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VMware Cloud on AWSで叶える最適なクラウド環境とは?

近年、企業・自治体の仮想環境は管理や可用性の都合上、クラウドを採用するメリットが大きいと考えられています。そのため、オンプレミス環境からクラウド移行や、ハイブリッド化するケースが増えていますが、なかには「スキルやノウハウを学び直す余裕がない」「移行作業に割く時間が足りない」といった理由からクラウド利用に積極的になれない場合もあります。

そこで本記事では、既存のVMware環境を少ない手間と時間でクラウド移行するためのサービスである「VMware Cloud on AWS」について解説していきます。

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1. VMware Cloud on AWSとは

VMware Cloud on AWSは、VMwareとAWSの2社が共同で開発したクラウドサービスです。VMware環境を構築するためのソフトウェアをAWSのインスタンスに展開することで、クラウドサーバー上にVMware環境を構築できます。

すでにオンプレミスでVMware環境を利用している場合は、AWSへの移行、またはオンプレミスとAWS間で同期させたハイブリッド環境を構築する場合にも利用可能です。また、AWSの各種サービスとの互換性も高く、S3やRDSなどとの接続が容易になっています。

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2. VMware Cloud on AWSのメリット

VMware Cloud on AWSを利用するメリットは、主に以下の5つです。

2-1. 可用性の高いクラウドへ移行できる

これまでオンプレミスのサーバー上で展開していた仮想環境を、ハードウェア面の故障や交換の懸念が少ないクラウド環境へ移行できます。VMware社が公表している情報では、VMware Cloud on AWSのサービス レベル アグリーメント(SLA)は99.9%以上の稼働率を保証しています。

引用:VMware「Service Level Agreement VMware Cloud™ on AWS

2-2. すぐにインフラリソースを確保できる

オンプレミスのサーバーは物理的に調達する必要がありましたが、昨今の半導体不足によりサーバーを入手するまでに時間がかかることが多く、仮想環境構築の課題となっていました。しかし、すでにインフラリソースが確保されているクラウドサービスであれば、無条件でこの課題をクリアすることが可能です。

2-3. これまでのノウハウを活用できる

VMware Cloud on AWSの実際の操作体系は、VMwareと基本的に同一になっています。既にVMwareを利用している環境をクラウドへ移行した場合、スキルやノウハウを学び直すことなく、これまで通りに利用することが可能です。AWSの操作や新たなスキルの習得が必要ないため、移行後の運用にかかる学習コストが削減できます。

2-4. 管理コストを大幅に削減できる

VMware Cloud on AWSでは、独自の責任共有モデルが採用されています。責任共有モデルとは、クラウドサービス事業者側と利用者が責任を持つ範囲をそれぞれ明確に示すことで、堅牢なセキュリティを維持する考え方です。

引用:VMware Japan Blog「VMware Cloud on AWS の責任共有モデル

物理インフラはAWSが、Software Defined Data Center(SDDC)のリソースを含むサービスはVMwareが提供し、セキュリティ責任を共有しています。オンプレミスのサーバーを利用している場合、データセンター利用の固定費やサーバー機体の故障・交換に備える管理費などが発生していましたが、責任共有モデルによりサービスの利用者は、仮想マシンより上のレイヤ管理に集中できます。

料金は基本的に「利用するインスタンスのタイプ」「構成するクラスタタイプ」に応じたサブスクリプション料金と、データ転送料金、IPアドレス料金のみとなるため、大幅なコストダウンが可能です。

2-5.ネットワーク設定を変更せずに移行できる

VMware Cloud on AWSでは、IPアドレスなど既存のネットワーク設定を変えずに移行できます。オンプレミス環境からVMware Cloud on AWSへの移行だけでなく、双方向に移行できることでハイブリッド化やディザスタリカバリ(DR)などの用途にも対応しています。移行元となるオンプレミスや通信の要件に合わせて移行方法を決定する必要がありますが、ダウンタイム(サーバー停止時間)が発生しない方法が複数用意されています。要件が合致する場合は、標準機能のVMware HCXを利用して、ダウンタイムを発生させずに移行が可能です。

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3. VMware Cloud on AWSのユースケース

VMware Cloud on AWSのユースケースを以下の4つに分けてご紹介します。

3-1. オンプレミス環境の拡張

オンプレミスとクラウドによるハイブリッド化のユースケースです。データセンターなどに設置している既存のオンプレミス環境でストレージが不足した場合に、クラウド環境を利用します。一時的にサービスへのアクセスが増大した時などにリソース調達が可能になります。

3-2. クラウド環境への移行

通常であれば移行先への変換作業やサービスの停止を伴いますが、それらを最小限に抑えてクラウド環境へ移行します。運用方法を変えずにそのままクラウド移行を実現しつつ、AWSが提供するサービスとの連携が可能になります。

3-3. ディザスタリカバリ(DR)の実施

災害が発生した際に十分な対策が考慮されていない場合、サービスが停止してしまう可能性が高くなります。VMware Cloud on AWSとVMware Site Recovery Managerを利用することで、インフラストラクチャを自前で用意せずに災害対策を行うことができます。

3-4. モダナイゼーションの実施

モダナイゼーションとは、老朽化したシステムを現在のニーズに合わせて更新することを指します。VMware Cloud on AWSによって、既存システムは、インフラストラクチャとアプリケーションの両方をモダナイゼーションし、AWSが提供している機械学習、サーバーレス、データ分析などを含む200以上のサービスを連携・利用できるようになります。

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4. VMware Cloud on AWSの導入手順

実際にVMware Cloud on AWSを導入する手順を簡単に解説していきます。

4-1. ①購入オプションの選択

VMwareから購入する場合とAWSから購入する場合で、販売責任者および請求元が異なります。どちらの場合も仮想環境の展開と管理はVMware Cloud コンソールから行うため共通ですが、料金設定や支払い方法に違いがあるので、適した方を選択しましょう。

4-2. ②課金モデルの選択

従量課金方式によって、1ホスト1時間単位で利用できるオンデマンドタイプと、1年または3年間の長期利用を前提とすることで低価格で購入できるサブスクリプションタイプの2種類のモデルが用意されており、利用目的や期間にあわせて選択する必要があります。オンデマンドタイプを選択後、サブスクリプションタイプへの切り替えも可能です。

①、②の契約手続きが完了すればVMware Cloud on AWS上にSoftware-Defined Network Center(SDDC)が展開されます。SDDCとは、各種インフラストラクチャのデプロイ・構成・管理を一元化した仮想データセンターを指します。この時点で、VMware Cloud on AWSでは指定したインスタンス上にVMwareのソフトウェアがセットアップされた状態で提供されます。

4-3. ③仮想環境の移行

オンプレミスのVMware vSphere環境からVMware Cloud on AWSへ仮想環境を移行します。標準機能として提供されている「VMware HCX」を利用することで、完全無停止で移行を開始することができます。

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5. NTT東日本のソリューションでIT環境をスマートに

クラウド環境を利用するにあたって、社内の情報システム部門の運用・管理業務は多岐にわたります。監視・故障対応・パッチ適用など日常的な運用業務は、費用的にも時間的にも大きなコストを必要とし、担当部署は過度に多忙な状態となりがちです。

NTT東日本では、これらの運用業務をアウトソースできるクラウド運用支援サービスを提供しています。ご支援する作業範囲によって3つのプランからお選びいただき、提出された運用計画や対応支持に基づき、各種対応を行います。最適なプランを利用して、クラウド環境の運用負担を軽減しましょう。

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6. まとめ

現在の仮想環境を効率よく最適化する手段として、クラウドの利用が有効です。VMware Cloud on AWSは既存のVMware環境をダウンタイム無しでそのまま移行し、モダナイズまで行うことができます。

NTT東日本では、クラウド導入・運用をサポートするサービスを提供しています。

サービスや事例をご紹介していますので、クラウド環境の導入を検討している方は、ぜひお問い合わせください!

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