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クラウドECとは?類似サービス3つと特徴・料金・使いやすさなど徹底比較!
クラウドECとは、ECサイトを構築できるクラウドサービスのことです。
例えば、MakeShopエンタープライズやメルカートといったサービスが、ECクラウドにあたります。
クラウドEC上でECサイトを構築することで、更新の手間をかけずに、最新の機能・アップデート状態を利用しやすくなります。また、自分でサイトの運営に必要なサーバーやソフトウェアを準備・保守しなくてよい、カスタマイズしやすい、といったメリットもあります。
一方で、ソースコードは把握できない、利用し続ける限りコストはかかる、といった点に注意が必要です。
ECサイトが構築できるプラットフォームは、クラウドだけではないので、ASPのような別のプラットフォームと比較して、最適なほうを選ぶことが大切といえるでしょう。
この記事では、クラウドECの特徴・メリット・注意点、ASPとの比較、クラウドECが向いているケース・向いていないケースなど、最適なECプラットフォームを選ぶために必須のポイントを解説しています。
【この記事の内容】
- クラウドECとは
- クラウドECとASPなどを5つの視点から比較
- クラウドECと相性がよいケース
- クラウドECサービスのおすすめ3つ
後半では、クラウドECサービスのおすすめもご紹介していますので、具体的なサービス例をチェックしたいという場合にも、参考にしていただけるでしょう。
今回の内容を確認しておくことで、クラウドECについて基本的なことを理解し、クラウドECがニーズに合っているかどうかを判断できるようになります。「ECサイトの構築を検討している」という方は、当記事を参考にして、理想的なプラットフォームを選べるようになりましょう。
目次:
- 1.クラウドECとは
- 1-1.クラウドECの主なメリット
- 1-2.クラウドECの注意点
- 2.クラウドECとASPなどを3つの視点から徹底比較
- 2-1. カスタマイズのしやすさ重視なら「クラウドEC」
- 2-2. 情報セキュリティ対策の手軽さ重視なら「ECモール・ASP・クラウドEC」
- 2-3.導入にかかる期間の短さ重視なら「ECモール・ASP」
- 3.クラウドECと相性がよいケース
- 3-1.ECサイトのカスタマイズ性を重視したいケース
- 3-2.最新の機能などをサイトに取り入れることを重視したいケース
- 3-3.保守管理に割けるリソースがないケース
- 4.クラウドECサービスの代表例
- 4-1.GMOクラウドEC
- 4-2.メルカート
- 5.まとめ
1.クラウドECとは
クラウドECとは、ECプラットフォームの一種です。従来からある、ASPやパッケージなどと同様に、ECサイトを構築することができます。
また、文字通りクラウドサービスなので、
- サーバーの利用規模を柔軟に増減しやすい
- サイトの運営に必要なサーバーやソフトウェアを自分で準備・保守しなくてよい
- 従量課金である
などの特徴を備えています。
ここでは、クラウドECのメリット・注意点などの、基本的なポイントを確認しておきましょう。
1-1.クラウドECの主なメリット
クラウドECの代表的なメリットは、以下のとおりです。
◆クラウドECの主なメリット
- 常に最新の状態、情報セキュリティ環境を保てる
- カスタマイズしやすい
- 自分で機器類を保有しなくてよい
1-1-1.【メリット①】常に最新の状態を保てる
クラウドECでは、毎週のように、機能・情報セキュリティなどのアップデートが自動で行われます。そのため、常に最新の状態で運用しやすいのです。
パッケージなどでECサイトを構築する場合、数年もすれば使える機能が古くなったりするので、最新の環境を整えようとすると大規模な改修を自力で行う必要があります。
クラウドECであれば、そのような手間もコストも省き、運用しやすいといえるでしょう。
1-1-2.【メリット②】カスタマイズしやすい
サーバーの規模やECサイトの環境を自由にカスタマイズしたり、別のシステムと連携させたりしやすいことも、クラウドECの強みです。
例えば、生産者から直送できるシステムや、電話などサイト以外からの注文を自動で登録する機能など、さまざまなメニューを自由にカスタマイズしやすい傾向にあります。
また、販売管理システムと連携させて、ECサイトの売り上げデータ管理を効率化するといったことができるものもあります。
1-1-3.【メリット③】自分で機器類を保有しなくてよい
クラウドECは、クラウドサービスを提供する事業者側で、サーバーやソフトウェアを保有し保守管理を行います。
利用者側は、ECサイトの構築に要する機器類を自分で保有し、保守管理する機会を減らすことが期待できます。
保守管理のために人員を割く必要がないので、ECサイトを運営する負担を軽減しやすいのです。できるだけ業務を増やさずにECサイトを構築・運用したい場合に、クラウドECはおすすめです。
1-2.クラウドECの注意点
クラウドECには、以下のような、導入を検討するにあたり注意しておきたい点もあります。
◆クラウドECの注意点
- ソースコードは把握できない
- コストがある程度かかる
1-2-1.【注意点①】ソースコードは把握できない
クラウドECでは、ソースコードを把握できないことに注意しましょう。ソースコードとは、簡単に言うと、プログラミング言語で表示されるプログラムの設計内容のことです。
「プログラミング言語がわかる人材はいない」「特にソースコードを把握する必要がない」という場合は気にする必要は少ないですが、ソースコードを把握して細かく管理したいケースには向きません。
1-2-2.【注意点②】コストがある程度かかる
クラウドECは、他のECサイト構築のプラットフォームと比べて、コストが抑えられるわけではないことに注意が必要です。
サーバーやソフトウェアを購入・保有する必要がないので、コストが安いのではないかと考えがちですが、従量課金制なので、使い続ける限りコストは発生し続けます。
利用するサービスによっては、トータルコストは決して安くはないことを覚えておきましょう。
2.クラウドECとASPなどを3つの視点から徹底比較
ECプラットフォームには、クラウド以外にも、ECモールやASP(アプリケーションサービスプロバイダ)・パッケージなど、さまざまな種類があります。
代表的な3つの形態について、概要を見てみましょう。
ECモール |
|
---|---|
ASP(アプリケーションサービスプロバイダ) |
|
パッケージ |
|
ここでは、下記の代表的な4つのECプラットフォームについて、3つの視点から比較します。
どのECプラットフォームにしようか迷っている、ニーズに合ったものを選びたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
2-1. カスタマイズのしやすさ重視なら「クラウドEC」
代表的なECプラットフォームの、カスタマイズの自由度について見てみましょう。
以下のとおり、基本的に、ECモール・ASP・パッケージのカスタマイズ性は、低い傾向にあります。
クラウドECは、今回ご紹介するECプラットフォームの中では、カスタマイズしやすい傾向にあります。。
ECプラットフォームのカスタマイズのしやすさ | |
---|---|
ECモール |
|
ASP(アプリケーションサービスプロバイダ) |
|
パッケージ |
|
クラウドEC |
|
以上を踏まえると、カスタマイズのしやすさを何より重視するなら、クラウドECがよいといえるでしょう。
なお、ゼロからECサイトを構築するフルスクラッチという種類であれば、さらに自由にサイトをつくれます。
2-2. 情報セキュリティ対策の手軽さ重視なら「ECモール・ASP・クラウドEC」
手間や労力をかけなくても情報セキュリティの高い状況を保てるか、という情報セキュリティ対策の手軽さについて比べると、ECモール・ASP・クラウドECがおすすめです。
この3種類については、情報セキュリティ対策やアップデートを、プラットフォームを提供する事業者側で行ってくれるからです。そのため利用者側は、特に何もしなくても、情報セキュリティ対策が最新の状態で利用しやすいのです。
一方でパッケージにおいては、情報セキュリティ対策やその更新などを手動で処理しないといけない場合が多く、「手軽さ」は低めになりやすいといえるでしょう。
ECプラットフォームの情報セキュリティ | |
---|---|
ECモール |
|
ASP(アプリケーションサービスプロバイダ) |
|
パッケージ |
|
クラウドEC |
|
2-3.導入にかかる期間の短さ重視なら「ECモール・ASP」
最後に、ECプラットフォームを選んでからECサイトを利用できるようになるまでの期間を確認してみましょう。
導入にかかる期間の短さで選ぶなら、最短で即日から運用開始できるECモールです。また次点で、最短で1ヶ月程度で運用を始められるASPもよいでしょう。
ECプラットフォームの導入にかかる期間 | |
---|---|
ECモール |
|
ASP(アプリケーションサービスプロバイダ) |
|
パッケージ |
|
クラウドEC |
|
基本的に、カスタマイズの自由度が高いECプラットフォームほど、運用開始までにかかる時間も長くなる傾向にあることを覚えておきましょう。
3.クラウドECと相性がよいケース
これまでにご紹介した特徴を踏まえると、以下のようなケースで、クラウドECは相性がよいといえるでしょう。
クラウドECと相性がよいケース |
---|
1. ECサイトのカスタマイズ性を重視したいケース 2. 最新の機能などをサイトに取り入れることを重視したいケース 3. 保守管理に割けるリソースがないケース |
ここでは、なぜ上記のケースでクラウドECとの相性がよいのかを、もう少し詳しく説明していきます。
3-1.ECサイトのカスタマイズ性を重視したいケース
構築するECサイトについて、サイトのデザインや機能性などのカスタマイズ性の高さを重視したいというニーズがあるケースでは、クラウドECと相性がよいでしょう。
クラウドECは高いカスタマイズの自由度があるからです。カスタマイズの自由度は高いにもかかわらず、導入時にパッケージほど費用がかからない傾向にあります。
クラウドタイプに抵抗がないなら、ぜひ検討してみたいECプラットフォームといえます。
3-2.最新の機能などをサイトに取り入れることを重視したいケース
新しい機能やサービスを、手間をかけずにECサイトに取り入れたいと考えるなら、クラウドECが向いているでしょう。
クラウドECは、定期的に新たな機能・サービスがリリースされ、簡単にサイトに組み込みしやすいので、その時の流行に合わせて柔軟にサイトをカスタムできる傾向にあります。
パッケージであれば、例えば「スマートフォンにも対応させたい」というだけでも改修が必要になるなど、手間や改修費用が発生してしまいます。しかし、クラウドECであれば、新たな機能を選択し反映させるだけなので、ストレスフリーな運用が実現できる可能性が高いのです。
3-3.保守管理に割けるリソースがないケース
「人員が限られている」「専門知識を持った人材がいない」など、ECサイトのサーバーやプログラムの保守管理に割ける人材がいない場合は、クラウドECがおすすめのケースと言えるでしょう。
クラウドECでは、ECサイトの運用に必要な機器類の保守管理は、すべてサービスを提供する事業者側で行う場合が多いからです。
ECサイトの運営に伴う負担を少しでも減らしたいなら、クラウドECを優先的に検討してみましょう。
4.クラウドECサービスの代表例
クラウドECのサービスには、多種多様なものがあります。ここでは、さまざまなECサイト構築に活用しやすく、実績も多いクラウドECの例をご紹介します。
クラウドECサービスの代表例 | |
---|---|
GMOクラウドEC |
|
メルカート |
|
クラウドECとはどのようなプラットフォームなのか、具体的なイメージをつかむための参考にしてみてください。
4-1.GMOクラウドEC
GMOクラウドECは、中規模から大規模のECサイトや専門性の高いサイトにも対応できるクラウドECです。
拡張性が高いので、こだわりを詰め込んだサイトをつくりやすいです。また、既存のECサイトのリプレイスをサポートしているのも魅力です。
GMOクラウドECの概要 | |
---|---|
特徴 |
|
料金 |
|
GMOクラウドECが特に向いているのは、事業目的やニーズにあわせたこだわりのサイトをつくりたい場合、既存のECサイトがある場合などです。
公式ホームページ:GMOクラウドEC
4-2.メルカート
メルカートは、ジャンル別のおすすめ機能パックや構築サポートが充実しており、初心者でも安心して使いやすいクラウドECです。
ECパッケージ「ecbeing」がベースになっており、将来的にさらにサイトを拡張したい場合は、こちらのプラットフォームへの乗り換えもスムーズに行いやすいです。
また、集客からCRMまで、EC専門スタッフがサポートできるので、「ECサイトの運営自体初めて」という場合でも使いやすいでしょう。
GMOクラウドECの概要 | |
---|---|
特徴 |
|
料金 |
|
公式ホームページ:メルカート
※本記事に記載されている会社名、サービス名、商品名は、各社の商標または登録商標です。
5.まとめ
クラウドECとは、ECプラットフォームの一種です。従来からあるASPやパッケージなどと同様に、ECサイトを構築することができます。また、以下のような点が特徴です。
- サーバーの利用規模を柔軟に増減させやすい
- サイトの運営に必要なサーバーやソフトウェアを、自分で準備・保守しなくてよい
- 従量課金である
ECプラットフォームには、クラウド以外にも、ECモールやASP(アプリケーションサービスプロバイダ)・パッケージなど、さまざまな種類があります。代表的な3つの形態は、以下のとおりです。
ECモール |
|
---|---|
ASP(アプリケーションサービスプロバイダ) |
|
パッケージ |
|
クラウドECの特徴を踏まえると、以下のようなケースで、クラウドECは特に向いています。
クラウドECとの相性がよいケース |
---|
1. ECサイトのカスタマイズ性を重視したいケース 2. 最新の機能などをサイトに取り入れることを重視したいケース 3. 保守管理に割けるリソースがないケース |
クラウドECは、常に最新の状態を保てる・カスタマイズしやすい・自分で機器類を保有しなくてよいなど、メリットの多いECプラットフォームです。
ECサイトの構築やプラットフォームの変更を計画しているなら、今回ご紹介した内容を参考に、クラウドECの採用を検討してみましょう。
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