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クラウド監視とは?必要な理由・特徴・成功ポイントをわかりやすく解説

クラウド監視とは、利用しているクラウドサービスの稼働状況を確認して必要な対応を行い、パフォーマンスを最大化させることです。

クラウドサービスでは、サービスとして提供されるインフラやリソース類の管理は、クラウドサービス提供事業者側で行います。そのため、監視は不要ではないかと思われがちですが、クラウド環境でも、以下のような理由から監視は必要です。

◆クラウド監視が必要な理由

  • クラウド環境でも、自分で管理すべき部分がある
  • 障害発生時に速やかに対応できるよう、日頃からの監視が欠かせない
  • 情報セキュリティリスクを下げるために必要

オンプレミスと同様に監視自体は必要なクラウド環境ですが、オンプレミスと比べて、監視すべき範囲や注力すべきポイントが異なります。

クラウド監視では、「どういう項目を監視すべきなのか」「オンプレミスとは何が違うのか」を正確に把握しておくことで、業務の負担を軽減し、効果的に監視できる可能性が高くなるでしょう。

今回は、クラウド監視について、その特徴や必要な理由、とくに必要なケース、代表的な監視項目、オンプレミスとの違いなど、有効なクラウド監視を行うために、重要になるポイントを解説します。

【この記事の内容】

  • クラウド環境でも監視は必要!その理由とは?
  • クラウド監視の特徴
  • クラウド監視が特に必要なケース
  • クラウド監視を成功させるためのポイント

後半では、クラウド監視に役立つツールやポイントなどもご紹介しています。「実践的な内容も把握しておきたい」という場合にも、お役立ていただけるでしょう。

今回ご紹介する内容をチェックすれば、クラウド監視について基本的なことを把握し、自社ではどのような対応が必要なのかがわかるようになります。クラウドのパフォーマンスを最大限発揮させるためにも、この機会にクラウド監視の基本を押さえておきましょう。

1.クラウド環境でも監視は必要!その理由とは?

クラウド監視とは、利用しているクラウドサービスの稼働状況をユーザー側で確認して必要な対応を行い、パフォーマンスを最大化させることです。

例えば、クラウド上で稼働するWebサイトの稼働状況や、ストレージへのアクセスログなどを監視することが挙げられます。

クラウド監視とは?
概要
  • 利用しているクラウドサービスの稼働状況をユーザー側で確認
  • 状況に応じて必要な対応を行い、パフォーマンスを最大化させる
  • クラウド上で稼働するWebサイトの稼働状況
  • ストレージへのアクセスログ など
特徴
  • ハードウェアについては、監視する必要がない場合が多い
  • 基本的にツールを使って自動で行う
  • パフォーマンスや情報セキュリティに重点をおいて監視する

クラウド監視の特徴について、詳しくは後述しますが、ハードウェアについては、基本的に監視する必要がない場合が多いです。

確かにクラウドでは、サービスとして機能の提供を受ける部分のサーバー機器類・リソース(サーバー・OSなど)の管理は、クラウドサービス提供事業者側で行います。

しかし、パフォーマンスの最大化や情報セキュリティ対策の徹底をするためには、日頃から自分たちで監視できる範囲は監視し、必要な対応を迅速に行う必要があるといえるでしょう。

◆クラウド監視が必要な理由

  • クラウド環境でも、自分で管理すべき部分がある
  • 障害発生時に速やかに対応できるよう、日頃からの監視が欠かせない
  • 情報セキュリティリスクを下げるために必要

以下では、クラウド監視が必要である理由について、もう少し詳しく説明していきます。

1-1.クラウド環境でも、自分で管理すべき部分がある

クラウド環境でも、使用する機能・リソース量や連携させるシステムなどは、自分で管理する必要があります。

全体的なワークフローを確認して、最適な機能やリソースになるよう調整することで、コストを最小化しパフォーマンスを最大化させることに、つながるからです。

例えば、ECサイトを構築後、想定よりアクセス量が減少し、リソースが過大になっている部分があるとします。こういった場合に、クラウド監視で速やかに余剰などを見つけてリソースを最適化することで、性能を維持しながらコストを抑えることができる可能性が高まります。

1-2.障害発生時に速やかに対応できるよう、日頃からの監視が欠かせない

障害発生時にすぐに対応するためにも、日頃から監視を行い、早期発見することも欠かせないでしょう。

クラウドサービスを利用していても、アプリケーションの反応が遅い・ネットワークに異常が発生する・ツール間の連携がうまくいかないなど、想定外のトラブルは発生しうるからです。

障害に速やかに対応できないと、顧客へのサービス提供が滞ったり、業務が停止したりするリスクがあります。ひいては、取引先などの信用を失う結果にもなりかねないので、クラウド監視は重要なのです。

1-3.情報セキュリティリスクを下げるために必要

情報セキュリティリスクを下げるためにも、クラウド監視は重要です。

クラウドサービス側でも情報セキュリティ対策を行ってはいますが、サイバー攻撃は複雑化・巧妙化の一途をたどっており、完全に防ぐのは難しいといえるでしょう。自社で情報セキュリティ対策を行っていたとしても、攻撃のリスクをゼロにすることはできません。

そこで、クラウド監視を導入しておくことで、異変にいち早く気付く機会を増やすことにつながります。。攻撃を受けてしまっても、早期に気付いて対策を取れば、被害を最小限にとどめられる可能性が高まります。

2.クラウド監視の特徴

クラウド監視の特徴としては、

  • 基本的にツールを使って自動で行う
  • パフォーマンスや情報セキュリティに重点をおいて監視する

などが挙げられます。

ここでは、クラウドの特徴を理解するうえでポイントとなる、具体的なクラウド監視項目・オンプレミスとの違い・クラウド監視に役立つツールの代表例について、確認していきましょう。

2-1.クラウド監視の基本的な項目

クラウド監視で確認する基本的な項目には、稼働状況、異常の確認・検知・通知、CPU・メモリ・ディスクの負荷などが挙げられます。

それぞれの項目について、監視内容を、ポイントを絞って確認しておきましょう。

クラウド監視の基本的な項目
稼働状況の把握
  • 死活監視ともいう
  • システムやソフトウェア・ミドルウェア・ネットワークなどが正常に稼働しているかどうかを、常時確認する
異常の確認・検知など
  • サービス監視ともいう
  • 稼働はしていても何らかの異常な動作を検知したら速やかに通知するようにして、障害やサイバー攻撃の早期発見につなげる
CPU・メモリ・ディスクの負荷
  • リソース監視ともいう
  • CPU・メモリ・ディスクに負荷がかかり過ぎていないかをチェックすることで、サーバーダウンの予防や今後のリソース配分について検討する材料とする

2-2.クラウド監視とオンプレミス監視の違い

オンプレミスのシステム・サーバーなどの監視と異なり、クラウド監視では、ハードウェアについては、基本的に監視する必要がない場合が多いです。OSから上のレイヤー(ソフトウェア)の監視と障害対応に注力するように心掛けることが、オンプレミスと比較した際の、クラウド監視の特徴といえるでしょう。

また、クラウド監視では、クラウドサービス提供事業者側で準備している監視ツールを活用することで、効果的に監視がしやすいことも特徴です。そのため、監視専用のツールとクラウドサービスが提供するツールの2種類を使うことが、効率的に監視業務を行うポイントとなります。

クラウド監視とオンプレミス監視の違い
クラウド監視
  • ハードウェアは監視しない
  • 監視専用ツールと、クラウドサービス側で準備している監視ツールを使う
オンプレミス監視
  • ハードウェアからOS・ソフトウェアまで、すべてのレイヤーを監視する
  • 監視専用ツールで監視する

2-3.クラウド監視に役立つツールの代表例

クラウド監視は、基本的にツールを使って自動で行うとお伝えしましたが、具体的にはどのようなツールを使用するのか、気になっている方も多いでしょう。

クラウド監視に役立つツールの代表例として、クラウドサービス側で準備している監視ツールと、監視専用ツールの2種類をご紹介します。

クラウド監視に役立つツールの代表例
AWS CloudWatch
  • Amazon Web Services(AWS)を監視するためのサービス
  • 標準メトリクスは無料で使える
  • AWSなどのログやリソースが監視しやすい
  • ※公式ホームページ:Amazon CloudWatch
Zabbix
  • オープンソースの監視専用ツール
  • 20年以上の運用実績があり、世界の大手企業で使われている
  • クラウド監視はもちろん、ネットワークやサーバー・NASなど、さまざまな監視に対応
  • 機能が豊富で使いやすい
  • ※公式ホームページ:Zabbix

3.クラウド監視が特に必要なケース

基本的に、クラウド監視は、どこの企業でも行うのが望ましいといえるでしょう。

特に、以下のように、クラウドを取り入れているシステムに障害が発生すると大きな損失に発展しやすいケースでは、できるだけ速やかに万全の監視体制を整える必要があります。

クラウド監視が特に必要なケース

1. クラウド上でECサイトを運営している

2. 社内の重要なシステムをクラウドで構築している

各ケースについて、順番に見ていきましょう。

3-1.クラウド上でECサイトを運営している

クラウド上でECサイトを運営しているなど、顧客向けサービスをクラウド上で運営しているなら、クラウド監視を行いましょう。

クラウド監視を行っていなかったために、障害やサイバー攻撃への対応が遅れてサイトが止まってしまうと、

  • 売上が得られなくなる
  • 安定的にサービスや商品を提供できない企業とみなされ、顧客の信頼を失う

など、大きな損失が発生する可能性があるからです。

3-2.社内の重要なシステムをクラウドで構築している

日々の業務で必須のシステムや個人情報・機密情報を取り扱うシステムなどを、クラウド上で運用している場合も、特にクラウド監視をしっかりと行うケースにあたります。

その理由は、以下のような、大きな悪影響が発生する可能性があるからです。

  • 基幹システムが停止すると、業務が停止してしまう
  • 支払いに関係するシステムであれば、支払いが滞るリスクがある
  • 個人情報・機密情報を取り扱うシステムのサイバー攻撃にすぐに気付けないと、情報漏えいに発展する

障害の発生やサイバー攻撃を完全になくすことは難しいので、クラウド監視を徹底させて早期対応をすることで、被害を最小限に食い止められる可能性を高めるようにしておきましょう。

4.クラウド監視を成功させるためのポイント

監視業務の負担を最小限に抑えて、監視の効果を最大化するためには、以下のようなポイントを意識して進めることが大切です。

クラウド監視を成功させるためのポイント

1. 情報セキュリティリスクの軽減を重視する

2. ワークフローをチェックする

3. 運用状態を把握しておく

以下では、各ポイントの内容を説明していきますので、参考にしてみてください。

4-1.情報セキュリティリスクの軽減を重視する

繰り返しお伝えしているところですが、クラウド監視では、情報セキュリティリスクの軽減を重視することが大切です

エンドポイントの動作状況やデータのスキャンなどを徹底させ、重要なデータの流出や改ざんを防げる可能性を高めましょう。

4-2.ワークフローをチェックする

クラウドで運用しているシステムやアプリケーションのパフォーマンスを最大化するには、ワークフローをチェックすることも重要です

具体的には、システムやアプリケーションのどの段階で、どれくらいのリソースを使っているのかを、把握する必要があります。フローの各段階のリソース状況がわかることで、現在のボトルネックや、リソースが余っている部分などを、把握することにつながるからです。。

各段階のリソース配分を最適化することで、パフォーマンスを効果的に高めるためにも、チェックしましょう。

4-3.運用状態を把握しておく

クラウド監視の効果を最大化するには、通常時の運用状態を正しく把握しておきましょう。

問題のない状態のシステムの動きや操作ログなどを把握しておくことで、異常が発生したときに、その状態が異常であることをすぐに見分けるために必要だからです。

例えば、システム上の機密データへのアクセスログが、どの時間帯にどの程度の数であれば平均的な状態なのかわかっていれば、いつもと違う時間のアクセスログを「怪しい」とすぐに見分けることができるでしょう。

日頃から、どういう運用がなされているのかデータを分析しておくことで、些細な変化も見逃さないようにしてください。

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2. 見えないコストも可視化!総合的な高コストパフォーマンスを実現しやすい

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まずは、お気軽にお話をお聞かせください。

  • 「Amazon CloudWatch」は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
  • Microsoft Azureは、Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。

6.まとめ

クラウドサービスを使ってシステムなどを運用する場合でも、監視は必要です。

パフォーマンスの最大化や情報セキュリティ対策の徹底をするためには、日頃から自分たちで監視できる範囲は監視し、必要な対応を迅速に行う必要があるからです。

◆クラウド監視が必要な理由

  • クラウド環境でも、自分で管理すべき部分がある
  • 障害発生時に速やかに対応できるよう、日頃からの監視が欠かせない
  • 情報セキュリティリスクを下げるために必要

クラウド監視の特徴としては、

  • 基本的にツールを使って自動で行う
  • パフォーマンスや情報セキュリティに重点をおいて監視する

などが挙げられます。

また、オンプレミスのシステム・サーバーなどの監視と異なり、クラウド監視では、ハードウェアについては基本的に監視する必要がない場合が多いです。OSから上のレイヤー(ソフトウェア)の監視と障害対応に注力するように心掛けることが、オンプレミスと比較した際の、クラウド監視の特徴といえます。

クラウド監視とオンプレミス監視の違い
クラウド監視
  • ハードウェアは監視しない
  • 監視専用ツールと、クラウドサービス側で準備している監視ツールを使う
オンプレミス監視
  • ハードウェアからOS・ソフトウェアまで、すべてのレイヤーを監視する
  • 監視専用ツールで監視する

特に、以下のように、クラウドを取り入れているシステムに障害が発生すると大きな損失に発展しやすいケースでは、できるだけ速やかに万全の監視体制を整える必要があります。

クラウド監視が特に必要なケース

1. クラウド上でECサイトを運営している

2. 社内の重要なシステムをクラウドで構築している

監視業務の負担を最小限に抑えて、監視の効果を最大化するためには、以下のようなポイントを意識して進めることが大切です。

クラウド監視を成功させるためのポイント

1. 情報セキュリティリスクの軽減を重視する

2. ワークフローをチェックする

3. 運用状態を把握しておく

クラウドのパフォーマンスを最大限発揮させるためには、クラウド監視は欠かせません。今回ご紹介した内容を踏まえて、業務負担を少なくして効果を最大化できるクラウド監視を実践してみてください。

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