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数千人を超える派遣社員の勤怠管理・給与計算・契約をたった5人で乗り越えた。デジタルの力×よりそうサポートが働き方の意識を変える

PROFILE

アルファビリティ株式会社
並木さま、小西さま、飯島さま、牧さま

業種:健康経営支援、医療系人材サービス、健康診断、感染症予防支援
効率化した業務:数千人規模の医療従事者の管理(勤怠・契約行為)

導入ソリューション

アルファビリティ株式会社

グループ44法人を抱え「人材の総合プロデュース企業」を掲げるエイジェックグループで、医療業界に特化した総合医療サービスを手掛けるアルファビリティ株式会社。2020年の新型コロナウイルス感染拡大の機に、これまでの健康診断やワクチン接種への支援実績を活かす形で、自治体の新型コロナワクチン集団接種会場の運営を手掛けることになりました。

時間や人手の余裕がなく、手探りの中で実施された一回目、二回目の予防接種では、数千人を超える医療従事者の管理をアナログなオペレーションにより実施したことで、業務時間が伸びてしまう、会場間のデータ連携ができないなど、さまざまな課題が浮き彫りになりました。そこで三回目以降の予防接種のオペレーションに、「おまかせ はたラクサポート」の導入、給与計算のBPOサービスを活用することになりました。

集団接種会場のオペレーションが抱えていた課題や導入の経緯、そして導入後の成果について、アルファビリティ株式会社のご担当者様にお話をうかがいました。

健康診断やワクチン接種など、医療現場への支援実績多数の業界大手、アルファビリティ社

―― 事業内容について教えてください。

並木氏:建設やメーカー、官公庁など、さまざまな産業で事業と雇用を開発するエイジェックグループの中で、アルファビリティ株式会社は、医療・福祉分野でのサービスを提供させていただいております。医療行為ができる法人は医療法人だけであるため、弊社グループ内の医療法人が主に医療行為を担い、アルファビリティ本体がお客さまのフロントに立って営業や企画、人材紹介を担うという役割になっています。直近では主にヘルスケア領域へのサービスを4つ展開していることが特徴です。

- 健康経営支援:健康経営のコンサルティング、メンタルヘルス、セミナーなどの周辺サービス
- 健康診断:企業や学校法人、自治体向けの巡回検診や検診予約の代行業務
- 医療系人材サービス:医療有資格者の紹介、派遣、業務委託
- 感染症予防:インフルエンザワクチン接種、感染症対策

特に健康診断の事業領域では、健診会場の事前レイアウト設計並びに設営、スタッフの手配、スタッフの配置、現場オペレーションなどのノウハウが社内には蓄積されてきました。

―― 皆さんの業務内容をお聞かせください。

小西氏:コーディネーター事業部は、医療人材の調整部門です。ワクチン接種や健康診断の案件では、主に看護師や医師を調整し、医療機関へ紹介しています。看護師や医師の他にも、放射線技師や臨床検査技師などの手配にも取り組んできました。現場にあわせた人数をしっかり確保すること、医療サービスに合致したスキルの有無を確認することを業務では徹底しています。

牧氏:企画営業部では、健康経営のご支援、健康診断、医療人材の紹介、感染症予防の4つを柱に、サービスのご提案をしています。また、ワクチン接種の案件では、会場の管理者として、スタッフの受付や管理を行うこともありました。

飯島氏:私は小西と同じコーディネーター事業部のため同様の内容になりますが、健康診断案件では医療従事者の手配、ワクチン案件では、月ごとに東京と神奈川エリアに勤務する看護師のシフト調整を行っておりました。尚、健診案件のみ請求書やスタッフの給与明細の作成も対応してます。

アナログだった数千人を超える医療従事者管理のオペレーションに課題を感じていた

―― 今回の新型コロナワクチン集団接種会場のお取り組みにおける経緯をお聞かせください。

並木氏:新型コロナウイルスの感染拡大(以下、コロナ禍)以前より、弊社には健康診断やワクチン接種支援の実績とノウハウがありました。そのため、2020年にコロナ禍が深刻化し、自治体の保健所からワクチン接種ができる医療機関や仮設の集団接種会場を急ぎで手配しなければならなくなり、我々がお力添えできることをエイジェックグループの行政部門から自治体に向けてご提案いたしました。

そこから実現したのが、ワクチン接種会場の運営に必要な医療有資格者(看護師、医師)に加え、書類の処理やスタッフの勤怠管理といった事務作業や、会場への誘導や会場運営全般を担当する一般従事者を派遣、更には予約受付のシステム導入、受付のコールセンターの開設、結果、接種事前予約の受付からワクチン接種までをワンストップでエイジェックグループが受託させていただく、という取り組みが完成いたしました。

これは、事業領域が広いエイジェックグループならではのサービスだと感じております。

小西氏:最初に東京23区のうちの1区からスタートし、最終的には全国で30自治体の新型コロナワクチン接種のお手伝いをさせていただきました。

―― 一回目、二回目の新型コロナワクチン集団接種では、どのような課題があったのでしょうか。

小西氏:一言で表せば、オペレーションのほとんどがアナログであったことです。ワクチンの接種開始まで時間も人手も余裕がなく、現在使用しているシステムをコロナワクチンに使用した為、結果ひずみが生じ、膨大な作業を紙で対応せざるを得なかったのです。たとえば勤怠管理では、スタッフ一人ひとりに出退勤の時間を用紙に記入してもらい、月末に1ヶ月分の給与を集計し、支払処理をしていました。

1回目、2回目のワクチン集団接種でも一人当たりに対して管理する人数が多く、非常に負荷がかかっており、3回目-4回目は更に会場数も稼働人数も増加し、単純計算で1-2回目より処理する業務が3倍ほど増えました。稼働する人数が少ないうちはまだ対応できておりましたが稼働が大幅に増えた為、シフトの調整ならびに数千人分の勤怠や業務を非常に限られた人員で管理しなければならない状態になりました。また、会場も30箇所へと広がっていったため、より現場の勤怠を把握することが困難となり現場でトラブルやミスが起きてしまう前に紙と手作業の管理からデジタルへすぐにでも移行する必要がでてきました。

飯島氏:シフト管理にも課題がありました。1回目・2回目の時とくらべ、臨時募集したスタッフを現場に多く配置しており、勤務日・勤務時間が流動的で、勤怠管理も非常に複雑でした。紙で記入された勤務時間が本当に正しいか、1000名以上のデータの整合性を確認する手間が発生していたかと思うと導入して本当に良かったと思います。

並木氏:時間の余裕も前例もない1回目のワクチン接種は、特にコーディネーター事業部で残業が頻発しました。自治体も私たちも、そして現場のスタッフも、全員が手探りでスタートしたのです。

「おまかせ はたラクサポート」でシフト、勤怠管理、契約書、マイナンバー管理を一気通貫でデジタル化

―― 弊社とのお取り組みの決め手をお聞かせください。

並木氏:ちょうどワクチン接種会場のデジタル化に悩んでいた頃に、ワクチン接種会場で利用する通訳システム導入の関係でお付き合いがあったNTT東日本の担当者の方にご相談をしてみることにしました。こちらから連絡しますと、すぐにレスポンスが返ってきまして、迅速に打合せの訪問日程も調整頂くことができ、また、打合せでは私たちの課題や悩みを丁寧にヒアリングいただいた上でデジタル活用のご提案をいただけましたので、今回の取り組みを決定しました。

―― 三回目、四回目の新型コロナワクチン予防接種では、どのようにデジタル化が進められたのでしょうか。

小西氏:まず最も優先度が高かったのが、シフトの管理でした。そこでNTT東日本の担当者の方にご紹介いただきましたAIで勤務シフトを自動作成できる「Optamo(オプタモ)」を導入いたしました。

続いて導入したのが、クラウド型の勤怠管理サービス「KING OF TIME for おまかせ はたラクサポート」です。場所を問わずにリアルタイムで打刻できるため、別々の接種会場のデータを一元管理できる体制になりました。また、スタッフが用紙に出退勤時間を記入する手間がなくなり、作業効率が向上し、現場には余裕が生まれました。また、用紙の紛失や記入ミスといったヒューマンエラーをなくすことにも成功しています。

飯島氏:過去の勤怠データを、PCからさかのぼって確認できる点も良かったですね。ワクチン現場に入られているスタッフの方から、「過去の勤務日程を確認したい」とお問合せをいただくことがあり、過去のシステムデータ履歴をお見せすることができるため、トラブル防止にも繋がりました。

小西氏:スタッフさんとの契約書締結、管理には「クラウドサイン for おまかせ はたラクサポート」の導入を決定しています。以前は、紙の契約書を郵送していましたが、印刷には手間と時間がかかりますし、保管にも場所が必要です。また、保管期限もネックでした。

「クラウドサイン for おまかせ はたラクサポート」であれば、1000名ものスタッフへ一括送信できるだけでなく、契約を忘れている人へリマインドする機能もあります。また、郵送では返送までに時間がかかっていましたが、メールを送ればその日中の契約締結も可能でした。

また、従業員へ給与を支払うための口座情報等の各種情報収集に「freee人事労務 for おまかせ はたラクサポート」も活用しました。

―― スタッフの給与計算はどのように処理されるようになったのでしょうか。

小西氏:とにかく会場数、稼働者数が膨大なため、人事労務ソフトに置き換えることはできないと判断しました。そこでNTT東日本のグループ企業である、テルウェル東日本社にお願いし、給与計算の作業をアウトソーシングしています。

「KING OF TIME for おまかせ はたラクサポート」から抽出したデータに、遅刻や早退といった現場のイレギュラーな状況のデータを組み合わせて複雑な計算式で給与を計算いただいています。これまでは弊社内のマンパワーでなんとか処理していましたので、とても助かりました。

紙と手作業による業務から脱却。手間と時間が1/2まで削減。電話サポートで現場に安心感

―― 今回の取り組みで、どのような成果が得られましたか。

小西氏:コーディネーター事業部では、残業時間が大きく軽減されたことが最も大きな成果だと考えています。新型コロナワクチン集団接種会場に関する業務を全体として俯瞰すると、トータルで1/2以上は削減できているはずです。

現在スタッフが特に操作しているクラウドサービスは「KING OF TIME for おまかせ はたラクサポート」なのですが、導入してすぐにスタッフの方は操作に慣れたと思います。非常に使い勝手がよく、分かりやすい操作感であったことも、業務効率化を実現できた理由です。

―― 今回の取り組みに対する評価の声をお聞かせください。

小西氏:「おまかせ はたラクサポート サポートサービス」によって、分からないことは電話でお聞きできるという安心感がありました。私は本社で作業していることが多く、現場で何かシステムのトラブルがあっても、すぐに駆けつけることはできません。しかし、「おまかせ はたラクサポート サポートサービス」のおかげで、もし現場でトラブルがあっても、現場判断で電話にて問い合わせし、無事にトラブルを解決することができたと聞いています。特に導入したばかりの1ヶ月は何度かサポートいただき、初めての試みであっても安心してお願いすることが出来ました。

―― 今回の取り組みをきっかけに、貴社内に変化はありましたか。

並木氏:これまで弊社では、「自前でどうにかしよう」という考えがありました。しかし自分たちの力だけで解決できる範囲はどうしても限られています。

「おまかせ はたラクサポート クラウドサービス」のようにデジタルをしっかり活用することや、テルウェル東日本社との取り組みのように過渡期を乗り越えるBPOサービスを活用することが大事であるという考えが、社内に浸透したのではないでしょうか。

「グループ全体としてNTT東日本と良きパートナーとして取り組んでいきたい」

―― 今後の展望をお聞かせください。

並木氏:今後、ますます高齢化社会が進行していくにつれ、ヘルスケア領域のサービスはより一層求められると思います。今回の取り組みで根付いたデジタル活用を継続しながら、より効率よく、多くの方の健康増進や企業の健康経営に貢献していければよいですね。

また、最近ではエイジェックグループとして「KING OF TIME for おまかせ はたラクサポート」が導入されたとも聞いていますので、弊社だけでなくグループ全体としてNTT東日本と良きパートナーとして取り組んでいきたいと考えています。

―― 弊社の「おまかせ はたラクサポート」は、どのような企業におすすめできるでしょうか。

並木氏:お取り組み以前は、「NTT東日本さんは国内大手企業だから、きっとわたくしどもの企業規模では対応してくれない」という勝手なイメージを持っていました。しかし実際に取り組みが始まってみると、費用も非常にコストパフォーマンスがよく、オリエンテーションやお打ち合わせ、電話での対応も、とても親身で丁寧でした。良い意味で、ギャップを感じたのです。だからこそ、デジタル化に課題を感じている企業であれば、どのような企業にとってもおすすめできるサービスだと言えるのではないでしょうか。

- 上記ソリューション導入期間は2022年2月~です。
- 文中に記載の組織名・所属・肩書・取材内容などは、すべて2023年3月時点(インタビュー時点)のものです。
- 上記事例はあくまでも一例であり、すべてのお客さまについて同様の効果があることを保証するものではありません。

アルファビリティ株式会社

医療関連の人材サービスがまだ一般的ではなかった1990年の設立時より、アルファビリティ株式会社は医療業界の最前線を見つめ続けてきました。創業から30年以上の実績とノウハウを武器に現在も成長を続けており、取り扱う医療関連の求人数は業界トップクラスとのこと。2017年には「人材の総合プロデュース企業」のエイジェックグループに迎えられ、ヘルスケア領域といった新しい事業にも積極的に取り組んでおります。

(写真右から)

並木 英雄さま(執行役員)、小西 陽子さま(コーディネーター事業部マネージャー)

飯島 明日香さま(コーディネーター事業部)
牧 諒飛さま(企画営業部)