わせください。デモ環境の貸し出しも行っております。
目次:
- 1.Amazon Connectの料金
- 1-1.クラウド型PBXとの料金構造の違い
- 2.Amazon Connectの通話料金
- 2-1.音声サービス利用料
- 2-2.テレフォニー利用料
- 3.Amazon Connectの機能別料金
- 3-1.チャット
- 3-2.タスク
- 3-3.最適化
- 3-4.Customer Profiles
- 3-5.Contact Lens
- 3-6.Voice ID
- 3-7.Wisdom
- 3-8.ケース
- 3-9.ガイド
- 4.Amazon Connectの料金を試算するための情報
- 4-1.Amazon Connectの料金試算例
- 5.Amazon Connectの無料利用枠
- 6.Amazon Connectを導入するならぜひNTT東日本にご相談ください
- 7.Amazon Connectについてまとめ
1.Amazon Connectの料金
Amazon Connectは、AWSが提供するクラウド型のコンタクトセンターサービスです。コンタクトセンターの運営に必要な機能をクラウド上で利用できるため、低コストで短期間にシステムを構築できます。
Amazon Connectには、通話機能やチャット機能などさまざまな機能があり、それぞれで料金項目が設けられています。Amazon Connectが持つ機能は以下のとおりです。
-
コンタクトセンター機能
コンタクトセンターとは、電話やメール、SMSやチャットなどさまざまな手段で顧客対応する部門を指します。
Amazon Connectでは、AWSを利用したさまざまな機能を活用してコンタクトセンターのフォローを行います。それにより、運用するための場所や機器に対して費用をかけて用意しなくても、コンタクトセンターの運用が可能です。 -
オムニチャネル対応
オムニチャネルとは、店舗、SNS、ECサイト、電話、メール、チャットなど、オフライン、オンラインを問わずあらゆるチャネルを活用して顧客との接点を作り出し、顧客にアプローチする戦略を指します。
Amazon Connectでは、通話やチャットによる問い合わせに対応しているため、システム上でシームレスな対応ができる特徴があります。そのため、顧客にとって最適な手段やタイミング、状況で問い合わせができ、柔軟な対応が可能です。それによって、顧客満足度の向上につなげられます。
また、通話やチャットでの対応内容はコンタクトセンターで一元管理されているため、担当のオペレーターが変更になっても、同じやり取りを繰り返すことがなくなるため、顧客体験の改善を図れます。
-
ノーコードによるIVRのコンタクトフロー設計
IVRとは、「音声による自動応答システム」を指します。
顧客からの電話に対して、自動音声でガイダンスを案内し、プッシュ操作で得た情報をもとに、顧客が聞きたい回答を自動音声で返答するなどといった機能があります。
IVRでは本来、コンタクトフローをシステムに導入する際は、プログラミングでコードを入力して組み込まなければなりません。
Amazon Connectでは、コンタクトセンターの管理者はプログラミング不要で、直感的にIVRのフローを設計できるようになっています。そのため、必要に応じたフローの編集や追加、削除ができ、スピーディーな運用や対応が可能です。 -
高音質オーディオ
コールセンターやコンタクトセンターでは、音質が悪いと相手の声がはっきりと聞こえず、お互いにフラストレーションを抱えてしまいます。
Amazon Connectのソフトフォンは、音質が優れているものを導入しているため、ネットワークが混みあって聞こえづらくなることや聞き返しなどの無駄な時間が発生することがありません。そのため、顧客とカスタマー双方にフラストレーションを感じさせない環境を提供できます。
なお、Amazon Connectの導入や注意点は、別記事「AmazonConnectとは|導入時のメリット・注意点を解説」で詳しく解説しています。
1-1.クラウド型PBXとの料金構造の違い
クラウド型PBXとは、インターネットを介して電話サービスを提供するシステムです。
電話回線の契約や各種回線の敷設が必要であり、単体では電話環境としては機能しない製品もあります。そのため、それぞれ契約を行う手間や各種契約、利用料の支払いなどの対応が発生します。
一方、Amazon connectは、AWS内で契約できるサービスを利用するため、各種契約・利用料金の管理が軽減されます。また、使用した機能や時間によって課金が変わってくるため、規模や需要に応じて柔軟に料金を調整できます。
Amazon Connectに関するご相談や利用料金の試算をご検討の方はお気軽にNTT東日本までお問い合わせください。デモ環境の貸し出しも行っております。
2.Amazon Connectの通話料金
Amazon Connectの基本サービスである通話機能には、「音声サービス利用料」「テレフォニー利用料」の2つの料金項目があります。詳細については以下のとおりです。
なおより具体的な料金については公式ページ「Amazon Connect の料金」をご確認ください。
2-1.音声サービス利用料
音声サービス利用料とは、通話にかかる利用料です。月額利用料はありませんが、1秒単位で課金されます。課金対象となる時間は、顧客が電話をかけて Amazon Connect につながってから会話終了までです。
音声サービス利用料は以下のような表になります。
通話タイプ | 料金(1秒あたり) |
---|---|
受信通話 | 0.018USD |
手動発信通話 | 0.018USD |
自動発信通話 | 0.025USD |
※2023年11月時点の料金です。
2-2.テレフォニー利用料
テレフォニー利用料とは、直通ダイヤルイン (DID) および通話料無料の電話番号利用料です。
音声サービス同様、月額利用料はありませんが、1日単位で課金されます。また、対象の電話番号で受信通話・発信通話した場合、音声サービス利用料とは別に1秒単位で課金されます。
テレフォニー利用料は、利用するリージョンにより異なります。ここでは、東京リージョンの利用料を紹介します。
通話タイプ |
電話番号利用料 (1日当たり) |
受信通話料 (1分あたり) |
発信通話料 (1分あたり) |
---|---|---|---|
直通ダイヤル (DID) | 0.10USD | 0.003USD | 0.0780USD |
料金無料通話 | 0.48USD | 0.08USD |
※2023年11月時点の料金です。
3.Amazon Connectの機能別料金
通話機能以外の機能について、それぞれの料金を紹介します。
なお、紹介する料金は2023年11月時点のものです。最新の料金は以下の公式ページをご確認ください。
3-1.チャット
チャットとは、Amazon Connectで提供されるテキストベースのコミュニケーションチャネルです。チャット使用料はメッセージ1件あたり0.004USDです。
3-2.タスク
タスクは、Amazon Connect で利用できるタスク管理機能です。コンタクトセンターエージェントのタスクの優先順位付けなどが行うことができ、業務の改善につなげることが可能となります。
タスク利用料は、タスク1個あたり0.04USDです。
3-3.最適化
最適化とは、Amazon Connect において人員配置を最適化させる機能です。
たとえば、過去の経験から問い合わせの量を予測したり、混む時間にスタッフの配置を適切に行ったりすることで、人件費削除や顧客満足度向上につなげることができます。
最適化機能の利用料は以下のとおりです。
科目 | 料金(1人あたり) |
---|---|
スケジュールを受け取る利用者 | 27USD |
予測がダウンロードまたは公開されている連絡先をキューに入れる利用者 | 27USD |
3-4.Customer Profiles
Customer Profilesは、Amazon Connect からの問い合わせ履歴情報を電話番号、住所、注文履歴などからの最近または現在の注文ステータスなどの顧客情報と組み合わせられる機能です。必要な情報と顧客情報を確認できるようになるため、パーソナライズの対応が可能となります。
Customer Profilesの利用料は以下のとおりです。
科目 | 1プロファイルごとの金額(1か月あたり) |
---|---|
Amazon Connectのデータのみを使用した場合 | 無料 |
アイデンティティレゾリューションやサードパーティーのデータを使用する場合 | 0.0025USD |
オブジェクトデータを使用する場合(100件あたり) | 0.0025USD |
3-5.Contact Lens
Contact Lensは、機械学習を利用してコンタクトセンターでの顧客とオペレーター間の会話を分析するサービスです。
Amazon Connect で通話した内容を書き起こしたり、感情を分析したりすることができます。また、問い合わせを自動的に分類したり、スーパーバイザーにリアルタイムでアラートを送ったり、E メール通知を送信したりするルールを作成することもできます。
Contact Lensの利用料は以下のとおりです。
科目 | 料金 |
---|---|
月間通話時間ごとの料金 | 0.015USD/分(最初の500万分) 0.0125USD/分(500万分以上) |
チャットメッセージあたり | 0.0015USD/1メッセージ |
1エージェントあたりの月次評価 | 12.00USD/月 |
画面録画 | 0.006USD/分 |
3-6.Voice ID
Voice IDは、声紋照合の機能です。
これまでの本人確認は、氏名や住所、電話番号を口頭で伝えて確認を行っていましたが、なりすましや盗聴等による個人情報漏えいのリスクがありました。
そのため、Voice IDでは、声紋は一人一人異なるため、自動的により正確な認証が可能となります。
Voice IDの利用料は1回の利用あたり0.025USDです。
3-7.Wisdom
Wisdomは、顧客からの問い合わせをAIで分析し、オペレーターへ顧客の問題解決に必要な情報を提供する機能です。
これにより、オペレーターは顧客からの問い合わせに際し、知識を持ち合わせていなくても対応することが可能となります。
Wisdomの利用料は、コンタクト1回あたり0.04USDです。
3-8.ケース
ケースは、コンタクトセンターで受けた問い合わせの中で、複数回にわたるやり取りや、事後のフォローが必要な例を管理、追跡することを可能にする機能です。
これにより、顧客へのフォローが継続的に可能になったり、事象のエビデンス保存ができたりします。
ケースの利用料金は、ケース作成1件あたり0.12USDです。
3-9.ガイド
ガイドは、担当者が顧客からの質問を解決するために、必要な情報に素早くアクセスできるための機能です。
チャット、電子メールなどを同じインターフェースに配置し、会話をひとつにまとめることで、エージェントはすばやく返信したり、より簡単にフォローアップが可能となります。
ガイドの利用料金は、送信される1メッセージあたり0.005USDです。
Amazon Connectに関するご相談や利用料金の試算をご検討の方はお気軽にNTT東日本までお問い合わせください。デモ環境の貸し出しも行っております。
4.Amazon Connectの料金を試算するための情報
では、Amazon Connectの料金はどのように試算したらよいのでしょうか。
まず、見積もるにあたって以下の情報が必要になります。
- 03、050番号の着信の平均通話時間・通話件数
- 0120番号の着信の平均通話時間・通話件数
- 発信の平均通話時間・通話件数
- 電話番号の種別 (03,0120,050,0800) と数量
次の項目で、ユースケースを元に考えてみます。
4-1.Amazon Connectの料金試算例
03番号×1、平均着信時間が5分、通話件数が5,000件/月の場合の料金を例に試算します。
- 音声サービス料金
0.018USD×3分×1,000件=54USD/月 - テレフォニー料金
電話番号保持費用:0.10USD×1番号=0.10USD/月
着信費用:0.003USD×3分×1,000件=9USD/月
- 合計(月額)
54USD+0.10USD+9USD=63.1USD となります。
5.Amazon Connectの無料利用枠
AWSでは、お試し利用や勉強への活用などのために無料枠を準備しており、Amazon Connectでも12か月限定の無料枠があります。
東京リージョンでは、以下の機能が無料枠の対象となります。
- 1か月あたり90分のAmazon Connectサービス使用量
- AWSリージョンがある国からの直通ダイヤルイン(DID)番号
- 1か月あたり30分のインバウンドDIDコール
- 1か月あたり30分のAWSリージョンがある国の番号へのアウトバウンドコール
6.Amazon Connectを導入するならぜひNTT東日本にご相談ください
Amazon Connectは、クラウド型のコンタクトセンターサービスとして、多くのメリットを提供します。しかし、導入には専門的な知識や経験が必要です。
そこで、NTT東日本では、Amazon Connectの導入支援サービスを提供しています。NTT東日本はAWSの認定パートナーであり、豊富な実績とノウハウを持っています。
また、NTT東日本が提供する「ボイスワープ」と組み合わせて、既存電話番号の変更をせずにコンタクトセンターシステムの構築が可能となります。
NTT東日本では、お客さまにAmazon Connectを実際体験していただくため、デモ環境の貸出も行っています。
7.Amazon Connectについてまとめ
この記事では、Amazon Connectの料金について、機能別に詳しく解説しました。
Amazon Connectの料金は、利用する機能や数量によって大きく変わります。自分のユースケースに合わせて、最適な料金プランを選択することが重要です。Amazon Connectの導入や検討など、お悩みのことがありましたらぜひNTT東日本へお気軽にご相談ください。
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