防犯カメラにAIを活用するメリット4選!
活用事例と注意点も解説
AI(人工知能)とは、コンピューターが人間のように考え、学習する技術です。AIはさまざまな場所で利用されており、現代社会に欠かせない存在です。
今回の記事では「AI×防犯カメラ」に焦点を当て、防犯カメラに搭載するAIシステムでできるようになることやメリット、注意するべき点を紹介します。「防犯カメラ×AIで何ができるのか知りたい」「防犯システムを高性能なものに変えたい」という方はぜひ最後までお読みください。
AI×防犯カメラでできるようになること8選
防犯カメラにAIを活用すると、どのようなことができるようになるのでしょうか。この章では、以下の8つの機能を紹介します。
- ① 侵入検知
- ② 不審行動検知
- ③ 長時間滞在検知
- ④ 混雑状況検知
- ⑤ 暴力行動検知
- ⑥ 転倒検知
- ⑦ 車いす・白杖検知
- ⑧ 人数カウント
1つずつ解説していきます。
侵入検知
カメラAIでは、特定のエリアへの侵入に対して、アラート機能を設定できます。AIが監視を行うことで、常に人が監視する必要がなくなります。また、人の監視で起こり得る、集中力や注意力の低下による見落としは、AIを活用することで防止が可能です。この機能を活用することで、終業後などに、人が出るときには反応せず、侵入したときのみアラートを発動するよう設定できます
不審行動検知
カメラAIは、施設内にいる顧客の不審行動を検知できます。AIは、顧客の不審な行動の予兆や行動を検知すると即時に通知します。通知を受け取った従業員が、顧客に対して声かけを行うことで、事件の防止や事件発生後の即時対応が可能で、大きなトラブルにつながる前に早期解決が可能になります。
AIは、顧客の不審行動を検知した際には、事件が発生した場所や、検知前後の動画や現在の状況を送信します。映像データも記録されるため、確認作業をスムーズに行えます。
結果として事故や事件が発生してしまっても、事前に通知があることで現場に行く必要があるのかを即時確認ができるため、モニター監視業務の削減など業務効率化も実現可能です。
長時間滞在検知
カメラAIは、長時間滞在を検知できます。長時間滞在を検知することで、しゃがんでいる体調不良者の検知や不当にたむろしている人やたむろが起きそうな場所を可視化できるので、施設管理に役立てます。
商業施設などでは、長時間ソファーで寝そべっている人の検知が可能になり、即時の対応が取れるので、顧客満足度向上につながります。
混雑状況検知
カメラAIでは、施設の混雑状況を検出できます。エリア別の混雑状況を把握することで、人の多い場所に店員や警備員を多く配置するなどの効率的な人員配置が可能になります。
また、混雑状況の検出機能はレジ対応や施設の導線改善への活用が可能です。レジ前の混雑を把握し、基準値を超えた際には店員に通知することで、レジ対応を迅速に行えます。また、顧客の混雑する状況を可視化でき、対策が容易になるため、顧客満足度の向上につながります
暴力行動検知
カメラAIは、暴力行為を検知できます。AIが監視を行うことで、暴力行為の検知や予兆を検知でき、施設内でのトラブルを素早く発見できるため、大きなトラブルになることなく、即時の解決が可能になります。
また、事件の前後や実際に起こった場所、殴られた人が倒れているかなど現在の状況がすぐわかるので、警察への通報や救急車の要請など、即時の対応が可能になり、二次災害を防ぐ可能性が高まります。
転倒検知
カメラAIは、転倒を検知できます。転倒前のふらつきも検知が可能なため、体調不良者の即時発見も可能になります。転倒した際には、即時の検知が可能になるため、一分一秒を争う急病人への対応も可能となり、大きなトラブルを防げます。
車いす・白杖検知
カメラAIは、車いす利用者や白杖利用者を検知が可能になります。体の不自由な方の即時発見、現在いる場所などがすぐにわかり、即時対応が可能になります。
電車への乗り降りや手助けが必要な状況もカメラですぐに検知が可能になるため、体の不自由な方だけでなく、駅を利用するすべてのお客さまの顧客満足度も向上します。
人数カウント
カメラAIでは、入店者数や施設内人数を計測する機能があります。この機能を活用し、1日の入店者数やエリアごとの人数を確認できます。人数カウント機能で、顧客の動線やニーズの把握に役立つでしょう。
カメラAIを導入する4つのメリット
カメラAIのメリットは、以下のとおりです。
- 24時間稼働
- リアルタイムでの異常検知
- オペレーションの効率化
- マーケティングへの活用
それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
24時間稼働
カメラAIでは、24時間稼働によりどの時間においても同じ防犯レベルを保てます。カメラAIを設置することで、店舗の監視を無人化できるため、従業員の勤怠管理に悩む必要がなくなります。
また、AIはどの時間においても同品質の業務が可能です。人間の集中力にはムラがあるため、⻑時間の勤務の場合はミスや見落としが発生する可能性があります。一方で、AIはいつでも同じ質の業務が可能なため、安定して高いレベルの防犯を行えます。
リアルタイムでの異常検知
カメラAIを用いることで、リアルタイムでの異常検知が可能になります。現場でトラブルが発生した場合、損失が出てから認識されることが多いかもしれません。しかし、AIは状況を瞬時に把握・通知するため、トラブルに即時対応が可能です。
また、映像チェックによる確認を行う場合は、録画映像の確認作業が必要なため時間がかかります。一方で、カメラAIでは不審行動やトラブルが発生した際にはその情報を記録し、確認できます。該当の映像データを探す時間が短縮されるため、業務効率化につながるでしょう。
オペレーションの効率化
一般的な防犯カメラの場合、映像を確認する管理者が必要です。AIの画像解析を導入すると、自動で不審者やトラブルを検知・通知してくれるため、人間の目で常に映像を確認する必要がありません。近年、人手不足が深刻化して、防犯対策に人員を割く余裕がない企業や学校が増えています。AI解析を活用すれば必要な監視の人員を減らせるため、オペレーションの効率化の手段として大きな役割を担っています。
マーケティングへの活用
AIが来客層の分析や滞在時間の分析を行うことで、データに基づいた店舗設計が可能になります。
例えば、エリアごとの滞在時間を分析することで、どの商品エリアが人気なのかが分かり、顧客のニーズをより正確に把握できます。顧客に合わせた施策を行えるため、売り上げ向上が可能です。
防犯カメラ画像をAI解析する際には、費用がかかったりプライバシーへの配慮が必要だったりと気を付けるべきポイントがいくつかあります。そこで、この章では、防犯カメラ画像をAI解析するときの注意点を解説します。防犯カメラ画像のAI解析を導入しようと検討している方は、どのような点に気を付けるべきなのか確認しましょう。
防犯カメラにAIを導入する際の注意点
AI技術を活用した防犯カメラを取り入れることで、業務の効率化や売り上げ・顧客満足度の向上が期待できます。しかし、カメラAIには導入の際に注意するべき点が存在します。
費用がかかる
カメラAIの導入には、カメラ設置の初期費用やAIの運用コストがかかります。また、カメラAIの利用にはインターネット回線が必要です。カメラAIでは、防犯カメラの映像を解析するために、サーバーに映像データを送信します。インターネット回線を通じて映像を共有するIPカメラの導入や、店舗のインターネット環境整備などのコストも必要です。
情報セキュリティ対策が必要
カメラAIで撮影した映像には、適切な情報セキュリティ対策を行う必要があります。撮影された映像データは、用途によってはプライバシーの侵害に該当します。映像から顧客や従業員の個人が特定できてしまうため、データの取り扱いには注意が必要です。
また、情報漏えいにも注意しなければなりません。映像が外部に流出しないよう、適切な情報セキュリティ対策を行う必要があります。特に映像をサーバーへ送る過程での流出には注意が必要なため、閉域ネットワーク内で処理を行っているサービスを選ぶと良いでしょう。
今の防犯カメラを有効活用するなら「AI Security asilla(アジラ)」
コストを極力かけずに、カメラAIを導入するなら「AI Security asilla」(以下「asilla」)がおすすめです。
NTT東日本では、防犯カメラを有効活用し、様々なシーンで活用できる「asilla」を提供しています。
「asilla」は既存の防犯カメラと組み合わせが可能なため、カメラシステムを変更することなく、事件・事故の未然の防止及び、事件・事故発生時の迅速な対応が可能になります。ここで、「asilla」導入のメリットをまとめて解説していきます。
「asilla」は、防犯カメラが映した映像をAIが解析し、即時アラートで関係各所に通報します。これがAIによる「違和感検知」です。「asilla」のAIは映像を解析して自律学習を進めており、通行人や街中にいる人の動きを学んでいます。これにより、犯罪者が不審な行動を起こした時、または通行人が通常時には見られない危険な行動を起こした時に、「通常の行動ではない暴力的、または危険な動き」と数秒単位で判断し、アラートを発するのです。
メリット① 365日24時間、不休でモニタリングできる
防犯カメラが24時間稼働していても、その映像を解析するマンパワーには限界があります。そこで、常に目を光らせて映像を監視するのが映像AIです。「asilla」によって、365日24時間、抜け漏れのないフルモニタリングを実現します。AIだけに休憩は必要なく、眼が疲れて不審者や危険行動を見落とすこともありません。カメラの設置台数が100台~1000台単位だったとしても、映像を緻密に監視・解析できるのです。
メリット② 離れた場所からもスマートかつスピーディーに管理
施設に不審者が侵入した場合、「asilla」が検知し、関係各所に即座にアラートを発することができます。「asilla」は精度に加えて検知スピードも早く、不審者の侵入を数秒単位で連絡できます。深夜などで施設に警備員を常駐できない場合でも、遠隔地に設置されたカメラであっても、アラートを受けてスピーディーに警察への連携が可能です。
メリット③ 防犯性を高めるための初期コストはゼロ
「asilla」は既設カメラの映像を解析し、不審行動や危険行動を察知するAIです。新たに防犯システムやカメラを導入する必要はありません。このため、導入時のコストを低く抑えられるのが特徴です。カメラを増設するなど、設置環境が変わっても柔軟な対応が可能です。これは長期運用時のコスト低減につながるでしょう。
既存カメラとAIを組み合わせることで、警備に関する人的コストが低減できます。メリット②で解説したように、遠隔地であっても問題ありません。このように「asilla」は導入や運用の面で高い利便性を持っていますが、効率的で安全性の高いセキュリティ基盤を構築できるのが最大のメリットと言えるのです。
※「AI Security asilla」の名称・ロゴは、⽇本国およびその他各国において株式会社アジラの登録商標です。