誰でも簡単!生成AIのプロンプト初心者向けテクニック6つのコツ
画像は生成AIにより作成
「生成AIって使いこなせたら便利なんだろうけど、なんか思い通りに動かせない。」
生成AIを使ってみたものの思うような結果が得られず、もどかしさを感じたりしていませんか?
神奈川ブロック統括本部の小野沢です。
私も生成AIを業務で扱うことになり最初は思うような出力が得られず、Web記事等を参考にプロンプトの試行錯誤を重ねる中で生成AIで出来ることや可能性を知ることができました。
現在では、業務を通じてお客さま向けにプロンプトについての研修を実施するまでになりました。
生成AIは、テキスト生成や画像生成など、さまざまな用途で利用されています。しかし、その性能を最大限に引き出すためには、適切なプロンプト(入力指示文)が重要ということが生成AIを日々使う中で実感できました。
本記事では、私が試した中で誰でもすぐに使える生成AIのプロンプトテクニックを6個ご紹介します。なお、本記事では無料版のChatGPT(2024/07/26時点)で実施できる内容にしております。
NTT東日本では生成AIを活用するためのプロンプントのテクニックを学べる研修や生成AIの基礎知識を理解する研修など皆さまのご要望に応じてご相談をお受けしております。ぜひお気軽にお問い合わせください。
1. プロンプトとは?
画像は生成AIにより作成
プロンプトとは生成AIのシステムに与える入力指示のことで、主に命令文や質問文のことを指します。例えば、「京都への3日間の旅行プランを作って」や、「夏の風物詩について教えて」などです。
生成AIのシステムがプロンプトに基づいてアウトプットを生成します。アウトプットはプロンプト次第で大きく変わるため、非常に重要な要素となります。生成AIは人間と同じように適切な指示を与えることで、生成するアウトプットもより満足のいく結果を提供するようになります。
NTT東日本では生成AIを活用するためのプロンプントのテクニックを学べる研修や生成AIの基礎知識を理解する研修など皆さまのご要望に応じてご相談をお受けしております。ぜひお気軽にお問い合わせください。
2. プロンプト作成で使えるテクニック
生成AIで満足のいく結果を得るためのプロンプト作成には、基本的なテクニックがあります。以下に、私がよく使っているプロンプトを作成するためのテクニックを6つ紹介します。
2-1. 具体的な指示を与える
曖昧な言葉や表現は避けて、具体的に指示を出します。
例えば、「猫の物語」だけで指示するのと、「猫が夕食の時間に窓辺に座って楽しそうに食事をしている人間を眺めている情景から短編の物語を300文字で作成」と指示するのでは、得られる結果が大きく異なります。
「猫の物語」だけでは、広範な解釈が可能なため物語の内容が猫以外にコントロール出来ません。生成AIに何をしてほしいのかを理解できるように、具体的に、分かりやすく指示を出すように意識してみてください。
2-2. コンテキストを設定する
コンテキストとは、背景や状況のことを指します。
プロンプトに背景情報や役割を追加情報として設定することで、より正確でユーザーの意図に沿った回答結果を得ることができます。
例えば、「クリスマスについて説明して」という指示よりも、「あなたは小学校の先生です。小学生に向けて、クリスマスの伝統や習慣を優しく理解できるように説明してください。」という指示の方が、生成AIが適切な文脈を理解しやすくなります。
2-3. 出力形式を指定する
以下のような文章や単語をプロンプトに追加することで出力の形式を指定することが出来ます。
また、生成AIが出力した後に下記の出力形式を指示したり、出力結果をコピペで貼り付けたテキストに対して指示する方法でも、出力形式を指定することが出来るので便利でよく使っています。
- 「表形式で出力」
- 「箇条書きにして」
- 「見出しを使って生成」
- 「HTMLタグでだして」
- 「Pythonコードにして」
- 「JSON形式にして」
2-4. 制約条件を設定する
プロンプトに制約条件を与えることで、より焦点を絞った満足のいく出力を得ることができます。
下記のような文章を追加することでプロンプトに条件を設定してみてください。
- 「300文字で出力してください」
- 「レシピにはトマトを使わないでください」
- 「〇〇の観光地は必須にしてください」
- 「ユーザーの命令で足りない情報があればユーザーに質問してください」
2-5. 具体的な例を設定する
満足のいく出力結果が出なかった場合は具体例を用いると、生成AIはそのパターンを参考にして生成させることができます。
例えば、詩の形式を短歌で出力したい場合、「次のような形式で詩を作成してください」とした後に、いくつかの短歌の例を例1、例2といった箇条書きにしてプロンプトに追記で示すと良いです。具体例をそのまま出力するようなら、例の数を減らしてみてください。
2-6. 指示を分割する
複雑な指示の場合は一度に全ての指示を与えるのではなく、指示を複数回に分割して出すことで、より精度の高い結果を得ることができます。
- 「まず、DXのアイディアを20個出してください。」
- 「次に、出たアイディアをカテゴリ分けしてください。」
- 「最後に、表形式にしてください。」
また、出力結果について気になった箇所をコピペし、「〇〇(コピペ箇所)について、もう少し詳しく教えて」や「〇〇の箇所を●●に修正して」等の指示を出すことで出力をブラッシュアップすることが出来ます。
NTT東日本では生成AIを活用するためのプロンプントのテクニックを学べる研修や生成AIの基礎知識を理解する研修など皆さまのご要望に応じてご相談をお受けしております。ぜひお気軽にお問い合わせください。
3. プロンプトの評価と調整
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生成された出力結果を評価して、必要に応じてプロンプトを調整します。
プロンプトの評価は出力が期待に沿った内容か、情報は不足していないか、正確な内容か等を確認することです。評価が期待に添えてない場合はプロンプトを修正し、再度試してより良い出力が得られるまで繰り返します。
もう一点!とても大事なことですが、出力を確認する際にはハルシネーションに注意します。
ハルシネーションとはAIが事実に基づかない情報や存在しないデータを生成する現象をいいます。生成AIは100%正しい情報を出力するわけではないので、かならず確認をするようにしてください。
NTT東日本では生成AIを活用するためのプロンプントのテクニックを学べる研修や生成AIの基礎知識を理解する研修など皆さまのご要望に応じてご相談をお受けしております。ぜひお気軽にお問い合わせください。
4. 研修についてご紹介
弊社では本記事で紹介したテクニックについて、実際に体験しながら生成AIのプロンプトを学べる研修を提供しております。生成AIをまだ経験されていない方が業務に活用するきっかけや、生成AIをすでに触られている方には活用促進いただける内容となっております。
研修に参加された方からもご好評いただいております。
NTT東日本では生成AIを活用するためのプロンプントのテクニックを学べる研修や生成AIの基礎知識を理解する研修など皆さまのご要望に応じてご相談をお受けしております。ぜひお気軽にお問い合わせください。
5. まとめ
生成AIを活用するためには、適切なプロンプトを作成することが非常に重要です。
今回紹介したプロンプトのテクニックを活用していただき、生成AI使いこなしの一助になれば幸いです。
またNTT東日本では、本記事で紹介したテクニックを身に着けるプロンプトのハンズオン研修や生成AIの基礎研修の他にも、組織内での生成AI活用の定着化に向けたトータルサポートも実施しておりますので、気になる方はお問い合わせください。生成AIのスキルや知識を身につけることで、業務や日常生活においての利便性が向上し、お客さまの課題解決にも役立てると考えております。
今後も新しいツールや技術が登場しますので、常に最新情報をキャッチアップして、ご紹介できればと思います。
生成AIの活用に向けて、地域DXアドバイザーや生成AIエンジニアが徹底サポートいたします。