COLUMN
これから始めるクラウド保守!知っておきたい基礎知識
近年多くの企業がオンプレミスからクラウド環境へと移行しています。しかし、クラウド環境の導入だけでなく、システムの安定稼働とセキュリティを維持するためには、効果的な「クラウド保守」が欠かせません。
本記事では、クラウド保守の基本から具体的なタスクやベストプラクティス、そしてそれを実現するためのステップに至るまで、詳しく解説します。
目次:
- 1. クラウド保守の基本とは
- 1-1. クラウド保守とは何か
- 1-2. オンプレミス保守との違い
- 1-3. クラウド保守が必要な理由
- 2. クラウド保守を始める前に知っておきたいこと
- 2-1. メジャーなクラウドサービスの種類
- 2-2. クラウド保守の基本的なタスク
- 3. クラウド保守のベストプラクティス
- 3-1. 自動化ツールの活用
- 3-2. セキュリティ対策の強化
- 3-3. リソース管理の最適化
- 3-4. コスト管理
- 4. ベストプラクティスを実現するためのステップ
- 4-1. 現状評価と目標設定
- 4-2. 自動化ツールの導入
- 4-3. セキュリティ対策の強化手順
- 4-4. リソース管理の最適化
- 4-5. コスト管理の実行
- 5. NTT東日本のサービス訴求
- 6. まとめ
1. クラウド保守の基本とは
クラウド保守を始めるにあたり、基本的な概念や必要性を理解することが重要です。クラウド保守がどのようなものか、その必要性、そしてオンプレミス環境の保守との違いについて詳しく解説します。
1-1. クラウド保守とは何か
クラウド保守とは、企業がクラウド環境で運用しているシステムやアプリケーションの健全性を維持するための活動を指します。これは、クラウドサービスプロバイダーが提供するインフラ、ストレージ、ネットワーキング、およびアプリケーションに関連する全ての領域を管理し、サポートするプロセスを含みます。クラウド保守には、システムのモニタリング、アップデート、一貫したバックアップ、セキュリティ対策など多岐にわたるタスクが含まれます。
1-2. オンプレミス環境の保守との違い
オンプレミス環境の保守は、企業が自社の物理的なサーバーやデータセンターで運用するシステムを管理・維持します。これに対してクラウド環境の保守は、クラウドサービスプロバイダーが提供するリモートサーバー上でのシステム管理を行います。オンプレミスでは、自社のサーバールームやデータセンターを維持するための設備投資が必要ですが、クラウドではこれが不要です。また、クラウドでは需要に応じてリソースを柔軟に拡張・縮小できますが、オンプレミスではハードウェアの追加購入や設置が必要です。さらに、クラウドでは基本的なハードウェアメンテナンスはプロバイダーが行いますが、オンプレミスでは全て企業自身が行う必要があります。
1-3. クラウド保守が必要な理由
クラウド保守が必要な理由は、クラウド環境がビジネスにおいてますます重要な位置を占めるようになっているためです。システムの継続的な監視とメンテナンスによってダウンタイムやシステム障害を最小限に抑え、定期的なセキュリティ更新と監視によりデータ漏えいや攻撃からシステムを保護します。また、クラウド環境はオンプレミスと比べて運用コストや初期投資を抑えつつ、高いスケーラビリティを提供するため、コスト効率が向上します。
2. クラウド保守を始める前に知っておきたいこと
クラウド保守を始める前に、基本的な知識を身につけることが大切です。ここでは、メジャーなクラウドサービスの種類やクラウド保守において重要なタスクについて説明します。
2-1. メジャーなクラウドサービスの種類
2-1-1. IaaS (Infrastructure as a Service)
基本的なインフラ(サーバー、ストレージ、ネットワーク)を提供し、ユーザーはその上にカスタムアプリケーションを構築できます。
2-1-2. PaaS (Platform as a Service)
アプリケーション開発プラットフォームを提供し、開発者はインフラ管理を気にせずアプリケーションの開発に集中できます。
2-1-3. SaaS (Software as a Service)
完全に運用されているソフトウェアアプリケーションを提供し、ユーザーはインストールやメンテナンスの手間を省けます。
2-2. クラウド保守の基本的なタスク
2-2-1. モニタリング
システムのパフォーマンスや利用状況を常に監視し、異常を早期に検出します。
2-2-2. セキュリティ管理
アクセス制御、暗号化、セキュリティパッチの適用などを含む、データとシステムの保護対策を行います。
2-2-3. リソース管理
クラウドリソースの最適な利用と配分を管理し、効率を最大化します。
2-2-4. バックアップとリカバリ
定期的なデータバックアップと、障害発生時の迅速なリカバリ体制を整えます。
3. クラウド保守のベストプラクティス
効果的なクラウド保守を実現するためには、いくつかのベストプラクティスを導入することが重要です。このセクションでは、クラウド保守における最適な方法とその考え方について説明します。
3-1. 自動化ツールの活用
クラウド保守においては、自動化ツールの活用が重要です。自動化を通じて、日常的なタスクの効率化や設定の一貫性が確保されることで、人的エラーを減らし、迅速な対応が可能となります。自動化ツールは、システムの監視、リソース管理、設定変更などさまざまな領域で利用されます。
3-2. セキュリティ対策の強化
クラウド環境においてセキュリティを強化することは非常に重要です。多層的な防御対策を取り入れ、データ保護やアクセス管理を徹底します。また、継続的なセキュリティ監査と従業員のセキュリティ意識の向上も欠かせません。これにより、システムを常に最新のセキュリティ基準に適応させることができます。
3-3. リソース管理の最適化
クラウド環境でのリソース管理は、コスト効率とパフォーマンスの最適化に直結します。リソースのスケーリングや使用状況の定期的な分析を通じて、適切なリソース配置と運用を行います。これにより、余分なコストを削減し、リソースの効率的な利用が可能となります。
3-4. コスト管理
クラウド運用におけるコスト管理は、予算内での効率的な運用を確保するために必要です。コスト管理ツールを活用し、リソース使用状況と費用を可視化・最適化します。これにより、不必要なコストを削減し、費用対効果を最大化することができます。
4. ベストプラクティスを実現するためのステップ
具体的なステップを踏むことでクラウド保守のベストプラクティスを実現できます。このセクションでは、現状評価から始まり、具体的なツール導入やセキュリティ対策など、実践的な手法を解説します。
4-1. 現状評価と目標設定
クラウド保守のベストプラクティスを実現するためには、まず現状のシステム状況を正確に評価し、明確な目標を設定することから始めます。現行のクラウドインフラの強みと弱みを分析し、改善箇所を特定します。例えば、現在のリソース使用状況の把握、セキュリティ体制の確認、バックアップ頻度のチェックなどが含まれます。その上で、具体的な目標と達成手段を設定し、継続的な改善プロセスを確立します。
4-2. 自動化ツールの導入
次に、効率化を図るために自動化ツールを導入します。
例えば、クラウドインフラの管理にはインフラのコード化ツール(IaC)を、システム監視には自動化されたモニタリングツールを選定し、これらを実装します。IaCツールを使用することで、インフラのセットアップや設定変更をコードベースで自動化し、エラーを最小限に抑えます。自動化モニタリングツールは、システムのパフォーマンスや健康状態をリアルタイムで監視し、異常を即座に通知する機能を持ちます。これにより、迅速な対応が可能となり、システムの安定性が向上します。
4-3. セキュリティ対策の強化手順
セキュリティ対策を強化するための具体的な手順として、まず基本的なセキュリティポリシーを策定します。次に、多層的なセキュリティを実現するために、ファイアウォールの設定や不正アクセス検知システムの導入を行います。また、ユーザーアクセス権の管理を厳格にし、データの暗号化を施します。
定期的なセキュリティ監査も重要です。これにより、システムが最新のセキュリティ基準に適合していることを確認できます。さらに、従業員のセキュリティ意識を高めるために、セキュリティ訓練や教育プログラムを実施します。
4-4. リソース管理の最適化
リソース管理の最適化も重要なステップです。
まず、クラウドリソースの使用パターンを詳細に分析し、使用量に基づいたスケーリングポリシーを設定します。これにより、ピーク時にリソースを自動的に拡張し、閑散時には縮小することで、無駄なリソースコストを削減します。また、使用されていないリソースや未使用のデータベースを定期的にクリーンアップすることで、効率的なリソース利用を実現します。さらに、継続的にリソース使用状況を監視し、必要に応じて設定を調整します。
4-5. コスト管理の実行
コスト管理の実行は、クラウド運用における重要な要素です。
まず、クラウドサービスの使用に対する予算を明確に設定し、コストパフォーマンスを定期的にモニターします。次に、管理ツールを活用してコストを可視化します。この可視化により、非効率なリソース利用や無駄な支出を特定し、削減することが容易になります。また、長期的なコスト削減策として、リソースの最適化を継続的に行うことが重要です。
5. クラウドの保守ならNTT東日本へ
クラウド保守パートナーを選定の際は、ぜひNTT東日本にご相談ください。
NTT東日本は、高度な技術力と豊富な実績を持ち、セキュリティ対策も万全です。クラウド保守のニーズに応じた多様なソリューションを提供しております。年中無休の体制を整えており、お客さまが安心してクラウドサービスを利用できるようにサポートしています。
また、NTT東日本は地域エッジクラウド タイプVという独自のクラウドサービスを展開しております。VMwareを採用したクラウドで、月額固定料金のためコスト管理がしやすく、高品質・高信頼のデータセンターにクラウドインフラ設備を設置しているため、年中無休でお客さまのシステムデータを安心・安全にお預かりします。
6. まとめ
クラウド保守は、現代のビジネス環境において不可欠な要素です。クラウド環境の保持と管理には、多様なタスクと専門的な知識が求められます。しかし、適切なツールとベストプラクティスを導入することで、効率的かつ効果的な保守が可能です。
これからクラウド保守を始める方は、基本的な知識を習得し、クラウド環境の特性に応じた保守体制を整えることが重要です。常に最新の情報をキャッチアップし、継続的な改善を行うことで、クラウド保守の効果を最大限に引き出すことができるでしょう。
無料ダウンロード
自社のクラウド導入に必要な知識、ポイントを
この1冊に総まとめ!
あなたはクラウド化の
何の情報を知りたいですか?
- そもそも自社は本当にクラウド化すべき?オンプレとクラウドの違いは?
- 【AWS・Azure・Google Cloud】
どれが自社に最もマッチするの? - 情シス担当者の負荷を減らしてコストを軽減するクラウド化のポイントは?
- 自社のクラウド導入を実現するまでの具体的な流れ・検討する順番は?
初めての自社クラウド導入、
わからないことが多く困ってしまいますよね。
NTT東日本では
そんなあなたにクラウド導入に必要な情報を
1冊の冊子にまとめました!
クラウド化のポイントを知らずに導入を進めると、以下のような事になってしまうことも・・・
- システムインフラの維持にかかるトータルコストがあまり変わらない。。
- 情シス担当者の負担が減らない。。
- セキュリティ性・速度など、クラウド期待する効果を十分に享受できない。。
理想的なクラウド環境を実現するためにも、
最低限の4つのポイントを
抑えておきたいところです。
-
そもそも”クラウド化”とは?
その本質的なメリット・デメリット - 自社にとって
最適なクラウド環境構築のポイント - コストを抑えるための
具体的なコツ - 既存環境からスムーズにクラウド化を
実現するためのロードマップ
など、この1冊だけで自社のクラウド化のポイントが簡単に理解できます。
またNTT東日本でクラウド化を実現し
問題を解決した事例や、
導入サポートサービスも掲載しているので、
ぜひダウンロードして読んでみてください。
面倒でお困りのあなたへ
クラウドのご相談できます!
無料オンライン相談窓口
NTT東日本なら貴社のクラウド導入設計から
ネットワーク環境構築・セキュリティ・運用まで
”ワンストップ支援”が可能です!
NTT東日本が選ばれる5つの理由
- クラウド導入を
0からワンストップでサポート可能! - 全体最適におけるコスト効率・業務効率の改善を
中立的にご提案 - クラウド環境に問題がないか、
第3者目線でチェック
してもらいたい - 安心の24時間・365日の対応・保守
- NTT東日本が保有する豊富なサービスの組み合わせで
”課題解決”と”コスト軽減”を両立
特に以下に当てはまる方はお気軽に
ご相談ください。
- さまざまな種類やクラウド提供事業者があってどれが自社に適切かわからない
- オンプレミスのままがよいのか、クラウド移行すべきなのか、迷っている
- オンプレミスとクラウド移行した際のコスト比較を行いたい
- AWSとAzure、どちらのクラウドが自社に適切かわからない
- クラウド環境に問題がないか、第3者目線でチェックしてもらいたい
- クラウド利用中、ネットワークの速度が遅くて業務に支障がでている
クラウドを熟知するプロが、クラウド導入におけるお客さまのLAN 環境や接続ネットワーク、
クラウドサービスまでトータルにお客さまのお悩みや課題の解決をサポートします。
相談無料!プロが中立的にアドバイスいたします
クラウド・AWS・Azureでお困りの方はお気軽にご相談ください。