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データマネジメントとは?メリットやデメリットについて徹底解説

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データマネジメントとはデータを管理することで、データを適切に活用できるようにし、ビジネスにつなげることです。

管理といってもその意味合いは幅広く、データを蓄積しておくシステムの構築や設定、データのセキュリティ管理、データ品質の管理、それらを維持するための取り組みなども含まれます。

そんなデータマネジメントがなぜ注目されているかと言うと、世の中が情報化社会になるにつれて、「データを上手く活用してビジネスや生活を向上させていく」といった時代に変わってきたからです。

実際にデータマネジメントを導入すれば、今まで何となく活用していたデータを適材適所で使えるようになり、ビジネスにつなげられる可能性があります。

しかし注目されているからといって、闇雲にデータマネジメントを取り入れることは、適切な判断とは言えません。メリットがある一方で、デメリットもあるからです。

メリット デメリット
  • データを元に迅速な意思決定ができる
  • 業務の効率化につながる
  • 非構造化データも管理できる

  • データのセキュリティを強化できる
  • メリットや目標を明確にしなければ運用の許可をもらうのが難しい
  • 組織間や階層間での連携が難しい

データマネジメントは、上記のメリットやデメリットを踏まえた上で、本当に必要であれば取り入れるべきです。

そこで本記事では、

  • データマネジメントを取り入れるメリットとデメリット
  • データマネジメントの必要性や実際に何をすべきなのか
  • 成功させるためのポイント
  • 導入すべき企業の特徴

といった項目を、徹底的にわかりやすく解説しています。

この記事を読めばデータマネジメントを導入すべきかの判断の助けとなるので、ぜひ最後まで目を通してみてください。

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1. データマネジメントとは

冒頭でもお伝えした通り、データマネジメントとは簡単に言い表すと、データを管理することです。しかし管理と言ってもやることは多く例えばそのデータを蓄積しておくシステムの構築や設計、データのセキュリティ管理、データ品質の管理、それらを維持するための取り組みなど多岐に渡ります。

またデータマネジメントの対象となるデータも幅広く、構造化データ・非構造化データに関わらずさまざまなビジネスデータやデータのデータであるメタデータまで管理する必要があります。

ここではそんなデータマネジメントを導入する目的とその必要性、そして実際にどんなことをするのかを説明していきます。

1-1. データマネジメントの目的

データマネジメントの最大の目的は、データを管理することではありません。データを管理することによって適切に活用できるようにし、ビジネスにつなげることです。

データはいわば情報資産。その情報資産を適切に管理し活用することが、今後の時代で企業が生き残っていくためのカギとなります。というのも今後はDX(デジタルトランスフォーメーション)の時代と言われているからです。

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、2018年に発表された経済産業省のレポートで、以下のように定義されています。くわしくは「デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?分かりやすく解説します」をお読みください。

〇DX(デジタルトランスフォーメーションとは)

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

実際に情報化社会になっていくにつれ、人々の価値観の多様化や消費者心理の複雑化などにより、データの価値は重要視されています。

1-2. データマネジメントの必要性

あらゆる企業で、日々多くの新しいデータが収集され、蓄積されたデータをビジネスに利用しています。たとえば以下のようなデータです。

  • 顧客データ
  • 商品データ
  • 販売データ
  • 販売実績データ
  • 音声ファイルや画像、動画ファイルなどのデータ

しかしせっかくデータを収集して蓄積しているにも関わらず、適切に活用できていない企業が多くあるのも事実です。データを活用する業務は増え続ける一方で、上手くビジネスに活用できていないのが現状と言えるでしょう。

しかしデータマネジメントを導入することで、データを適切に管理し、ビジネスに活用できるようになります。

1-3. データマネジメントを構成する11の領域

では実際に何をすればいいのかというと、まずはデータマネジメントの11個の領域の中で、自社はどこが弱いのかを把握するところから始めます。

データマネジメントと聞くと難しいイメージを持つかもしれませんが、以下のように領域を分けて考えると、理解しやすいかと思います。

領域 何をするか

データアーキテクチャ

データとビジネスの繋がりを俯瞰図に書き出す

データストレージとオペレーション

データベースを設計・実装・サポートする

データ統合と相互運用性

データの移動を効率的に管理する

データモデリングとデザイン

各データの関連性を図示する

マスターデータ管理

最新かつ一貫性があり、信頼性のあるデータを管理する

ドキュメントとコンテンツ管理

データベースの外にある非構造化データを管理する

データセキュリティ

リスクのあるデータを分類し、管理のためのルールを定める

データ品質

データ品質の基準を定め、現状を測定し、向上のための施策を打つ

データウェアハウスとビジネスインテリジェンス

データベースを構築し、分析や機械学習、業務のためにデータを提供する

メタデータ管理

データを説明するデータを管理する

データガバナンス

全体の指針とルールを定め、組織的な意思決定を行う

参考:ゆずたそ著「データマネジメントが30分でわかる本」

データマネジメントは、上記11個の領域をそれぞれ強化することで、蓄積されたデータから効率的に情報資産としての価値を、引き出せるようになります。

つまり今まで収集して蓄積していたにも関わらず、使いこなせていなかった膨大なデータを、適切に活用できるようになるのです。

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2. データマネジメントを行うメリット4つ

ここからはデータマネジメントを行うメリットについて説明します。メリットは以下の4つです。

  • データを元に迅速な意思決定ができる
  • 業務の効率化につながる
  • 非構造化データも管理できる
  • データのセキュリティを強化できる

以下でそれぞれについて、説明していきます。

2-1. データを元に迅速な意思決定ができる

データマネジメントでは、さまざまなシステムのデータを一つの場所にまとめて蓄積し、経営分析に使えるよう整理する「データウェアハウス」といった管理システムを用います。

今までは以下のようにシステムごとにさまざまな場所にデータを保管しており、目的のデータを探したり古いデータを削除するのに、手間や時間がかなりかかっていました。

  • 人事部:A社の人事管理システムにデータを保管
  • 経理部:B社の会計システムにデータを保管
  • 営業部:C社の顧客管理システムにデータを保管

しかし「データウェアハウス」を用いれば、たとえば顧客関係のデータや会計システムのデータ、人事管理のデータなどを統合して、時系列順で整理できます。

また企業に蓄積された膨大なデータを分析して、その結果を各部署の戦略を立てる際や、経営の意思決定に活用できる「ビジネスインテリジェンス」といった手法も、データマネジメントの一環です。

この「データウェアハウス」や「ビジネスインテリジェンス」を活用することで、経験だけに頼ることなく分析されたデータを元に戦略を立てられたり、迅速な意思決定ができるようになります。

2-2. 業務の効率化につながる

データマネジメントを取り入れることで、さまざまな業務の効率化が可能です。以下に3つの例を紹介します。

①データ統合をスムーズに行える

データマネジメントでは、ETLを管理することで、データを使う業務の効率化につながります。

〇ETLとは

  • Extract:データソースを抽出
  • Transform:データを一定の規則や関数に従って変換
  • Load:データウェアハウスに書き出し

データの移動や変換を管理することでデータの品質が向上するほか、システムごとのデータを、データウェアハウスに統合する際にスムーズに行えるのが利点です。

②さまざまな角度からデータを見つけられる

データマネジメントでは「メタデータ」を管理することで、データの利用者それぞれの着眼点から、データを見つけられるようになります。

メタデータは本体のデータに関する付帯情報です。たとえばファイルのメタデータとしては、

  • 名前
  • 種類
  • サイズ
  • 作成日時
  • 更新日時

などがあります。ファイルのプロパティに記載されている付帯情報です。これらメタデータを管理することで、データの利用者が必要な情報をすぐに見つけられるだけでなく、データの重要性や性質も分析できるのもメリットと言えます。

③関連データをすぐに確認できる

データマネジメントの1つである「データモデリング」によって、関連するデータを確認したいときにもすぐに検索できるようになります。「データモデリング」とはデータ同士の関係性などをデザインすることです。

以下の例を見てみましょう。

ダンススクールを経営しており、最初は1校だけだったので生徒の情報を管理しやすかったが、現在は全国に10校も展開している。そのため生徒の月謝管理や出席状況などを、確認したいときにすぐに探せなかった。

しかし「データモデリング」を行い、それぞれのスクールに在籍している生徒一覧のデータを、学校コードで紐づけた。

東京の学校コード:0001 在校生:Aさん、Bさん 
大阪の学校コード:0002 在校生:Cさん、Dさん 

たとえば東京の学校コード「0001」を検索すると、在校生であるAさんやBさんを含む東京の生徒が一覧で表示され、そこから1人1人の情報を確認できるようになった。その結果、生徒の情報の確認をスムーズに行えるようになった。

上記のように、データ同士の関係性をデザインすることで、業務の効率化につながります。

2-3. 非構造化データも管理できる

データには以下の2種類があります。

  • 構造化データ:Excelなどで表現される列や行の概念をもつデータ
  • 非構造化データ:WordやExcelなどで作成した文章ファイルや画像、動画、音声ファイルなど

非構造化データには、たとえば以下のようなものがあります。

  • Wordファイル:新商品の企画書、プロジェクトの計画書など
  • Excelファイル:毎月の売上管理表、決算書など
  • PDFファイル:取引先との契約書、請求書など

非構造化データは構造化データと比べると、重要なファイルが多いにも関わらず、管理が行き届いていないことが多くあります。

しかしデータマネジメントでは、上記のような非構造化データの管理も可能です。非構造化データを管理することで、データが必要なときにすぐに抽出できたり、機密情報に対するセキュリティを強化できます。

2-4. データのセキュリティを強化できる

データは企業の資産であり、とくに個人を特定できる情報や財務情報、医療情報、知的財産を保護することは、最重要事項と言えます。不正アクセスなどによりデータが流出した場合、企業だけの損害に留まらず、顧客の信頼も失ってしまうからです。

しかしデータマネジメントを行うことで、セキュリティを強化し、データの流出を防ぐことが可能になるのです。たとえばセキュリティポリシーやデータの取り扱いルール、アクセス権限などを細かく定めて、監視及び管理することで、データの流出を防ぎます。

〇アクセス権限を設定する場合は、各データの機密性レベルを以下の4つに振り分けて判定する

  • 公開用のデータ
  • 社外秘のデータ
  • 制限付きの機密データ(部長以上の管理職しか見れないなど)
  • 登録者限定の機密データ(有料会員だけしか見れないなど)

〇社内のデータから、規制するカテゴリーのデータを判定する

  • 個人識別情報
  • クレジットカード情報
  • 財務データ
  • 営業秘密など

上記のように、データのセキュリティレベルやルールを定めて管理することは、データセキュリティの強化につながります。

3. データマネジメントを行うデメリット2つ

前章ではデータマネジメントを行うメリットについて説明しましたが、もちろんデメリットもあります。デメリットは以下の2つです。

  • メリットや目標を明確にしなければ運用の許可が難しい
  • 組織間や階層間での連携が難しい

いかに社内にデータマネジメントを取り入れるべきかを上手く伝えられるか、浸透させられるかが、2つのデメリットの共通するカギと言えます。

2章のメリットと併せて、データマネジメントを導入するかの判断材料として、参考にしてみてください。

3-1. メリットや目標を明確にしなければ運用の許可が難しい

データマネジメントに注力して得られるメリットや目標を明確にしておかなければ、会社側は「労力やコストの割には得られるものが少ない」と判断し、予算を組んでもらえない可能性があります。

もしくは予算が組まれたとしても、現在使っているシステムを改修するだけなど小規模で終わり、結果、何の成果も得られないことも考えられます。

まずはデータマネジメントのどの領域ができていないか、もしくは足りていないのかを調査して、現状を把握するところから始めましょう。そして組織の事業戦略に沿ってデータマネジメントに注力した結果、会社にどんなメリットがあるのか、目標は何なのかを明確にしましょう。

3-2. 組織間や階層間での連携が難しい

企業規模が大きくなるほど組織の細分化が進み、部署同士やプロジェクト同士の連携が上手くいかず、それぞれが孤立してしまう「サイロ化」が起きることが多いです。

また経営陣のニーズと現場のニーズがそれぞれしっかりあるにも関わらず、階層を超えて伝える際に要約されてしまい、本当に伝えたい重要なことや本質が伝わらないケースもあります。

上記のような環境で、データマネジメントの必要性を伝えてすぐに理解してもらうことは、かなり難しいと言えます。仮にデータマネジメントについての戦略が認められ、ツールなどを取り入れたとしても、社内全体で連携して使えるようになるには時間がかかるかもしれません。

いきなり全社で取り掛かることが難しい場合は、まず1つの部署から始めたり、効果の出やすい領域から始めてみましょう。実際に成果を上げれば、データマネジメントに注力する説得力も上がるほか社内での信頼も得られるので、次に繋げやすくなります。

また継続的にデータマネジメントについての進捗状況をまとめて、社内に知らせることも効果的でしょう。

4. データマネジメントの導入がおすすめな企業

ここまでデータマネジメントのメリットとデメリットを紹介してきました。デメリットに対処できるもしくは問題がないようであれば、得られるメリットの方が大きいので、データマネジメントをぜひ取り入れることをおすすめします。

しかしまだ不安を感じている場合や迷っている場合は、本章を参考にしてみてください。

本章ではデータマネジメントを導入すべき企業の特徴2つについて解説しています。

  • データの管理をそれぞれの部署に任せている
  • 社内においてデータのセキュリティルールが曖昧

以下でそれぞれの特徴について、詳しく説明していきます。

4-1. データの管理をそれぞれの部署に任せている

たとえば人事部はA社の人事管理システムでデータを管理しており、営業部はB社の顧客管理システムでデータを管理、企画部は会社のクラウドでデータを管理しているなんてことありませんか?

このようにデータの管理方法や管理システムが部署ごとで異なると、以下のような問題が起こります。

  • 部署間でのシステムの連携が上手くいかず、業務が非効率になる
  • 役立つデータがあっても他部署のデータのため認識できず、機会損失が生まれる
  • 経営分析や会社全体での戦略を立てる際に、必要なデータをすぐに見つけられない

しかしデータマネジメントを導入すれば、すべての部署のデータを構造化データ・非構造化データ関係なく、一括で管理できるようになります。

その結果、業務の効率化につながるだけでなく、正確なデータを元に迅速な意思決定も行えるようになるため、会社の業績や成長にも良い影響を及ぼすと考えられます。

もしデータの管理が部署ごとでバラバラの場合は、ぜひデータマネジメントの導入を検討してみてください。

4-2. 社内においてデータのセキュリティルールが曖昧

リモートワークやワーケーションなど以前に比べて働き方が変わり、どこにいても仕事ができる時代になってきた今、データのセキュリティを見直すことはとても重要です。

たとえばデータのセキュリティルールが曖昧だと、以下のようなリスクが発生します。

  • 情報セキュリティ対策が不十分なネット回線を使う→不正アクセスによりウイルスに感染するリスクあり
  • USBで社外秘のデータをやり取りする→USBを紛失してデータを紛失したり個人情報や社外秘の情報が漏えいするリスクあり

しかしデータマネジメントを導入すれば、セキュリティポリシーや各データの取り扱いルール、アクセス権限などを細かに定め、定期的に見直すようになります。

管理ルールがしっかりと定められていれば、社内でのデータの取り扱い方も分かりやすくなり、結果としてセキュリティも強化されるでしょう。

もし社内のデータに対するセキュリティルールが曖昧な場合は、ぜひデータマネジメントの導入を検討してみてください。

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5. データマネジメントを成功させるポイント

データマネジメントは運用を開始させれば終わりというわけではありません。むしろデータマネジメントを上手く活用しビジネスにつなげるためには、運用開始後の行動も重要になってきます。

そこで本章では、データマネジメントを成功させるためのポイントを3つ紹介します。

以下でそれぞれのポイントについて解説していきます。

5-1. データマネジメントの運用を最終目的としない

データマネジメントは、あくまで目標を達成するためのツール。データを適切に管理することに重きを置きがちですが、データを実際に利用する人が、データを分析したり活用してビジネスにつなげることが最大の目的です。

そのためデータマネジメントのシステムを構築したり、ツールを取り入れる際は、実際にデータを利用する現場の声を無視せず、「どこが使いにくいか」「不備はないか」「追加で欲しい機能はあるか」など積極的に聞いて取り入れましょう。

またシステムを構築したり、ツールを取り入れたら終わりではありません。現場で継続して使われることに意味があります。

データマネジメントはあくまで、ビジネスにつなげるためのツールということを、念頭に置いておきましょう。

5-2. データ品質を保つ

高品質なデータの状態を保つことは、さまざまなリスクを起きにくくさせます。たとえば課題解決力の低下を防いだり、意思決定の不備による損失といったリスクを減らせます。

そのためデータの品質が落ちていないか基準を元にチェックして、システムの改善をする必要があります。高品質なデータかどうかの評価基準は以下の通りです。

  • 妥当性:データが正しい前提から導き出されているか
  • 完全性:欠損や不備のないデータか
  • 一貫性:データ同士に矛盾が生じていないか
  • 適時性:データを収集したり、使用するときなど、それをするのに適当なタイミングか
  • 正確性:入力にミスがなく正確か

たとえば顧客や取引先に関するデータや会社の収益に影響を与えるデータなどに問題がないか、実際にデータを利用している社員に、上記の評価基準に沿ってヒアリングします。

問題が発覚すれば改善策を立てるのは当然ですが、ビジネス状況は常に変化していくので、データ品質を保つには継続してモニタリングすることが重要でしょう。

5-3. 定期的に改善してアップデートする

ここまで話してきた通り、データマネジメントはシステムを取り入れたら終わりというわけではありません。データ自体を常に最新の情報に保つことはもちろん、システムの定期的な改善やアップデートが必要です。

たとえばデータに関する世の中の取り扱い方は、年を追うごとに厳しくなっています。2022年4月に施行された「改正個人情報保護法」では、個人情報を不正流用させた場合や措置命令違反とみなされた場合の罰金額が、「1億円以下」に引き上げられました。

セキュリティ面をアップデートしていくことは必須ですが、蓄積されていく膨大なデータを常に使いやすい状態にするため、定期的にシステムを改善していくことも重要でしょう。

6. データマネジメントの進め方

ここまでの説明を踏まえた上で、データマネジメントをやろうと思った方もいると思います。

そこで本章では実際にどのように進めていくのかを、ステップごとにまとめてみました。

以下の表をご覧ください。

step①
目的設定・予算の合意取得
  • 導入目的や方針の明確化
  • 経営陣から予算の合意取得
step②
管理モデルの作成

    データアーキテクチャの作成

step③
システムやロジック構築・実装
  • 基幹系システムの構築・実装
  • データ活用基盤の構築・実装
  • 統合ソリューションの構築・実装
  • 各ツールの実装
  • 各データやセキュリティのルール設定
step④
運用開始
  • 各データの管理・監視
  • 定期的な改善とアップデート
  • 問題発生時の対応

上記を確認すると、とくに③の「システムやロジック構築・実装」のボリュームが、とくに大きいことが分かります。

また運用を開始したからといって手放せるものではなく、各システムやツールの管理・監視に加え、問題が発生した場合の対応も必要です。

もし情報システムの担当者が少ない場合は、step①から④までかなりの時間や労力を要するほか、運用開始後も負担が大きい可能性も考えられます。

そんな場合は、クラウドを利用するのがおすすめです。クラウドであればデータベースの利用や情報セキュリティ対策、データの共有や分析も行えるので、すべてを一から自力で行う必要がありません。

しかしクラウドを導入するにも、どんなクラウドが自社に適しているのか判断が難しかったり、コスト面なども心配ですよね。一から調べるとなると、結局時間も労力もかかります。

そこでおすすめなのが、クラウド導入運用支援サービスを活用してクラウドを導入する方法です。

クラウドの専門知識や資格を持つプロが、現状の課題の把握からクラウドに関わる課題解決まで、徹底サポートしてくれます。自社だけで進めることに不安を持っている場合は、ぜひ利用してみてください。

7. データマネジメントに注力するならNTT東日本へご相談ください

データマネジメントを行うには、蓄積された膨大なデータを格納するデータベース環境を実装したり、セキュリティを強化するなど環境を整える必要がありますよね。

しかし以下のような悩みを抱えてはいませんか?

  • 「今のままではセキュリティ面が不安だけど、改善策が見当たらない」
  • 「情報システム担当は数人のみでただでさえ忙しいのに、データベース環境を整えるのは難しい」
  • 「ツールやシステムを取り入れるとしても、予算は限られている」
  • 「いっそのことクラウド化したいけど、社内に相談できる人がいない」

もし上記のように悩んでいる場合は、ぜひ一度NTT東日本へご相談ください。

NTT東日本では豊富な実績や資格を持つ技術者が、システムの現状や課題の確認から現状のスペックや希望のスペックの確認、クラウド化の課題解決までお手伝いいたします。

7-1. AWS・Azure有資格者のプロが徹底サポート

NTT東日本では大手クラウドサービス3社の内、AWSとAzureの資格を持った技術者が、徹底的にサポートいたします。

  • クラウドを導入する目的
  • コストパフォーマンス
  • どの社内システムから始めるべきか

上記のような細かなところまで要件を伺い、御社に適したサービスの選定から最適な移行の順序までしっかりと見定めた上で、本当にベストなクラウド環境を提案いたします。

たとえばデータマネジメントを行う場合、ほとんどの企業がまずは少数の部署から始めていくかと思います。その際にどの部署のどのシステムから始めていくのがベストかといった点も、ご一緒に考えさせていただきます。

  • Amazon Web Services(AWS)は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
  • Microsoft Azureは、Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。

7-2. 見えづらいコストまで可視化

NTT東日本にご相談いただければ、以下のような目に見えるコストから見えづらいコストまで、徹底的に可視化できます。

目に見えるコスト 目に見えないコスト
  • 環境の設計・構築費用
  • 移行費用
  • 障害・トラブルによるビジネス機会損失
  • 都度対応する情報システム担当者の人的コスト
  • クラウドシステムの無駄なリソース利用コスト
  • 最適化されていない回線コスト

データマネジメントを行う場合、導入しなければならないのはクラウドだけではありません。さまざまなデータの蓄積を可能にするデータウェアハウスや、蓄積したデータを分析するビジネスインテリジェンスのシステムなど導入する必要があります。

また現時点で情報システムを担当する人が少ないのであれば、データマネジメントを行うにあたって、新たな人材を確保しなければならないケースもあります。そのためできるだけ抑えられるコストは抑えたいところです。

NTT東日本では、クラウド導入時の初期コストだけでなく、運用時の人的コストや潜在リスクによる機会損失まで可視化できるため、コスト効率の改善につなげることが可能です。

またNTT東日本のクラウド導入・運用サービスを導入すれば、目に見えないコストを減らせる可能性があるので、限られた予算の中で高品質なクラウドを導入・運用できるでしょう。

7-3. 最適なクラウド化のワンストップサポート

NTT東日本ではクラウドの導入前から導入作業、導入後までワンストップでサポートいたします。

データマネジメントを行う場合、クラウド関連のタスク以外にも「1-3.データマネジメントを構成する11の領域」でご説明した通り、やるべきことは膨大にあります。

また自社でクラウドを導入する場合も、確認すべき項目やシステムの設計・構築など、やらなければならないタスクが膨大にあります。導入作業を完了した後もさまざまな管理や対応に追われ、本来やるべきことに集中できません。

しかしNTT東日本であれば、クラウド導入の企画から構築、運用までをトータルで支援可能です。そのため情報システム担当が1人の場合や人が足りていない場合でも、安心してクラウドを導入できます。

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8. まとめ

データマネジメントはデータを管理することで、データを適切に活用できるようにし、ビジネスにつなげることです。

管理する範囲としては、データを蓄積しておくシステムの構築や設定、データのセキュリティ管理、データ品質の管理、それらを維持するための取り組みなど多岐に渡ります。

データマネジメントのメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
  • データを元に迅速な意思決定ができる
  • 業務の効率化につながる
  • 非構造化データも管理できる
  • データのセキュリティを強化できる
  • メリットや目標を明確にしなければ運用の許可が難しい
  • 組織間や階層間での連携が難しい

データマネジメントを成功させるためのポイントは以下の通りです。

  • データマネジメントの運用を最終目的としない
  • データ品質を保つ
  • 定期的に改善してアップデートする

メリットやデメリット、ポイントを理解した上で、自社に取り入れるべきかを判断してみてください。

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