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IT導入補助金でワークフロー全体をデジタル化!顧客に選ばれるオンリーワン企業になるために。

PROFILE

合同会社ファットエバー
神村さま


業種:経理代行業
効率化した業務:領収書・請求書の入力業務

導入ソリューション

合同会社ファットエバー

会社を運営していると、経営者として切り離せないのが経理業務を中心としたバックオフィス業務です。経理業務でいうと、入出金の管理や、経費などの処理がありますが、これらの入力をすべて手打ちで入力を行うのは多大な時間を要します。そこで、AI-OCR(※1)やRPA(※2)を活用することで、入力業務を自動化したいと考えるケースもあります。

ここでは、経理代行業を営む合同会社ファットエバーの代表である神村様に、AI-OCRRPAに加え、ネットワークストレージや勤怠管理などを一括導入されたことに対してのどのような思いで導入され、導入した結果、自身のビジネスにどのような変化が起きたかについて、インタビューしました。

※1 AI-OCR:Artificial Intelligence-Optical Character Recognition/Readerの略。手書き書類や帳票の文字読み取りを行い、データ化するAI技術を使ったOCRサービスのこと。
※2 RPA:Robotic Process Automationの略。コンピュータ上で行われる業務プロセスや作業を人に代わり自動化する技術のこと。

――IT導入補助金で、ワークフロー全体をデジタル化

顧客のためのオンリーワンの価値を提供したい

神村:弊社は小規模な企業向けの経理代行業を営んでおります。顧客である経営者の方へは、ワンストップで、いつでも同じ品質で顧客の予想を超える対応を目指しております。一方、課題感としては、ワンストップで対応できる同業者は世間に多く存在しており、弊社もそのなかの一事業者であったことです。顧客に選ばれるためには、他にはないオンリーワンになるための打ち手を考えることが必要です。その1つの策として、いつでもスピーディーに一定品質を提供できるワークフローを確立することを考えました。

そこで、まずが顧客との資料共有がメールや紙であったところから、顧客との情報交換をリアルタイムで提供する仕組みとして「コワークストレージ」の導入を検討しました。

「コワークストレージ」は、データ保管のクラウドサービスですが、普段パソコンを使うときと同じように、ほとんど意識せずに利用することができます。フォルダごとに権限も付与できますので、セキュリティ面でも安心できますし、顧客とのデータ共有に最適ではないかと感じました。

特に、以前であれば、社内でデータを共有すれば十分でしたが、コロナ禍によってテレワークなどが増えたため、経理データを安心してやりとりできる環境が欲しかったというのもあります。

IT導入補助金が、ワークフローを全体的にデジタル化へのきっかけに

神村:「コワークストレージ」の導入を検討している段階で、一部のワークフローだけでなく、社内事務処理も含めた全体的な見直しをしていきたいと考えるようになりました。そこで、NTT東日本様へ相談したところ経理業務に「AIよみと~る」「おまかせRPA」、社内の勤怠管理に「おまかせ はたラクサポート」を導入することのご提案をいただきました。一括導入することで、ワークフローを全体的にデジタル化することができ、顧客へさらなるオンリーワンな価値の提供できると思ったのです。また、どのサービスも細かいところに手が届くところに魅力を感じました。例えば、「AIよみと~る」は多様な紙書類の読み取りの個別に対応できますし、「おまかせRPA」は色々なシステムへの対応が可能。「おまかせ はたラクサポート」では、1分単位で勤怠管理できる点などが刺さりました。

しかし、すべての導入費用を一度に投資することは、経営判断として躊躇がありました。

そこで、NTT東日本様からの提案もあり、行政から提供されているIT導入補助金を利用しました。IT導入補助金申請のイロハが分からない状態だったので、手続きに不安がありましたが、NTT東日本様に申請にあたり手厚いサポートをいただきました。申請にあたる理由なども、補助金の要綱に沿った文章をつくることができ、実際に申請してみると、ものすごくスムーズに受理されて驚きました。

困ったときに相談できるサポート体制が魅力に

神村:「AIよみと~る」と「おまかせRPA」は、弊社の経理代行サービスに利用を検討しました。私たちは経理のプロであってもパソコンの素人ですから、イレギュラーなトラブルが発生したときに、年中無休で9時から21時までのあいだであればすぐに対応してもらえるサポート体制があったことが決め手のひとつです。

また、導入前にNTT東日本様のショールーム「光HOUSE」でデモを見たのですが、例えば、書類に訂正印があってもそれを外して読み込んでいて、「これはすごいな」と思いました。実は、これまでも会計ソフトのOCR機能などを使ったことがあったのですが、やはり専門的なOCRソフトは機能面での充実度が違うと感じました。

「コワークストレージ」「おまかせ はたラクサポート」も困ったときのサポートがあり、顧客との情報共有や、社内の勤怠管理で安心して利用しています。

ほかに、「AIよみと~る」で気に入った点などはありますか?

佐藤:直観で操作ができるのも、「AIよみと~る」の魅力でした。私たちは非IT部門ですので、操作が複雑だったり、設定が難解だったりすると、運用面に不安が残ります。

実際、「AIよみと~る」の検証段階では、帳票の読み取り設定をする際に、不慣れなせいもあって疑問を感じた部分や、マニュアルを見ても自己解決できないケースもありました。しかし、「AIよみと~る」には相談可能なサポートセンターもあるので、それらはすぐに解決できました。ですから、非IT部門のスタッフでも、問題なく運用できるなと確信しました。

属人的な作業フローを統一化!誰もが効率的に働ける体制へシフト

神村:「AIよみと~る」は2021年10月から、「おまかせRPA」は11月から稼働を開始しました。現在は、領収証や請求書の読み込みに使っております。

導入前は、顧客からお預かりした領収書や請求書を分けて帳簿に入力する際は、すべて手入力でした。導入後は、顧客からスキャンされた領収書や請求書をお預かりし、それを「AIよみと~る」で識字し、読み込んだ内容が問題ないかを確認・修正してから、「おまかせRPA」を使って帳簿に自動入力してきます。手入力の場合は、1仕訳に1分かかるとして1時間に60仕訳しかできません。しかし、「AIよみと~る」を使えば、1時間に120200仕訳が可能です。

「おまかせRPA」も、とても便利なツールだと感じています。そもそも、経理業務は属人的な部分があるのですが、作業フローが統一されたことにより、今後新しいスタッフが入ったときでも、スムーズに業務対応できるのではないかと期待しています。

1週間かかっていた作業が約3日に

神村:RPAが作業しているあいだは別の業務ができるので、スタッフは効率良く仕事ができるようになったと思います。特に、これまではタイムリーにできなかった、顧客へのケアサポートなどに時間を割くことができました。また、「AIよみと~る」での読み込み時に加え、会計ソフトなどの帳簿に入力された後にダブルチェックを行う時間も捻出できました。

また、全体的な作業スピードも早まりましたね。例えば、これまで仕訳を行ってから顧客に情報を提供するまでに、1週間かかっていたところが3日に減りました。

これからは、さまざまな業務において利用範囲を広げていけるのではないかと思っています。

顧客のオンリーワンになるために、更なる価値を実現したい

神村:作業が迅速に行えるためレスポンスが早くなり、顧客からも喜ばれるようになりました。やはり企業の経営者はお忙しく、事業をいちはやくまわすことを考えており、質問に対しての返答が早いと喜ばれますので。また、業務には顧客とのコミュニケーションなどの人が行うべき作業と、それ以外の単純な定型作業があります。定型作業の割貝が多ければ多いほどスタッフのキャパシティに影響を与え、本来注力すべき、顧客とのコミュニケーションを十分にできなくなります。しかし、RPAで定型業務を自動化することで、人が行うべき仕事に集中することができ、より多くの顧客の悩みを解決できるようになりました。

さらに、導入しているシステムが、誰もが知っているNTT東日本様によるものだということで、顧客に対して安心感を与えられているのかなとも思います。

今後は、顧客へ提供する価値の更に高めていきたいと考えています。具体的には、現在CSVデータから顧客へのレポーティングの作成を都度しており、それをRPAによる定型的に作成できるようにすることを直近では模索しております。できる限り、定型化できるワークフローは自動化し、顧客への価値創造に注力していくことを今後も積極的に目指していきたいと思います。

※上記ソリューション導入期間は202110月~です。
※文中に記載の組織名・所属・肩書・取材内容などは、すべて20222月時点(インタビュー時点)のものです。
※上記事例はあくまでも一例であり、すべてのお客さまについて同様の効果があることを保証するものでは

合同会社ファットエバー

合同会社ファットエバーは、小規模企業向けプロの経理代行業として横浜エリアを拠点に活躍する企業です。また、ホスピスも運営するなど、地域に貢献する業務も行っています。