| Writer:NTT東日本 北森 雅雄(Masao Kitamori)

【法人向け】データを共有する6つの方法!クラウドストレージの仕組みやメリットを紹介

【法人向け】データを共有する6つの方法!クラウドストレージの仕組みやメリットを紹介



企業において、従業員同士でさまざまな資料やデータなどを共有するケースが多いでしょう。現代ではデジタル化が進み、社内におけるデータの共有方法が紙媒体から電子媒体に移行しています。

データの管理や共有方法は企業によって異なり、自社に適したツールや設備を使用します。共有方法を新たに導入・変更をする場合は複数の方法から比較検討した上で決めると良いでしょう。

そこで、今回の記事では、データ共有をする6つの方法を紹介します。また、クラウドストレージの仕組みやメリットについても取り上げているので、ぜひ最後までお読みください。

1.データを共有する6つの方法

データ共有とは、複数人の間でデジタルデータを共有することを指し、社内のみならず、社外関係者との間でも必要なケースがあります。データを共有する手段として、主に6つの方法が挙げられます。

  • ・Windows10のファイル共有設定

  • ・USB等の外部メモリ

  • ・社内ファイルサーバーの構築

  • ・NAS(ネットワーク対応HDD)

  • ・ファイル転送サービス

  • ・クラウドストレージ

この章では、項目ごとに詳しく解説します。

Windows10のファイル共有設定

Windows10には、フォルダやファイルを共有できる機能があります。共有機能を利用した場合、同じインターネット上で接続されているパソコンからさまざまなデータの共有が可能です。

使用しているパソコンに保存しているフォルダがある場合、共有設定をすることで他の人がファイルを確認できます。ただし、同じ回線を使用しているパソコンから共有できる範囲は限られ、社外とのデータ共有ができません。さらに、共有元のパソコンが故障した際にデータのバックアップがないと共有が不可能です。

ファイル共有設定を検討している方は、データの共有範囲やバックアップを考慮した上で利用してください。

USB等の外部メモリ

USB等の外部メモリを利用すれば、手軽にデータを持ち運べます。データ元のパソコンから外部メモリにデータを入れることで、手渡しでの共有が可能です。

インターネットの接続状況が不安定な場合、USBにデータを入れることで簡単に共有できます。インターネットの環境が整っていない時代では、有効な方法の1つでした。

ただし、データを入れたUSBを紛失したり、社外に持ち出したりすると情報漏えいにつながるリスクがあります。そのため、外部メモリの管理を徹底する必要があるでしょう。

社内ファイルサーバーの構築

自社でサーバーを構築した場合は、社内ファイルをすべて管理できます。必要なデータを取得する際は、自社のネットワークからサーバーにアクセスします。

プロジェクトに必要なデータがある場合、自社のサーバーにアクセスすることでデータの取得が可能です。

独自のサーバーは社内で安全かつ大量なデータを管理・共有できます。さらに、自社の規則に従い、セキュリティレベルを調整できるため、状況に適した管理を行いやすくなるでしょう。ただし、サーバーの構築や機器の導入に関する費用や労力がかかります。

NAS(ネットワーク対応HDD)

NAS(Network Attached Storage)はネットワーク対応HDDと呼ばれ、社内LANを活用した方法です。ネットワーク対応HDDは、自社でファイルサーバーを構築する必要がありません。

NAS製品を導入した場合、ネットワークに接続するだけでデータを共有できます。社内にサーバーを設置しないため、費用や労力がかかりません。

ただし、社外からファイルにアクセスする場合はVPNが必要になり、会社や従業員の規模によって費用が発生するケースもあるでしょう。

ファイル転送サービス

ファイル転送サービスは必要なデータをアップロードし、管理先から指定のURLを送ってもらう方法です。利用者は送付されたURLにアクセスすることで、データを共有できます。

ファイル転送サービスは大容量のファイルに対応しており、動画等の送付も可能です。また、ダウンロードの際にはパスワードや期限を設定でき、セキュリティ面の強化もできます。

無料の転送サービスもありますが、セキュリティ面で不安が残ります。有料のサービスを利用することで、安全にデータを共有できるでしょう。

クラウドストレージ

クラウドストレージは、通信環境が整っている場所であれば、場所を問わずに利用できるサービスです。クラウド上にデータを格納しているため、社外からでもアクセスしやすく、すばやく必要なデータを取得できます。

社外の会議で新たな資料が必要な場合、インターネットが利用できればデータの共有が可能です。また、クラウドストレージはアクセス権限を設定したり、フォルダの階層を設定したりできます。社外の人物にアクセス権限の付与ができるため、効率的にデータ共有を行えるでしょう。

クラウドストレージの導入を検討している方は、以下のリンクを参考にしてください。

コワークストレージ

2.クラウドストレージとは?データ共有の仕組みを解説

【法人向け】データを共有する6つの方法!クラウドストレージの仕組みやメリットを紹介

クラウドストレージは、クラウドにアップロードされたデータをインターネット上で共有できるサービスです。利用者はクラウド上でデータの共有ができるため、パソコンの容量を気にせずに利用できます。

また、USB等のメモリにデータを入れずに共有でき、紛失による情報漏えいや私物のパソコン等からのウィルスの感染を防げます。

クラウドストレージにおいて利用できる機能には、以下のようなものがあります。

  • ・データ共有

  • ・データのバックアップ

  • ・暗号化

  • ・アカウントの一元管理

  • ・チャットやコメント機能

3.クラウドストレージでデータ共有する2つのメリット

【法人向け】データを共有する6つの方法!クラウドストレージの仕組みやメリットを紹介

クラウドストレージを導入することで、費用や働き方の面でメリットが得られます。

  • ・コストが抑えられる

  • ・場所を問わず利用できる

この章では、クラウドストレージでデータ共有を行うメリットについて解説します。

コストが抑えられる

クラウドストレージは、他の共有方法に比べ、データの管理・共有にかかるコストを抑えられます。クラウドストレージは自社にサーバーを設置せずに利用できるため、高額な費用がかりません。

自社にサーバーを設置した場合、機器の費用や構築などに費用がかかります。一方、クラウドストレージであれば自社で機器を設置せずに、契約したプランをすぐに利用できます。

また、クラウドストレージはサービスによって、サブスクリプションや無料で利用できます。加えて、容量の少ないプランを選択すれば、さらに月額費用を抑えられるでしょう。

場所を問わず利用できる

クラウドストレージは、インターネットが使える環境であれば、場所を問わずに利用できます。自宅やコワーキングスペース、カフェなどにいる場合であっても、データ共有を行えます。

そのため、テレワーク等の柔軟な働き方を導入しやすくなり、従業員一人ひとりのライフスタイルに合わせることが可能です。

4.クラウドストレージでデータ共有する2つのデメリット

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クラウドストレージは、自社で構築しなかったり、インターネット接続が必要であったりするため、導入時に注意すべきことがあります。

  • ・自社向けのカスタマイズが難しい

  • ・回線状況に左右される

この章では、クラウドストレージでのデータ共有における2つのデメリットを紹介します。

自社向けのカスタマイズが難しい

クラウドストレージは、利用するサービスごとに機能やプランが決まっているため、自由にカスタマイズすることが困難です。自社でサーバーを構築する場合に比べ、カスタマイズできる範囲が限られています。

クラウドストレージを利用する場合は、事前に機能や設定などを確認し、自社の業種やニーズに適したサービスやプランを選びましょう。

回線状況に左右される

クラウドストレージは回線の接続状況によって、利用できない場合があります。また、不安定な通信環境ではデータ共有をできず、必要な資料が手に入らないケースもあるでしょう。

インターネットに接続できない状況下ではアクセスできず、データの確認・共有に支障をきたしてしまいます。オフラインにおいても、データの確認できるサービスの導入を検討しましょう。

5.クラウドストレージ3つの選び方

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クラウドストレージを利用する企業は、自社に適したサービスを選ぶことが大事です。サービスを導入する際には、以下のようなポイントに注目しましょう。

  • ・データの容量

  • ・セキュリティ対策

  • ・使用感

この章では、クラウドストレージの導入時における3つのポイントを解説します。

データの容量

クラウドストレージを選ぶ際に、データを格納できる容量を確認しましょう。データの容量は、各サービスのプランによって異なり、利用できる範囲が決められています。

動画や大量の資料を保存する場合、大容量のプランを選んでおくと不足する心配がありません。また、繁忙期に備え大容量のプランを選択することで、業務に支障をきたすリスクを回避できます。

セキュリティ対策

クラウドストレージを選ぶ際には、セキュリティ対策が万全なのかを確認しましょう。クラウド上で多くのデータを保管・管理するため、情報漏えいを防ぐ必要があるためです。

企業や顧客の情報を保管する場合、ハッキングや第三者の閲覧に対するセキュリティが強化されたサービスを利用することが大切です。サービスの導入を検討している企業は、自社のセキュリティポリシーを確かめた上で十分なセキュリティ対策を取っているクラウドストレージを選びましょう。

使用感

クラウドストレージを選ぶ場合は、実際に作業する状況を想定しましょう。クラウドストレージによっては多機能である一方で、操作しにくいケースがあります。また、操作方法を覚えるために時間がかかってしまう場合もあるでしょう。

利用する従業員によって作業時間が異なり、非効率になってしまうケースもあるでしょう。場合によっては、サービスが従業員に定着せずに無駄となってしまいます。そのため、誰でも直感的に使えるサービスを選びましょう。

6.社内外のデータ共有なら「コワークストレージ」

【法人向け】データを共有する6つの方法!クラウドストレージの仕組みやメリットを紹介

「コワークストレージ」は、NTT東日本が提供する自社サーバーやHDDと変わらない安定した運用が可能なクラウドストレージサービスです。インターネットを通して、どこからでも安全性の高い環境で利用できます。

フォルダの全階層に対して柔軟にアクセス権限を設定でき、ログインには多要素認証も利用できるなど、社内外問わず強固な情報セキュリティ対策が行えます。また、格納データや通信経路も暗号化されるため、どこからアクセスしても安全にデータを取り扱えます。

利用人数や容量に応じた複数のプランを用意しているので、クラウドストレージの導入を検討している方は以下のリンクを参考にしてください。

コワークストレージ

7.まとめ

【法人向け】データを共有する6つの方法!クラウドストレージの仕組みやメリットを紹介

データ共有をする方法としては、従来のものからIT技術を活用したものまでさまざまな方法があります。また、クラウドストレージは、インターネット回線に接続できる環境下ならどこからでも利用できるサービスです。データ共有にクラウドストレージを利用する場合は、自社の状況に応じたプランを選択しましょう。

ツールの選定ポイントは、「容量」「セキュリティ」「使用感」の3つが挙げられます。サービスを導入する前にそれぞれの項目を確認した上で、自社の業種やニーズに合ったサービスを利用しましょう。

この記事を書いた人

NTT東日本 ビジネス開発本部 北森雅雄

NTT東日本に入社後、自治体向けのシステムエンジニアとして、庁内ネットワークや公共機関向けアプリケーションなどのコンサルティングからキャリアを開始。

2018年から現職にて、プロダクト(SaaS)開発、デジタルマーケティング全般のディレクションに従事。

2022年に業務のデジタル化を分かりやすく発信するオウンドメディア(ワークデジタルラボ)のプロジェクトを立ち上げ。
NTT東日本にかかわる、地域のみなさまに向けてデジタル化に役立つ情報発信を展開。

北森雅雄 masao kitamori