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小~中規模オフィスなどで、スマートフォンと連携を行うことができ、オフィス・自宅・外出先でもどこでも利用できるビジネスフォンです。
もっと知りたい!電話関連コラム
この記事を読もうとしている方は、ビジネスフォンは「会社で利用する電話機」ということを知っていて、さらに仕組みや詳しい機能を知りたいという方が多いのではないでしょうか。
ビジネスフォンは家庭で利用する電話機と似ていますが、会社や事務所での業務を円滑に進めるための豊富な機能や仕組みがあります。
今回の記事では、ビジネスフォンについて知っておくべき基本的な内容を体系的に紹介していきます。
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更新日:2024年12月2日
ビジネスフォンとは、オフィスなどで利用される電話システム全般のことを指します。「主装置」と「専用電話機」を組み合わせて使います。
主装置とは、外部からの電話を受ける外線を制御して電話の振り分けを行う、あるいは端末機同士の内線機能を制御するものです。この主装置がなければビジネスフォンは成り立ちません。ビジネスフォンは同時に複数人での通話が可能ですが、この主装置の容量によって制御できる子機の台数も変化します。
ビジネスに向いている点として、複数の外線を同じ代表番号で同時に受けられることや、保留転送機能など、家庭用の電話機よりも便利な機能がたくさんあることが挙げられます。
主装置とは、小型の交換機のことです。端末機(専用電話機)とケーブルで繋いで利用します。ひとつの回線でも複数の電話機で受電できるようになります。PBX(機内交換機)と主装置は似た扱いを受けることがありますが、厳密には違います。PBXは「Private Branch Exchange」と呼ばれ、搭載される機能などに違いがあります。
主装置にはユニットと呼ばれる基盤が何種類か内蔵されており、外部とのやりとりに関する外線ユニット、端末機同士で回線を制御する内線ユニットなどがあります。ユニットごとに使える台数が決まっているため、利用するシーンや人数によって機器の選定や、導入後のカスタマイズなどを行う必要があります。
他にも、インターホンや社内放送などができるようになるユニットや、受付電話機・ドアフォン・コードレス電話機など電話機以外の端末を扱えるようになるユニットもあります。
家庭電話では、基本的に一つの電話回線につき同時に通話できるのは一台のみです。通話中に外線着信があった場合は、話中になってしまいます。同時に複数の着信が来ることが想定されるビジネスにおいて、家庭電話を利用するには複数の電話回線を設置する必要があります。一方、光回線を使ったビジネスフォンではひとつの回線で複数のチャネル(同時通話)を実現できます。
また、社内の別部署同士の電話を別々の電話回線で行うとなると、内線通話扱いにならないので通話料もかかってしまいます。ビジネスフォンでは端末機同士が内線扱いになるため、通話料は発生しません。
PBXとは、機内交換機と呼ばれ、ビジネスフォンの主装置と同じように外線と内線を制御する装置です。
ビジネスフォンよりもPBXは高機能で、大規模な環境での利用が想定されています。利用可能な端末機の台数や同時利用可能な外線数が多く、ビジネスフォンにはない機能も豊富であるため、価格も高いです。
ビジネスフォンでは利用台数が数十台〜数百台に対して、PBXでは数千台ほどの接続が想定されています。コールセンターやカスタマーサポート窓口など複数の拠点をまたぐ際や、宿泊施設での内線や医療施設でのナースコールに利用されることが多いです。
PBXは複数拠点を内線で繋ぐことができ、またフロアをまたいでも利用できます。従業員のスマートフォンの内線化も可能で、外線番号をそのまま利用できるため、テレワーク時にオフィスにいなくても電話対応業務が問題なく進められるという利点があります。
PBXは大規模利用が想定されているため、システムの耐久性が高いです。CPUを二重で実装しており、片方が壊れてももう片方のCPUで処理が可能なため電話が使えなくなるリスクが低いです。停電時に利用できるバッテリーもビジネスフォンよりも長時間の稼働が可能です。
上記のようにPBXは複数拠点での利用を想定した耐久性・安全性・機能性を考慮した高スペックの製品のため、製品の購入費用が高くなります。
また、PBXをオンプレミス型(自社専用のものを設置すること)の場合は、サーバーの導入やネットワーク機器などの購入に加え、ビジネスフォンよりも工事の費用が高くなり、メンテナンスなどの保守・運用の費用もさらにかかってきます。
近年のPBXには、実際に機材を導入しなくても、クラウド上で利用できるクラウド型PBXもあります。クラウド型PBXは購入する必要のある物理的な端末がほとんどなく、工事も不要な場合や少なくて済む事が多いため導入費用も安く、コロナ禍の影響も受け新たに導入する企業が増えています。
ビジネスフォンの代表的な機能や使い方について例をあげて紹介します。ここで紹介している機能以外は別の記事で詳しく紹介していますので、そちらも合わせてご覧ください。
光回線でビジネスフォンを利用すれば、同じ代表番号で複数の外線通話を同時に行うことができます。前述の通り、家庭用電話機では同じ番号で同時に2つの通話はできません。ビジネスフォンでは同時に通話可能なチャネル数が決まっていて、その設定によって同時通話数を増やすことが可能です。
ビジネスフォンの内線機能は、主装置につながっている電話機同士で無料通話が可能です。従業員が多い場合はもちろん、機能や設定によっては離れた拠点同士でも内線通話が活用できるケースがあります。
ビジネスフォンの内線機能は基礎的なものからたくさんのシチュエーションに対応できる応用的な機能まであります。不在時の内線着信を他の端末に自動転送する機能や、通話中の電話機に対して呼び出しができる機能、複数人で会議のように同時で内線を行う機能などです。
外線からの着信を担当者以外が受けた場合、その通話を保留にして内線で担当者に取り次げる機能があります。
受け取った電話の担当者が別の人だった場合、その外線通話を保留にしながら担当者の内線に発信し、取り次ぎの旨を伝えてから外線を転送できる保留転送機能や、離席中の近くの席の電話機に着電があった時に代わりに自分の電話機で応答できる代理応答機能などが代表的です。
ビジネスフォンには他にも便利な機能がたくさんあります。
着信・発信履歴の番号から発信できるリダイヤル発信、電話機のボタンに特定の電話番号先を登録して発信できるワンタッチリダイヤル、音声による自動応答・案内とダイヤル操作で着電対応ができる機能(IVR)、オフィスの留守電を携帯電話で確認できるリモートコールバックなどがあります。
たくさんの種類が販売されているビジネスフォンの選び方について説明します。より詳しく紹介している記事もありますので、詳しくはそちらもご覧ください。
導入前に想定される電話機の利用台数と、同時に外線に接続できる数がどのくらい必要か想定しましょう。電話機の利用台数は基本的にはデスクに常駐している従業員数と同じ台数を確保し、外線数は業種・業態などによって活発に外部とやりとりするかなどを検討して決めましょう。
電話回線には、加入電話(アナログ電話)とIP電話の2種類があります。加入電話は電話回線とインターネット回線の2つが必要で、それぞれに料金が発生します。IP電話はインターネットを経由して音声をデータ化して電話を行う形式で、光回線を1本引ければ電話とインターネットの両方が利用可能です。
前述の通り、内線・転送機能や、オフィス外での利用に便利な機能、音声自動応答・案内(IVR)などのさまざまな機能の中から必要な機能を取捨選択しましょう。
業務において必要となる基本的な機能はどのビジネスフォンも標準装備していることが多いので、応用的な機能については、値段と機能のバランス・業務での必要性・オプションで後々拡張可能なのか、なども含めて検討しましょう。
導入後に従業員数や拠点の増加により、必要となる外線数や端末数も増加するケースがあります。いざ増設を行う際に、大規模な配線工事が必要になるくらい数を増やすのか、それとも少しの回線数を増やすだけで済むのかは大きな違いです。少しの回線数を増やすのであれば、前述した主装置のユニットに拡張性があれば工事が不要なケースもあります。
会社・事業の成長性をある程度想定して、増設の可能性を事前に検討しましょう。
ビジネスフォンの導入方法は新品の購入・中古品の購入・リース・レンタルの主に4つの選択肢があります。
初期費用を抑えたい場合はリースやレンタルが便利ですが、トータルでの費用が高くなる場合もあります。リースでは最新機種を利用できますが途中解約ができないケースも多く、逆にレンタルは古い機種ですが柔軟に解約できることが多いです。
新品の購入は初期費用がかかるものの、最新機種を利用できトータルの費用はリースより安く、中古品の場合は機種が古くても、初期費用・トータルの費用は安く収まりやすいです。
ビジネスフォンには3つの配線方法があります。同じ配線方法に対応したビジネスフォンや端末機でないと、増設や故障の際に利用することができません。配線方法については、別記事で詳しく紹介していますので、そちらもご覧ください。
各端末機と主装置を1本のケーブルで繋ぐ方法で、1つの電話機やケーブルに問題が起きても他の電話機はそのまま利用できる点や、問題のあるケーブルを発見しやすい点がメリットです。ケーブル数が増えたり一本のケーブルが長くなることで、配線が複雑になったりスペースを圧迫するなどのデメリットがあります。
各端末機と主装置を繋ぐケーブルの間にいくつかのハブを経由させて分岐させる方法で、主装置に繋ぐケーブル数が少ないので省スペースになるのがメリットです。仮にハブと主装置が故障した場合は、そのハブに繋がっている電話機すべてが利用できなくなる点がデメリットです。
IP電話で利用される方式で、電話回線ではなくパソコンでも利用されるLANケーブルを電話機に接続します。電話回線のケーブルが必要なく、インターネット用のLANケーブルを併用できることや、電話回線のケーブルよりスッキリできる点がメリットです。
LAN配線で接続する電話機は電源が不要でLANケーブルからの給電が可能ですが、そのための装置やアダプタが必要になる点や、IP電話回線とインターネット回線を別で利用する場合はケーブル数が多くなる点などがデメリットです。
ここまで紹介したビジネスフォンの方式とは違い、近年ではクラウド上に主装置の機能を置いたクラウド型のビジネスフォンが登場しています。
クラウド型ビジネスフォンは、PBXと同じように専用アプリを使って従業員のスマートフォンをビジネスフォンとして同じ外線番号で利用でき、内線化も可能です。IP電話と同じようにインターネットに繋がっている環境であればビジネスフォンを利用できため、テレワークに適しています。
電話回線を新規で工事する必要がなく、導入時に主装置やPBXなどの交換機の購入料金が必要ありません。かかるコストとしては、クラウド型ビジネスフォンのサービスを提供している会社に払う月額料金です。
今回の記事ではビジネスフォンとはそもそもどういうものなのか、仕組みや機能、導入のポイントや配線方法、またクラウド型のサービスについて紹介していきました。
この記事をご覧になっている方の中で、ビジネスフォンの新規の導入やシステムの入れ替えなどをご検討されている方は、電話の選び方をより詳しくご紹介しているページがありますので、そちらもご覧になってください。
関連ページ:電話の選び方
<資料の主な内容>
・従業員規模別導入プラン
(構成内容、導入ポイント、おすすめサービス)