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クラウドPBXのデメリットとは?導入前に知っておくべき対策方法も紹介
クラウドPBXの導入を検討している人は、メリットばかりに着目するのではなく、デメリットも併せて把握しておくべきです。実際のところ、クラウドPBXにはデメリットも複数見受けられます。これらを把握しないまま導入してしまい、「こんなはずじゃなかった」と後悔する場合もありえます。本記事では、クラウドPBXの導入を検討しているものの、一抹の不安があったり疑問を抱いていたりする企業経営者や担当者に向けて、具体的なデメリットや対策などについて解説します。
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更新日:2024年8月29日
メリットが多いクラウドPBX
クラウドPBXは、インターネット回線を通して内外線を制御するシステムです。従来のPBXとは異なり、社内に設置する高額な主装置が不要なので、初期費用を大幅に抑えられる点がひとつのメリットです。
クラウドPBXを導入すれば、従業員がプライベートで所持しているスマートフォンやタブレット端末も、会社用の電話として利用できます。インターネットに接続した環境下なら出先からでも会社の電話番号で電話対応が可能なので、業務効率化や機会損失の回避にもつながります。
複数の拠点間における内線を無料で利用できるクラウドPBXは、支店や営業所を複数展開している企業におすすめです。他にも、「CTIやネットFAXが利用可能」「電話料金が削減できる」「BCP(事業継続計画)対策に有効」などのメリットも挙げられます。
クラウドPBXの5つのデメリット
前述した通り、クラウドPBXにはいくつものメリットがあるものの、反対にデメリットも存在します。導入を検討している場合は、メリットだけではなくデメリットも併せてチェックしておきましょう。
ランニングコストが発生する
クラウドPBXは月額制を採用しているため、月額利用料を毎月支払わなくてはなりません。提供会社によって利用料は変わりますが、およそ1,000~3,000円が相場です。実際には、外線利用料やオプション料金などが加算され、これ以上の金額になることもあります。
さらにクラウドPBXは、導入した回線の数に応じた費用が発生します。例えば、1回線3,000円のサービスを20回線引いた場合、毎月6万円の支払いが必要になります。導入する回線の数とオプションによって月々のランニングコストが大幅に変わる点には要注意です。
しかしながら電話回線を利用するレガシーPBXや、IPネットワークを利用するIP−PBXなどと比べると、専用の主装置やソフトウェアなどが必要ないクラウドPBXは、導入コストを大幅に抑えられる傾向にあります。
通信環境によって音質が変わる
クラウドPBXはインターネット回線を通して通話するため、通信環境が通話品質に与える影響は決して小さくありません。例えば、トンネルの内部や地下室、高層階、山間部などは、通信が不安定になりやすく、通常の電話回線より音質が低下するなど、通信環境によって通話品質が左右されてしまう点がネックです。
通話品質が悪いと、相手の話を聞き取れず何度も聞き直すはめになったり、大切な情報が相手に伝わっていなかったりすることが起こり得るので、取引先や顧客に迷惑をかけてしまう可能性があります。その結果、顧客満足度の低下を招くおそれもあるでしょう。
提供会社によって品質やセキュリティレベルが異なる
品質やセキュリティレベルが、サービス提供会社によって異なる点にも要注意です。提供会社のサービス品質に問題がある場合、どれだけ通信環境が良好でも、通話時の音質が悪化してしまうおそれがあります。
また、提供会社によって情報セキュリティ対策の内容が異なるため、セキュリティレベルのチェックも欠かせません。ユーザーが安全に利用できるセキュリティ環境を構築できているか、具体的にどのような対策を行っているのかをチェックしておきましょう。
セキュリティレベルが低いと、情報漏えいのリスクが高まります。例えば、従業員が端末を紛失してしまった場合、従業員や取引先、顧客などの電話番号が流出するケースが考えられます。万が一、取引先や顧客の機密情報が流出する事態が発生すれば、企業としての信用が失墜しかねません。
電話番号やFAXが利用できなくなる可能性がある
サービスによっては、これまで利用していた電話番号を引き継げないケースがあります。この場合、サービスの導入と同時に電話番号に変わることになります。
以前の電話番号を引き継げないとなると、取引先や顧客が古い電話番号に電話をかけた際につながらなくなります。それを防ぐために取引先や顧客などへの通知が必要ですが、電話番号が変わることを事前に周知しても、すべての取引先や顧客にそれが伝わるとは限りません。
また、電話回線がアナログ回線のFAXは、これまでと同様には利用できなくなるおそれがあります。ただこれに関しては、専用アダプターの導入やインターネットFAX機能の利用などによって対処できます。
かけられない電話番号がある
クラウドPBXでは、いくつかかけられない番号が存在します。例えば、警察への「110」や消防への「119」などの緊急通報用番号です。これは、インターネット回線では発信者の位置を特定できず、緊急通報を受けた警察や消防が迅速かつ適切な対応を行えないことが要因です。
他にも、海上事故などの緊急通報の「118」や天気予報案内の「177」※、電報申し込みの「115」、時報の「117」、電話の故障受付の「113」なども、クラウドPBXでは利用できません。
- ※「177 天気予報」は、2025年3月31日(月)をもってサービス提供を終了いたします。
クラウドPBXのデメリットへの対策方法
クラウドPBXにはいくつかのデメリットがありますが、対策を講じることでそれらを解決できます。クラウドPBX導入の際には、以下のポイントを踏まえて検討を進めてみましょう。
光電話を利用するクラウドPBXを選ぶ
クラウドPBXは、「光電話タイプ」と「IP電話タイプ」の2種類に大別できます。IP電話タイプは050の番号、光電話タイプは市外局番を利用する点が大きな違いのひとつです。
どちらもインターネット回線を利用する点は共通ですが、光電話タイプのクラウドPBXには110や119などの緊急通報用番号へ連絡できるサービスがあります。「いざという時に、警察や消防へすぐ連絡できないのは不安」と考えるのであれば、緊急通報が可能な光電話タイプのクラウドPBX導入を検討しましょう。
また、「緊急通報ナビ」の利用もひとつの手です。緊急通報ナビは最寄りの警察署を表示できるアプリで、警察署までのルートや電話番号、住所などもチェックできます。社用の端末に、警察署や消防署の電話番号を個別に登録しておくことも対策として有効です。
料金や機能を比較して、自社に合ったサービスを利用する
クラウドPBXで利用できる機能や費用、サポート体制などは、提供会社によって大きく変わります。そのため、いきなりひとつのサービスに絞り込むのではなく、複数のサービスを比較しつつ、自社のニーズにマッチしたクラウドPBXを導入しましょう。
多機能なクラウドPBXが、必ずしも優れたサービスであるとは限りません。どれほど多くの機能を実装したクラウドPBXでも、シンプルな機能しか使わない企業では、サービスの利用度に対して費用が高くなるケースも考えられます。
複数のサービスを比較検討する際には、自社の課題解決や目的の達成に要する機能をリストアップした上で、検討中のサービスに使いたい機能が実装されているかどうかを確認します。併せて、導入までの日数や毎月の支払い料金などの細かい部分までチェックしましょう。
電話番号を引き継げるか確認する
長く利用してきた会社の電話番号を変更するのは、取引先や顧客との円滑なコミュニケーションを保つためにも極力避けたいところです。
クラウドPBXサービスでは光電話の番号や固定電話の番号などは引き継ぎが可能であることもありますが、どこまで引き継ぎ可能なのかはサービスによって異なります。これは、導入前によく確認しておきましょう。
インターネット接続環境を整えて、情報セキュリティ対策をする
通話品質が優れていると評判の提供会社であっても、インターネット回線の通信速度が遅い場合は、通信の遅延などが発生し、通話品質も低下してしまいます。クラウドPBXを導入する際には、必要に応じて接続環境も見直しましょう。高速通信が可能であったり、通信障害への対策がしっかりと取られている回線がおすすめです。
また、セキュリティリスクを下げることも重要です。前述のとおり、クラウドPBXのセキュリティレベルは提供会社に依存します。クラウドPBXの導入前には、必ず提供会社の公式サイトなどを確認して、クラウドPBXでどのような情報セキュリティ対策が講じられているのかをチェックしてください。
さらに、自社でも情報セキュリティ対策を実施しておくと、より安全です。従業員の不注意や安易な行動が情報漏えいなどにつながるケースもあるため、社内教育などで従業員の情報リテラシー向上に努めることも有効なセキュリティ対策になります。
クラウドPBXならWebex Callingがおすすめ
「Webex Calling」は、Web会議アプリケーション「Webex」を利用した、クラウド電話サービスです。地域の市外局番や現在利用している電話番号をそのまま継続できる他、従業員がプライベートで所持しているスマートフォンを会社用の電話としても利用できます。
デバイスの設定や稼働状況などを、クラウド上で管理できる点もメリットです。アプリ間の通話であれば通話料を大幅に抑えられる上、Web会議やチャットと組み合わせて、よりスムーズなコミュニケーションも実現できます。
まとめ
クラウドPBXには、「導入コストを抑えられる」「さまざまな機能を利用できる」などのメリットがある一方で、「ランニングコストが発生する」「提供会社によって情報セキュリティレベルが異なる」などのデメリットもあります。メリットだけではなく、デメリットも理解した上で、導入を進めるかどうかを検討しましょう。その際に、「Webex Calling」も選択肢のひとつに入れてはいかがでしょうか。
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※Webex Callingに設定した固定電話番号は既存のビジネスフォンで利用できません。現在ご利用いただいているオフィスの電話番号を本サービスに移行するか、新たな固定電話番号の取得が必要です。
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※「Webex by Cisco」、および「Webex」は、Cisco Systems,Inc. またはその関連会社の米国およびその他の一定の国における商標登録または商標です。
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※「Webex Calling」はCisco Systems, Inc.が提供するサービスの名称です。
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