
AWSとは?自社でクラウドを本格導入する時に困らない為の初心者向け早わかりガイド
「BIツールってどんなものなのですか?」
「BIツールを導入するとどんなメリットがありますか?」
BIツールとは、企業が持つ様々なデータ・情報を分析し、経営に役立てるためのツールです。
BIツールはこれからますます複雑になる経営を改善するにはとても役立つツールです。
しかし、BIツールが何に役立つのか、どう経営に活かせばいいのか、メリットやデメリットまでしっかりと理解した上で導入しなくては、「ただ導入しただけ」になってしまい、経営を改善させることはできません。
そこでこの記事では、BIツールについて詳しく解説します。
この記事を読めば、次のことがわかります。
この記事を読み、BIツールについて深く理解することで、BIツールを自社に導入した際にはどのように活用できるのか、メリット、デメリットについても知ることができます。
きちんとBIツールについて理解した上で導入を決定することで、無駄なく経営にBIツールを活用することができるのです。
BIツールの導入ステップまでご紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
目次:
BIツールとは、企業が持つデータ・情報を集約し、分析することで、経営の判断に活かすためのツールのことです。
企業が持つ様々なデータをBIツールに集積することで、データを抽出、加工し、わかりやすいグラフやレポートとしてまとめることができます。
企業はそれらの結果をもとに、今後の経営や営業分析を行うことができるのです。
ただし、これだけではBIツールについて深く理解することはできません。
まずはBIツールについて理解するために、
について見ていきましょう。
BIツールを導入して利用する目的は、「企業が持つ情報を経営に効率的に活かすため」です。
BIツールのBIとは、「Business Intelligence(ビジネスインテリジェンス)」を略したものです。
Business Intelligence(ビジネスインテリジェンス)とは、データに基づいて様々な経営判断を行うことです。
今までのビジネスでは、今後自社をどのように舵取りしていくのか、経営方針などを決定するのは上層部の勘や経験が頼りでした。
しかし、顧客の要望や市場が多様化している現代では、勘や経験だけでは正しい判断を行うのが難しくなっています。
そこで、企業が持つデータを活用し、分析することで、今後の経営をより顧客の要望や市場のニーズに基づいたものにしていくために開発されたのがBIツールです。
顧客データ、商品別の売上データ、地域別の売上データや、SNSなどを通じて収集したデータなど、企業は多くの情報を持ち、それを経営に活かしていきたいと考えています。
しかし、企業がもつ情報は膨大です。
また部署ごとの売上データは基幹システム(ERP)、顧客情報は顧客管理システム(CRM)など、それぞれ違うシステムで管理されている場合もあり、すべてのデータをまとめて分析するのは専門家に依頼しなければ難しい状態である場合もあります。
例えば飲食チェーンの場合、店舗別、地域別の多くの売上データを持っています。
膨大なデータから今後の出店地域や売上に合わせた新メニュー開発を行うには、分析の専門家に依頼する必要がありました。
しかし、BIツールなら、企業がもつ膨大な情報をひとつにまとめて、分析することができます。
すべての店舗の売上データをBIデータにまとめて分析することで、
と様々な売上データ分析を行い、傾向をグラフなどにしてまとめることで、今後の出店エリアの決定や、新規メニュー開発、食材の発注管理などに役立てることができるのです。
情報をまとめて、自動で分析できることで、情報をスピーディーに分析し、経営に活かすことができるのです。
BIツールでできる主な機能は、次の3つです。
それぞれについて見ていきましょう。
BIツールができることの1つ目は、企業が持つデータを収集・蓄積・統合することです。
企業の持つ情報は、顧客情報、インターネットで収集した情報、店舗ごとのデータなど膨大です。
そのデータが部署ごと、店舗ごとなどそれぞれ別の場所にバラバラに保存されている状態では、企業全体の経営に活かすことはできません。
特に企業規模が大きければ大きいほど、部署ごとに違うシステムで保存されてしまっていることもあり、いざデータを収集して分析しようとしてもデータを集める事自体が難しくなってしまうことがあるのです。
BIツールでは、部署ごと、店舗ごとなどこれまでバラバラに保存されていたデータをひとつのシステムにまとめて収集します。
例えば製造業の場合、
をすべてBIツールにまとめて入力し、収集します。
バラバラだったデータを収集・統合し、データを蓄積していくことで、次に行う分析をより正確に、よりスムーズに行うことができるようになるのです。
BIツールができることの2つ目は、集めたデータを集計・分析することです。
データを集めただけでは経営に役立てることはできません。
集めたデータを集計し、分析することで、現在自社が持つ強みや、新しいビジネスの芽を見出すことができるのです。
BIツールでは、顧客別、地域別、商品別の売上データを比較したり、前年比や利益率を集計し、分析することが可能です。
例えば飲食チェーンなら、
などを分析し、比較することができます。
それらの分析結果を用いて、今後の経営を見直し、改善することができるのがBIツールなのです。
BIツールができることの3つ目は、データを可視化することです。
集めたデータから分析した結果は、ただ文字で羅列されても理解するのが難しくなってしまいます。
BIツールでは、分析結果をグラフやインフォグラフィックなど、誰が見ても読み取りやすくわかりやすい形に可視化することが可能です。
データをわかりやすい形に可視化することで、データを読み取り、経営に活かすことができるのです。
BIツールがどんなものなのか、目的やできることを理解したところで、よりBIツールについて理解を深めるために、BIツールが企業で活用されているシーンを3つ紹介します。
活用シーンを参考にして、自社での活用方法を検討してみましょう。
業種 |
|
---|---|
活用されているシーン |
|
BIツール導入前 |
|
BIツール導入で変わった点 |
|
機械工作を行うA社は、海外進出を積極的に行っているのが特徴です。
BIツール導入前までは、エクセルにまとめたデータを使って分析を行っていましたが、海外との言語の壁や、人力での分析に手間と時間がかかるといった問題点がありました。
そこでBIツールを導入し、言語が違っても同じツールでデータ入力ができるようにしたことで、データ収集の手間を大幅に削減することに成功したのです。
分析もBIツールを利用することで自動化し、手間と時間を削減することができました。
また、分析結果を共有するのもタイムラグがなく、海外とのデータ共有がスムーズに行えるようになりました。
業種 |
|
---|---|
活用されているシーン |
|
BIツール導入前 |
|
BIツール導入で変わった点 |
|
製薬会社であるB社では、マーケティング分析には、複数の基幹システム(ERP)と無料のBIツール、エクセルを併用する形でデータ分析を行っていました。
しかし、エクセルを使ってのグラフ作成に手間がかかる、データ分析に時間がかかるため、タイムリーな市場把握ができないというデメリットがありました。
そこで有料のBIツールを導入し、データの収集と分析、可視化を一元化したのです。
BIツールの導入にコストはかかりましたが、今まで外部に依頼していたデータ入力を社内システム部で行えることになり、ランニングコストの削減ができました。
また、エクセルを使ってのグラフ作成がなくなったことで、手間と時間がかからなくなり、タイムリーに市場分析ができるようになりました。
業種 |
|
---|---|
活用されているシーン |
|
BIツール導入前 |
|
BIツール導入で変わった点 |
|
製造業であるC社では、基幹システムは導入されていましたが、集まったデータの加工・分析は各部署でエクセルを使って行っていました。
日々のデータ集計に手間と時間が取られている状態を改善するために、BIシステムを導入したところ、データの加工・分析にかかる手間が大幅に削減できたのです。
また、以前は加工した分析結果をメールなどを使って共有していましたが、BIシステム導入後は誰もが分析結果にアクセスできるようになったため、共有の手間も省くことができました。
会議などでも、必要なデータをその場で即時に確認できるなど、効果を感じているようです。
BIツールを導入することで、企業にとって様々なメリットがあることが活用シーンで理解できたのではないでしょうか?
この章では、具体的にBIツールを導入した時に得られるメリットについて紹介します。
BIツールを導入した時のメリットは次の通りです。
それぞれについて詳しくみていきましょう。
BIツールを導入するメリットの1つ目は、データ収集や分析にかかる時間と手間を削減できるという点です。
エクセルや基幹システムなどを使ってバラバラに保存されているデータをまとめる、データを集計する、集計結果をグラフにする、といった作業には大きな手間と時間がかかります。
しかし、BIツールを導入すれば、各部署で保存していたデータを一括で保存でき、集計の手間が省けます。
また集計結果をグラフ化することも簡単にできます。
分析したデータを選び、マウスをクリックする、グラフ作成したいデータをドロップするだけでグラフ作成が可能です。
データを選んでクリックするだけなので、新しいデータが更新された時もグラフを作成しなおす手間がありません。
いままでデータ収集、分析、可視化にかけていたリソースを他に回すことで、より効率的に仕事を進めることにも繋がります。
BIツールを導入するメリットの2つ目は、データを可視化することで現状把握がしやすくなるという点です。
売上データや在庫データなど、様々なデータが並んでいるだけでは理解がしにくく、現状を把握するのも難しくなります。
しかし、BIツールを使い分析結果をグラフなど可視化することで、理解しやすくなり、現状把握がしやすくなるのです。
例えば、キャンペーンの施策の効果を確認する場合で考えてみましょう。
月 | 会員数 |
---|---|
1月 |
1080000 |
2月 |
1086560 |
3月 |
1695000 |
4月 |
1696000 |
数字だけの表を見た場合と、
グラフを見た場合では理解のしやすさが違います。
グラフなど分析結果をビジュアル化することで、直感的に理解することが可能となるのです。
きちんと現状を把握することで、今自社が抱えている問題点や今後の課題も見えやすくなります。
BIツールを導入するメリットの3つ目は、データを活用することで、現状の問題点や課題を把握し、今後経営をどうしていくかの意思決定ができるという点です。
今まではデータ分析に基づいて経営を進めていきたいと思っていても、データ分析は専門家に依頼しなくてはならず、時間と費用がかかるものでした。
また専門家に依頼することで、タイムラグが生じてしまい、スピーディーにデータ活用することは難しかったのです。
しかしBIツールを活用すれば、データ分析を専門家に依頼しなくても自動でデータ分析から可視化までを行うことができます。
【BIツールで得られる経営判断のための情報一例】
このように、常に最新のデータを確認しながら経営方針を考え、意思決定していくことができるようになるのです。
勘や経験ではなく、確かなデータに基づいた経営が行えるというのはBIツールを導入する最大のメリットといえるでしょう。
BIツール導入には、メリットだけではなくデメリットもあります。
あらかじめデメリットについても理解しておかなければ、BIツールをうまく活用することはできません。メリットだけでなく、デメリットについても知っておき、無駄のないBIツール導入を行いましょう。
BIツールのデメリットは次の通りです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
BIツールを導入するデメリットは、導入に費用と手間がかかることです。
BIツールを導入する際、初期設定には多くの手間がかかります。
また、ITの専門知識がないと設定が難しい場合があります。
例えばレポーティングという機能を使うため、BIツールのデータベースに、既存の基幹システムからデータを格納する場合、
①基幹システムからCSV形式でデータを抽出する
②データをBIツールに格納する
③レポートのために使用するデータ、集計や加工の方法、表現方式(表・グラフなど)を定義する
といった作業が必要です。
現在使っているシステムと連携させたり、自社に合わせた設定を行う必要があり、システム担当者が初期設定を行おうとするとかなりの専門知識と時間が必要となります。
BIツールの利用には費用がかかるというのもデメリットです。
BIツールの利用料は、利用人数に応じて毎月支払う形がほとんどです。
利用人数が多ければ多いほど利用料が高くなってしまうため、導入前にきちんとコストを計算しておかないと、導入後に予想以上のコストがかかってしまうことがあります。
無料で使えるBIツールもありますが、導入後のサポートが受けられない、グラフ作成などできることに制限が多く結局使えないなどの問題点がありますから、できれば自社に合わせた有料版を利用しましょう。
BIツールのデメリット3つめは、導入に失敗することがあるという点です。
BIツールと一言で言っても、それぞれの種類によって機能やできることに様々な差があります。
そのため、知識があまりない状態でBIツールを選び、導入してしまうと、自社には合わず、使い勝手が悪かったり、導入後の運用体制がうまくいかなくて結局使わない、といった失敗をしてしまうことがあります。
BIツールにはそれぞれ、
などがあり、自社が求めている機能に合わせて選ぶことができなければ、満足できない場合があるのです。
せっかく費用と手間をかけてBIツールを導入しても、使わないようでは無駄になってしまいます。
これを防ぐためには、導入時にきちんと自社にあった製品を選び、運用システムもきちんと考えておく必要があります。
BIツールの選び方については「8.BIツールの選び方のポイント」で詳しく紹介しますので参考にしてください。
BIツールを導入することには、メリットとデメリットがあることがわかりました。
では、どんな企業ならBIツールを導入してメリットを受け、大きな効果が得られるのでしょうか?
BIツールは、業種や規模を問わずに役立つツールですが、BIツールをきちんと活用してメリットを受けることができるのは次のような企業です。
詳しくみていきましょう。
BIツールで効果が得られるのは「担当者がBIツールについて学ぶ姿勢や意欲がある」企業です。
BIツールを導入し、きちんと運用していくには、担当者がBIツールについて学んでいく必要があります。
BIツールは、基幹システムとは違い、使わなくても業務は回っていきます。
例えば基幹システムのひとつである生産管理システムは、一度導入してしまうと生産量や納期、工数や製造原価、品質管理といったことをすべて管理していくため、使わなくては現場が回りません。
しかし、BIツールは、データを分析し、経営に活かすという特性から、使わなくても仕事を進めていくことが可能です。
だからこそ、担当者がきちんと活用法などを学習し、運用していかなければ使いにくく、使われないツールになってしまうのです。
また担当者だけでなく、社内の他の人にも運用法や利用法をきちんと伝えて、運用を社内全体に広げていく必要があります。
こちらは担当者が中心となり、BIツールについての研修などを行う必要があります。
研修会を行うためにも、やはり担当者はしっかりとBIツールについて学ばなくてはならないのです。
BIツールで効果が得られるのは、すでにある程度まとまった量のデータを保有している企業です。
BIツールとは、今まで企業が蓄積していたデータを元に分析を行うシステムです。
そのため、分析するためのデータがある程度ないと分析結果の信頼性が低くなってしまいます。
例えば曜日別の売上分析を行う場合、
では、データの精度が変わります。
これはデータが少なければ曜日以外の要素で売上が変化する可能性が高まりますが、データが多ければある程度曜日による影響を分析しやすくなるからです。
データが少ない場合は分析結果の精度が低くなりますが、その後データを蓄積することで精度を上げることが可能です。
どれくらいのデータが必要なのかは、何を分析するかによっても異なりますから、不安な場合は導入をプロに相談するのもおすすめです。
BIツールですぐに効果が得られる企業の条件3つめは、分析しやすい形でデータが保管してある企業です。
データがあっても、それをBIツールに入力し、分析しなくては効果は得られません。
BIツールに入力しようとした際に、エクセルの形式がバラバラで設定が難しい場合や、デジタルではなく紙でデータが保管されているなど、入力に手間がかかる状態では、BIツールの効果を得る前にかなりの労力が必要となってしまいます。
例えばひとつの取引先を、
株式会社○○○○
㈱○○○○
○○○○
と違う表記をしてしまっている場合、表記の揺らぎを統一し、データをまとめなくてはBIツールのデータベースに格納して利用することができません。
このように表記の揺らぎなどがある場合は、データを抽出・加工しやすい状態にまとめる作業が必要です。
また今後、BIツールの導入を検討しているという場合は、社内で形式を合わせた保存方法でデジタルでデータを保存しておくと、導入コストを下げて効果を得られやすくなります。
BIツールを利用するメリットやデメリットを理解した上で、導入を決定するためにもうひとつ知っておきたいのが、導入にはどれくらい費用が掛かるのかということです。
費用について大体の目安がわからない状態では、導入を決定することはできません。
ではBIツールの導入にはいくらくらいかかるのでしょうか?
BIツールの費用は種類によって変わります。
BIツールの種類とは、
の2つがあります。
それぞれの特徴と費用についてみていきましょう。
特徴 |
自社に合わせた設定にすることができる 買い切り型なので初期費用が高いが、利用人数が増えても追加費用は発生せず、長期利用するとコストダウンとなる |
---|
買い切り型であるオンプレミス型は、初期費用が高い分、ランニングコストがかからないというのが特徴です。
オンプレミス型の場合、BIツールに必要なサーバーの設置は自社で行います。
オーダーメイドのような形になるため、自社に合わせたカスタマイズが可能です。
すでに基幹システムや営業支援システムなどを導入しており、既存システムに合わせてカスタマイズしたい場合などはオンプレミス型が便利です。
また、サーバーを自社だけのものにすることでセキュリティも高くなります。
ランニングコストはサーバーの数に応じて必要です。
しかし、利用人数が増えても追加費用などは発生せず、ランニングコストが安くなるため、長期利用すればコストダウンとなります。
特徴 |
導入時に手間がかからず導入しやすい ユーザーが増えるとランニングコストが高くなってしまう |
---|
クラウド型は、サーバーを設置せずにデータをクラウド上に保存する形のBIツールです。
ユーザーはクラウドにアクセスするだけで利用でき、サーバー設置などの手間がかからないため、導入時の手間が削減できます。
クラウド型は導入費用が安く、無料のものがほとんどです。
ただし、ランニングコストは1ユーザー当たりの費用が設定されており、ユーザー数が増えるとその分費用が跳ねあがります。
少人数で利用するのであれば、オンプレミス型よりもランニングコストも安くなりますが、利用人数が増えるとランニングコストがかなり高くなってしまうため、あらかじめ利用人数を算出し、コストを計算しておくと良いでしょう。
ここまでお読みいただき、BIツールの導入を決定した後、どのように導入を進めていけばいいのでしょうか?
BIツールの導入は次のステップを踏んでいくとスムーズに進めることができます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
まず初めに行いたいのが、BIツールを導入して何をしたいのかという目的を定義しておくことです。
BIツールは、何のために使うのかという目的によって選ぶべきBIツールが変わります。
ですからBIツールを導入する時には、まずBIツールで何をするのかという目的を決めておくことが大切なのです。
目的の例は次のようなものがあります。
自社がどんな課題を持ち、BIツールで改善したいのかを明確にしておきましょう。
目的が明確になったら、その目的や使う人数などに合わせてBIツールを選びます。
BIツールの中にはトライアルとして一定期間無料で使うことができるものもあります。
導入サポートを受けず、自社でBIツールを選定し導入する場合は、まずトライアルで実際の使い勝手などを確認してから、導入するかどうか決めるのがおすすめです。
BIツールを選ぶポイントについては「8.BIツールの選び方のポイント」で詳しく紹介しますので参考にして下さい。
導入するBIツールが決まったり、トライアルを行うことになったら、BIツールに入力するデータを準備します。
データはエクセルや基幹システムに保存されているデータなどを使います。
紙でデータを保管している場合は、入力が必要ですのでなるべく早めに取り掛かりましょう。
データが準備できたら、BIツールの初期設定を行います。
初期設定ではダッシュボード(管理画面)の作成がメインとなります。
ダッシュボードの使いやすさは、BIツールの導入の成功の鍵となります。
ダッシュボードが使いにくかったり、必要な機能がなかったりすると、現場では使われなくなって失敗してしまうからです。
使いやすいダッシュボードにするには、実際にBIツールを利用する部署の意見を聞き、設計していきましょう。
外部にダッシュボード作成などの初期設定を依頼する場合は、打ち合わせの段階で利用する部署の意見を伝えて、仮のダッシュボードができたらチェックしてもらい、足りない点や使いにくい点がないかなどを聞いたうえで修正を依頼するのがよいでしょう。
BIツールのメリットやデメリット、費用について理解した上で導入を決定した場合、次に迷うのが「どのBIツールを選べばいいのか」という点です。
BIツールを選ぶ際は、次のようなポイントを押さえておくのがおすすめです。
詳しくみていきましょう
BIツールを選ぶ際は、BIツールで自社はなにを解決したいのか、という目的を明確にしておきましょう。
BIツールはあくまで道具ですから、「何に使うのか」を明確にしておかなければ、目的に合わせたものを選ぶことはできません。
目的を明確にすることで、BIツールを導入するだけでなく、その後きちんと活用することにもつながります。
を明確にしておくことで、それに合わせたBIツールを選ぶことができます。
目的が明確なら、導入後に効果が出ているのかの検証をすることも可能です。
目的を明確にするには、
をヒアリングするとよいでしょう。
BIツールを選ぶポイントの2つ目は、目的が近い活用事例があるBIシステムを選ぶことです。
BIシステムを使う目的が明確になったら、その目的にかなう機能や使い勝手のよいBIツールを選ぶことが大切です。
しかし、自社に合ったBIツールと言っても、深い知識がないとどれがよいのかがわからないこともあります。
そんな時は、目的が近い活用事例があるBIシステムを選ぶと、自社が叶えたい目的に合ったBIシステムを選ぶことができます。
活用事例は、それぞれのBIツールの公式サイトに掲載されています。
機能や使い勝手がスペックを見ただけでは分かりにくい場合は、公式サイトの活用事例をチェックしてみましょう。
BIツールを選ぶポイントの3つ目は、知識が豊富なプロによる導入サポートを受けることです。
BIツールには機能や使い勝手の違いがある製品が多数あり、どれを選ぶかによってBIツールを活用できるかできないかが変わってしまいます。
自社の目的や、どんなことに使うのか、グラフの作成の種類がどれくらい必要なのかなどは、知識がないと選ぶのが難しい場合もあるのです。
自社に合わないBIツールを選んでしまえば、使い勝手が悪く、導入しただけで活用されないまま、コストを無駄にしてしまうこともあります。
それを防ぐには、BIツールの知識が豊富なプロによる導入サポートを受けるのがおすすめです。
コンサルから初期設定などのサポートを受けることで、より自社に合ったBIツールをスムーズに導入できます。
プロによるBI導入コンサルティングは、BIコンサルティング会社やクラウド支援サービスを行う会社に依頼して受けることが可能です。
導入支援サービスを依頼すれば、コンサルティングから導入支援までを一括で受けることが可能です。
基本的には有料ですが、導入支援サービスの場合、コンサルティングも含めた見積もりとなります。
BIツールを何に使うのか、目的や役割を明確にしたところで、どのツールを選べばいいのでしょうか?
BIツールには色々な種類がありますが、ここではおすすめのBIツールを3つ紹介します。
BIツール選びの参考にしてください。
Amazon QuickSight(アマゾンクイックサイト)とは、AWSで使える高速クラウドBIサービスツールです。
Amazon QuickSightの特徴は、
ことが挙げられます。
Amazon QuickSightは、クラウドサービスのため、初期設定が必要なくサインインさえすればすぐに導入ができるBIツールです。
導入の手間がないため、システム担当者の負担が少なく、気軽にBIツールを導入できます。
またクラウドサービスのため、メンテナンスやアップデートの必要がなく、運用コストも低いのがメリットです。
AWSデータソースやExcelファイルなどからデータ連携が可能なため使い勝手もよいBIツールとなっています。
費用は利用人数と使用しているストレージの量に応じて変わりますが、年間契約にすると月額料金が下がるなど、費用面でも高いメリットがあります。
種類 |
|
---|---|
費用 |
閲覧者:一人当たり0.30 USD/セッション~最大 5 USD/月 |
特徴 |
メンテナンスやアップデートの手間がない データ連携がしやすい |
Zoho Analyticsは500,000社以上の導入実績を持つシェアの高さが特徴のBIツールです。
Zoho Analyticsの特徴は
が挙げられます。
特に費用の安さには定評があり、一番安いベーシックプランなら月額2700円から利用が可能です。
費用面で安いBIツールを探している方にはおすすめできます。
種類 |
|
---|---|
費用 |
スタンダード:5,400円/月~ プレミアム:13,500円/月~ エンタープライズ:53,460円/月~ |
特徴 |
操作が簡単 費用が安い データの可視化に長けている |
出典:Tableau
Tableauは高度な分析機能を持つBIツールです。
操作もしやすく、ダッシュボードやレポートの見やすさに定評があります。
テンプレートが多彩に用意されているため、グラフなどデータの可視化がしやすく、使い勝手の良いBIツールです。
またスマートフォン向けアプリもあり、外出先など場所を問わずデータが確認できるというのもメリットです。
種類 |
|
---|---|
費用 |
Explorer:51,000円/12カ月(Server)60,000円/12カ月(Online) Viewer:18.000円/12カ月(Server)22,000円/12カ月(Online) |
特徴 |
テンプレートが多彩 スマートフォン向けアプリがある |
BIツールを導入しようとしても、どうしても失敗してしまう場合もあります。
そこでこの章では、BIツール導入でよくある失敗と、それを防ぐための注意点を紹介します。
あらかじめ失敗の例を頭に入れておくことで、BIツールの導入を成功させましょう。
せっかくBIツールの導入までこぎつけたものの、使い勝手が悪い、なんのために使うのかあまり浸透していないなどの理由で定着せず、使われなくなってしまったという失敗です。
BIツール以外の発注システムや在庫管理システムなどは、一度導入されるとそのシステムを使わなくては業務が行えなくなるものが多く、導入後に使われなくなることはほとんどありません。
しかしBIツールは「分析する」ことが主な機能のツールのため、使わなくても仕事が進んでしまうという面があります。
そのため、BIツールを導入しても、それが何に役立つのか、なぜ導入したのかという役割や目的が周知されていないと、BIツールが定着せず使われないままになってしまうことがあるのです。
これを防ぐためには、
といったことが効果的です。
【失敗の例】
BIツールを導入したが定着せず使われなくなってしまった
失敗の原因 | 失敗しないためのポイント |
---|---|
|
|
|
|
BIツールを導入前に「何のために使うのか」ということをはっきりさせていなかったため、導入したBIツールの機能が不十分で、やりたいと思っていたことが結局できず使えないという失敗例です。
この失敗の原因は、導入前にBIツールをなぜ入れるのか、何に使うのかという定義を明確にしていなかったことです。
目的や役割が明確でないと、必要な機能や環境は見えてきません。
それを曖昧なまま導入してしまうと、導入後に「こんなことがやりたかった」ということが出てきても機能が不十分で、活用することができないのです。
これを防ぐには、導入前にBIツールを導入する目的や役割、活用イメージを明確にしておくことです。
決して曖昧なまま進めないようにしましょう。
【失敗の例】
BIツールを導入する目的や役割が曖昧でやりたいことができない
失敗の原因 | 失敗しないためのポイント |
---|---|
|
|
BIツールを導入したものの、いざ分析をしようとしたら必要なデータが揃わず使えない状態になってしまったという失敗例です。
これは、BIツールに必要なデータを保管しているシステム担当者と、実際にBIツールを使う部署との連携がうまくいっていなかったことが原因です。
この失敗を防ぐには、導入前に、BIツール導入の担当者、実際にBIツールを使う部署、データを保管しているシステム担当者の三者で連携しておくことが必要となります。
BIツールの導入は、導入担当者だけで進めるのではなく、あらかじめ関係部署と連携し、運用方法や必要なデータの保管方法についても話し合っておきましょう。
【失敗の例】
BIツールに必要なデータが揃わず分析が不十分になってしまった
失敗の原因 | 失敗しないためのポイント |
---|---|
|
|
BIツールについてご紹介しました。
BIツールとは、企業が持つ様々なデータを経営に活用するために必要となるツールです。
BIツールを活用することで、勘や経験ではなく確かなデータを元に、経営を改善することが可能です。
しかし、BIツールを導入しただけでは経営に役立てることはできません。
まずは自社に合うBIツールをきちんと選定し、導入を進めていく必要があります。
NTT東日本のラウド導入・運用サービスでは、Amazon QuickSightの導入・活用サポートも行っております。
プロによる導入・活用サポートで、導入しただけでは終わらない、経営に活かせるBIツールの運用を行うことが可能です。
ぜひ一度ご相談ください。
ネットワークからクラウドまでトータルサポート!!
NTT東日本のクラウド導入・運用サービスを確認してください!!
自社のクラウド導入に必要な知識、ポイントを
この1冊に総まとめ!
初めての自社クラウド導入、
わからないことが多く困ってしまいますよね。
クラウド化のポイントを知らずに導入を進めると、以下のような事になってしまうことも・・・
など、この1冊だけで自社のクラウド化のポイントが簡単に理解できます。
またNTT東日本でクラウド化を実現し
問題を解決した事例や、
導入サポートサービスも掲載しているので、
ぜひダウンロードして読んでみてください。
NTT東日本なら貴社のクラウド導入設計から
ネットワーク環境構築・セキュリティ・運用まで
”ワンストップ支援”が可能です!
特に以下に当てはまる方はお気軽に
ご相談ください。
クラウドを熟知するプロが、クラウド導入におけるお客さまのLAN 環境や接続ネットワーク、
クラウドサービスまでトータルにお客さまのお悩みや課題の解決をサポートします。
相談無料!プロが中立的にアドバイスいたします
クラウド・AWS・Azureでお困りの方はお気軽にご相談ください。