
自治体の電話業務を生成AIで効率化するには?AI IVRの活用方法・導入事例を解説

自治体では、各種手続きや選挙管理業務などに関する電話問い合わせが集中し、職員の業務負担が大きくなりやすい状況があります。
生成AIを活用したAI IVRは、電話業務の効率化と住民サービスの向上を両立できるソリューションです。問い合わせへの自動応答や担当部署への振り分けに加え、通話内容の録音・文字起こし・要約、メール通知などにも対応できます。
本コラムでは、自治体における電話業務での生成AI活用方法、導入事例、NTT東日本の「生成AIを活用したAI IVRソリューション」について解説します。
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目次:
- 1. 自治体の窓口業務・電話業務が抱える課題
- 1-1. 問い合わせ対応が職員の時間を圧迫している
- 1-2. 電話対応の品質やナレッジ共有が属人化しやすい
- 1-3. 選挙管理業務では短期間に問い合わせが集中しやすい
- 2. NTT東日本の生成AIを活用したAI IVRソリューションとは
- 2-1. AI IVRでできること:自動応答・自動振り分け・自動検索・自動予約
- 2-2. 自治体におすすめできる理由
- 3. 自治体における生成AI×自動応答の利用シーン
- 3-1. 住民票や児童手当などの問い合わせにAIが自動回答する
- 3-2. 問い合わせ内容に応じて職員・担当部署へ取次する
- 3-3. 録音・文字起こし・要約・メール通知で対応漏れを防ぐ
- 3-4. 選挙管理業務の問い合わせ対応を効率化する
- 3-5. AIチャットボットと組み合わせ、過去ナレッジを活用する
- 4. 横浜市の生成AI活用事例|選挙関連の問い合わせ対応にRAGを活用
- 5. 自治体・選挙管理業務の効率化ならNTT東日本の「生成AIを活用したAI IVRソリューション」がおすすめ
- 5-1. 完全オーダーメイドで、自治体業務に合わせてカスタマイズできる
- 5-2. 問い合わせ対応の品質向上と職員負担の軽減を両立できる
- 5-3. 小規模なPoCや既存電話番号の活用も可能
- 6. 自治体の生成AI×電話業務に関するよくある質問
- 6-1. 自治体の電話業務に生成AIを使うと何ができますか?
- 6-2. 選挙管理業務の電話対応にも活用できますか?
- 6-3. AI IVRとAIチャットボットはどう使い分けますか?
- 7. まとめ:生成AI×AI IVRで自治体の電話業務を効率化しよう
1. 自治体の窓口業務・電話業務が抱える課題
自治体の窓口業務・電話業務では、問い合わせの集中や人手不足などにより、職員の負担増加や対応品質の維持が課題となっています。
特に住民対応を担う窓口では、電話対応と窓口対応に加え、庁内調整や事務処理を並行して行う必要があるため、電話業務の効率化は重要なテーマです。
まずは、自治体の窓口業務・電話業務が抱える主な課題を整理していきましょう。
1-1. 問い合わせ対応が職員の時間を圧迫している
住民からの電話問い合わせには、以下のような定型的な内容も多く含まれます。
- 窓口の場所
- 受付時間
- 必要書類
- 手続き方法
- 制度の概要
回答自体は簡潔なものでも、電話が入るたびに職員は作業を中断しなければなりません。内容によっては担当部署への確認や取次が必要になるため、対応に時間を要することもあります。結果、本来進めるべき事務処理や住民対応の準備が後回しになることもあるでしょう。
1-2. 電話対応の品質やナレッジ共有が属人化しやすい
自治体の問い合わせ対応は、制度理解や過去の対応経験に左右されやすい業務です。同じ制度に関する質問でも、担当者の経験や確認方法によって、回答までの時間や案内の粒度に差が出ることがあります。
自治体では人事異動により担当者が変わることも多く、ベテラン職員が蓄積してきたノウハウが十分に引き継がれない場合もあります。結果として、若手職員が過去資料やマニュアルを探すのに時間を要したり、判断に迷うたびに先輩職員へ確認が必要になったりするケースもあるでしょう。
1-3. 選挙管理業務では短期間に問い合わせが集中しやすい
選挙前後は、投票所の場所や期日前投票、不在者投票などに関する問い合わせが集中しやすくなります。
特に選挙管理委員会や区役所・市役所の担当部署では、通常業務と並行して電話対応を行う必要があるため、職員の負担が大きくなります。
自治体の電話業務効率化をご検討中の方は、以下よりお問い合わせください。
2. NTT東日本の生成AIを活用したAI IVRソリューションとは
NTT東日本の「生成AIを活用したAI IVRソリューション」は、従来のプッシュボタン式IVRとは異なり、音声のみで操作できる新しいIVRソリューションです。
住民が電話口で用件を話すと、AIが内容を聞き取り、適切な案内や担当部署への振り分けを行えるため、自治体窓口業務における電話対応の効率化に役立ちます。
ここでは、NTT東日本のAI IVRソリューションでできることや、自治体におすすめできる理由を解説します。
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2-1. AI IVRでできること:自動応答・自動振り分け・自動検索・自動予約
NTT東日本のAI IVRソリューションでは、自治体の電話業務に合わせて、以下のような機能を利用できます。
| 機能 | 概要 | 自治体での活用例 |
|---|---|---|
| 生成AI×自動応答 | 電話で受けた問い合わせ内容をAIが聞き取り、定型的な内容に自動で回答する | 窓口時間や必要書類、手続き方法、制度概要の案内 など |
| 生成AI×自動振り分け | 住民の発話内容をもとに、適切な担当部署や職員へ振り分ける | 代表電話から管理担当への取次 など |
| 生成AI×自動検索 | 問い合わせ内容をもとに、関連する情報を検索して案内する | FAQ、公開情報、庁内で整備した案内情報の参照 など |
| 生成AI×自動予約 | 予約に必要な情報を聞き取り、予約受付や変更を自動化する | 窓口予約、相談予約、面談予約、説明会予約 など |
自治体では、すべての問い合わせをAIで完結させるのではなく、定型的な問い合わせはAI IVRで対応し、個別判断が必要な相談は職員へつなぐ設計が重要です。
これにより、住民の利便性を損なわずに、職員の負担軽減と住民対応品質の向上を両立しやすくなります。
2-2. 自治体におすすめできる理由
自治体の電話業務は、部署や手続きによってフローが大きく異なります。窓口予約や災害時の問い合わせ、選挙管理業務など、求められる応答内容や職員への連携方法は自治体ごとに異なるでしょう。
そのため、自治体ごとの業務フローや運用ルールに合わせて柔軟に設計できることが重要です。
NTT東日本では、クラウドエンジニアが電話業務の悩みに寄り添い、業務理解から構築・運用まで伴走して支援します。自治体ごとの窓口フローや問い合わせ内容に合わせてカスタマイズできるため、既存業務に合わせたAI IVRを導入しやすい点が特徴です。
また、住民情報や行政手続きに関わる電話業務では、情報セキュリティへの配慮も欠かせません。NTT東日本では、自治体ごとのセキュリティ要件や運用ルールを踏まえた構成を検討できるため、安心して導入を進めやすくなります。
3. 自治体における生成AI×自動応答の利用シーン
ここでは、AI IVRソリューションを活用した、自治体での具体的な利用シーンを紹介します。
3-1. 住民票や児童手当などの問い合わせにAIが自動回答する
自治体には、住民から日々さまざまな問い合わせが寄せられますが、そのなかには窓口予約や対応時間の確認など定型的な質問が多く含まれます。
AI IVRを活用すれば、住民が電話で話した内容をもとに、AIが自動で問い合わせ内容を判別し、適切な案内を行えます。たとえば「住民票を取りたい」「児童手当の手続きについて知りたい」といった問い合わせに対し、あらかじめ整備したFAQや案内情報を参照して回答することが可能です。
3-2. 問い合わせ内容に応じて職員・担当部署へ取次する
代表電話では、住民の問い合わせ内容を聞き取り、適切な担当部署へつなぐ取次業務が発生します。しかし、担当部署が多い自治体では、どこへつなぐべきか判断に迷うケースも少なくありません。
AI IVRを活用すれば、住民が話した用件をもとに、AIが担当部署を自動で判別し、適切な窓口へ振り分けられます。
ただし、福祉相談や税務相談など、個別事情に応じた判断が必要な問い合わせは、AIで完結させず職員につなぐことが重要です。AI IVRが一次受付や振り分けを担い、最終的な判断や個別対応は職員が行うことで、業務効率化と住民対応品質の両立につながります。
3-3. 録音・文字起こし・要約・メール通知で対応漏れを防ぐ
電話対応では、聞き間違いやメモ漏れ、担当者への伝達漏れが発生する可能性があります。特に住民への折り返しが必要な場合や、閉庁時間中に問い合わせを受け付ける場合は、用件を正確に共有できる仕組みが重要です。
AI IVRを活用すれば、通話内容を録音し、文字起こしや要約を行ったうえで、担当者へメール通知する運用もできます。問い合わせ内容を後から確認しやすくなることもメリットです。
自治体の運用に合わせて、どの作業を自動化し、どのタイミングで職員に通知するかを適切に設計することが大切です。
3-4. 選挙管理業務の問い合わせ対応を効率化する
選挙管理委員会や自治体の担当部署では、選挙前に電話対応が増えやすくなります。問い合わせ内容としては、以下のような定型的なものが多く想定されます。
- 投票所の場所
- 期日前投票の日程・方法
- 不在者投票の方法
- 投票券の扱い
- 開票日程
- 投票できる時間 など
これらのよくある質問にAI IVRで回答できれば、職員の電話対応時間を大きく削減することが可能です。
選挙関連の問い合わせは短期間に集中しやすいため、大規模な投資やシステム構築をせずに利用期間を絞った運用ができるクラウド型のAI IVRは特に相性が良いでしょう。
3-5. AIチャットボットと組み合わせ、過去ナレッジを活用する
AI IVRとAIチャットボットを組み合わせることで、住民からの電話対応だけでなく、職員が回答根拠を確認する業務まで効率化することが可能です。
AI IVRは、電話を通じた自動応答や用件の聞き取り、担当部署への振り分けなど、音声による問い合わせ対応に適しています。一方、AIチャットボットは、Webサイトや庁内ポータル上で、文字入力による質問対応やナレッジ検索を行う用途に適しています。
たとえば、住民からの電話対応はAI IVRが担い、庁内の過去資料・FAQ・マニュアル・選挙関連資料などを参照した回答生成や職員向けナレッジ検索はAIチャットボットが担う、といった役割分担が可能です。
NTT東日本の「ミンクスプラス生成AI」は、RAG(社内資料やFAQなどを検索・参照しながら回答を生成する技術)を活用し、庁内に蓄積された資料やナレッジをもとに回答を生成できるAIチャットボットです。参照元も表示されるため、回答の妥当性を確認しながら活用できます。
4. 横浜市の生成AI活用事例|選挙関連の問い合わせ対応にRAGを活用
横浜市では、「横浜DX戦略」の一環として生成AIに着目し、NTT東日本と連携してRAG導入を検証しました。
横浜市のRAG実証では、選挙管理事務、権利擁護業務、データ活用業務などで生成AIの活用可能性が検証されました。選挙管理事務では、これまで蓄積されてきたデータや法令集、選挙関連書籍などのPDF約4,500ページを機械判読性の高いデータへ整理し、選挙関連業務のRAG環境を構築しています。
業務要件を踏まえながら検証と改善を繰り返し、プロンプトのチューニングを実施しました。結果として、選挙関連の問い合わせに対する回答精度は約9割に達し、検索効率化・回答精度ともに満足のいく結果となっています。
また、若手職員は過去資料や関連情報を探す時間を短縮でき、経験が少ない業務でも根拠を確認しながら対応しやすくなりました。ベテラン職員にとっても、若手職員からの確認対応やナレッジ共有にかかる負担を軽減し、本来注力すべき判断業務などに時間を使いやすくなっています。
このように、自治体が保有する資料やFAQ、マニュアルを生成AIで活用できるように整備すれば、問い合わせ対応の効率化だけでなく、ナレッジ活用の高度化や属人化の解消にもつなげられます。
自治体での生成AI活用をご検討中の方は、以下よりお気軽にご相談ください。
5. 自治体・選挙管理業務の効率化ならNTT東日本の「生成AIを活用したAI IVRソリューション」がおすすめ
自治体の電話業務を効率化したい場合は、NTT東日本の「生成AIを活用したAI IVRソリューション」がおすすめです。
5-1. 完全オーダーメイドで、自治体業務に合わせてカスタマイズできる
自治体の電話業務は、部署や手続きによって問い合わせ内容や対応フローが大きく異なります。住民票や戸籍、税、福祉、子育て、防災、選挙管理など、扱う業務が多岐にわたるため、担当部署への振り分け方や住民への案内内容も一律ではありません。
そのため、AI IVRを導入する際は、既製の仕組みをそのまま当てはめるのではなく、自治体ごとの業務フローに合わせて設計することが重要です。
NTT東日本のAI IVRソリューションは、要望に応じたカスタマイズ提供が可能です。クラウドエンジニアが電話業務の課題整理から構築・運用まで伴走するため、自治体側に専門的なクラウドやAIの知識が少ない場合でも、現場の業務に合わせた導入を進めやすい点が特長です。
5-2. 問い合わせ対応の品質向上と職員負担の軽減を両立できる
自治体の電話業務を自動化する際は、単にAIで応答できるだけでなく、住民の問い合わせ内容を適切に聞き取り、必要な案内や担当部署への取次を安定して行える品質が重要です。電話は住民にとって身近な問い合わせ手段であるため、聞き取り精度や応答のわかりやすさが、住民満足度にも影響します。
NTT東日本の強みは、長年培ってきた電話技術とコンタクトセンター運用の知見です。生成AIを活用したAI IVRでも、電話業務の流れや問い合わせ内容に合わせて、自動応答・振り分け・録音・通知などを組み合わせながら、自治体の運用に適した形で設計できます。
NTT東日本のAI IVRソリューションを活用することで、電話応対の品質を保ちながら定型業務を効率化し、職員負担の軽減と住民満足度の向上を両立できるでしょう。
5-3. 小規模なPoCや既存電話番号の活用も可能
NTT東日本のAI IVRソリューションは、はじめから全庁で導入するのではなく、特定の部署や業務に限定した小規模なPoC(概念実証)から始めることも可能です。効果や運用方法を検証しながら、段階的に対象範囲を拡大できます。
たとえば、選挙管理業務のよくある問い合わせや代表電話の一次受付、特定窓口の予約受付など、問い合わせ内容が整理しやすい業務から始めると、導入効果を確認しやすいでしょう。
また、既存電話番号の活用についても相談可能です。050・0120・03から始まる番号であれば、既存の電話番号をAWS環境へ移行して利用できます。それ以外の番号でも、ボイスワープ機能を利用すれば、一定の費用はかかりますが現在の電話番号を変更せずに運用できます。
電話番号変更に伴う住民への案内負担を抑えながら導入を進められるため、取り組みやすい仕組みです。
6. 自治体の生成AI×電話業務に関するよくある質問
ここでは、自治体の生成AI×電話業務に関するよくある質問に回答します。
6-1. 自治体の電話業務に生成AIを使うと何ができますか?
自治体の電話業務に生成AIを活用すると、以下のようなことが可能です。
- 問い合わせへの自動応答
- 担当部署への自動振り分け
- 通話内容の録音・文字起こし・要約
- FAQを参照した自動回答 など
NTT東日本のAI IVRソリューションでは、自動応答・自動振り分け・自動検索・自動予約などの機能を、自治体の業務内容に合わせてカスタマイズできます。
完全オーダーメイドで必要な機能だけを設計・開発できるため、不要な機能を含めたパッケージを導入するよりも、開発コストの無駄を抑えながら現場に合った仕組みを構築しやすい点が特徴です。
6-2. 選挙管理業務の電話対応にも活用できますか?
生成AIを活用したAI IVRは、選挙管理業務の電話対応にも活用できます。
投票所や期日前投票、不在者投票などに関する問い合わせは、定型的な内容が多く、AI IVRによる一次対応に向いています。問い合わせが短期間に集中する選挙前後にAI IVRを活用すれば、職員の電話対応時間を削減しやすくなるでしょう。
また、NTT東日本による横浜市のRAG実証では、選挙関連資料や法令集などを活用した回答支援を検証し、回答精度約9割を達成しました。このように、選挙関連業務ではAI IVRによる電話対応の効率化だけでなく、生成AIを活用したナレッジ活用も有効です。
6-3. AI IVRとAIチャットボットはどう使い分けますか?
AI IVRは電話対応、AIチャットボットはナレッジ検索や文字ベースの問い合わせ対応に向いています。
AI IVRは、電話を通じた自動応答や担当部署への振り分け、問い合わせ内容の聞き取りなど、音声による問い合わせ対応に適しています。住民が電話で問い合わせる場面では、代表電話や窓口電話の一次対応を効率化することが可能です。
一方、AIチャットボットは、Webサイトや庁内ポータル上での質問対応やナレッジ検索に適しています。ほかにも過去資料やFAQ、マニュアル、選挙関連資料などを参照しながら回答を生成する職員向けの支援にも活用できます。
NTT東日本では、電話窓口の効率化には「生成AIを活用したAI IVRソリューション」を、過去資料やFAQをもとにした回答生成・職員向けナレッジ活用には「ミンクスプラス生成AI」を組み合わせて検討できます。
7. まとめ:生成AI×AI IVRで自治体の電話業務を効率化しよう
自治体の電話業務は、問い合わせの集中や対応品質のばらつきが課題になりやすい業務です。特に窓口業務や選挙管理業務では、定型的な問い合わせが多いにも関わらず、職員がその都度対応することで業務効率が低下するケースも少なくありません。
生成AIを活用したAI IVRを導入すれば、電話応答や担当部署への振り分け、情報検索、予約受付などを自動化できるため、住民サービスの向上と職員負担の軽減を両立できます。
また、選挙管理業務のように短期間で問い合わせが集中する業務にも有効です。電話対応はAI IVR、過去資料やFAQをもとにしたナレッジ活用はAIチャットボットと役割を分けることで、自治体の問い合わせ対応全体を効率化しやすくなるでしょう。
自治体の電話業務や選挙管理業務の効率化を検討している場合は、完全オーダーメイドでカスタマイズできるNTT東日本の「生成AIを活用したAI IVRソリューション」がおすすめです。ぜひお気軽にご相談ください。
