もっと知りたい!電話関連コラム
IP電話の仕組みをわかりやすく解説!固定電話との違いやメリットについても紹介
「IP電話を導入したいが、どのような仕組みなのか知りたい」「従来の電話回線との違いを教えて欲しい」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
無線通信の進展やコミュニケーション手段の進化により、従来のアナログ回線は契約数減少の一途を辿っています。利用者が減少する中、電話網を維持するコストはかかり続けます。回線事業者も設備維持の限界を迎え、2024年1月に従来の固定電話の設備をIP網に移行しました。
そこで今回の記事では「IP電話とは何か」「IP電話の仕組み」「従来の固定電話と比較したメリット」について解説します。将来の状況を踏まえ、どのような電話回線を導入するか検討している方はぜひ参考にしてみてください。
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更新日:2024年10月4日
IP電話とは?3種類のタイプを解説
IP電話とは、インターネット接続によって通話ができる電話です。インターネットプロトコルを利用したIP回線を介して、音声通信ができます。IP電話には、大きく3つのタイプがあります。
0ABJ番号IP電話
0ABJ番号とは、「03」や「06」などの市外局番から始まる固定電話番号のことです。全10桁の数字が「2桁(市外局番)+4桁(市内局番)」-「4桁(加入者番号)」という構成になっています。10桁を「0ABCDE-FGHJ」と表すことから、「0ABJ番号」と呼ばれます。
「0ABJ番号」を使うには、総務省の定める通話品質「接続品質」「総合品質」「安定品質」「ネットワーク品質」の4つの基準を満たす必要があります。そのため、通常の固定電話と同じく、音質が安定していて、遅延が起こりにくいです。
- ひかり電話
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0ABJ番号IP電話の代表的なものとして、NTT東日本・NTT西日本の「ひかり電話」やその他の事業者・プロバイダが提供している「光電話」などがあります。ひかり回線でインターネット契約をしている方は、追加で申し込むことで利用できます。
050IP電話
050IP電話とは、050から始まる11桁の電話番号のことです。全11桁の数字が、「050(IP回線)-通信事業者(プロバイダ)の識別番号-利用者番号」という構成になっています。0ABJ番号と違い「市外局番」「市内局番」といった地域の情報が含まれないため、携帯電話やスマートフォンでも使えます。
ただし、通信事業者を変更した際に、電話番号そのものが変わってしまうため注意が必要です。特に企業の場合、電話番号が変わると取引先に知らせたり、ホームページ情報を変えなければいけなかったりするなどの対応が必要になります。
通話アプリ
通話アプリとは電話回線や携帯キャリアの電話を利用せず、インターネット回線を使って音声通話ができるアプリのことです。「初期費用がかからない※」「電話番号がいらない」といった特徴があります。
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※新規で、インターネット回線を契約する場合や、アプリを導入する際に、初期費用が発生する場合があります。
仕組みとしては、VoIP(Voice over IP)技術という、インターネット回線を利用して音声を送受信する技術を使っています。この技術を通して音声通話を行いますが、他のデータの送受信等の影響を受けやすいため、音質が悪く、音声が途切れてしまうこともあるのがデメリットです。
IP電話の仕組み
アナログ回線を使う固定電話と異なり、インターネットを介して通話ができるIP電話は、どのような仕組みで通話を可能にしているのでしょうか。以下は、発信から受信までの簡単な流れです。
- 【発信者】VoIPを使って、音声情報を電気信号に変換する。
- 【VoIPゲートウェイ】電気信号をIPパケットに変換する。
- 【インターネット回線】相手へ送信される。
- 【VoIPゲートウェイ】IPパケットを電気信号に復元する。
- 【受信者】VoIPを使って、電気信号を音声情報に変換する。
この章では、具体的なIP電話の仕組みについて解説します。
VoIP技術によって音声信号をIPパケットに変換する
最初に、VoIP(Voice over Internet Protocol)という機械の言語を使い、音声情報(声)を電気信号に変換します。その後、VoIPゲートウェイが電気信号をIPパケットに変換して、インターネット回線に流しやすい形にします。IPパケットが相手のVoIPゲートウェイに届くと、IPパケットを電気信号に復元し、音声情報(声)となり通話ができるという仕組みです。
- VoIPゲートウェイとは
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VoIPゲートウェイとは、IP電話の際に使用する機器のことです。「VoIP」はインターネット回線を使って音声データを送受信する技術を指すのに対し、「ゲートウェイ」は異なるコンピュータ間を中継する機器を指します。
- IPパケットとは
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IPパケットとは、IPに従って通信用に分割したデータのことです。
また、IP(Internet Protocol)とは、インターネット上でのデータのやりとりを行う際の規則のことです。パケットは、分割された小さなデータのまとまりを指します。データが大きいままだと通信がうまくいかないため、IPパケットに変換して通信を行います。
VoIP技術によってIPパケットを音声信号に変換する
インターネット回線を通して目的地に届けられたIPパケットは、相手側のVoIPゲートウェイへ届いた後、電気信号に再変換されます。変換された電気信号は、電話機や端末を通じて音声情報に復元され、相手との通話を可能にします。
IP電話と固定電話の違い
IP電話と固定電話の大きな違いは「インターネット通信を利用するため、接続工事をする必要がないこと」です。他にも以下の通り初期費用に違いがあります。
IP電話 | 従来の固定電話 | |
初期費用 | 電話加入権の購入は基本的に不要だが、光回線の契約は必要。 | 電話加入権の購入が必要。また、工事費用もかかる。※一部電話加入権の購入が不要なものもございます。 |
また固定電話は、需要の減少や設備維持の限界を迎えることから、2024年1月からIP網へ移行しました。既存のメタル回線を使用するため、自宅での工事や電話番号の変更は必要ありません。しかし、サービスの終了や変更もあるため、固定電話を使っている方は確認しておくと良いでしょう。
参照元:NTT東日本 IP網移行の概要
IP電話を使うメリット3選
IP電話のメリットは大きく3つあります。
インターネット回線を通じて通話するため、料金が安く、手間が少ないことがIP電話の強みです。
初期費用が安くなる場合がある
すでに、お客さま環境においてフレッツ光などのインターネット接続できる場合、IP電話は機器設置や配線工事が必要ありません。そのため、固定電話よりも初期費用が安くなる場合があります。
これまで使っていた電話機があれば、IP電話でもそのまま使える場合が多いです。さらに、通話用の端末としてスマホやパソコンなどを使用できるため、電話機の購入が不要になる可能性もあります。
電話加入権を購入する必要がない
インターネット回線を利用して、音声をデータ化し相手に届ける仕組みのため、IP電話では電話加入権を購入する必要がありません。050番号は無料、0ABJ番号も安価に取得することができます。
従来の固定電話では、電話加入権の購入に加えて、工事費用がかかる場合もあります。電話加入権を購入しなくても使える固定電話プランもありますが、電話加入権を購入しない分、月額利用料が割高です。
パソコンやスマートフォンを子機にできる
IP電話は、スマートフォンやパソコンを使って通話ができます。そのため「電話の取り次ぎや折り返しの手間が省ける」「問い合わせの対応漏れなどの機会損失の防止ができる」というメリットがあります。
また、社員が持っている端末をビジネスフォンとして使用できるため、デバイスの購入・維持にかかるコストの削減につながります。回線の追加や削除も簡単にできるため、従来の固定電話と比べて、運用管理が容易です。
自社でIP電話を導入するなら「ひかり電話オフィスタイプ」
家庭用だけでなく、ビジネス向けのIP電話も存在します。
NTT東日本の事業所向けIP電話サービス「ひかり電話オフィスタイプ」なら、フレッツ光の月額利用料に加えて、3チャネル1番号で1,430円(税込)から契約できます。通話料も全国一律3分8.8円(税込)※なので、社内の通信コストの軽減が期待できます。また、最大8チャネル32番号まで追加可能なので、通信システムの効率化にもつながるでしょう。ひかり電話の導入を検討中の方は以下のリンクをご覧ください。
- ※携帯電話などへの通話は対象外です。
また、お得なオプションが含まれているプランも用意されています。「オフィスのコストを見直したい」「業務に合わせて機能を追加したい」という方は、こちらの資料もぜひ参考にしてください。
IP電話の仕組みについて理解しよう
IP電話とは、音声情報を電気信号にし、更にIPパケットに変換することでインターネット上の通話を可能にした電話です。
IP電話には「利用料金が安くなる場合がある」「手間をかけずに利用できる」というメリットがありますが、「電話番号が変わる」「緊急発信ができない」「品質が不安定」といったデメリットもあります。
ビジネスシーンにおいて、電話番号の変更や品質に関しては注意が必要です。通話品質の影響でコミュニケーションロスをしないためにも、自社に合うIP電話サービスを選びましょう。
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