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| Writer:NTT東日本 北森 雅雄(Masao Kitamori)

【徹底解説】バックオフィス業務の役割とは経営資源の管理!効率化の方法とメリットを紹介

【徹底解説】バックオフィス業務の役割とは経営資源の管理!効率化の方法とメリットを紹介



近頃、DXを推進する動きが活発化していますが、バックオフィス業務の改善には手が付けられていない、という企業も少なくないのではないでしょうか。

バックオフィス業務は属人化しやすく、紙の文書を多く扱うことから、コロナ禍においてもリモートワークがしづらいという問題が浮き彫りになりました。また、中小企業ではそもそもバックオフィス業務専門の部署が存在せず、フロントオフィスの人員が割かれていることも多いです。

そこで今回の記事では、バックオフィス業務の重要性と、効率化がもたらすメリットについて解説します。「そもそもバックオフィス業務とは何なのか」という部分から説明しますので、ぜひ最後までお読みください。

1.バックオフィス業務とは?基礎知識を解説

【徹底解説】バックオフィス業務の役割とは経営資源の管理!効率化の方法とメリットを紹介

バックオフィス業務とはどういった業務を指し「企業の中でどういった役割を持っているのか」をなかなか理解できていないのではないでしょうか。そこでこの章では、バックオフィス業務についての基礎知識を説明します。基本的な部分から押さえていきましょう。

バックオフィス業務の役割

一般的にバックオフィスとは「直接顧客と関りを持たない職種や業務」を指します。直接的に収益を生み出すわけではありませんが、自社の従業員が業務を円滑に遂行できるようサポートしたり、企業活動を続けるための仕組みを作ったりなど重要な機能を持っています。

バックオフィスの言い換え・対義語

バックオフィスは、以下のように呼ばれることもあります。

  • ・管理部門
  • ・間接部門
  • ・事務部門

直接顧客と関わることのない部門がバックオフィスです。一方で、顧客と関わり直接収益を生み出す業務・職種をフロントオフィスや直接部門・営業部門と呼びます。営業のほかに、カスタマーサポートやマーケティング部門などがフロントオフィスに含まれます。

バックオフィスの職種一覧

一口にバックオフィスと言っても、その職種は多岐にわたります。具体的には、以下のような職種があります。

経理 支払いや請求など、会計・給与に関する業務。
財務 資産運用や予算管理など、財政に関する業務。
法務 契約やコンプライアンス対応など、法律や司法に関する業務。
人事 採用や教育など、従業員と直接関わる業務。
労務 従業員の給与計算や、社会保険などの各種手続きに関する業務。
経営企画 企業の中長期にわたる経営目標や実施計画の策定や管理、遂行に関する業務。
総務 企業が円滑に動くよう、どの部署にも属さない業務や、各部署の仕事をサポートする役割を担う。組織全体に関する業務。
一般事務(営業事務) 社内外で必要とされる書類の作成や処理、整理をしたり、データ入力や電話応対、来客応対などに関する業務。営業担当者のサポートに特化した、営業事務も存在する。
情報システム 社内で利用する情報の記録や処理、伝達に関する業務。

2.企業活動に不可欠なバックオフィスの役割【経営資源の管理】

【徹底解説】バックオフィス業務の役割とは経営資源の管理!効率化の方法とメリットを紹介

バックオフィスはフロントオフィスと違い、直接収益を生み出す組織ではありません。しかし以下の大切な経営資源を管理するという、企業活動を行う上で欠かせない役割を持っています。

  • ・ヒト
  • ・モノ
  • ・カネ
  • ・情報

正常に機能しているバックオフィスの支えがあってこそ、営業などのフロントオフィスも本業に注力できるというものです。この点は、バックオフィス業務のやりがいとも言えるでしょう。

健全な企業活動を支える基盤ともいえるバックオフィス業務の効率化に成功すれば、経営資源を最大限に活用できる上に、企業全体の業務改善や生産性向上にもつながります。

3.バックオフィス業務が抱える3つの課題

【徹底解説】バックオフィス業務の役割とは経営資源の管理!効率化の方法とメリットを紹介

効率化を図れば、企業全体に大きな利益をもたらすはずのバックオフィス業務。多くの企業が抱えるバックオフィスの問題点には、どういったものがあるのでしょうか。ここでは、3つの課題を紹介します。

業務範囲が広く負担がかかる

バックオフィス部門の業務範囲は多岐にわたります。しかし、十分な人員が配置されていないケースは多いです。企業の規模によっては、フロントオフィスのスタッフが兼任していることも少なくありません。

また、バックオフィス業務は繁忙期と閑散期の差が激しいという特徴があります。決算時期などの繁忙期になると業務が集中し、担当者が連日残業しなくてはならないこともあります。

加えて、限られた人員で膨大な業務に対応するため、一人当たりの負担が大きくなってしまう傾向にあります。

業務が属人化しやすい

バックオフィス部門の業務は、専門的な知識やスキルが必要とされるものが多いです。そのため、特定の担当者しかできない業務が、たびたび発生します。そのため、一部の担当者に負担が集中してしまい、業務がスムーズに回らないことがあります。

また、法改正が起こりやすい会計業務などは、組織内で日常的に情報共有しておくことが重要です。

バックオフィスは普段から業務負担が大きいため、引継ぎのフロー整備やマニュアルの作成にまで手が回らない場合が少なくありません。こうした理由から、結果的に業務が属人化してしまうことが多いです。

テレワークを導入しづらい

バックオフィス部門には今でも紙の文書を扱う業務が多く、デジタル化が遅れています。印刷や回覧、またはハンコによる承認作業などのデジタル化されていない業務は、オフィスに出社して作業をしなければなりません。

特にコロナ禍以降、こういった事情からバックオフィス部門ではなかなかテレワークの導入が進まないことが課題になっています。オフィス以外の場所でできない業務があると、なかなかテレワークの導入が進みません。

4.バックオフィス業務を強化する6つのメリット

【徹底解説】バックオフィス業務の役割とは経営資源の管理!効率化の方法とメリットを紹介

バックオフィスの業務を効率化することで、得られる具体的なメリットとは何なのでしょうか。バックオフィスの改善が、自社の課題解決に繋がるか確認してみましょう。

コストの削減

バックオフィス業務の自動化やペーパーレス化は、全体的なコスト削減につながります。例えば、それまで手作業で行っていた業務や定型作業を自動化することにより、従業員の工数や人件費を減らすことができます。

また文書のデジタル化により、印刷や保管などの紙媒体にかかっていた費用も削減できるでしょう。

生産性の向上

バックオフィス業務で扱う紙の書類は、社内で回覧する際に印刷の時間や手間がかかります。情報をデジタル化することにより、必要な時にそれぞれのPCやスマートフォンで確認できるようになるので共有も容易です。

加えて、RPA(Robotic Process Automation)などのツールと連携させることで、定型作業の自動化や、入力時間や確認作業の負担軽減が可能になります。

作業負担を減らせれば、別の重要な業務に時間を割けるようになり、生産性の向上につながります。さらに、社内全体の残業時間を減らすこともできるでしょう。

人的ミスの防止

バックオフィスでは、データの集計や入力に加えて目視でのチェックといった業務が発生します。これらをすべて手作業で行っていると、記載ミスやチェック漏れといったヒューマンエラーが起こりやすくなります。

会計システムやRPAなどのツールを導入して人が関わる作業を減らすことで、ミスの防止につながるでしょう。

属人化・人材不足からの脱却

ツールの活用でバックオフィス業務を自動化し、誰でも業務を行える状態にすることで、引継ぎや教育が容易になります。

それまで時間がかかっていた雑務から解放され、従業員それぞれが本来時間を割くべき業務にリソースをかけられるため、繁忙期に人手が足りない状況も起こりづらくなります。

テレワークのスムーズな導入

バックオフィス業務で必要な書類の作成や管理・配信をデジタル化し、出社が必要な業務を減らせれば、会社全体のテレワーク推進が可能になるでしょう。

また、場所にとらわれない柔軟な働き方ができるようになれば、遠隔地の優秀な人材を採用することができます。

BCP対策

BCP(Business Continuity Plan)、つまり事業継続計画の観点からも、文書のデジタル化にはメリットがあります。

紙で情報を管理していると、企業の機密情報やクライアント情報などを物理的に焼失・破損・紛失する恐れがあります。その点、電子データであれば、あらかじめバックアップを取ったりクラウド上で管理したりしておくことで、地震や火災などの災害時でも早期復旧が可能になるでしょう。

5.バックオフィス業務を効率化する方法3選

【徹底解説】バックオフィス業務の役割とは経営資源の管理!効率化の方法とメリットを紹介

バックオフィス業務を効率化するメリットは、多岐にわたります。ここでは、具体的な効率化の方法について見ていきましょう。

クラウドサービスを活用してペーパーレス化する

ペーパーレス化を実現することによって、それまで書類作成に使用していた紙や、印刷にかかるコストを削減できます。加えて稟議承認の簡略化・書類作成の効率化にもつながり、全体的な業務効率化が図れます。

会計ソフトや電子契約システム、ストレージサービスといった各種クラウドサービスを活用し、社内で管理していた紙の書類を電子化していくと良いでしょう。電子化しやすい書類・業務から、段階的にペーパーレス化を進めていくのがおすすめです。

RPAを活用して自動化する

データの入力やチェック作業などの定型業務は、24時間稼働できるRPAを導入することで業務時間の大幅な短縮化を図りつつ、手作業で発生しがちな人的ミスの削減も期待できます。

データの分析や連携など、RPAが得意とする業務に社内のリソースが割かれてはいないでしょうか。これまで時間や人員が割かれていた業務を洗い出し、人が行う必要のない業務を徐々に自動化していきましょう。

アウトソーシングする

自社にバックオフィス人材が足りていなかったり、自社で行う必要のない業務があったりする場合には、バックオフィス業務を外部委託することも可能です。

アウトソーシング先の会社は、バックオフィス業務に関して深い知見と豊富な経験を有しています。既存業務を見直し、アウトソーシングを活用すれば、業務の属人化も避けられ、従業員は本来注力すべき業務にリソースを割けるでしょう。企業としての競争力や組織力を高めるためにも、手放せる範囲の業務から、少しずつ外部へ委託していくのがおすすめです。

6.まとめ

【徹底解説】バックオフィス業務の役割とは経営資源の管理!効率化の方法とメリットを紹介

バックオフィス業務は、直接的に利益を生むフロントオフィス業務をサポートする、企業活動の基盤ともいえる重要な業務です。一方で、業務範囲が広く次のような課題が生じやすいという一面もあります。

  • ・負担が大きい
  • ・属人化しやすい
  • ・テレワークを導入しづらい

バックオフィスを効率化することで、会社全体の生産性向上やスムーズな経営判断につながります。

自社が抱える課題を洗い出し、必要に応じてクラウドサービスを導入して書類の電子化を進めたり、RPAを導入して定型業務の自動化を進めたり、適宜効率化していきましょう。

バックオフィス業務を効率化には勤怠管理など、バックオフィスを効率化する多彩なクラウドサービスを自由に選べる「おまかせ はたラクサポート」デスクトップ感覚で使いやすく、安全なストレージサービス「コワークストレージ」や、手書き書類をCSVに変換できる「AIよみと〜る」といったサービスをセット導入するのがおすすめです。NTT東日本では、これらのクラウドサービスに関する使い方やサポート対応を提供しています。また、無料で体験可能な「DX無料体験プログラム」を用意していますので興味のある方は、ぜひ以下のリンクから詳細をご覧ください。

この記事を書いた人

NTT東日本 ビジネス開発本部 北森雅雄

NTT東日本に入社後、自治体向けのシステムエンジニアとして、庁内ネットワークや公共機関向けアプリケーションなどのコンサルティングからキャリアを開始。

2018年から現職にて、プロダクト(SaaS)開発、デジタルマーケティング全般のディレクションに従事。

2022年に業務のデジタル化を分かりやすく発信するオウンドメディア(ワークデジタルラボ)のプロジェクトを立ち上げ。
NTT東日本にかかわる、地域のみなさまに向けてデジタル化に役立つ情報発信を展開。

北森雅雄 masao kitamori

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