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Microsoftプラットフォームで力を発揮するAzure PostgreSQLの魅力と特徴
今日の製品開発では開発からローンチまでのリードタイムを可能な限り短縮し、さらに、より市場にマッチした製品を届けることが重要視されています。Azure PostgreSQLはクラウド型のリレーショナル・データベース(RDB)としてMicrosoftから提供されているデータベース・アズ・ア・サービス(DBaaS)です。今回は、Azure PostgreSQLの特徴をわかりやすく解説し、採用するべきケースを見ていきます。
なぜクラウド型データベースを使うのか
クラウド型データベースは開発コストを短縮できるのが最大の強みです。自社運用型(オンプレミス型)データベースではデータベース用のサーバーの選定から導入までの設備に関するコストだけでなく、データベースをインストールしたりするためのエンジニアを用意するといった人的コストもかかります。さらに、メンテナンスやセキュリティなどの運用コストも無視できない要因です。
クラウド型データベースであれば、サービス提供元がデータベースを準備してくれているため、そのようなコストは気にせず使えます。それだけでなく、サーバーの監視からバックアップ、セキュリティ対策まで一括でお任せできるのです。これらは開発に時間や人のあらゆるコストを劇的に引き下げてくれます。
このように、クラウド型データベースを使えば導入から運用までのコストを節約し、すぐにデータベースを構築して開発をスタートできるのです。
Azure PostgreSQLとは
正式名称はAzure Database for PostgreSQLと呼ばれています。従来AzureではMicrosoftのAzure SQL(SQL ServerのAzure版)しか用意されていませんでしたが、MySQLと共にPostgreSQLもRDBサービスとして提供されるようになりました。
PostgreSQLはオープンソースのRDBで、ライセンスが緩いため導入しやすいのが特徴です。Windowsはもちろん、Linux、MacOSなど幅広いOSに対応しており、オープンソースにもかかわらず商用利用に耐えられる性能と信頼性を持っています。また、提供している機能も豊富で、同じオープンソース系RDBのMySQLよりもPostgreSQLを好むスタートアップも増えてきているほどです。
Azure PostgreSQLの特徴
Azure PostgreSQLの特徴は以下のとおりです。
- すぐに開発可能
- 高い拡張性
- スケーリングが数秒で可能
- 業界最高水準のセキュリティ
- 安心のバックアップ機能
それぞれ見ていきましょう。
すぐに開発可能
クラウド型RDBであるAzure PostgreSQLなら、申し込めば今日にもデータベースを立ち上げ開発をスタートできます。サーバーを設置してPostgreSQLをインストールしてといった作業は一切必要ありません。また、後述しますが既存データベースからの乗り換えも簡単に行なえるので、最小限のダウンタイムで移行が可能です。
高い拡張性
もともとPostgreSQLは高い拡張性を持つデータベースでしたが、Azure PostgreSQLでもその恩恵を受けることができます。ただし、すべての拡張機能を利用できるというわけではないため、必要な機能が利用できるかは事前に確認する必要があるでしょう。サポートしている拡張機能はこちらでご確認ください。
スケーリングが数秒で可能
アプリケーションはサービスの利用者が増えれば増えるほど、処理応答時間がシビアになっていきます。そのため、データベースの負荷分散のためにロードバランサーを導入するなど多くのコストがかかります。Azure PostgreSQL のHyperscale (Citus)を使えば、簡単にDBをスケールアウト可能です。
安心のバックアップ機能
サービスはあらゆる障害に対して万全である必要があり、どのような状況でも稼働しつづける高可用性が求められます。データの紛失はその最たるものです。Azure PostgreSQLでは各ノードを自動的にバックアップし、ローカル冗長ストレージに格納してくれます。そのため、指定した時間のバックアップを簡単に復元可能です。
価格
Azure PostgreSQLの価格は以下のプランで構成されています。
- Basic
- 汎用
- メモリ最適化
プランごとに利用できるCPUやストレージ容量、機能などが変わってきます。開発用途であればBasicでもよいですが、本番環境であれば汎用以上のプランが必要になってくるでしょう。詳細についてはこちらでご確認ください。
試算ツールも用意されている
もっと具体的な費用感を知りたいという場合にはAzure公式の試算ツールも用意されています。こちらのページから「データベース」>「Azure Database for PostgreSQL」を選択すれば自動見積もり計算に進むことができます。
予約容量価格によってよりリーズナブルに
Azureには「予約容量価格」という課金制度も用意されています。通常、クラウドサービスは使った分だけ支払いが発生する従量課金制ですが、ある程度リソースが計算できる場合はこれを前払いすることでコストを大幅に引き下げられる制度です。
予約分を超えてプロビジョニングされたスループット分に関しては通常料金が課金されるので、損をするということはありません。前払いは1年単位、3年単位から選択できるので、より最適な料金プランを検討できます。
Azure PostgreSQLを採用するおすすめケース
ここからは、Azure PostgreSQLの採用をおすすめするケースを説明します。
オンプレミスでPostgreSQLを構築している場合
すでに述べたように、オンプレミスでデータベースを運用しているのであれば、クラウドに移行することで大きな恩恵を受けられます。とくに、保守管理に大きなコストがかかっている場合は、プロジェクト全体の予算を圧迫している可能性があります。オンプレミス環境からクラウド環境への移行を検討してみる価値は十分にあるでしょう。
自前でAzure仮想マシン上にPostgreSQLを構築している場合
Azure上の仮想マシンに自前でPostgreSQLを構築している場合も同様です。既存環境と同様に拡張機能が対応しているかを確認する必要はありますが、十分に検討の余地があります。Azure上でPostgreSQLを構築しているのはオンプレミスほどではないにしろ、相当のコストがかかっていると考えられます。移行によって多くのデータベース管理コストを削減できるのは大きなメリットになりうるでしょう。
乗り換えも簡単
AzureにはAzure DMS(Database Migration Service)というサービスが用意されています。これを使えば、アプリケーションのダウンタイムを最小限に抑えつつ、簡単にデータベースインスタンスを移行可能です。 たとえば、Amazon RDSを使っている場合でも、Amazon RDS for PostgreSQLへの乗り換えを簡単に実現できます。もし、乗り換えたくても移行コストを気にしているのであれば、その心配はまったく必要ありません。
手軽に導入、簡単に開発
Azure PostgreSQLを導入すればフルマネージドなデータベースを今日にも導入できるだけでなく、堅牢性、可用性といった保守コストやその他課題をまとめて解決してくれます。費用を見るとき、ついつい開発コストにばかり目が行きがちですが、保守コストを甘く見ているとサービスがスケールしていったときにしっぺ返しを受けかねません。そのためにも、オンプレミス、またはレンタルサーバー上でPostgreSQLを運用しているのであれば、ぜひこれを機にAzure PostgreSQLへの移行を検討してみてください。
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