COLUMN
クラウドAIとは?エッジAIとの違いや基礎知識がすぐに身に付く
クラウドを介して活用するAIのことを、「クラウドAI」と言います。
AIとクラウド、それぞれについてはどのようなものか分かっていても、
「クラウドAIとはどんなものなのか?」
「クラウドを介して活用するAIとはどういうことなのか?」
など、クラウドAIについてはよく分からないと感じていらっしゃるのではないですか?
クラウドとAIというただでさえ複雑なIT領域のものが2つ交わることで、さらに難しく縁遠い存在のように思えてしまいますよね。
しかし、クラウドAIについて正しく理解していれば、大きなコストや労力をかけることなくAIの導入・利用が可能となるのです。
これは、自社にAIを導入しようと考えているなら見逃せない事実であるはずです。
そこでこの記事では、クラウドAIの理解を深めていただくために以下のような内容を紹介します。
本記事の内容 |
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クラウドAIのことを理解し、自社で活用すべきかどうか判断できる内容となっていますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
1. クラウドAIとは
クラウドAIとは、クラウドを介して活用するAIのことを言います。
ただ、これだけではどのようなものなのかイメージが湧きづらいですよね。
そこで、ここではクラウドAIについてより詳しくお伝えします。
まずはクラウドAIの基礎知識を身につけていきましょう。
1-1. AIとは?
クラウドAIについて説明する前に、改めてAIがどんなものかを見ておきましょう。
AIとは、Artificial Intelligenceの略称で日本語では人工知能とも呼ばれるものです。
AIの定義は研究者や学者によって異なるため、一概に言うことはできませんが、「人間の知能を人工的に再現し、さまざまな判断や振る舞いを可能にするシステム」というのがAIの一般的な意味合いと考えておくと良いでしょう。
1-1-1. AIが答えを導くためのプロセス
AIが「人間の知能を人工的に再現し、さまざまな判断や振る舞いを可能にする」ためには、大まかに
- データの学習
- 推論
という2つのプロセスが存在します。
AIが推論によって精度の高い判断や振る舞いを行うためには、人間と同じように学習やトレーニングが必要となります。
その教材となるのが、膨大な量のデータです。
例えば、オフィスへの入退室管理などに用いられる顔認証システムに搭載されているAIは、膨大な顔画像データを学習することで個人の顔の判別ができるようになります。
その上で、顔認証システムに判別して欲しい社員の顔を認識させることにより、「この顔は社員Aである。」といった推論が可能になるのです。
このようにAIは数多くのデータを学習し、それに基づいた推論によって、的確な判断や振る舞いを行っているのです。
1-1-2. AIの機能と活用方法
この記事が公開された2022年2月時点では、会話もできて、運動もできて、細やかな作業もできるといった人間のような汎用的なAIは存在していません。
ただ、それぞれの機能に特化したAIはすでにさまざまな領域で活用されています。
AIの代表的な機能とその活用例が次の表の通りです。
AIの機能 | 活用例 |
---|---|
画像認識 |
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文章理解 |
|
音声認識 |
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予測 |
|
機械制御 |
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このようにAIはすでに多くの分野で活用されていて、今後もさまざまな業種・企業で導入が進んでいくでしょう。
1-2. クラウドAIとは学習や推論をクラウド上で行うAIのこと
多くの企業で活用され始めているAIですが、その中でもクラウド上で学習や推論を行うAIを特に「クラウドAI」と呼んでいます。
先ほどお伝えしたように、AIは膨大な量のデータによって学習し、それに基づいて推論を行います。
そのためには大容量かつ処理能力の高いコンピューターが必要となりますが、クラウドAIではクラウド上のコンピューターでそういった処理を行うので、別途ハイスペックなコンピューターを用意したり、自社サーバーに負担をかけることなくAIを利用することができます。
さらに、スペックの高いクラウドコンピューターを選択すれば、その分クラウドAIも複雑な計算や高度な判断が可能になります。
また、Amazon Web ServiceやMicrosoft Azureなどのクラウドサービス上で、すでに学習が完了した状態で提供されているクラウドAIもあります。
学習済みのクラウドAIなら、学習用のデータを集めて一から学習させる必要もありませんし、リーズナブルな価格ですぐに試用することもできます。
1-3. クラウドAIとエッジAIの違い
学習・推論の全てをクラウド上で行うクラウドAIとは違い、一部クラウドを利用しつつ推論は端末側で行うタイプのAIをエッジAIと言います。
ここで言う端末とは、例えばスマートスピーカー本体や翻訳機、パソコンなど利用者が実際に操作する機器のことです。
まずは、クラウドAIとエッジAIの違いを次の表で比較してみましょう。
クラウドAI | エッジAI | |
---|---|---|
学習・推論を行う環境 | クラウド上 | 端末内(一部クラウドも利用) |
得意なこと | クラウド上で大きなデータも扱えるので、高度な計算・判断が可能 | 端末内で推論を行うため、リアルタイムな判断のアウトプットが可能 |
苦手なこと | クラウドを経由するので、リアルタイム性には欠ける | 端末のスペックが高くなければ、高度な計算・判断は難しい |
こちらの表の通り、エッジAIは操作している端末内で推論を行うため、利用者の求める判断をすばやくアウトプットすることができます。
そのため、リアルタイムでAIによる判断や答えが必要な場合にはエッジAIが採用されることが増えてきました。
例えば自動車の完全自動運転を実現するには、センサーやカメラから得た周囲の情報を瞬時に判断し、運転操作に反映させる必要があり、エッジAIの瞬発力が求められます。
対してクラウドAIは、クラウドで行った計算や推論の結果を利用者の端末に送信しています。クラウドを経由する必要があるため、エッジAIほどの瞬発力はありません。
では、そんなクラウドAIはどのような使われ方をしているのでしょうか。
続けてクラウドAIの活用事例についても紹介していきますね。
2. クラウドAIの活用事例
クラウドAIが、学習・推論といった処理をクラウド上で行っているということはお分かりいただけたかと思いますが、どのように使われているのかが分からなければ、その実態は把握しづらいですよね。
そこでここからは、クラウドAIの実際の活用事例を3つご紹介します。
こちらで紹介する活用事例を見ていただければ、クラウドAIが業務効率の改善や顧客満足度の向上に貢献していることがお分かりいただけるはずです。
2-1. 書類のデータ化に伴う手入力を自動化
生花や観葉植物などの卸売りを行う都内の企業では、生産者からFAXで送られてくる出荷情報を自動でCSVに入力することができるクラウドAIシステムを導入し、従業員の稼働削減に成功しています。
こちらの企業の、クラウドAI導入前と導入後の状況を簡単にまとめたのが次の表です。
クラウドAI導入前 |
FAXで送られてきた出荷情報を社内システムに手入力。 その量は1日あたり数千件に上り、繁忙期には入力担当者が1日中入力作業に追われることも。 |
---|---|
クラウドAI導入後 | 出荷情報が記載されたFAXをスキャンし、クラウドAIによって必要な項目だけをCSVに自動でアウトプットすることで、社内システムへの情報反映をスムーズに行うことができるようになった。 |
このようにクラウドAIを活用することで、1件ずつ手作業で行っていたデータ入力を自動化することができるのです。
その結果、従業員が作業にかけていた時間が短縮され、負担を軽減することができますし、時間的に余裕が生まれたことで他の業務を行えるようになりますよね。
2-2. 不適切な投稿内容の発見
法律相談ポータルサイトの運営企業では、ポータルサイトに投稿される相談内容をクラウドAIによってチェックし、不適切な表現を発見することで、コンテンツの精度や信頼性の向上を図っています。
こちらの企業では、クラウドAI導入前と導入後でどのような変化があったのでしょうか。次の表で比較してみましょう。
クラウドAI導入前 | 1ヶ月あたり1万件ほど投稿される法律相談の内容を、担当者が目視でチェック。相談内容が不適切ではないか、蔑称や差別用語、個人情報が記載されていないかなどを1件ずつ確認し、該当するものがあれば別の言葉に置き換えた上で公開していた。 |
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クラウドAI導入後 |
投稿される法律相談の内容を、クラウドAIを用いてテキスト解析することで、不適切な表現や個人情報などを発見。 さらに人の目によるダブルチェックを行っている。 |
こちらのケースでは、クラウドAI導入後もあえて目視でのチェックを続けています。
その狙いは、人の目とAIによる異なる視点からのチェックを行い、より確実に不適切な表現を発見できるようにすることです。
このことで、公開されるコンテンツの精度も上がり、それを閲覧するユーザーからの信頼の向上も見込めるのです。
2-3. 中古カメラ買取のための機種特定
中古カメラの売買も行うカメラ用品の小売チェーンでは、中古カメラの査定に必要な機種の特定をクラウドAIを用いて行うことで、全店舗で買取対応が可能になりました。
こちらの企業では、クラウドAI導入前と導入後で次のような変化がありました。
クラウドAI導入前 |
中古カメラの買取査定では、機種の特定が必須だが、2万種にも及ぶ機種の中から正しい機種を特定するのは知識や経験豊富な正社員でなければ困難だった。 そのため、パート社員を中心に運営している店舗など買取対応ができない店舗もあった。 |
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クラウドAI導入後 | 専用のタブレット端末で中古カメラを撮影すればクラウドAIによって機種や型番が特定されるというシステムを導入し、全ての店舗で買取対応ができるようになった。 |
この事例では、ベテラン社員の知見に頼っていた中古カメラの機種特定をクラウドAIによって行えるようになったおかげで、買取実績の無い店舗をゼロにすることが叶いました。
このケースのように店舗をチェーン展開している場合、店舗ごとの対応が均一化されている方がお客さまも安心して利用することができますよね。
結果的に顧客満足度の向上にも繋がるはずです。
3. クラウドAIのメリット4つ
クラウドAIの活用事例をご紹介しました。実際の使われ方を知ることで、クラウドAIの実態が掴めてきたのではないでしょうか?
クラウドAIについてその概要が分かってきたところで、次に「クラウドAIの何が良いのか」ということをお話します。
先にご紹介しておくと、クラウドAIには以下の4つのメリットがあります。
- 学習済みのAIも提供されている
- より高度な計算・判断が可能
- 高性能なコンピューターを自社で用意しなくて良い
- スモールスタートに適している
一つずつ詳しく見ていきましょう。
3-1. 学習済みのAIも提供されている
クラウドAIに限らず、AIが推論によって的確な判断や答えを導くためには、データによる学習が必要であることはすでにお伝えしましたよね。
AWSやMicrosoft Azureなどのクラウドサービス上で提供されているクラウドAIには、この学習プロセスをすでに一通り済ませているものもあるのです。
そのような学習済みのクラウドAIであれば、膨大なデータを用意したり、そのデータを学習させる労力をかけることなくAIを利用することができるのです。
自社製品の不良品検知をさせたい場合などは、その製品の画像データを学習する必要があるため、学習済みのAIがどんな場合でもすぐに使えるとは限りませんが、次のようなケースでは大いに役立つはずです。
- 使用感を試したい
- 顔や人の会話、文字など汎用的なものを認識・判別させたい
(判断の対象が特定のモノや状況ではない) - チャットボットや自動翻訳など一般的になりつつある用途で利用したい
こういった場合には、適した学習済みAIがクラウドサービス上で提供されている可能性が高く、比較的スムーズにクラウドAIを導入することができるでしょう。
3-2. より高度な計算・判断が可能
クラウドAIでは、学習・推論を全てクラウド上で行うため、端末側で推論を行うエッジAIと比べてより高度な計算や判断が可能です。
エッジAIでは、利用者の操作するパソコンやスマートフォン、スマートスピーカーなどの端末側でAIが推論などの処理を行い、その結果としての判断や答えをアウトプットします。
つまり、エッジAIには端末の処理能力を超えた計算・処理を行うことは基本的にできません。
一方で、クラウドAIはお伝えしている通り、全ての処理をクラウド上のコンピューターで行います。
そしてそのクラウド上のコンピューターは、必要に応じて容量や処理能力を簡単に拡張することができるため、AIによる高度な計算や判断が必要な場合は、クラウド上のコンピューターを拡張すればよいのです。
こういったことから、高度な計算や判断を行うのは、エッジAIよりもクラウドAIの方が得意であると言えるのです。
3-3. 高性能なコンピューターを自社で用意しなくて良い
クラウドAI自体にはハイスペックなコンピューターやサーバーは必要ですが、それを自社で用意する必要が無いということもメリットの一つです。
すでにお分かりかとは思いますが、クラウドAIが行う処理はクラウド上のコンピューターを利用して行うため、自社にそういったコンピューターやサーバーを設置する必要はないのです。
また元々自社で運用しているサーバーに大きな負荷がかかるということもありません。
サーバーを購入するコストや自社で運用する労力のことを考えれば、これは大きなメリットと言えるでしょう。
3-4. スモールスタートに適している
最後にご紹介するクラウドAIのメリットは、スモールスタートに適しているという点です。
クラウドAIは次のような理由から、コストや労力を抑えて小さくスタートすることに向いているのです。
- クラウドサービス上で学習済みのクラウドAIも提供されている
- ソフトウェアとしてすぐに利用できる状態で製品化されている場合もある
- クラウド上で学習や推論が完結するので、エッジAIに比べて管理や運用が容易
このように、クラウドAIは高額なコンピューターや機器を購入しなくても利用できますし、AIの開発が行える人材が居なくても導入・運用が可能な場合もあります。
AIは未知な領域も多いため、初めてのAI活用となればなおさら小さな規模でスタートして効果を見てみたいと考えるのが自然ですよね。
コストと労力を抑えて利用を開始できるクラウドAIなら、そのようなニーズを満たしてくれるはずですよ。
4. クラウドAIのデメリット2つ
クラウドAIには、AI導入に当たって嬉しいメリットがある反面、デメリットも存在します。
そのデメリットが以下の2つです。
- リアルタイムな処理には課題がある
- インターネットが必須
それぞれ詳しくお話ししますね。
4-1. リアルタイムな処理には課題がある
端末側で推論を行うエッジAIに比べると、クラウドAIはリアルタイムな判断や振る舞いが得意ではありません。
というのも、クラウドAIはクラウド上で推論を行うという性質上、都度クラウドとデータの送受信が必要となるからです。
例えばクラウドAIとサーモカメラを用いた体温測定システムについて考えてみましょう。
このシステムで利用者の体温が測定されるまでには主に次のようなプロセスがあります。
①端末のサーモカメラで対象者を撮影
②サーモカメラで撮影した画像データをクラウドに送信
③クラウド上でクラウドAIが、体温を測定する顔の位置を判断・体温が特定される
④クラウドから端末に特定した体温が送られ、端末に表示
このうち②と④で端末〜クラウド間での通信が行われるため、その分若干のタイムラグが生じてしまうのです。
とはいえ、このようなタイムラグは数ミリ秒から数秒内で済む場合が多く、自動車の完全自動運転など瞬時の判断が必要なケース以外ではさほど気にしなくても良いレベルと言えるでしょう。
4-2. インターネットが必須
クラウドAIには、インターネットのような接続ネットワークが無ければ利用できないというデメリットがあります。
先ほどもお伝えしましたが、クラウドAIはクラウド上で推論を行うため、都度クラウドと端末の間で通信が必要となります。
この通信にはもちろん接続ネットワークが欠かせず、インターネットなどに繋がっていない場合にはクラウドAIは作動することができません。
そのためクラウドAIを導入する際には、ネットワーク障害への対応策も検討しておくと良いでしょう。
5. クラウドAIがおすすめな場合とおすすめしない場合
ここまでにご紹介したクラウドAIのメリットやデメリットを見ていただくと分かるように、クラウドAIには得意なこととそうでないことがあります。
そのため、あなたがクラウドAIに求めることや用途によって、クラウドAIの利用をぜひおすすめしたい場合もあれば、あまりおすすめできない場合もあります。
以下の図を見てみてください。
ここでは、この図で示したクラウドAIの利用をおすすめできる場合とおすすめできない場合についてお話ししていきます。
5-1. クラウドAIの利用がおすすめな場合
まず、クラウドAIの利用をぜひおすすめしたいのは、以下のような場合です。
汎用的な使い方でAIを利用をしたい |
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AIを用いた顔認証、翻訳、文字読み取り、チャットボットなど、すでに広く浸透している方法でAIを活用したいなら、クラウドAIがおすすめです。
そのような汎用的な使い方をされるAIは、クラウドサービス上で学習済みのものが提供されていたり、すぐに使えるソフトウェアとして製品化されていることが多いからです。 そういったクラウドAIなら、比較的容易にAIの導入ができるはずです。 |
できるだけコストを抑えてAIを導入したい |
---|
クラウドAIは、高性能なコンピューターやサーバーを購入することなく利用できますし、AIに詳しいエンジニアが在籍していなくても導入できるケースも多いです。 そのため、クラウドAIは金銭的にも人的にもコストを抑えて小さな規模で導入しやすいのです。 |
AIを試用してみたい |
---|
まずはAIがどんなものか試してみたいという場合にもクラウドAIはおすすめです。 クラウドサービス上で提供されているAIなら、自社のための開発作業やAIの学習プロセスを省いてAIの使用感を試すことができます。 |
もしあなたの会社がこういったケースにあてはまるのであれば、早速クラウドAIの活用に向けて動き出しましょう。
5-2. クラウドAIの利用をおすすめしない場合
続いてクラウドAIの利用があまりおすすめできない場合についても見てみましょう。
AIに瞬時の判断を求めている |
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クラウドAIは、推論を行う度にクラウドと端末の間でデータのやり取りが発生します。 そのため、瞬発力の求められる判断や振る舞いが必要な局面でAIを利用したい場合は、クラウドAIの利用はおすすめできません。 |
インターネットなど接続ネットワークの有無に関わらずAIを利用したい |
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クラウドAIは、端末とクラウドの間で通信を行うためインターネットなどの接続ネットワークが必要不可欠です。 接続ネットワークの無い環境でもAIを利用したいなら、クラウドAIは向いていないと言えるでしょう。 |
自社のデータを社外に出したくない |
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クラウドAIを利用する際には、端末が読み取ったデータをクラウド上に送ることになります。また用途によっては、AIの学習用に自社保有のデータをクラウドへアップロードする必要もあります。
そのため、もしデータを社外には出したくないということであれば、クラウドAIの利用はあまりおすすめできません。 |
このような要望がある場合は、クラウドAIの性質上、利用をあまりおすすめしません。
代わりにエッジAIについて導入を検討してみても良いかもしれませんね。
6. クラウドAIの導入を検討されているならNTT東日本へご相談ください
ここまで読んでいただいて、自社にクラウドAIを導入してみたいとお考えなら、ぜひ一度NTT東日本へご相談ください。
NTT東日本はクラウドAIの導入を支援することで、お客さまのビジネスの拡大や業務効率の向上に貢献しています。
そのためのサポートを一部ご紹介しますね。
6-1. AIの専門家×クラウドのプロによるサポート
NTT東日本では、AIとクラウド、各分野の専門家がお客さまのクラウドAI導入をサポートいたします。
具体的には以下のようなチームや人材が揃っています。
- AIの専門家集団であるデータサイエンティストチーム
- Amazon Web Service(AWS),Microsoft Azureの認定資格を持つ1,500人を超えるクラウドのプロフェッショナル※
(※2022年2月時点)
上記のようなAIとクラウド、それぞれの領域のプロフェッショナルが協力し、クラウドAIの導入やクラウドAIを用いたシステム開発の支援を行っているのです。
このように、専門家の知見に裏付けられた「AI×クラウドソリューション」でお客さまのビジネスの成功をリードします。
6-2. クラウド・AI・ネットワークを一元的にサポート
ネットワーク事業者としても実績を積んできたNTT東日本なら、クラウドAIを利用するために欠かせない接続ネットワークやお客さまのLAN環境の設計・構築も一元的にサポートが可能です。
通常のクラウド/AI導入支援サービスでは、クラウドサービスやクラウドAIを軸にサービスを展開しているため、クラウドに接続するためのネットワークやお客さまのLAN環境まではサポートが行き届かないことが多いです。
ネットワークについては別の企業がフォローするといったこともよくあります。
対してネットワーク事業者でもあるNTT東日本では、クラウド・AI・ネットワークの全てにおいて専門的な知見があり、クラウドAIの導入からネットワークの設計・構築までワンストップでサポートすることができます。
NTT東日本では、こういった領域をまとめてフォローさせていただくことで、より快適に、より効果的に利用していただけるクラウドAIの導入支援を行っています。
6-3. 24時間365日の保守対応も可能
NTT東日本ではクラウドAI導入後、運用の段階においてもサポートを行っており、24時間365日保守対応や問い合わせの受け付けが可能です。
支援事業者によっては保守対応や問い合わせ受け付けが平日の営業時間に限られていることも多いですが、休日や夜間にクラウドAIの急な不具合が発生した場合のことを考えると、それでは不安が残りますよね。
NTT東日本なら、24時間365日にわたってクラウドサービスやクラウドAIの監視・故障対応・問い合わせ受け付けを行う体制が整備されており、休日や夜間に発生したトラブルや障害にも迅速な対応が可能です。
このような体制によって、私たちはクラウドAIを利用されるお客さまのビジネスをサポートしているのです。
NTT東日本は、クラウドAIの導入支援を通して、その先のビジネスの成功をお客さまと共に目指します。
クラウドAIの導入を検討している、あるいは関心を持たれているけど一歩踏み出せないでいる場合は、ぜひ下記よりご相談いただければと思います。
- ※Amazon Web Services(AWS)は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
- ※Microsoft Azureは、Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。
7. まとめ
クラウドAIについて、概要やメリット・デメリットなどはお分かりいただけたでしょうか。
最後に今回の内容をおさらいしておきましょう。
クラウドAIとは、クラウド上で学習や推論を行うAIのことを言います。
クラウドAIとよく比較されるAIとして、エッジAIがあります。エッジAIとは、一部クラウドを利用しつつ推論は端末側で行うタイプのAIのことです。
クラウドAIとエッジAIの主な違いは以下の通りです。
クラウドAI | エッジAI | |
---|---|---|
学習・推論を行う環境 | クラウド上 | 端末内(一部クラウドも利用) |
得意なこと | クラウド上で大きなデータも扱えるので、高度な計算・判断が可能 | 端末内で推論を行うため、リアルタイムな判断のアウトプットが可能 |
苦手なこと | クラウドを経由するので、リアルタイム性には欠ける | 端末のスペックが高くなければ、高度な計算・判断は難しい |
クラウドAIの活用事例として、次のようなシーンでクラウドAIが使われている例をご紹介しました。
- 書類のデータ化に伴う手入力の自動化
- ポータルサイトへの不適切な投稿内容の発見
- 中古カメラ買取のための機種特定
クラウドAIにはメリットとデメリットがあり、それぞれの内容は以下の表の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
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また、クラウドAIの導入がおすすめな場合とおすすめできない場合について、次の通りご紹介しました。
クラウドAIがおすすめな場合 | クラウドAIをおすすめしない場合 |
---|---|
汎用的な使い方をしたい | AIに瞬時の判断を求めている |
できるだけコストを抑えてAIを導入したい | インターネットなど接続ネットワークの有無に関わらずAIを利用したい |
AIを試用してみたい | 自社のデータを社外に出したくない |
クラウドAIは、メリットも多く、比較的容易に活用することができるAIと言えます。
ぜひあなたの会社でも、クラウドAIの利用を検討してみてください。
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