CASE STUDY

クラウドAIを活用した不正監視サービス「Remote Testing AI アナリスト」(仮称)をNTT東日本のデータサイエンティストチームと連携してリリース

クラウド移行で失敗しないためのお役立ち導入事例8選

~150以上の導入を支援したNTT東日本が紹介!~

資料はこちらよりダウンロードできますので、併せてご確認ください。

株式会社イー・コミュニケーションズ
業種 インターネットサービスプラットフォーマー
従業員数 50名
本社所在地 東京都港区六本木2-4-5 六本木Dスクエア9F
ホームページ http://www.e-coms.co.jp/service/remote-testing/別ウィンドウで開きます
主な事業内容 CBT/eラーニングサービス事業
導入サービス クラウド導入・運用サービス別ウィンドウで開きます
AWSリセールサービス別ウィンドウで開きます
クラウド利用サービス ・Amazon Rekognition
・Amazon DynamoDB
・AWS Lambda
・Amazon SQS
・Amazon ECS
・Amazon API Gateway
・Amazon S3
・Amazon EC2
サービス導入時期 2020年9月
ご担当者さま

代表取締役 佐藤 信也 さま
取締役CTO 圓谷 勇雄 さま

クラウドの選定理由
  • 将来的に大規模アクセスサービスに発展する可能性があり、リソーススケーリング・ネットワークスケーリングが容易なため
NTT東日本の選定理由
  • AIに造詣が深い販社の一つとしてAmazon AWSのチームから紹介された
  • 紹介された3社のなかで、NTT東日本のAWS上のAIにおける活用方法の見地が具体的で突出していて、コスト・早期実現性という点でより現実性があった

こちらの事例はPDFでもご覧いただけます。

PDF版の閲覧はこちらから

企業規模を問わず、企業システムでのクラウド活用が広まってきています。

クラウドAIで受験中の録画動画を自動監視・解析し厳正厳格な試験を実現する新サービスをリリースされ、自社サービスの更なる価値向上と競争力強化を実現された、株式会社イー・コミュニケーションズさま(以下、「イー・コミュニケーションズさま」といいます。)の事例をご紹介いたします。

今回は、代表取締役 佐藤 信也さま、取締役CTO 圓谷 勇雄さまにお話しをお伺いしました。

代表取締役 佐藤 信也 さま
取締役CTO 圓谷 勇雄 さま

NTT東日本による「クラウドAI 活用支援 for AWS」はこちらよりダウンロードできます。併せてご確認ください。

新サービスの概要

貴社の新サービス「『Remote Testing AI アナリスト』(仮称)」(以下、「Remote Testing AI アナリスト」といいます。) についてお教えください。

2020年10月5日より利用予約受付と特定ユーザーさま向けリリースを開始した、「Remote Testing AI アナリスト」は、オンライン試験における「替え玉受験」と「カンニング」を防止するためAIの技術を用いた不正監視サービスです。録画された受験中の動画を、クラウドAIが自動解析し、不正の可能性を洗い出すことができます。なお、当サービスは2021年1月の一般リリースを予定しています。(佐藤さま)

クラウド活用の理由、AWS選定の理由

なぜクラウドをサービス基盤として選定されたのでしょうか?

この新サービスは将来的に大規模アクセスサービスに発展する可能性があり、リソーススケーリング・ネットワークスケーリングが容易なクラウドをサービス基盤としました。(圓谷さま)

AWSを選定された理由をお教えください。

クラウドAI機能を利用したサービスを提供するにあたり、AWSのAIサービスの要素技術が要件に合致したことと、現在の技術基盤で比較的先進的な要素サービスを提供していたためです。(圓谷さま)

NTT東日本への相談のきっかけ

NTT東日本にご相談いただいたきっかけをお教えください。

当初はAIエンジンを独自に研究開発していたのですが、コンピューターで実施する試験は多数の受験者が同時に受験する場合が多いため、新たな商用サービスとして展開させるためにAWSのようなクラウドサービスが必須と考えていました。AIエンジンをAWS上で最適化する方法をAmazon AWSのチームに確認をしたところAIに造詣が深い販社があるとのことで、Amazonから、NTT東日本さまを含む3社の紹介を受けました。(佐藤さま)

NTT東日本ではクラウドビジネスに関するご相談を承っております。こちらよりお気軽にご相談ください。

当時のビジネス上の課題

ご相談いただいた当時のビジネス上の課題についてお教えください。

当社では、2018年からリモート監視において「人とAIによる監視の差異がないように」解析手法等の研究をしてまいりました。
その研究をもとにした、オンライン試験において人の監視員がWebカメラで本人認証と不正監視を行うサービスである「Remote Testing」を2020年7月から提供しておりましたが、並行して今回リリースした「Remote Testing AI アナリスト」サービスの検討も行ってきました。ご相談させていただいた当時は、試験現場におけるリアルタイム不正解析のアーキテクチャをどのように決定するかが課題でした。(圓谷さま)

NTT東日本選定の理由

今回のご検討でパートナーとしてNTT東日本を選定いただいた理由についてお教えください。

Amazon AWSのチームから紹介された3社のなかで、NTT東日本さまのAWS上のAIにおける活用方法の見地が具体的で突出していて、コスト・早期実現性という点でより現実性があったため、最終的にNTT東日本さまと組むことにしました。(圓谷さま)

実際の導入の模様

実際の導入のご感想をお聞かせください。

今回の「Remote Testing AI アナリスト」のサービス化プロジェクトでは、共同実験を経て、NTT東日本さまの「クラウド導入・運用サービス」でのクラウドAI導入に至りました。
共同実験では、何を持って不正とするかの観点ブリーフィングからお互いに知恵を出し合い、最終的により現実的なサービス形成に必要な要素研究ができたと感じています。
また、実際の本導入については、当社が希望したスピード感でご対応いただき、サービスリリースに向けて進めていただけたことに満足しています。(圓谷さま)

共同実験の概要

役割

イー・コミュニケーションズさま

  • カメラ映像データの取得・提供
  • 不正行為における試験監督の知見・ノウハウの提供

NTT東日本

  • 顔認識技術、音声認識技術の選定と精度評価
  • 不正行為に類する行動検知のAIモデル作成、精度評価、チューニング
共同実験での検証ポイント

クラウドAIに不正行為に類する行動をどのようなロジックで理解させるかを中心に検討・検証しました。不正行為といっても、さまざまな不正行為の手法が考えられます。顔認識技術の利用だけでなく、他人からのアドバイスを受けるなどの不正については、音声認識技術を用いて検知できるようにしました。また、例えばポスターが背景にある場合に複数人で受験している、目頭に手を置いて目を休めているときにカンニングペーパーを見ている、といった誤検知が発生しないようにするなど、考えうる対応すべきユースケースの洗い出しを行い、顔認識技術を用いた誤検知対策を行いました。(NTT東日本 ビジネス開発本部 第ニ部門 データサイエンティストチーム)

クラウド活用パートナーとしてのNTT東日本の魅力

あらためて、クラウド活用パートナーとしてのNTT東日本の魅力は何でしょうか?

今回の取り組みは共同研究を経ての導入という形で実現しており、両社が持つソリューションに組み込み利用していく予定です。クラウドAIの共同実験と導入におけるクラウド活用パートナーとしてのNTT東日本さまの魅力は先にお話しさせていただいたとおりです。クラウドAIを活用しているので運用開始後はさらなる精度向上が望め、それは当社でのサービスだけでなくNTT東日本さまのサービスでも同じかと思いますので、今後は精度向上について共同で取り組みを行っていきたいと考えています。(佐藤さま)

NTT東日本ではクラウドビジネスに関するご相談を承っております。こちらよりお気軽にご相談ください。

今後のお客さまの展望とNTT東日本への期待

イー・コミュニケーションズさまの今後の展望とNTT東日本への期待をお教えください。

コロナ禍において、紙の会場型試験が3密になるということで2020年3月以降の紙試験が軒並み中止に追い込まれ、いまだに再開できていない状況です。そこで自宅及び会社内でのオンライン試験に注目が集まっています。

現状でも、本人確認と不正監視を行うために当社サービス「Remote Testing AI アナリスト」の導入を検討していただいている資格試験・検定団体がすでに多数いらっしゃいます。
「Remote Testing AI アナリスト」のような、録画したデータをAIで解析できるソリューションは、特に大量に受験者を抱える大手検定団体から期待されており、すでに実証実験を行っています。
今回の早期リリースではクラウドAIを活用した事後解析となりますが、最終的にはリアルタイム解析にサービスを発展させる必要があると考えています。また、今回はモンゴロイドのみの対応となっていますが、最終的にはすべての人種で対応可能なように検知精度を高めていきます。

また、当社では、受験者の本人認証をAIにより自動化する「Remote Testing AI 認証」(仮称)のリリースも予定しています。この機能を使用することで、全てAIによるオンライン試験の自動受験監視が行えることになります。

当社は、リモートテスティングサービスについて、コロナと関係なく約3年前からサービス企画を行い、時間をかけて技術要素研究・要件定義・設計、そして開発に着手してきました。
長年オンライン試験とオンライン教育に携わってきた立場から、企業内試験や研修のデジタルトランスフォーメーションが日本でもまもなく起こるであろう、その時に自宅や会社内での本人確認と不正監視の技術が必要になるであろう、と考えていたからです。

最近、コロナの状況を受けて急場凌ぎで弊社と同様のサービス開発に名乗りを上げられる競合企業が出始めてきていますが、当社は、NTT東日本さまとコロナ前から時間をかけて共同研究をしてきたアドバンテージを活かしていきたいと考えており、Withコロナ時代の試験や教育のニューノーマルな在り方として、「Remote Testing AI アナリスト」の提供が重要な解決策となることを広くアピールし先行者メリットを取っていきたいと思います。(佐藤さま)

NTT東日本は、普及するクラウド活用のご支援を通じて、情報システム部門の業務推進や企業さまのビジネス拡大をこれからも支援していきます。

  • 文中記載の組織名・所属・肩書き・取材内容などは、すべて2020年9月時点(インタビュー時点)のものです。
  • 事例はあくまでも一例であり、すべてのお客さまについて同様の効果があることを保証するものではありません。
  • Amazon Web Services(AWS)は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
  • Remote Testing は、イー・コミュニケーションズが登録出願中の商標です。

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