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ガバメントクラウド接続サービスとは?主な要件・接続回線の課題

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ガバメントクラウド接続サービスとは、ガバメントクラウドと自治体の拠点をつなぐ専用線のことです。接続サービスを選定するにあたって要件がわからず、どのようなサービスを選定すればよいのか悩んでいる方もいるでしょう。

そこで、本記事ではガバメントクラウド接続サービスの概要や要件、接続回線の課題などを解説します。接続サービスの理解をより深めたい方は、ぜひ参考にしてください。

1.ガバメントクラウド接続サービスとは?

ガバメントクラウド接続サービスとは、ガバメントクラウドと自治体の拠点をつなぐ専用線のことです。

ガバメントクラウドに接続し利用するためには、以下3つの拠点をつなぐ必要があります。

  • 地方公共団体や国の拠点
  • ガバメント接続拠点
  • ガバメントクラウド

ガバメントクラウド接続サービスは「拠点接続サービス」と「クラウド接続サービス」の総称です。

自治体の拠点は、そのままガバメントクラウドに接続できません。ガバメント接続拠点であるアクセス回線サービスに一度中継してから、ガバメントクラウドに接続します。自治体とガバメント接続拠点をつなぐ専用線を「拠点接続サービス」、ガバメント接続拠点とガバメントクラウドをつなぐ専用線を「クラウド接続サービス」と呼びます。

ガバメントクラウドの環境は国が提供しますが、ガバメント接続サービスは地方公共団体で個々に検討が必要です。

2025年度末までに自治体は、基幹業務である税や住民基本台帳関連などの全20業務を、ガバメントクラウドへ移行するよう進めなければなりません。また、ガバメントクラウドとの接続は必ず完了しなければならない義務です。これは「デジタル社会重点計画」により決まったもので、「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律」でも定められています。

ガバメントクラウドについてより理解を深めたい方は、別記事「ガバメントクラウドとは?概要や開始時期、自治体の活用メリットなど」を参考にしてください。

またガバメントクラウドへの移行方法を詳しく知りたい方は、別記事「地方自治体のガバメントクラウドへの移行期間・対象業務・手順」をご確認ください。

NTT東日本のガバメントクラウド接続サービスのご紹介、お見積などガバメントクラウド移行に向けたご相談をWEBミーティングにて無料で実施しております。お気軽にお問い合わせください。

2.接続先の対象クラウドサービスは4つ

接続先の対象クラウドサービスは、デジタル庁が実施した令和4年度の公募にて4社に絞られています。

4社にどのような違いがあるか、下表を確認しましょう。

  • 横にスクロールします
対象クラウドサービス 概要
Amazon Web Services(AWS)
  • 世界最大級のシェア率を誇る
  • 240以上のサービスがある
  • 日本語での情報が多い
  • 他のサービスとの連携がしやすい
  • 頻繁に値引きされる
Microsoft Azure
  • Microsoft製品と親和性が高い
  • 安定したインフラ環境がある
  • AWSに比べ情報量が少ない
Google Cloud
  • ビッグデータやAI開発に強い
  • 安定したインフラ環境がある
  • Googleサービスと相性が良い
  • 日本語による情報が少ない
Oracle Cloud Infrastructure
  • クラウドへの移行がしやすい
  • シンプルな価格設定で安価
  • セキュリティ関連のサービスはほぼ無料
  • パブリッククラウドとして利用しやすい

3.接続サービスの主な要件

ガバメントクラウド接続サービスは、いくつかの決まった要件を満たしたサービスが望ましいとされています。主な要件は以下の通りです。

1.日本国内に閉じたネットワークで、インターネットを経由しない閉域ネットワークであること

2.契約帯域と冗長構成が確保できるネットワークサービスであること

3.ブラウザから、日本語で各種操作ができるサービスインターフェースがあること

4.24時間365日電話によるサポートがあること

5.SLAとして、ネットワーク稼働率99.99%以上・遅延時間が基準値50m秒以内であること

6.災害対策として、東日本・西日本それぞれに独立したクラウド接続サービスを有すること

上記以外にも細かい要件があり、できる限り要件を満たしている接続サービスになるよう心がけるとよいでしょう。

詳しい内容は、デジタル庁が提示している以下の基準を参考にしてください。

参考:デジタル庁「地方公共団体情報システムの ガバメントクラウドの利用に関する基準【第1.0版】

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4.接続サービスを活用する場合の課題について

接続サービスを活用する場合の課題として、コストと接続方式の検討が挙げられます。

2023年10月現在、接続サービスはデジタル庁が提供すると明言しています。またクラウド内のネットワーク費用に関しては国が保証予定ですが、いずれも詳細は未定です。

どちらにしろ、自治体はネットワークを構築しなければならないことには変わりありません。そのため、自治体の費用が増える可能性も出てくるでしょう。

2つ目の課題は、接続方式の検討です。接続方式には2つのパターンがあります。

まず挙げられるのは、自治体が個別に接続する単独接続方式です。

単独接続方式のメリットは、クラウド接続拠点が近い自治体の場合、安価になる点です。ただし裏を返せば、クラウド接続拠点から物理的に遠い自治体は費用が高額になります。

もう1つは、都道府県WANを活用する接続方法です。都道府県WANとは、都道府県ごとに整備したネットワーク回線網のことです。

自治体と都道府県WANを接続し、その都道府県WANをガバメントクラウドと接続することができます。都道府県WANを活用すれば、クラウド接続拠点から遠い自治体であっても安価に接続可能です。

今は2通りのどちらかを選べますが、2025年以降にはガバメントクラウド接続サービスとしてLGWANも利用できるよう検討されています。

LGWANとは、インターネットから分離された行政専用ネットワークのことで、詳しい内容は発表されていません。自治体が一気にLGWANを利用した場合、キャパシティが足りない可能性や費用負担などの課題が多いからです。

接続サービスの構築について詳しく知りたい方は、別記事「ガバメントクラウド接続におけるネットワークの構築と運用」をご確認ください。

5.ガバメントクラウドとの接続ならぜひNTT東日本にご相談ください

ガバメントクラウドの接続でお悩みの場合は、ぜひNTT東日本にご相談ください。NTT東日本では、ガバメントクラウドのネットワーク接続はもちろん、構築や運用・保守までワンストップでサポートしています。

そのほか現地での移行サポートやクラウドリフト・シフト検証などの対応も可能です。

NTT東日本のクラウドエンジニアが担当となり、親身になって課題を解決します。ご相談はもちろん、お見積りも無料で承っていますので、ご興味のある方は下記ページを参考にしてください。

NTT東日本のガバメントクラウドサービス

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ガバメントクラウド接続サービスについてまとめ

ガバメントクラウド接続サービスとは、ガバメントクラウドと自治体の拠点をつなぐ専用線のことです。

接続要件はデジタル庁にて定められていて、インターネットを経由しない閉域ネットワークであることなど、細かい要件があります。自治体はすべての要件をクリアできる接続サービスが望ましいとされています。

NTT東日本では、帯域確保型のクラウドゲートウェイ クロスコネクトを提供しています。ガバメントクラウド接続サービスの要件も満たしていて、よりスピーディに構築が可能です。ご興味のある方は、ぜひNTT東日本にご相談ください。

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