2025年4月1日利用分より、フレッツ 光ネクスト(一部サービスタイプ)の月額利用料を改定します。詳細はこちら別ウィンドウで開きますをご確認ください。

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社内の利用部署拡大も見据え。AI-OCRで申込み手続きを迅速に処理!

PROFILE

ソニーネットワークコミュニケーションズ
佐藤さま


業種:インターネットサービス
効率化した業務:申込書の入力業務

導入ソリューション

AIよみと~る

ソニーネットワークコミュニケーションズ

BtoC系のサービスを展開している場合、顧客からの申込みの対応が遅ければ、サービスの利用開始まで時間がかかってしまいます。中にはインターネットを利用した申込みで完結できる場合もありますが、銀行引き落としの場合などは、銀行への届出印などが必要になりますので、どうしても手続きで手入力の手間などが発生してしまいます。そこで、AI-OCR※1)やRPA※2)を活用することで、入力業務を自動化したいと考える企業も多いのではないでしょうか。

ここでは、インターネットプロバイダ(ISP)事業で「So-net」を運営するソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社のISP事業部ビジネスプラットホーム部営業支援課RPAチームリーダーの佐藤様に、AI-OCRRPAを導入した経緯や、実際に使ってみた感想などをうかがいました。

※1 AI-OCRArtificial Intelligence-Optical Character Recognition/Readerの略。手書き書類や帳票の文字読み取りを行い、データ化するAI技術を使ったOCRサービスのこと。
※2 RPARobotic Process Automationの略。コンピュータ上で行われる業務プロセスや作業を人に代わり自動化する技術のこと。

――事業部全体での手動業務の効率化実現に向けて

佐藤:弊社ではSo-netNURO 光などの通信事業をはじめ、IoTAI、法人向けサービスの提供などを行っています。中でもISP事業のビジネスプラットホーム部では中核であるISP事業の営業活動を支える各種基盤の設計・運用を担っております。私が所属するRPAチームでは、事業部内の様々な手動業務の効率化・正確性向上のため、RPAを展開し部内をサポートしております。

ISP事業部の業務としては、So-netの会員獲得活動を行う仕組みの構築や運営がメインです。その中で、会員獲得活動はお客様から申込みを受けるフロントエンドと、申込みを受けた後の処理をするバックエンドの部署に分かれています。このバックエンドの部署では、お客様からの申込書が到着してから手入力で申し込みの登録を行っており、手続き処理が完了するまで1営業日以上かかるケースもありました。そこで、RPAチームとして手続きの迅速化、効率化のため、何か対策を立てられないか検討していました。

「AIよみと~る」を知ったきっかけは何ですか?

佐藤:2020年の秋に、課題を解決するためのサービス調査を開始しました。いくつか検討にはあがりましたが、色々と調べている中で、当社の課題解決はAI-OCRで実現できるのではないかと思いました。理由は、従来のOCRと比べ読み取り精度が飛躍的に高くなっているからです。AI-OCRを利用することで入力作業の効率化ができると感じました。

そこで、AI-OCRを調査し、弊社の業務に最適なサービスを探すことにしました。まずは、社内の利用状況から調査したところ、弊社の他部署が既に「AIよみと~る」を導入していることがわかりました。利用内容を聞いてみると、紙の申込書をスキャンしてから「AIよみと~る」で文字データ化して基幹システムに入力するという、私が想定する利用イメージに近く、社内の導入実績を私たちの担当へも応用できると考えました。

「AIよみと~る」導入の決め手はどのような点でしたか?

佐藤:弊社内での利用実績が大きいです。利用内容がほとんど同じですので、安心して導入できそうだと感じました。万が一、きちんと文字が読めなかったとしてもAIの学習機能で解決できますし、弊社の業務にマッチしているのではないかと感じたのが決め手です。

また、チェックボックスに手書きでチェックを入れた申込書も、きちんと読み取りしてくれたことも決め手のひとつです。

ただ、一つ懸念していたことは、2019年頃にも、一度他社AI-OCRを利用しようとしたことがあったのですが、実際にデモで試してみたことがありました。そのときに申込書のチェックボックスのチェックが一部読み取れない部分があり気にしていました。

そこで、実際に利用しているお客様の申込書を「AIよみと~る」でどれくらい認識できるのかデモをしていただいたところ、きちんとチェックボックス部分を読み込みました。また、読み取り精度としては、申込書で機械入力されている部分は、ほぼ100%の読み取り精度でしたし、手書き部分も90%以上は読み込んでくれたのです。

ほかに、「AIよみと~る」で気に入った点などはありますか?

佐藤:直観で操作ができるのも、「AIよみと~る」の魅力でした。私たちは非IT部門ですので、操作が複雑だったり、設定が難解だったりすると、運用面に不安が残ります。

実際、「AIよみと~る」の検証段階では、帳票の読み取り設定をする際に、不慣れなせいもあって疑問を感じた部分や、マニュアルを見ても自己解決できないケースもありました。しかし、「AIよみと~る」には相談可能なサポートセンターもあるので、それらはすぐに解決できました。ですから、非IT部門のスタッフでも、問題なく運用できるなと確信しました。

厳しいセキュリティ審査もNTT東日本の協力でクリアできた

導入はスムーズでしたか?

佐藤:弊社の場合、クラウドサービスを利用する際には、ソニーグループのセキュリティ部門が行う「クラウド審査」を受ける必要があります。

クラウド審査では、製品内容や仕様を細かくチェックされるため、完了まで時間がかかりました。しかし、NTT東日本様の手厚いご協力で必要な情報を開示していただき、無事に審査を通過しました。グループ内のチェックもクリアでき、「AIよみと~る」を選んで正解だったと思いました。

「AIよみと~る」をどのような作業に使われていますか?

佐藤:実務レベルで利用開始した時期は20217月頃でして、現在「AIよみと~る」で読み込ませている帳票は、「So-netお支払い方法登録申込書」と「行政からの問い合わせの書類」の2種類になります。

So-netお支払い方法登録申込書は、お客様がSo-netにインターネット申込みをされた際に、どの銀行口座から引き落としをするのかなどをご連絡いただく書類です。これまでは、この申込書が到着すると、銀行への届出印や口座番号などの漏れがないかを確認し、問題なければ基幹システムへと手入力。次に入力者と別のスタッフが入力内容を確認・修正します。

AIよみと~る」を利用した場合は、手入力と同様に情報漏れを確認した後でスキャンをし、RPAで「AIよみと~る」にアップロードして識字後にデータ化を行います。次に申込書の内容がきちんと反映されているか目視で確認・修正し、完了後にRPACSVで出力し、自動的に基幹システムに登録する流れです。

2人での作業がひとりで対応可能 年約300時間の稼働削減

一見すると「AIよみと~る」での作業のほうが複雑に見えますが、メリットはありましたか?

佐藤:工程としては複雑に見えるかもしれませんが、手入力の場合は最低でも2人の作業者が必要です。しかし、「AIよみと~る」では大半の作業はRPAが行うので、作業者が1人で済みますし、迅速に入力が完了します。これにより、お客様の決済情報がスムーズに登録されますので、サービス利用開始までの時間が短縮されました。

また、RPAが稼働している時間は、作業員は別の業務を担当できるので、社内リソースの確保に寄与しています。作業時間としては、年に300時間くらいは削減できています。

現在、「AIよみと~る」をどれくらい利用されていますか?

佐藤:So-netお支払い方法登録申込書は、引越しシーズンなどにより手続きする量が増減しますが、だいたい月に200300枚程度です。行政からの問い合わせの書類は、イレギュラーで発生するのでその都度行っています。

また、今後はもっと読み取らせる申込書を増やしていく予定です。そのため、「AIよみと~る」の利用は、最大プランで申込みさせていただきました。

今後、「AIよみと~る」を使って、どのような業務改善をしたいと考えていますか?

佐藤:現在読み込ませている申込書以外にも、サービスの手続きが紙となっている作業がたくさんありますので、将来的にはこれらすべての帳票を「AIよみと~る」とRPAで処理していきたいと思っています。

また、他部署では請求書などの経理書類を多く扱っているため、社内で横断的に利用を進めるように推進していきたいとも考えています。現状は、年300時間の削減効果ですが、今後は更に対象業務を増やして年500時間を上乗せし、年800時間削減目標にしながら、業務選定・効率化を進めていきたいです。

上記ソリューション導入期間は20214月~です。
文中に記載の組織名・所属・肩書・取材内容などは、すべて20221月時点(インタビュー時点)のものです。
上記事例はあくまでも一例であり、すべてのお客さまについて同様の効果があることを保証するものではありません。

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社

So-net・NURO 光などの通信事業をはじめ、IoTAI、法人向けサービスなど幅広く事業を展開。PostPet「モモ」やNURO 光を活用した社会貢献活動などのイベントも実施しています。

右図:営業支援課RPAチームのみなさま

●上部(ソファ左から): 井上 将貴、古島 信人、海保 巳巳(営業支援課/課長)、佐藤 公志(RPAチームリーダー/チーフ)、御手洗 卓雄(チーフ)
●下部(PC画面内):西尾 実