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もっと知りたい!電話関連コラム

IP電話とは? 固定電話との違いやメリット・デメリットについて解説

総務省の「令和4年版情報通信白書」によると、固定電話の契約数は年々減少していく傾向にあります。そんななかで大きな注目を集めているのが多機能かつモビリティに優れ、従来の固定電話と比較して通信コストの削減につながるIP電話です。本記事ではIP電話の基本的な知識とメリット・デメリットを紹介します。併せてクラウド型のIP電話サービスであるNTT東日本の「ひかりクラウド電話 forWebex Calling」を紹介します。

参照:令和4年版情報通信白書(p.55)|総務省

イメージ:IP電話とは? 固定電話との違いやメリット・デメリットについて解説

IP電話とは?

IP電話とは「VoIP(Voice over Internet Protocol)」と呼ばれる通信技術を利用し、デジタル化された音声を送受信する電話システムを指します。簡単にいえば「インターネット回線を用いた電話」です。IP電話は大きく分けると以下に挙げる3つの方式に分類されます。

0ABJ番号IP電話

0ABJ番号IP電話は「0ABJ番号」が割り当てられたIP電話です。0ABJ番号とは、従来の固定電話で使用されている「市外局番-市内局番-加入者番号」という10桁の電話番号を指します。この10桁の電話番号は必ず0からスタートし、残りをアルファベットに当てはめると「0A-BCDE-FGHJ」という形式になるため、それを省略して0ABJ番号と呼ばれます。本来「H」の次は「I」ですが、「J」が使用されているのは数字の「1」と見間違える可能性があるためです。

IP電話に0ABJ番号を採用するためには、総務省が定める「接続品質」「安定品質」「ネットワーク品質」「総合品質」の基準を満たさなくてはなりません。たとえばNTT東日本・NTT西日本が提供する「ひかり電話」は、この基準を満たしているので0ABJ番号を割り当てられます。0ABJ番号IP電話は厳格な通話品質の基準をクリアした証であり、アナログ回線と同様に遅滞が極めて少なく、高い通話品質を誇る点が大きな特徴です。

050番号IP電話

050番号IP電話は「050-通信事業者の識別番号-加入者番号」で構成されるIP電話です。050番号は一般的なIP電話に採用される番号体系であり、全国どの地域から発信しても「050」で始まります。050番号は地理的な識別性がないため、0ABJ番号のように発信地の特定はできませんが、携帯電話やスマートフォンに割り当てることが可能です。ただし、この番号は通信事業者を変更する場合、番号を変える必要があるため注意が必要です。

050番号IP電話と0ABJ番号IP電話は通話品質も異なります。総務省は消費者が番号の違いを見た際に、品質の違いを識別し適切なサービスが選べるように、IP電話の通話品質に品質基準を規定しています。050番号IP電話は0ABJ番号IP電話に比べ、通話品質の品質基準が低く、通話品質が劣ります。

参照:技術検討作業班における検討について(案)-ワイヤレス固定電話の技術基準に関する検討-(p.6)|IPネットワーク設備委員会事務局
参照:0AB-J IP電話の品質要件の在り方について-報告書概要-(p.5)|総務省

番号不要の通話アプリを活用した電話

通話機能を備えたアプリを活用して電話番号を用いずに通話を行う方法もあります。例えば、チャットツールがもつ通話機能や、音声を使ったコミュニケーションアプリを活用する方法です。こうした通話アプリは電話回線ではなくインターネット回線を利用しているので、原則として固定電話や携帯電話のような通話料が発生しません。たとえば定額制のWi-Fi環境であれば、通話料やパケット通信料などの料金を気にすることなく通話ができます。

さらに通話アプリは電話回線や携帯キャリアとの契約が不要であり、情報機器と接続可能なインターネット回線さえあれば無料で利用できる点が大きなメリットです。ただし、基本的に相手も同じ通話アプリを利用する必要があります。

固定電話とは? IP電話との違いについて

固定電話とは、携帯電話のような移動可能な端末と異なり、特定の場所に設置されている固定型の電話機を指します。もともとは一般的に0ABJ番号で契約をする加入電話やINSネットなどの電話を指していました。これらの電話は、ダイヤル回線やプッシュ回線のようなアナログ回線、またはISDNのようなディジタル回線を介し、電話局の電話交換機を経由して音声通話を行うのが大きな特徴です。

現在ではIP電話の普及により、IP網を利用した固定電話もあります。

近年、IP電話が注目を集めている理由のひとつは、加入電話やINSネットの設備が2024年1月からIP網に移行したためです。従来のアナログ回線を使った通話はIP網を使った回線に切り替わりました。この移行により、INSネットのディジタル通信モードのサービスも終了となっています。ディジタル通信モードは企業間取引を効率化するEDIシステムや販売情報を管理するPOSシステムなどで活用されています。ディジタル通信モードが終了後も、2028年ごろまで補完策としてデータ通信をサポートすると発表されていますが、従来の通信よりも伝送遅延が生じるといった問題が発生することも併せて発表されています。そのため、INSネットのディジタル通信モードを介してEDIやPOSなどを利用している事業者は対策が急務となっています。

IP電話導入のメリット

イメージ:IP電話導入のメリット

IP電話の活用には3つのメリットがあります。

コスト削減につながる

アナログ回線やディジタル回線を介した固定電話と比較した場合、初期費用や基本料金、通話料などを安価に抑えられる場合がある点がIP電話のメリットです。IP電話は電話加入権が不要なため、新たな回線を設置する場合の初期費用を抑えられる場合があります。インターネット回線があれば、新たな設置工事も不要です。

IP電話は固定電話の他、携帯電話や、パソコンなどを使って通話することも可能なので、社内の固定電話の数を抑え、電話機などの設備にかかる負担を減らすこともできます。

社内システムとの連携が可能となる

IP電話のメリットはシステムの拡張性やアプリケーションとの連携性に優れる点です。たとえば固定電話が連携できるシステムとしてFAXが挙げられますが、IP電話はその他にも電話帳アプリとの同期やWeb会議システムとの連携、パソコンやスマートフォンの子機化などに対応できます。IP電話とCRMを連携して着信時に顧客情報を表示したり、通話履歴を自動的に記録したりも可能です。さまざまなシステムとの連携が可能になることで、社内コミュニケーションの円滑化や部門横断的な業務連携の強化に寄与します。

パソコンや携帯電話をオフィスの電話と同じように活用することができるサービスの一つに「ひかりクラウド電話 for Webex Calling」があります。0ABJ番号IP電話であるひかり電話の番号を携帯電話やパソコンで使うことが可能になります。Microsoft Teamsとの連携も可能で、業務の効率化に貢献します。Webex Callingについては当記事の後半でも紹介しています。

ひかりクラウド電話 for Webex Calling

企業規模を問わず組織に合わせて柔軟に設計できる

IP電話はインターネット環境さえ整えば運用できるためシステムの拡張性に優れており、組織体制やビジネスモデルに合わせて通信環境を柔軟に設計・変更できるという特徴があります。拠点間の電話システムを一元的に管理できるため、複数の拠点を展開する企業ほどこれらのメリットを享受できます。

インターネット回線を介して接続されるIP電話は場所を問わず利用できるので、テレワークの導入など、働き方の変化にもしっかりと対応ができます。

IP電話導入のデメリット

050IP電話では緊急通報ができない

IP電話のデメリットとして挙げられるのが、050番号IP電話では「110」や「119」といった緊急通報を利用できない点です。0ABJ番号IP電話は品質要件に「緊急通報が使える」という規定が定められています。しかし050番号IP電話では緊急通報の利用は義務化されていません。さらに050番号のIP電話はフリーダイヤルの「0120」に発信できないサービスがほとんどの為、注意が必要です。

参照:0AB-J IP電話の品質要件の在り方について-報告書概要-(p.5)|総務省

インターネットの回線状況に左右される

IP電話はインターネット回線を介して通話を行うため、回線状況に対する依存度の高さがデメリットとなります。ネットワークの帯域幅が狭かったり、通信回線の混雑が発生したりすると音声の途切れや遅延が生じるケースが少なくありません。インターネット回線に断続や障害が発生した場合は、通話自体ができなくなる点に注意が必要です。さらにIP電話はインターネット環境への接続が必須となるため、通話システムへの不正侵入やマルウェアの感染といったセキュリティインシデントへの十分な対応も必要となります。

停電時に使用できない

インターネット回線に依存するIP電話を固定電話として使う場合、基本的に電力供給が途切れると一切の通話ができません。この特性は事業領域において致命的な損害につながりかねないため、停電時に備えて電源装置や他の通話手段を確保しなくてはなりません。携帯電話などの移動端末でも会社で活用している0ABJ番号IP電話を使えるようにしておく、といった方法が考えられます。

IP電話を活用して企業の生産性を高めることができる「ひかりクラウド電話 for Webex Calling」

先述したように、IP電話には通話以外のさまざまな機能との連携という強みがあげられます。こうしたさまざまな機能を備え、企業の生産性の向上に貢献するシステムが「Webex Calling」です。IP電話であるひかり電話と合わせて活用できるNTT東日本が提供する「ひかりクラウド電話 for Webex Calling」はオフィスの電話番号で発信・着信できるクラウド型のIP電話サービスです。

「ひかりクラウド電話 for Webex Calling」ならオフィスで使う電話番号を時間や場所、端末に依存することなく、インターネット接続環境があればいつでもどこでもセキュアな環境で使用できます。050番号はもちろん、東京23区の「03」や大阪府内の「06」といった0ABJ番号での発信・着信も可能です。

固定電話回線や宅内設備不要でコミュニケーションツールを一元管理できるため、全社横断的な情報共有基盤の構築に貢献するとともに、電話設備のクラウド化によってBCP対策(事業継続対策)としても機能します。

WebexにはWeb会議やチャットを行う機能もあり、Web会議から通話へスムーズに移行することもできます。
Microsoft Teamsとの連携も可能なので、Microsoft Teamsの画面から直接通話を行うなど、コミュニケーションを円滑にし、業務の生産性向上に貢献します。

「ひかりクラウド電話 for Webex Calling」の詳細は以下のリンクよりご確認いただけます。

ひかりクラウド電話 for Webex Calling

まとめ

IP電話はVoIPと呼ばれる通信技術を利用した電話システムです。IP電話は大きく分けると「0ABJ番号IP電話」「050番号IP電話」「通話アプリ」の3つに分類されます。IP電話の主なメリットは「コスト削減につながる」「社内システムとの連携が可能」「企業規模を問わず導入可能」の3点です。ただし、緊急通報が義務化されていない回線もあり、IP電話を従来の固定電話と同じようにオフィスの固定電話として使った場合、インターネット環境への依存度が高く、停電時に使用できないといったデメリットがあります。事業領域でIP電話の活用を推進するのであれば、携帯電話などにオフィスと同じ電話番号を割り当てることが可能なひかりクラウド電話 for Webex Callingの導入をご検討ください。

IP網の活用が広まることで、IP電話の利用は今後ますます広がります。拡張性や連携性、モビリティに優れる通信環境を構築するためにも、IP電話の戦略的活用に取り組んでみてください。

ひかりクラウド電話 for Webex Calling

  • Webex Callingに設定した固定電話番号は既存のビジネスフォンで利用できません。現在ご利用いただいているオフィスの電話番号を本サービスに移行するか、新たな固定電話番号の取得が必要です。
  • 「Webex by Cisco」、および「Webex」は、Cisco Systems,Inc. またはその関連会社の米国およびその他の一定の国における商標登録または商標です。
  • 「Webex Calling」はCisco Systems, Inc.が提供するサービスの名称です。

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