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Writer:北森 雅雄

【完全版】給与計算をエクセルで行う2つの方法!メリット3選と必要な情報や便利な関数も紹介

    「手作業で行う給与計算が大変だ」「毎月の給与計算をエクセルを使って簡単に行いたい」という企業の担当者さまは多いのではないでしょうか。

    エクセルを活用することで、お金をかけずに給与計算の時間と手間が省けます。しかし、給与計算は個人情報を取り扱ううえに間違いも許されないため、細心の注意が必要です。

    そこで今回の記事では「給与計算をエクセルで行う方法」「給与計算に必要な情報や作成に便利な関数」「エクセルを使用するメリットや注意点」について解説します。毎月の給与計算を、エクセルを使って簡単に行いたいと考えている企業の担当者さまは、ぜひ参考にしてください。

    この記事の目次

    1.給与計算をエクセルで行う2つの方法

    給与計算をエクセルで行う方法は、以下の2つです。

    • ・給与計算用シートを自社で作成する
    • ・テンプレートをダウンロードする

    この章で、自社に合ったエクセルの導入方法を確認しましょう。

     

    1-1.給与計算用シートを自社で作成する

    給与計算用のエクセルシートは、自社でオリジナルのフォーマットを作成できます。自ら作成することで、自社に合うように自由なカスタマイズが可能です。

    しかし、一から作成するのは手間と時間がかかるほか、エクセルに関する知識が必要です。設定にミスがあった場合、正確な給与計算ができない恐れがあります。複雑な計算方法を採用しているなど特別な理由がない限りは、テンプレートや給与計算ソフトを利用する方が安全でしょう。

     

    1-2.テンプレートをダウンロードする

    インターネット上にあるテンプレートをダウンロードする方法でも、エクセルで給与計算できます。ダウンロードすれば誰でもすぐに使用できるようになっているため、エクセル初心者でも利用可能です。

    無料公開されているMicrosoft 365のテンプレートを始めとしたさまざまな種類があり、デザインやレイアウトが異なります。しかし、どれも給与計算に必要な基本的な機能は入っています。インターネットで検索すればさまざまなテンプレートが見つかるため、自社にあったものをダウンロードすると良いでしょう。

    ダウンロードしたあとは、項目の追加や枠の増減など、自由にレイアウトが変更できます。ただし、入力されている関数がずれないように注意が必要です。

    参照:Microsoft 365「給与管理表 (明細書付き)」

    2.エクセルを使った給与計算を行う際に必要な情報

    エクセルを使った給与計算を行う際は、社員ごとに以下の情報を入力しましょう。

     

    情報

    内容

    給与情報

    • 給与の締め日や支給日など
    • 基本給
    • 交通費など

    社員情報

    • 氏名や生年月日
    • 入社日
    • 社会保険および雇用保険加入日などの情報
    • 扶養控除家族の人数など

    諸手当の情報

    • 時間外労働
    • 役職手当
    • 住宅手当
    • 深夜手当
    • 休日手当など

    勤怠情報

    • 出勤
    • 欠勤
    • 勤務時間など

    社会保険料控除に関する情報

    • 毎月給与から差し引かれる社会保険料の保険料率の登録
    • 年齢に合わせて差し引かれる介護保険料を確認

    社員情報に入社日も登録しておくことで、一緒に有給も管理できます。また、給与・社員情報を同じシートに入力すると、基本給に変更があった際の管理が簡単です。

    3.給与計算に便利なエクセル関数

    エクセルを利用した給与計算では、関数の利用で作業を効率化できます。給与計算に使われる関数には、以下のような種類があります。

    関数

    内容

    WEEKDAY関数

    • ・曜日を数字で置き換えて表示させる関数
    • ・毎月の給与計算の入力する時間とミスを減らせる

    CEILING関数

    • ・端数を切り上げる関数

    FLOOR関数

    • ・端数を切り捨てる関数

    MROUD関数

    • ・端数を四捨五入する関数

    IF関数

    • ・数式の一致・不一致を判定する関数
    • ・残業時間や遅刻・早退の判別に利用できる

    勤務時間や時給換算における端数処理に便利な関数は、以下の3つです。

    • CEILING関数
    • FLOOR関数
    • MROUND関数

    残業時間は1分単位での管理が必要であり、端数処理すると違法となる可能性があるため注意が必要です。

    4.給与計算をエクセルで行う3つのメリット

    給与計算をエクセルで行うと、以下のメリットがあります。

    • ・コストが抑えられる
    • ・手書きより時間と手間が省ける
    • ・勤怠管理表と連携しやすい

    給与計算をエクセルで行うことで、コストを抑えながら時間と手間を省けます。この章で、給与計算をエクセルで行うメリットを知り、自社の目的と照らし合わせましょう。

     

    4-1.コストが抑えられる

    給与計算をエクセルで行うことで、経理にかかるコストが抑えられます。エクセルの給与計算シートは、インターネット上で無料配布されているからです。

    Microsoft 365がパソコンにインストールされていれば、全くコストをかけずに給与計算用シートを使えます。一般的に給与計算ソフトは有償のため、社員数が少なくコストを抑えたい企業におすすめです。

     

    4-2.手書きより時間と手間が省ける

    給与計算をエクセルシートで行うことによって、手書きより時間と手間を省けます。給与計算は項目数が多く、手書きだとヒューマンエラーが起こりやすくなるからです。

    エクセルシートを利用すれば、作業を自動化できるため転記や計算ミスを防げます。また、エクセルを使い慣れていれば、シートを見ただけで直感的な作業が可能です。給与計算シートを用いることで、正確かつスピーディに計算が進み、経理業務が効率化できるでしょう。

     

    4-3.勤怠管理表と連携しやすい

    給与計算をエクセルで行うと、勤怠管理表と連携しやすいです。手書きの場合、別に作成・保管している勤怠管理表と照らし合わせながら作業する必要があります。

    勤怠管理表と給与計算の機能が一緒になっているシートを選べば、より簡単に連携が可能です。特にアルバイトやパートの場合は、時給や各種手当を設定しておけば、勤務時間を入力するだけで給与計算や明細の出力ができます。

    出退勤記録を社員が自ら入力する場合は、多くのアクセスが集中するため、入力ミスやデータ破損に注意しましょう。

    5.給与計算をエクセルで行う3つの注意点

    給与計算をエクセルで行う際には、以下のような注意点があります。

    • ・個人情報の取り扱いに注意する
    • ・保険料率・税率の反映に注意する
    • ・データを復元できる体制を整える

    給与計算のデータは個人情報であるため、漏えいや紛失に気をつける必要があります。この章で、給与計算をエクセルで行う上での注意点を確認しましょう。

     

    5-1.個人情報の取り扱いに注意する

    給与計算をエクセルで行うときは、個人情報の取り扱いや情報漏えいに注意が必要です。なぜなら、エクセルシートは誰にでも簡単に操作できるからです。

    エクセルデータはUSBでの持ち運びやメール添付も容易であり、情報漏洩リスクが高いと言えます。給与計算のデータは個人情報が多く含まれているため、流出すると大きな問題に発展します。

    データの使用者を限られた社員だけにしたり、パスワードをかけたりなど、情報セキュリティ対策を講じることが大切です。

     

    5-2.保険料率・税率の反映に注意する

    エクセルでの給与計算では、保険料率・税率の改正をチェックし、反映しているかチェックが必要です。社員に支給する給与は、あらかじめ総支給額から以下の税金や保険料を差し引く必要があります。

    • ・所得税
    • ・住民税
    • ・雇用保険料
    • ・社会保険料など

    国が定める保険料率や税率は、社会情勢などを踏まえて不定期に改正されます。そのため、改正されたにも関わらずに前年度と同じ給与計算を行っていると、給与の支払いミスが発生します。保険料率・税率の改正があった場合は、忘れずにエクセルの設定を手動で変更し、シートに反映させましょう。

     

    5-3.データを復元できる体制を整える

    給与計算をエクセルで行う場合は、いつでもデータを復元できるようにしておきましょう。エクセルはデータ保存のため、パソコンの故障により復元できなくなる可能性があるからです。また、セルの数式にエラーが発生すると、正しい値を算出できなくなります。

    エクセルを利用するときは頻繁にバックアップを取り、すぐにデータを復元できる体制を整えることが重要です。また、セルの変更後も対応できるように、事前にどのような数式が入力されていたかや、どこを参照としていたかを把握しておきましょう。

    6.エクセルでの給与計算に向いている企業の特徴

    エクセルでの給与計算に向いている企業には、以下の特徴があります。

    • ・社員数が少なく小規模の企業
    • ・アルバイトやパートが多い企業
    • ・エクセルに詳しい社員がいる企業

    エクセルは、関数を利用した自動化が利点です。しかし、法改正に伴う変更や有給休暇の申請・承認には手入力が必要なため、大規模企業ではミスが発生しやすくなります。アルバイトやパートは「勤務時間×時給」という計算のため、エクセルでも作成しやすいと言えます。

    また、セルの数式にエラーがあると使用できなくなります。そのため、自社内にエクセルに詳しい社員がいると安心でしょう。ただし、エクセルに精通した社員が退職すると業務が停滞する恐れがあるので注意が必要です。大企業やエクセルに詳しい社員がいない場合は、ミスを減らし業務を効率化するためにも、給与計算ソフトの利用を検討すると良いでしょう。

    7.給与計算を効率化するなら「freee人事労務 for おまかせ はたラクサポート」がおすすめ

    NTT東日本「freee人事労務 for おまかせ はたラクサポート」は、給与計算や年末調整などの労務管理を効率化するクラウド人事労務サービスです。

    社内の労務業務を1つにまとめられるため、作業時間と人的ミスの大幅な軽減ができます。また、自動アップデートして常に最新税率を反映するため、計算方法を間違える心配がありません。各種サービスと連携すれば、さらに業務効率化につながるでしょう。

    エクセルでの給与計算はコストを抑えられますが、法改正に合わせて修正が必要などの課題もあり、機能に限界があります。給与計算を効率化したいとお考えの企業は、ぜひNTT東日本へご相談ください。

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    8.まとめ

    給与計算は個人情報が含まれているとともに、賃金を算出する大切な業務であり、スピードと正確さが求められます。手書きの場合はヒューマンエラーが起こりやすいため、エクセルシートや会計ソフトを使うと良いでしょう。

    エクセルシートはコストがかかりませんが、保険料率・税率の反映やデータのバックアップに注意が必要です。

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    この記事を書いた人

    NTT東日本 ビジネス開発本部 北森雅雄

    NTT東日本に入社後、自治体向けのシステムエンジニアとして、庁内ネットワークや公共機関向けアプリケーションなどのコンサルティングからキャリアを開始。

    2018年から現職にて、プロダクト(SaaS)開発、デジタルマーケティング全般のディレクションに従事。

    2022年に業務のデジタル化を分かりやすく発信するオウンドメディア(ワークデジタルラボ)のプロジェクトを立ち上げ。
    NTT東日本にかかわる、地域のみなさまに向けてデジタル化に役立つ情報発信を展開。

    北森雅雄 masao kitamori

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