ストレージ導入お役立ちコラム

データ転送サービスとは?選定のポイントとおすすめサービス5選を紹介

ビジネスでも画像や動画といった大容量データを利用するシーンが増えてきました。これらデータファイルの受け渡しにどのサービスを利用したらよいのかわからないという担当者も多いのではないでしょうか。本コラムでは、まずデータ転送サービスの概要をおさらいしながら、サービスの選定ポイントやおすすめのデータ転送サービスを5つ紹介します。

データ転送サービスとは

データ転送サービスとは、個人間あるいは法人間にてデータファイルを転送するサービスのことで、一般的には「一時的にファイルを転送」するサービスのことを指します。

データ転送サービスでは、比較的大きな容量のデータファイルを送受信できるため、画像などのデータ転送も手軽に行えます。主な仕組みとしては、送信側がWeb上のデータ転送サービスにデータファイルをアップロードし、受け取り側がダウンロードをして受け渡しを行うものです。

ただし、頻繁にやり取りするデータについてはクラウドストレージでのファイル共有が効率的だといえます。

一時的なデータ転送とクラウドストレージを利用したファイル共有の違い

データ転送には「一時的なファイル転送」の他にも、クラウドストレージにファイルを保管してやり取りをする方法があります。

両者を以下のように区別しておくと理解しやすく、利用時にも適切なサービスを選択できるようになります。

  • 一時的なデータ転送サービス:Webブラウザなどで手軽にデータ転送でき、サービス提供社が長期的にファイル自体を保管することはない
  • クラウドストレージを使ったデータ転送:データをクラウドストレージに保管できるため、いつでもファイル共有が行える

双方ともにファイル共有をする方法ですが、例えば「データの共有履歴」や「変更履歴」などを残したいなど、ある程度のファイル管理を行いたい場合はクラウドストレージの利用をおすすめします。

クラウドストレージについては 「クラウドストレージとは?企業でクラウドストレージを利用するメリットや選定ポイントを解説」をご覧ください。また、その他のファイル共有の方法については「ファイル共有にはどんな方法がある?ビジネスで利用できるおすすめの方法をシーン別に紹介」のコラムで詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。

データ転送サービスを利用する利点

ここでは、データ転送サービスを利用する利点をみていきましょう。

転送できるデータ容量が大きい

データ転送サービスの利用は、大容量のデータを手軽に受け渡しできることが大きな利点です。
一時的に転送するデータの中にも、画像ファイルなど容量の大きなデータを送る機会が増えてきました。このとき、データを分割したり、USBやHDD、CD-ROMなどの物理的なメディアを利用したりしなくてもやり取りができるため便利です。

低コスト

データ転送サービスには無料のものもあるため、低コストでファイルの共有が可能です。上述したような物理的なメディアを用意する必要もありませんし、メディアの送料も削減できます。

データ転送サービスの選定ポイント

データ転送サービスは多くの事業者が提供しています。どのサービスを利用するのが最適かを判断するための選定ポイントをおさえておきましょう。

主な用途の明確化

まずは、どのようなデータを転送するのかを明確にしておく必要があります。
例えば、大容量データであれば、転送データ容量が大きいサービスを選択すべきですし、個人で利用するだけならば、無料で会員登録の必要がないサービスで十分でしょう。
しかし、転送するデータが機密情報であったり法人利用であったりする場合には、セキュリティにも配慮された有料のデータ転送サービスの選択や、あるいはクラウドストレージを導入するという選択肢も検討しなければなりません。

セキュリティ

データ転送サービスは、手軽に使えて低コストなものもあれば、ビジネス利用を前提にしたサービスもあります。また、サービスによってセキュリティの程度には差があるため、前述通り利用目的によってサービスを選定しなければなりません。
どのようなデータファイルをやり取りするかによって、データ転送サービスを利用するのか、あるいはさらに高セキュリティで運用ができるクラウドストレージを利用すべきかを判断しましょう。

操作性

データファイルを転送するまでの操作が複雑だったり、画面が見にくかったりすると、操作性も悪く感じるでしょう。
データ転送サービスのWeb画面操作に慣れない場合には、普段のパソコン操作と同じように利用できるクラウドストレージサービスを選択するのも選択肢の一つです。例えば、パソコンのデスクトップUIが使えるサービスならば、社内でのフォルダ操作と同じようにドラッグ&ドロップでデータ移行が可能です。

料金

データ転送容量が大きくなる場合や、ビジネス用途を目的としたサービスでは料金がかかります。
サービスによっては、フリープランやビジネスプランなど、用途にあわせたプランが用意されているので、各サービスの料金も選定ポイントとしておさえておきましょう。

データ転送の注意点

データ転送をする際の注意点は、データ転送サービスのセキュリティです。

Webブラウザで手軽に使えるデータ転送サービスのセキュリティには不安を感じる部分もあるかと思います。特に、法人で利用する場合には、データの暗号化をはじめ、セキュアなやり取りをするためのセキュリティ施策を確認しておくことは重要です。

おすすめのデータ転送サービス

それでは、おすすめのデータ転送サービスをみていきましょう。ここでは、無料で使えるサービスと、法人でも安心して使えるサービスに分けて紹介します(2024年1月時点)。

無料で使えるサービス

【GigaFile(ギガファイル)便】

GigaFile便は、無料で使える大容量ファイル転送サービスです。簡単なセキュリティとして「ダウンロードパスワード」を設定できます。

プラン 料金 転送容量
無し 無料 無制限
※1ファイル300Gまで

料金については、最新の情報を公式サイト「GigaFile(ギガファイル)便別ウィンドウで開きます」にてご確認ください。

【データ便】

データ便は、10年以上のサービス提供実績があり、月間約300万人が利用するファイル転送サービスです。
プランは3つに分かれていて、個人で利用するならば、登録不要のライトプランやフリープランを利用するとよいでしょう。また、ビジネスで利用する場合には専用サーバを完備しているビジネスプランの選択も可能です。

プラン 料金 転送容量
ライトプラン 無料 500MB
フリープラン 無料(アカウント登録が必要) 2GB
ビジネスプラン ・330円/月額(送信機能のみ)
・550円/月額(送信機能・受信機能)
無制限

料金については、最新の情報を公式サイト「データ便別ウィンドウで開きます」にてご確認ください。

【おくりん坊】

おくりん坊は、無料で500MBから2GBをファイル転送できるサービスです。転送できる容量は、ログインするか否かによって選択でき、大容量のファイル転送をする場合は会員登録をしてログインする必要があります。

プラン(転送パターン) 料金 転送容量
ログインなしで今すぐ送る 無料 500MB
ログインして送る 無料(アカウント登録が必要) 2GB

料金については、最新の情報を公式サイト「おくりん坊別ウィンドウで開きます」にてご確認ください。

セキュリティを考慮した法人で利用したいサービス

【クリプト便】

クリプト便は、セキュリティを重視した法人向けのファイル転送サービスです。
転送ミスや悪意ある攻撃からファイルを守るセキュリティ対策が施してあるため、機密情報を取り扱うこともできます。サービスには、リスクマネジメントやセキュリティ事故対応などに関するコンサルティング、セキュリティ診断などのサービスも行っています。

プラン 料金 転送容量(仕様) 超過料金
エントリー 1,000円/月(1ユーザーあたり) ・20ユーザーまで
・5MB/通までのアップロード
・100通/月までの利用料
・1ユーザー超えるごとに2,000円
・10通超えるごとに1,000円
ライト 1,000円/月(1ユーザーあたり) ・50ユーザーまで
・10MB/通までのアップロード
・400通/月までの利用料
・1ユーザー超えるごとに1,500円
・10通超えるごとに600円
スタンダード 900円/月(1ユーザーあたり) ・100ユーザーまで
・20MB/通までのアップロード
・1,000通/月までの利用料
・1ユーザー超えるごとに1,200円
・100通超えるごとに4,000円
個別見積 別途見積 別途見積 別途見積

※初月のみ初期費用がかかります
※その他オプションもあり

料金については、最新の情報を公式サイト「クリプト便別ウィンドウで開きます」にてご確認ください。

【Bizストレージファイルシェア】

Bizストレージファイルシェアは、法人向けファイル転送・オンラインストレージサービスです。
豊富なセキュリティ機能を備えており、そのセキュリティと安定性に高い評価を得ています。また、14日間の無料期間も用意されていますし、無料期間後は定額制で利用できます。

プラン 料金(税込み) 最大利用可能ユーザー数 転送容量
1GByte 16,500円 1,000 2GB
2GByte 28,600円 2,000
10GByte 71,500円 10,000
100GByte 104,500円
500GByte 165,000円
1TByte 220,000円

※初期設定費用は税込み22,000円ですが、Webでお申し込みの場合は無料になります。

料金については、最新の情報を公式サイト「Bizストレージファイルシェア別ウィンドウで開きます」にてご確認ください。

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まとめ

ビジネスでやり取りするデータファイルの容量が増加する中、データ転送サービスはファイル共有に役立ちます。サービスには無料・有料の双方がありますが、まずは利用目的を明確にすることが大切です。また、ビジネスで利用する場合にはコストよりもセキュリティを優先したサービスや、クラウドストレージの活用を選択しましょう。

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