COLUMN
生成AI×自動応答で電話業務の効率化を~不動産管理編~
不動産管理業では管理物件の増加や繁忙期によって、電話応対が追い付かなくなってしまう場合があります。特に転居が集中する時期は問い合わせが増加するため、他の業務に支障が出ることも少なくありません。これを解決するための方法として、「IVR(Interactive Voice Response:自動音声応答システム)」があります。
IVRとは、顧客との通話やプッシュ操作に対して、あらかじめ設定した音声案内を流して自動で応答するシステムです。電話業務を効率化できるソリューションとして、多くの企業・自治体で導入が進められています。しかしIVRには「定型文しか読み上げできない」「顧客がプッシュ操作を間違えるとやり直しになる」などの課題があり、顧客満足度の低下が懸念されていました。
これらの課題を背景に近年注目されているのが、IVRにAI技術を活用した「AI-IVR」です。AIにより、「定型文以外で回答できる」「顧客はプッシュ操作だけでなく、音声での操作も可能になる」など、顧客応対品質の向上が期待できます。
本コラムでは、不動産管理業における電話応対の課題やAI-IVRの活用例についてご紹介します。
1. 不動産管理における電話応対(コールセンター)業務の課題
不動産管理会社が行う電話応対には、さまざまな課題があります。まず、応対件数の多さです。繁忙期ともなれば一日に数百件以上の電話応対が必要になる場合もあり、その他の業務への負担がかかります。また、問い合わせ内容は多岐にわたるため、一件あたりの応対に時間がかかることも少なくありません。そのため顧客は、「電話しているのにつながらない」というストレスを感じ、結果として顧客満足度の低下や機会損失につながるおそれもあります。不動産管理業務における具体的な課題に、以下のような点があります。
1-1. 管理業務の複雑さとスタッフ不足
不動産管理業務には、賃貸借契約や更新、家賃の回収などの他、トラブル対応も含まれます。電話上のやり取りでそれらを正確に処理するためには、業務に対する一定の理解度と習熟度が必要です。大手業者にはコールセンターが設置されていることもありますが、中小規模の仲介業者などの場合は、限られたスタッフで応対しなくてはなりません。新規にスタッフを雇用する場合でも、教育には時間的・金銭的コストがかかります。
1-2. トラブル対応の負担
前述の通り、管理業務にはトラブルへの対応も含まれます。電話でのトラブル対応は、クレーム化する場合もあり、「通常よりも長い拘束時間」や「カスタマーハラスメントなどから受ける心理的負担」につながり、スタッフの強いストレスとなることが課題になっています。
2. 不動産管理でのAI-IVR活用例
AI-IVRを活用することで、不動産管理会社の電話業務における課題や問題点を解決しつつ、管理業務を効率化できます。主な活用例は次の通りです。
2-1. 定型的な問い合わせへの自動応答
AI-IVRの活用で、家賃等の振込口座の確認・変更や設備の修理依頼など、定型的な問い合わせを担当部署に自動的に転送します。前もって用意したスキームで回答することにより、オペレーターや窓口担当者の負担を軽減できます。
2-2. 緊急時のトラブル報告対応
営業時間外に発生したトラブルの一次対応にもAI-IVRを活用できます。例えば、ライフライン設備の故障や鍵の紛失などの場合は、依頼内容を分析し、対応が可能な業者や受付窓口に転送できます。緊急性の高いトラブルに迅速かつ的確に対応することで、顧客のストレスを軽減できます。反対に、緊急性の低い問い合わせについては、折り返しの依頼を受付し、後ほど担当者から連絡するなども可能です。
2-3. 物件の内覧予約や案内の自動応対
内覧予約や物件案内は不動産管理会社への電話でも特に件数が多く、応対コストがかかっている業務ですが、AI-IVRの活用で大幅に効率化できます。従来の内覧予約では、顧客から指定された時間を担当者が一組ずつ調整する必要がありました。AI-IVRであれば、顧客が希望する日時をプッシュ操作または口頭で伝えると、スケジュールを自動的に確認し、予約設定することが可能です。また、物件に関する問い合わせには、該当する物件の情報をAIがデータベースから取得し、回答することもできます。
2-4. CRMシステムとの連携による履歴管理
顧客に関する情報を一元管理できる顧客関係管理(CRM)システムとAI-IVRを連携することで、問い合わせのあった顧客や建物の情報を一元管理できます。それらを元に、問い合わせが多い件についての回答を設定するなど、効率的なナレッジ化が図れます。また、問い合わせ履歴をもとに顧客に新規提案をするなど、営業活動にもつなげられます。
3. NTT東日本のAI-IVRソリューション特長と機能
NTT東日本では、電話業務を生成AIが代行する「IVRソリューション」を提供しています。
3-1. 特長
IVRのプッシュ操作の他に、音声で操作できる新たな機能を搭載し、利便性を向上させています。AWS環境で開発するため、柔軟かつクラウドの利点を最大限に活かしたIVRを導入していただけます。また、NTT東日本グループのクラウドエンジニアが導入から運用にいたるまで包括的にサポートするため、専門的な知識やスキルがなくても安心してご利用いただけます。
3-2. 機能
NTT東日本のAI- IVRソリューションには、次のような機能が備わっています。
ご相談内容に応じて、カスタマイズしたIVRをご提供いたします。
生成AI×自動応答
- AIが自動で問い合わせ内容を判別し、適切な案内に誘導
- 内容によってオペレーターや担当者に接続することも可能
生成AI×自動振り分け
- 「建物の設備が故障している」など、具体的な用件をAIが判別し、オペレーターや担当者に接続
- 担当のオペレーターが電話に出られない時は、問い合わせ内容を要約してメールで通知
生成AI×自動検索
- 「○○という物件について知りたい」などの問い合わせに対し、AIが内容を理解し、Web上のシステムと連動して、検索結果を提示
- 検索条件として足りない要素があれば、AIが聞き直して再検索を実施
生成AI×自動予約
- 物件の内覧予約など、オペレーターを介して行っていた業務を、AIが自動で実施
- 「日時」「名前」「物件名」などを一度にまとめて話しても、AIによる内容判別が可能
4. まとめ
不動産管理の電話業務において必要とされる緊急時の迅速な一次応対や、繁忙期の問い合わせ応対の自動化をAI-IVRで行うことで、コールセンターに必要となっていたコストを大きく削減できますAI-IVRの導入をお考えの方は、ぜひNTT東日本にお任せください!
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