COLUMN
Azure Billing APIによるAzure使用状況の確認
Microsoft Azure(以下、Azureと呼びます。)の課金情報やリソース消費量データ、推定料金などを知りたい場合、Azure Billing APIが活躍します。本APIは3つのAPIで構成されており、取得したデータはお手元のツールで分析可能です。今回はAzure Billing APIの機能や考えられる利用シーンを解説します。
Azure Billing APIとは
Azure Billing APIはAzureリソースの使用状況や関連情報を取得し、お手元のツール(サードパーティー製ツールなど)でデータ分析できるサービスです。
Azureリソースを使用してアプリケーションやwebサービスを展開する場合やエンタープライズ利用では、請求情報についてできる限り詳細に知りたいケースは珍しくありません。特にサービスのスケーリングや可用性確保のためにリソースの増減を繰り返して、ビジネスを効率化するためには、この情報は不可欠だと考えられます。そのようなニーズに応えるために、Azure Billing APIはリリースされました。
請求に関する似たような機能はAzure Portalも備えており、リソースの種類やデプロイ時に指定したリソースグループ、集計期間などを設定することで、サービス別の課金情報を確認はできます。ただしAzure Portalではcsvまたは請求書面ダウンロードに限られます。また請求書作成後でなければデータの参照はできません。
Azure Portalで参照できる請求情報だけではコストの分析予測には不十分なケースも多く、Azure Billing APIはこの欠点を補うサービスとして利用できます。
Azure Billing APIの機能
Azure Billing APIはリソースの詳細な使用状況をプログラムで取得することができるサービスで、3つのAPIが提供されています。
なおすべてのAPIにおいて、データを参照・取得するためには、Azure Portal または Azure PowerShellにて作成したアクセスポリシーが必要です。アクセスポリシーに設定された、請求閲覧者、閲覧者、所有者、共同作成者のいずれかのロールを持つIDでデータを参照・取得します。
Azure Invoice Download API
Azure Invoice Download APIで請求情報のダウンロードができます。請求書のダウンロードは日付によるフィルタリングが可能で、指定した日付から請求期間最終日までの請求情報が参照できます
Azure Resource Usage API
Azureリソースの消費量データ(推定)はAzure Resource Usage APIを使って参照します。このAPIでは時間単位、日単位によるデータ取得が可能です。
Azure Resource RateCard API
使用可能なAzureリソース一覧と、リソースごとの推定料金情報はAzure Resource RateCard APIにて参照可能です。
以上3つのAPIを利用することで、使用しているリソース一覧やAzureリソースの消費量データから、運用コストの算出、予測ができるようになるでしょう。また請求情報のダウンロードもAzure Billing APIでできるため、Azure Portalより利便性が高いと考えられます。
Azure Billing APIの利用シーン
Azure Billing API(Azure Invoice Download API、Azure Resource Usage API、Azure Resource RateCard API)によって取得された詳細なデータは、サードパーティー製ツールなどを使って分析が可能です。
たとえば、顧客に提供しているAzureリソースを使ったサービスにおける月間のAzureサービス使用量の把握や請求額の予測による運用コストの分析、Azureリソース消費前のコスト分析などによる今後のリソース増減計画の立案などでの利用が考えられ、リソースのスケーリングのコスト最適化を支援します。
また、ビッグデータを扱うデータサイエンティストやオブジェクトストレージによる非構造化データを扱う場合には、分析リソースやストレージ管理にかかるコストを算出、分析するときなどでも役立つでしょう。
まとめ
Azure Billing APIは従来のAzure Portalだけでは分析しきれない、リソース消費量推定データや推定料金データなどを取得できるAPIです。
Azure Billing APIは3つのAPIで構成されており、必要なAPIだけを利用することもできます。お手元のサードパーティー製ツールなどでAPIをコールすることにより、ツール上でAzureリソースの分析などAzureリソースの利用状況把握や予測し、Azureサービスの効率的な利用を支援します。
24時間365日対応可能なクラウド監視・運用代行で、あなたをシステム運用から解放します!
RECOMMEND
その他のコラム
無料ダウンロード
自社のクラウド導入に必要な知識、ポイントを
この1冊に総まとめ!
あなたはクラウド化の
何の情報を知りたいですか?
- そもそも自社は本当にクラウド化すべき?オンプレとクラウドの違いは?
- 【AWS・Azure・Google Cloud】
どれが自社に最もマッチするの? - 情シス担当者の負荷を減らしてコストを軽減するクラウド化のポイントは?
- 自社のクラウド導入を実現するまでの具体的な流れ・検討する順番は?
初めての自社クラウド導入、
わからないことが多く困ってしまいますよね。
NTT東日本では
そんなあなたにクラウド導入に必要な情報を
1冊の冊子にまとめました!
クラウド化のポイントを知らずに導入を進めると、以下のような事になってしまうことも・・・
- システムインフラの維持にかかるトータルコストがあまり変わらない。。
- 情シス担当者の負担が減らない。。
- セキュリティ性・速度など、クラウド期待する効果を十分に享受できない。。
理想的なクラウド環境を実現するためにも、
最低限の4つのポイントを
抑えておきたいところです。
-
そもそも”クラウド化”とは?
その本質的なメリット・デメリット - 自社にとって
最適なクラウド環境構築のポイント - コストを抑えるための
具体的なコツ - 既存環境からスムーズにクラウド化を
実現するためのロードマップ
など、この1冊だけで自社のクラウド化のポイントが簡単に理解できます。
またNTT東日本でクラウド化を実現し
問題を解決した事例や、
導入サポートサービスも掲載しているので、
ぜひダウンロードして読んでみてください。
面倒でお困りのあなたへ
クラウドのご相談できます!
無料オンライン相談窓口
NTT東日本なら貴社のクラウド導入設計から
ネットワーク環境構築・セキュリティ・運用まで
”ワンストップ支援”が可能です!
NTT東日本が選ばれる5つの理由
- クラウド導入を
0からワンストップでサポート可能! - 全体最適におけるコスト効率・業務効率の改善を
中立的にご提案 - クラウド環境に問題がないか、
第3者目線でチェック
してもらいたい - 安心の24時間・365日の対応・保守
- NTT東日本が保有する豊富なサービスの組み合わせで
”課題解決”と”コスト軽減”を両立
特に以下に当てはまる方はお気軽に
ご相談ください。
- さまざまな種類やクラウド提供事業者があってどれが自社に適切かわからない
- オンプレミスのままがよいのか、クラウド移行すべきなのか、迷っている
- オンプレミスとクラウド移行した際のコスト比較を行いたい
- AWSとAzure、どちらのクラウドが自社に適切かわからない
- クラウド環境に問題がないか、第3者目線でチェックしてもらいたい
- クラウド利用中、ネットワークの速度が遅くて業務に支障がでている
クラウドを熟知するプロが、クラウド導入におけるお客さまのLAN 環境や接続ネットワーク、
クラウドサービスまでトータルにお客さまのお悩みや課題の解決をサポートします。
相談無料!プロが中立的にアドバイスいたします
クラウド・AWS・Azureでお困りの方はお気軽にご相談ください。