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小~中規模オフィスなどで、スマートフォンと連携を行うことができ、オフィス・自宅・外出先でもどこでも利用できるビジネスフォンです。
もっと知りたい!電話関連コラム
オフィスや事務所などで利用されているビジネスフォンですが、実は配線の種類が3つあります。
電話が繋がらないなどのトラブル際や新しくサービスを導入する際に、配線の種類を知っておくことで、スムーズな対処が可能になります。
今回の記事では、3つの配線方式と配線方式の違いによる注意点などについて紹介していきます。
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更新日:2024年12月2日
ビジネスフォンは家庭用電話と違い、端末機と呼ばれるそれぞれの電話機と、主装置と呼ばれる電話回線全体を制御する装置の2つをあわせた総称です。主装置とは小型の交換機で、複数の外線を制御したり、電話機同士の内線通話を可能にする役割があります。
電話機単体では機能せず、各電話機は主措置と繋がっている必要があります。各端末1台につき1つのケーブルが必要で、それをモジュラーケーブルと呼ばれるケーブルが利用されます。
主装置と電話機をつなぐ方式は3種類あります。
スター配線は、近年主流になっている配線方式です。端末の電話機1台ごとに主装置にケーブルをつなぐ方式です。10台の電話機がある場合や、主装置から直接10本のケーブルが書く電話機に繋がっています。
スター配線のメリットは、電話機1台にトラブルが起こったとしても、他の電話機は問題なく利用できる点です。電話機の故障や、繋いでいるケーブルの断線やショートが起きても、他の電話機は別のケーブルで主装置とつながっているためです。
また、故障している電話機やケーブルの特定をしやすい点も挙げられます。1本ずつケーブルが繋がっているため、1台の電話機が繋がらない場合はその電話機本体か繋がっているケーブルのどちらかを調べるだけで済みます。
スター配線のデメリットは、ケーブル数が多くなることです。配線工事の時には手間が増えがちです。
また、物理的な配線が多いため、配線同士が絡み合って複雑になることもあります。そのため、故障しているケーブルを探して復旧作業をする時に時間がかかる可能性があります。
バス配線とは、昔からある配線方式です。主装置から電話機に直接ケーブルを繋ぐのではなく、中間で配線を分岐するハブなどを利用して、そこから端末の電話機に繋ぎます。
50台の電話機を一つの主装置に接続する場合、例えば10台ごとにハブを用意して主装置からは5本のケーブルを5つのハブに接続し、各ハブから10本のケーブルを電話機に接続します。
バス配線のメリットは、配線の際に物理的な制約を受けにくい点です。主装置につなぐケーブルの数が少ないため、配線が通りにくい場所にも一本のケーブルを通すスペースがあれば、ハブを置いてそこから複数の端末に繋ぐことが可能です。また、電話機の増設もしやすく、見た目としてもケーブルが少ないためスッキリしています。
バス配線のデメリットは、主装置とハブをつなぐケーブルが断線やショートなどのトラブルが起こると、そこにつながる電話機すべて利用できなくなる点です。配線のスペースはコンパクトでも、配線上にある机の重みなどが原因でケーブルが知らず知らずのうちに壊れてしまうケースがあります。
スター配線と違い、トラブルが起きた時にどの電話機やケーブルが問題なのかを特定するのに手間がかかる可能性が高いです。
LAN配線とは、IP電話において、主装置とハブと端末機をLANケーブルで繋ぐ方式を指します。IP電話では、電話回線ではなくインターネット回線を利用して音声をデジタル化してデータ転送するため、オフィスにインターネットがある場合はパソコンなどで利用されるLANケーブルと同じものをそのまま利用できます。
そのため、主装置を中心として端末にLANケーブルを繋ぐのではなく、給電ができる機器や配線ハブから主装置や端末を繋ぎます。
LAN配線のメリットは、オフィスや事務所で利用しているインターネット回線と同時に管理ができる点です。パソコンに有線でインターネットに接続しているLANケーブルを電話機でも利用できるため、LANケーブルだけあれば配線が可能です。
前述の2つの方式で利用するモジュラーケーブルよりも配線がスッキリします。
LAN配線のデメリットは、給電ハブや給電アダプタが必要な点です。
LANケーブルを通じて電源を共有できるPoE給電(Power over Ethernet)という仕組みがあり、この仕組みは電話機以外でも防犯カメラなどでも使われています。便利な機能ですが、給電を行うための装置やアダプタを導入する必要があります。
また、電話回線とインターネット回線を別で利用する場合は、2つの方式を同時に利用するため配線が多くなってしまいます。
前述した3つの配線方式はそれぞれのビジネスフォンの製品ごとに、対応する方式が決まっています。異なる配線方式には対応していないので、用意した配線方式に対応していない電話機を接続しても利用できない点に注意しましょう。
事務所やオフィスの移転・増設などで新しくビジネスフォンを増やす場合、これまで利用していた配線方式を確認し、同じものを利用しましょう。
利用しているビジネスフォンがどの方式なのかは、製品に記載してある型番で見分けることが可能です。
スター配線の場合は、型番のどこかにSの文字が入っています。
バス配線の場合は、型番のどこかにBの文字が入っています。または、Lの文字が入っている、かつ連続するその後の文字がSではない場合が該当します。
LAN配線方式の場合は、型番にIPの文字が入っています。
上記の方法で簡単に判別可能ですが、念のため実際の型番を検索や問い合わせをして、どの方式なのかを確認するのがより正確です。
新しくビジネスフォンを導入する際や、すでに利用している回線を増設したい場合に必要なことを紹介します。
新規でビジネスフォンを利用する場合は、配線工事が必要です。回線を増設する場合は、工事が必要なケースと必要ないケース両方あります。
スター回線・バス回線で利用している主装置に接続できる余裕がある場合は、同じ型番の電話機をケーブルで繋げば利用できることがあります。
主装置にはユニットと呼ばれる基盤があり、それにより利用できる外線数や内線数の上限が決まっています。ユニットに余裕がなければ、新しく主装置を購入したり、たくさんの台数の端末やハブを利用する場合は工事が必要になります。
1台の電話機を増やす程度であれば工事が必要なくても、新しいフロアで新たにたくさんの台数や配線が必要になる場合は、ユニットに余裕があったとしても工事が必要なケースもあります。
近年のオフィスでは、床の下に空間をつくり配線を収納できるOAフロアという床システムを導入している場合があります。
OAフロアでは配線が目立たず、主装置の位置をオフィスの端などのデザインやレイアウトを損なわない場所に配置できる点がメリットです。この方式の場合、配線工事のときには床からデスクを移動させるなどの作業が発生する場合があります。
ここまでは従来よく活用されていた有線でビジネスフォンを接続する方式について解説していきましたが、近年主流になっている配線工事が不要なクラウド型ビジネスフォンについて紹介します。
クラウド型ビジネスフォンは物理的な主装置は不要で、インターネット上のサーバー(クラウド上)でその機能をまかないます。
インターネット回線があればオフィスや事務所への電話回線の工事が必要ないのがメリットです。ただし、クラウド型ビジネスフォンでも電話機をデスクに設置する場合は、LAN配線工事などが必要になります。
クラウド型ビジネスフォンにはスマートフォンやパソコンをビジネスフォンとして利用できるだけでなく、端末機にも有線接続のタイプだけなく無線接続のタイプがあります。端末機をLANケーブルで有線接続する場合は、配線工事が発生しますが、無線LAN対応のものであれば配線は不要です。
また、従業員のスマホを内線化すれば、配線工事は不要になり、テレワークへの移行もしやすくなるなどのメリットが多く、ビジネスフォンの新規導入や見直しの際には選択肢の一つに入れておきたい方式です。
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