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【初心者向け】Azure Automationとは?できることや料金・活用事例などを解説
Azure Automationとは、さまざまなタスクを自動化してくれるクラウドオートメーションサービスです。本記事では、Azure Automationとはどのようなサービスで何ができるのか、設定方法や活用事例を紹介します。多くのメリットを持つAzure Automationの知識を手に入れるため、ぜひ最後までご覧ください。
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目次:
- 1.Azure Automationとは?
- 2.Azure Automationでできること・メリット
- 2-1.プロセスの自動化
- 2-2.構成管理
- 2-3.更新管理
- 2-4.多様なシステム環境での利用
- 2-5.運用コストの削減
- 3.Azure Automationの設定方法
- 3-1.Automation アカウントを作成
- 3-2.Automation PowerShell Runbookを作成
- 3-3.Runbookの動作確認
- 3-4.Runbookを発行して開始する
- 4.Azure Automationの活用事例
- 4-1.イベントスケジュールに沿って仮想マシンの起動・停止を自動化
- 4-2.SQL Databaseをオートスケールしてコストを削減
- 5.Azure Automationの料金体系
- 5-1.プロセスの自動化
- 5-2.構成管理
- 5-3.更新管理
- 6.Microsoft Azureの導入ならぜひNTT東日本にご相談ください
- Azure Automationについてまとめ
1.Azure Automationとは?
Azure Automationとは、クラウド環境やハイブリッドクラウド環境下で発生する、さまざまなタスクを自動化してくれるクラウドオートメーションサービスです。具体的にはプロセスや構成管理、更新管理などが自動化され、クラウドとオンプレミス環境、Azure環境と非Azure環境などの異なった環境下でも、一貫性を持った構成管理や運用ができます。
さらにWindowsとLinuxが混在する環境でも、多くの管理プロセスの自動化が可能である点は、大きな特徴といえるでしょう。Azure Automationでは、Windowsに標準搭載されているCLIツール「PowerShell」スクリプトの実行設定、Runbookテンプレートを活用すれば、利用環境に応じたさまざまな処理の自動化が可能です。
Runbookの種類としては、以下のものが挙げられます。
- グラフィカルRunbook
- PowerShell Runbook
- PowerShellワークフローRunbook
- Python Runbook
Azure Automationは、あらかじめ設定したスケジュールに応じて、Runbook内に記載されているスクリプトを実行し、管理や運用作業を自動化するサービスであるとイメージしてもらえばよいでしょう。
2.Azure Automationでできること・メリット
Azure Automationでできることは、以下の通りです。
- プロセスの自動化
- 構成管理
- 更新管理
- 多様なシステム環境での利用
- 運用コストの削減
順番に見ていきましょう。
2-1.プロセスの自動化
Azure Automationでできることとしてまず挙げられるのは、プロセスの自動化です。Azure Automationはクラウド上で管理タスクの実行を自動化するだけでなく、Hybrid Runbook Workerを利用すれば、クラウド環境と、オンプレミス環境間の一元化が可能となります。
さらにWebアプリケーションでイベントが実行された際に、外部サービスにHTTPで通知する仕組みである「Webhook(ウェブフック)」を使用すれば、外部サービスからAzure Automationで特定のRunbookを開始することも可能です。DevOpsから監視システムなどからトリガーすることで、継続的デリバリーと連続動作を実現します。
2-2.構成管理
Azure Automationの構成管理機能を使えば、仮想マシンやサーバーインフラストラクチャの変更を追跡できます。構成管理機能は、環境内のサービスやデーモン・ソフトウェア・レジストリ・ファイルなどの変更を追跡したり、インストール済みのアプリケーションや、その他の構成アイテムの可視化を行ったりするための機能です。
また、Azureの構成管理サービス「Azure Automation State Configuration」を利用すれば、構成管理のためのPowerShellスクリプトであるDCS(Desired State Configuration)リソースをAzure Automationで管理し、Azureクラウド内のDCSプルサーバーから、仮想マシンや物理マシンに構成を適用することも可能です。
2-3.更新管理
更新管理も、Azure Automationでできることの一つです。Azure Automationでは、Azureをはじめとするクラウド環境と、オンプレミス環境の違いを意識することなく、マシンの更新状態を可視化できます。
WindowsとLinuxといったハイブリッド環境にも対応しており、デプロイスケジュールを作成すれば、定義したメンテナンス期間中に更新プログラムをインストールすることも可能です。
2-4.多様なシステム環境での利用
前述しましたが、Azure Automationは、ハイブリッドクラウド環境やWindowsとLinuxといった混在環境など、多様なシステム環境で利用できる点がメリットです。
従来オートメーションツールは特定の環境下では動作しないものも多く、システム環境ごとにツールを準備する必要がありました。ツールが異なれば、非効率な運用や管理になるだけでなく、イニシャルコストやランニングコストもかかります。
Amazon Automationは多様なシステム環境で利用でき、汎用性があるため、さまざまな環境を一元的に自動化できます。
2-5.運用コストの削減
運用コストが削減できる点も、Azure Automationのメリットです。通常クラウドを利用する際は、クラウド利用料といったランニングコストだけでなく、運用にかかる人件費や間接コストも考慮しなければなりません。
Azure Automationを利用すればプロセスを自動化できるため、人の手を介さずに運用や管理作業が行なえます。人件費などの間接的なコストの削減に役立てられる点は、大きなメリットといえるでしょう。
加えて、人の手を解する作業の場合、どうしても作業ミスやエラーが起こります。Azure Automationによって適切な自動化設定を行えば、作業ミスの軽減による管理業務の効率性向上が可能です。
3.Azure Automationの設定方法
Azure Automationとはどういったものか、できることやメリットについて見ていきましたが、実際にAzure Automationを利用する際の設定方法は、以下の通りです。
- Automationアカウントを作成する
- Automation PowerShell Runbookを作成する
- Runbookの動作確認を行う
- Runbookを発行して開始する
順番に見ていきましょう。
3-1.Automation アカウントを作成
Azure Automationを設定するためにまず行うことは、Automationアカウントの作成です。Automationアカウントは、以下の手順で作成します。
- Azure Portalにサインインし、「リソースの作成」に移動する
- 「管理ツール」の「オートメーション」を選択する
- Automationアカウントに関する情報を入力し、「作成」をクリックする
Automationアカウントの作成が完了したら、Azure Portalの検索バーに作成したAutomationアカウントの名前を入力し、ページに移動しましょう。
3-2.Automation PowerShell Runbookを作成
Automationアカウントの作成が終わったら、以下の手順で実際に処理を行うRunbookの作成を行います。
- Automationアカウントのナビゲーションバーから「Runbook」を選択し、「Runbookの作成」をクリックする
- Runbookの名前を入力し、「Runbookの種類」にPowerShellを選択し、「作成」をクリックする
作成が完了したら「保存」をクリックし、スクリプトの内容を保存しておきましょう。
3-3.Runbookの動作確認
Runbookを作成したら、テストを行って正常に動作することを確認します。Runbookをテストする手順は、以下の通りです。
- 「テストウィンドウ」を選択し、「テスト」ページを開く
- 「開始」を選択する
テストが開始されると、Runbookジョブが作成され、状態がペインに表示されます。ジョブは最初「キュー済み」となっており、クラウドでRunbook workerが使用可能になるのを、待機している状態です。
workerがジョブを要求すれば、状態は「開始中」となり、実際に実行を開始すれば「実行中」となります。Runbookジョブが完了すれば、テストページに出力が表示されるので、結果を確認しましょう。
3-4.Runbookを発行して開始する
作成したRunbookを運用環境で実行するためには、発行しなければなりません。Runbookを発行する際は、既に発行済みのバージョンがある場合、ドラフトバージョンで上書きします。
今回はRunbookを作成したばかりであるため発行済みバージョンはありませんが、以下の手順で発行と開始を行います。
- 「発行」を選択してRunbookを発行する
- 確認の要求に「はい」と応えれば「状態」フィールドに「発行済み」と表示される
- 上部オプションから「開始」を選択し、確認を求められたら「はい」と応え、Runbookを開始する
作成したRunbookジョブのジョブページが開くので、状態が「完了」になったら「出力」を選択してください。
4.Azure Automationの活用事例
Azure Automationの活用事例としては、以下のものが挙げられます。
- イベントスケジュールに沿って仮想マシンの起動・停止を自動化した事例
- SQL Databaseをオートスケールしてコストを削減した事例
順番に見ていきましょう。
4-1.イベントスケジュールに沿って仮想マシンの起動・停止を自動化
Azure Automationを活用した事例として紹介するのは、イベントスケジュールに沿って、仮想マシンの起動や停止を自動化した例です。
スポーツビジネスを展開するある企業では、イベントがある時とない時のビジネスオペレーション量の差が大きく、システムもオペレーション量に応じて起動や停止を行う必要がありました。
従来では、イベント前に仮想マシンの起動を行い、イベント終了時に停止するスクリプトを作成していました。しかしイベントの数が増えるにつれて管理すべきシステムも増え、仮想マシンごとのスクリプト作成と、システムとスクリプトを紐づけて管理する稼働が大きくなってしまったため、負担を減らそうとAzure Automationを導入しました。
Azure Automationとサーバーレスでクラウド上からコードを実行できる「Azure Functions」を組み合わせることで、自動化と一元的な管理が行えるようになり、煩雑な運用・管理業務の軽減に成功しました。
4-2.SQL Databaseをオートスケールしてコストを削減
次に紹介するのは、SQL Databaseをオートスケールし、コストを削減した事例です。Azureを含むパブリッククラウドのほとんどは、利用した分だけ料金が発生する「従量課金性」の料金体系を取っています。時間単位で課金されるため、サーバーの負荷に応じて自動的にクラウドサーバーの台数を増減するオートスケールが実現できれば、コスト削減が可能です。
ファッション通販サイトを運営する企業では、本番環境と開発環境での、Azure SQL Databaseの最適なスケールアップ・スケールダウンを実現するための、オートスケーリングを計画しました。
Azure Automationを利用して、SQL Databaseを定期的にオートスケールさせてリソースやコストの最適化を行った結果、約40%のコスト削減に成功しました。
5.Azure Automationの料金体系
Azure Automationの概要やできること、事例について紹介しましたが、ここからは、Azure Automationの以下の機能について、料金体系について見ていきましょう。
- プロセスの自動化
- 構成管理
- 更新管理
料金体系は変更になる場合もあるため、導入する前に必ずAzure公式ページより確認をしてください。
5-1.プロセスの自動化
プロセスの自動化の料金体系は、以下の通りです。
1ヶ月あたりの無料枠 | 無料枠を超えた際の料金 | |
---|---|---|
ジョブ | 500分 | 0.002USD/分 |
Watcher | 744時間 | 0.002USD/時間 |
※2024年1月時点の料金です。
プロセスの自動化は、RunbookのジョブとWatcherが課金対象です。ジョブとはRunbookテンプレートの処理単位で、1ヶ月に使用される実行時間に基づいて課金されます。
Watcherとは、環境内のシステムをボーリング監視し、状況によってアクションを実行する機能で、1ヶ月に使用される時間数に基づいて課金されます。ジョブとWatcher共に以下の無料枠が設定されており、超過した時間にのみ課金されます。
5-2.構成管理
構成管理の料金体系は、以下の通りです。
1ヶ月あたりの無料枠 | 無料枠を超えた際の料金 | |
---|---|---|
Azure node | 該当なし | Free |
Azure以外のノード | 5ノード | 6USD/ノード |
※2024年1月時点での料金です。
構成管理は、管理対象に登録したノード数と、Azure Log Analyticsサービスに保存されたログデータに基づき、料金が決定します。
ノードとは、構成が管理されるマシンのことで、Azure VMやオンプレミスVM、物理ホスト、別のパブリッククラウド内VMなどが対象です。構成管理の料金は、ノードがサービスに登録されたときから発生し、登録解除されたときに終了します。
5-3.更新管理
更新管理の利用料金は、以下の通りです。
1ヶ月あたりの無料枠 | 無料枠を超えた際の料金 | |
---|---|---|
任意のノード | 該当なし | Free |
※2024年1月時点での料金です。
更新管理は、利用環境での更新の表示とデプロイが含まれますが、料金はかかりません。しかし、Azure Log Analyticsサービスに保存されたログデータについては料金が発生するため、注意しましょう。
6.Microsoft Azureの導入ならぜひNTT東日本にご相談ください
Azure Automationはさまざまなタスクを自動化してくれるクラウドオートメーションサービスです。プロセスの自動化や構成管理、更新管理などを多様なシステム環境で実現でき、コスト削減につながるため、導入を考える企業も多いのではないでしょうか。
しかしいざ導入しようとしても、社内に経験者がおらず踏み切れなかったり、保守的な業務で手一杯だったりで、進まない場合も多いでしょう。そのような時はぜひ、NTT東日本のクラウド導入・運用サービスをご利用ください。
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選ばれる理由やサービスの流れについて詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
Azure Automationについてまとめ
Azure Automationは、さまざまなタスクを自動化してくれるクラウドオートメーションサービスで、多くの特徴やメリットを持っています。本文中の事例でも紹介しましたが、Azure Automationを活用すれば、煩雑な運用管理業務の負担が軽減され、コスト削減にもつながります。
しかしいざAzure Automationを導入しようとしても、やり方が分からなかったり、疑問が生じてスムーズにいかない場合もあるでしょう。NTT東日本のクラウド導入・運用サービスは、システム担当者さまの疑問やお困りごとをスピーディに解決します。
詳しいサービス内容やサービスの流れは、以下のページに詳しく記載しています。手間なくクラウド化を進めたいと思う方は、ぜひご覧ください。
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